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有翼のセズリア二間三話「巡航ユニット」

「巡航ユニットって、何故あんな速度で、そして使い捨てなんですか?」

ストローが言う。
私もそのユニットの『使い方』は知ってる程度のブラックボックスだからだ。

「私もユニットに対してハッキングしたことないよ。
ただ、使い方はだけは既にインストールされているって感じで、
使えることしか知らないのよ。」

「とりあえず、もし機会があったら聞いてみたいものですね。」

「あのユニットに対してハッキングすれば解るだろうけどね。
でも船団の物だし、弄りたくはないのよ。」



 巡航ユニット、それは使い捨てで、
翼人の航行速度を格段に加速させる補助装置<ユニット>である。

 巡航ユニットは採掘場集落で生産されている。
そこは旧フォウ王国の『ジェットエンジン』を地下から発掘していた所にあるのだという。
何故『ジェットエンジン』がこんな地下から発掘されるのか、
と言われても理由は知らない。
旧文明のメガストラクチャーに収納されていたとか、
生産施設だったとか、博物館だったとかも聞くが、
ジェットエンジン自体は幾つかのポイントで見つかることは事実なのらしい。

 過去、フォウ王国のジェットエンジンを使用した機体があって、
それのほぼ全ては、発掘されたジェットエンジンなのだという。
噴進機関と呼ばれている機関で、
電磁パルス対策のためか、アナログな機構だったので、
利用はできていたのだという。

 採掘場集落はそうしたジェットエンジンの採掘スポットの一つ、
フォウ王国第二露天採掘場、フォウ王国の露天採掘場で最も大きい所に、
採掘場集落は存在している。





「逃亡期って、今の脱出紀のことを指すんですよね?」
「そうなるな。時代的にも合ってるから、当時はそう呼んでいたんだな。」

 旧フォウ王国第二露天採掘場、通称『採掘場集落』。
そこにはフォウ王国各地の文献や、南方の旧名カノッサ地方のような、
ザイリーグの地方からの文献等が集積している。
また他の『格納庫集落』『浮遊都市』と同じく、
『セズリア』の製造が可能な集落であり、
『巡航ユニット』の開発、及び改良を行っている。

 学者達は他の集落にも居るが、
歴史研究や旧文明の研究等も盛んである。


「で、この『黒き破片が散らばって』って書かれているのは、
一体何の事なんです?」

「ちょっと待って。今さっき『黒き破片が散らばって』と言ったよな?」

「はい、確かに言いましたが・・・何か悪いことなんです?」

「・・・すっごく悪いことだよ。
そろそろ君にも話す時が来たようだな。」

「な、なんですか、改まって・・・」

「いいか、これはとても重要なことなんだよ。
それも、私達の出自にも関わる案件でね、
この案件は『二柱様』にも聞かなきゃあいけないことでもあるんだ。
すぐに格納庫集落の方に連絡を入れなさい。

いいか、これは重要な『案件』だ。
連絡で、『案件を発見しました』と言えばすぐに駆けつける。
とても重要なことだからな。」

コールが中継器に伝わり、伝達される...
最終更新:2016年02月06日 19:22