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2107■世界で増える洪水・山火事

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2107■世界で増える洪水・山火事
 日本国内では、7月に集中豪雨による大きな災害が毎年起こるようになった。この7月も、2日夜から3日朝にかけて東海から関東の太平洋側で降った記録的大雨で土砂崩れや河川の氾濫が相次いだ。静岡県熱海市では3日午前に大規模な土石流が発生、28日までに死者22人、行方不明者5人となった。上流地域に届け出に超過した大量の盛り土が行われていたことが大量の土石流の要因となった。
 中国河南省では7月下旬、「千年に一度」の豪雨で河川が氾濫、地下鉄が浸水するなどで300人超の死者が出た。洪水の珍しいドイツでも、ライン川の支流アール川の氾濫で下流地域のベルギーと合わせて約200人が死亡した。
 米西海岸では毎年のように熱波と乾燥により前年を上回る山火事被害が起きてきた。この6月末にはカナダで同国史上最高の49.6度の気温を記録した。北極圏では各地で30度を上回る日が続き、シベリアの森林火災も深刻の度を増している。
 8月に入ってギリシアでは連日40度を超える猛暑が続き、山火事や住宅地の火災が相次いだ。これは前年に続くものであった。
 これらの異常気象は、かなりの確率で気候変動と関連することが科学者によって指摘されてきた。気候危機の訴えは一般市民にもますます説得力をましてきて、温暖化対策は各国の重点政策としてに浮上してきた。

IPCC第6次報告書

 8月上旬、IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の第6次報告書が公表された。温暖化は人類の出す温室効果ガスが原因であることは「疑う余地なし」と踏み込んだ表現をし、最善の対策をしたケース(2050年ごろに排出を実質ゼロに)でも20年以内に1.5度上昇(産業革命前と比べて)は避けられないと、従来より厳しくまた精度の高い予測を行った。この1.5度上昇のケースで、50年に1度の熱波は、8.6倍、10年に1度の豪雨は1.5倍起こりやすくなるという。いよいよもう瀬戸際、という警告信号と受け止められる報告書であった。
2024/10/10 記
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