間違った長さのクラッチケーブルを使う

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okapon

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本稿を投稿してから「クラッチケーブルが変だ!」に、クラッチケーブルの長さの違いや、間違えて取り付けた場合の状態についての説明があることに気づいた。そちらも参照されたい。

楽観

うちにFIAT 500Fが来たときクラッチが滑り気味で、ペダルにも遊びがなかった。ペダルと反対側にあるケーブルエンドのアジャスターナットが今にも外れる寸前)という感じでクラッチのレバーにかろうじて引っかかっていたが、そのうちケーブルが伸びてちょうど良くなるのだろう、と思っていた。

悲観

しかし、楽観は間もなく悲観に変わった。往来の激しい大通りで踏み込んだクラッチベダルが返って来ない。クラッチも切れない。冷や汗かきながら道端に寄せて停めたが、街なかで潜るわけにもいかず万事休す。JAFを呼びドナドナ。。。

点検

ケーブルが切れたと思い、家に戻って下に潜り込んで件の場所を調べてみたらアジャスターナットが無くなっていた。思い返せば、最初にチェックしたときからダブルナットの一つ(小さい方)は欠落していたから、こうなるのは時間の問題だった。

原因

こうなったのは、当然クラッチケーブルが短いことが原因であるのは明白。どうやら、うちの500Fには126と共通エンジン用の500R用のケーブルが付いているようだ。確認したわけではないが、どういうわけかR用のケーブルは短いらしい。

対処

切れているとか傷んでいるわけではないので、なんとかこのまま使えないか考え、ケーブルエンドの調整ネジ部分を延長することにした。方法は簡単で、長ナット(高ナット)と全ねじを付け足す。延長量が微妙なのでそのままだと、今度はアジャスターナットの調整幅が確保できなくなる。そこでオリジナルのネジ部分を切り詰めて、改めて延長部分を付け足す。1

実際の作業

用意するもの:金ノコ、対辺10mmスパナ2本、M6x3cm長ナット1個、M6ナット2個、M6x10cm全ねじ1本
  • アジャスターナットを外し、クラッチケーブルをクラッチハウジングのクラッチレバーから外す。
  • クラッチケーブル先端のネジ部分(本稿の例では8.5cm)を、ネジ部3cmを残して切断。
  • 下図にあるように、長ナットでケーブル先端のネジ部とM6x10cm全ねじを接続する。長ナットの両端は緩みどめナットを締め付けておく。
−クラッチケーブル先端をクラッチレバーに通し、アジャスターナットを復旧。クラッチペダルの遊びを調整して、修理完了。
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結果

このケーブル長の修正を行ってからまる6年近くなるが、異常や修正部分の緩みなどは起きていない。当然、正規の部品を取り付けるのが望ましいのだが、製造されてから年数が経っているFIAT 500は、いろいろな人の手によってて様々な部品が取り替えられているから、現オーナーにはクラッチペダル、ケーブル、レバーの組み合わせがどうなっているのかよく判らないかもしれない。何かの拍子にこのような難儀に遭遇した場合に参考にしてもらえたらと、投稿した。

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