点火系の実験総集編-良い火花を求めて-

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点火系の実験総集編-良い火花を求めて-

エンジンは良い混合気、良い圧縮、良い火花の3要素が重要だと言われてます。

この「良い火花」に関し、実験を繰り返してきましたが、ひと段落したのでバラバラとやってきた事が、どのように関係していたのかも踏まえてまとめてみました。
※Fiat500はノーマルでも整備をしっかりしていれば充分元気よく走りますが試してみたいという人はどうぞ。
※わからないで対応すると大切なクルマを壊すリスクもあるので、心配だと思ったらやめましょう。

良い火花について考えると大きく2つの観点があるかと思い試してきました。

1.良いタイミングの点火
2.強い点火

この2軸に関して実験をしてきましたのでまとめます。

下準備として、点火系に関する事前知識を得るのに役立つコンテンツを紹介


良いタイミングの点火

良いタイミングの点火は、ピストンの上下運動に対して、圧縮時期と点火タイミングが最適なところで着火する事になります。
また、なるべく良いタイミングでブレを少なくすると加速がスムーズになっていきます。

その前に…

ポイント式の点火ではポイントGap調整は重要です。
この作業の意味がわからなかったのですが、コイルへの通電時間と点火タイミングを管理するもので規定よりズレてくると微妙に調子落ちてきます。

きちんと調整しても消耗により変わってしまうので定期的な調整が必要です。
慣れると楽しい作業。笑


ポイントGapを調整したら点火タイミング調整。

良いタイミングにするための第一歩は点火タイミングを調整する事ですね。

調整方法:点火時期の調節
※理屈的に燃料や点火系の違いで13mmというのも若干の前後ありますが、とりあえず13mmに合わせてみて下さい。

旧オンラインマニュアルの写真を補足すると…

まず突起(左側のオレンジ矢印)の延長線上(ズレないように)に印(黄色の下向き矢印)をつけます。
付けた印から13mm離れたところに印(ピンクの矢印、および並行線上にあるところ)をつけます。
ピンク矢印の印が上向きの黄色矢印のところになるように点火時期を調整すると調子良くなりますよ。

次は、なるべくブレを少なくするための対応。

ブレの要素は、進角調整を受け持つガバナースプリングとコイルへの電力供給時間・点火タイミングを受け持つポイント。

遠心力で進角を調整するスプリングは経年劣化により、バネ張力が怪しくなり進角がブレてきます。
タイミングライトでチェックした時に安定していない場合、ガバナースプリングを疑い交換してみて下さい。


ポイントは板状のスプリングによってディスビのシャフトにある山を追従し、ポイント接点が着いたり離れたり繰り返しますが、これもまた少し暴れてブレが起こります。
ブレを無くすためにはポイントレスにするための社外部品に交換することになります。
またポイントレスにすることで、物理スイッチのオン/オフと比較し、コイルへの通電と遮断がシャープになりコイルによる昇圧が高まるそうです。
※コンデンサーも不要になります。
実験ではECサイトで入手しやすいAccusparkなる物を試してみました。


ガバナースプリングとポイント双方のブレを無くすには、123Ignitionみたいな物を使う事になりますが、まだ試していないので、それはまたの機会で。笑

ここまでは良いタイミングに関して記載しましたが、ブレが少なくなると加速がスムーズになります。
坂道や高速の合流では、効果がより体感出来るかと思います。

強い点火

続いて、強い点火に関してですが要するにスパークプラグから強い火花が出れば良いということになります。

点火のためには、スパークプラグ、プラグケーブル、ディスビ、ポイント、イグニッションコイル、発電機、レギュレータ、電気の流れるハーネスが関係してきます。

発電した電気をロス少なくコイルに流し、高い昇圧性能のコイルを使い、適切で強力なプラグに電気を届けることで強い火花が発生します。

ロスが発生する要因は何かと考えてみると、シンプルに関わるもの減らし電気抵抗を下げるということになります。

そのために、まずディスビを使わず同時点火にすることでロスを減らすことが出来ます。


古いFiat500の場合、ハーネスの経年劣化も進んだり、レストアによりボディ塗装も厚く、ボディアースの電気抵抗が大きくなっていることがあります。

ハーネス交換するのが、ウインカーやワイパー、ライト類にも良いのですが、大変なので点火に関するところを部分的に対応するだけでも効果を体感することが出来ます。

またハーネスを交換してもイグニッションコイルは経路的に分岐も多く、ロスが大きいためコイルへの電力供給をリレー使って持っていくのは効果が大きかったです。

アース強化の参考
 → アーシングチューンをしよう
 → リード線を考える Part1
 → リード線を考える Part2
 → マフラーアーシングの効果は如何に ※何だか効果あったので。笑


スパークプラグへの給電に必要なプラグコードも低抵抗のものを使用すると効果があります。
参考:ブルーポイントコードの威力は如何に

プラグコードはプラグ側のコネクターにノイズ対策で抵抗が入っているのですが、この抵抗値がブルーポイントコードだと、普通のウルトラの赤いケーブルと比べると1/3くらい低いです。
支障なければ抵抗なしにすると強力になります。

いろいろ調べ試した結果、ノーマルコードは耐久性がシリコン製のものと比較すると弱いですが、抵抗がないのとプラグ側にあるエンジンカバーブーツで冷却効率やキャブへの熱風を抑えパーコレーションになりにくくなるだろうし、ヒーターも効きやすくなるので良いです。
そのためケーブルそのものはシリコン製のものに交換して端子とブーツはノーマル使うのが良いかもしれないですね。

続いて発電系に関して。
ダイナモ限定で記載しますが、機械式レギュレータは機械式というだけあり長寿命ですが、高パフォーマンスを維持するのは調整も含めて大変です。
今はポーランドで126用に電子回路版のものがあるので交換することによりダイナモの発電力を最大限活かすことが可能となります。
オルタネーターにする前に検討しても良いかと思います。(バッテリーの充電もしっかりされますよ。)


コイルに関しても種類がありますが、ものによってパフォーマンスは異なります。

コイルへの入力電力が同じであれば、昇圧性能の差がパフォーマンスを示すのですが、馬鹿にできないので実験したものを紹介します。

今のところウオタニのSPⅡが最強で、後述するワイドギャップのスパークプラグとの組み合わせは素晴らしです。
参考:イグニッションコイルを考える

ウオタニのコイルは抵抗値が低いため、単純にコイルを使うとすると外部抵抗で総抵抗値を調整する必要があります。
それでも充分なパフォーマンスを体感出来ますが、元々セットで販売しているパワーアンプと組み合わせる事で本来の性能を100%得られます。
参考:ウオタニSPIIパワーアンプの効果は如何に

最後にスパークプラグ
抵抗の話を書きましたので、ラジオなどのノイズ問題がないのであれば、抵抗なしのプラグが良いです。

イリジウムプラグよりも抵抗なしのノーマルの方がパフォーマンスが良いです。

また点火力が許すのであればワイドギャッププラグは点火の種火が消炎作用が低くて失火しにくくて力強いです。

ノーマルであればBP6HS、同時点火にしているならワイドギャップのBP6HS-10、ウオタニのコイルを使うのであればBU8Hが良かったです。
参考:スパークプラグを考える

現状:Accuspark+ウオタニSPIIハイパワーコイル+BU8H+ブルーポイントコード
※Accusparkはコイル抵抗が1.6Ω以上必要なのでウオタニSPIIに外部抵抗を足して1.6Ωにしています。

現状:Accuspark+ウオタニSPIIハイパワーコイル+ウオタニSPIIパワーアンプ+BU8H+ブルーポイントコード
※ウオタニSPIIパワーアンプを使用する事で外部抵抗無しになりました。

4速が3速のような感触でトルクフルです。

Written by kita

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