惑星パルエにて起こったイベントを記述。
ラスティフロントの作品と指定の演出上、すべての情報を明らかにしていません。読み手に想像や考察の余地を与えていろいろな解釈をしてもらいたい・そして二次創作につながってほしいという理由があります。
帝国暦と連邦歴はあってほしいのですが、混乱するのでパルエ基準年を設けました。
パルエ歴と呼称されているようです。遺跡発掘により技術の発展速度が異様に早いことが特徴。
各戦役はこちらのページへどうぞ
各イベントごとに、世界に与えた影響度を表す変動値を追加。
二次創作や、「もしアーキルがリューリアで負けていなかったら」といった歴史IF検証などで世界を分岐させる時の目安にしてください。
低………変動率………高 | |||||
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世界各地で、大戦を生き残った未開民族たちが文明を築き上げる。
パルエが一時的な温暖時代に入ったことが要因とされる。
パルエ歴 | 出来事 | |
● | 1 | 大戦から数千年後、最初の文明が北極・南極で興る。王国のルーツはここにあると言われている。 |
● | 100 | 狩猟生活から定住農耕(放牧)生活へ。人類生活圏の拡大と都市国家の連続的勃興。 |
● | 100-150 | 都市国家の統合・分裂時代 都市国家を従える国家の大量出現 (主要国家のみ記述) |
● | 110 | フォウ王国 建国される |
● | 115 | エウル=ノア連合王国 建国される |
● | 120 | パンノニア王国 テナー首長国 建国される |
● | 130 | クランダルト帝国 建国される |
● | 150 | アーキル朝 ザイリーグ都市国家連合体 建国される |
● | 150-200 | 各都市間に貿易ルートが整備される 文化と技術の伝播 (北・南半球は未接触) |
● | 200-230 | マン王国 カルラ市国 建国される |
旧時代の遺物、もっぱら瓦礫などを使ってちぐはぐな技術体系をベースにした文明発展が進む。
パルエ歴 | 出来事 | |
● | 300 | 北半球および南半球の主要各国の技術が中世レベルに到達。 採掘技術の進歩により旧時代の遺物の存在を発見。冶金技術の発達。各分野の技術発達の速度がアンバランスなものとなる。 |
● | 310 | ワリウネクル諸島連合の発足。初の連合国家。 |
● | 333 | ワリウネクル諸島を除く北半球にてパンノニア熱大流行 冷夏による飢饉が同時発生
パルエ総人口の2割が死亡 帝国、弱り地上に降りたスカイバードを捕獲 大主教主導のもと研究対象となる |
● | 334 | 神聖ミテルヴィア 建国される |
● | 340 | 北半球国家、戦乱時代突入 技術革新 火薬ロケット兵器(フォウ王国)の投入 コイル銃の発明(ギルド=メルパゼル) 火炎放射筒(アーキル朝) 岩石砲(帝国) |
● | 370 | 北半球にて国家の分割が進む ”技術者のための国家”を掲げ、各国の技術者が集まりメルパゼル共和国建国 初の原始的民主国家 |
● | 380 | 帝国の空中騎兵団発足。圧倒的速度で南半球国家を併合。 |
● | 400 | 北半球にて大砲の発達。 発光器の動作原理解明。 |
● | 430 | 北半球国家間の発光信号情報網完成。 |
● | 440 | 帝国、砲を搭載した小型艇に着手。急速な工業化。 |
● | 480 | パンノニア王国、当時最大級の850mmキライ青銅砲を完成させる。同国の黄金時代。 メルパゼル共和国、スクムシの幼虫を用いた紡績加工に成功。特殊繊維の発展と急速な工業化。 |
技術革新と波乱の時代の幕開け
第一紀世代…000~500年代初頭 帝国侵略前~帝国侵略初期
あるものを使って「これかあれか」とあくせくして作ったメカメカしい時代。カオスと多様性に富む。むき出しの配管とリベット。
第二紀世代…550~580年代 帝国VS連邦体制時代
技術が確立していき、洗練されつつあるがまだ失敗続き。創意工夫による新技術と保守的な技術が入り交じる。非常にフライトグライドしている。
第三紀世代…590~630年代 もはや単純な二大対立ではなくなる。
技術が累乗的に加速し洗練されていく。メカメカしさは失われ、技術的特異点にむけたレースの始まり。ここに来て一気にSFめいてくる。
第四紀世代…700~未来 南北統一が実現した世界。旧兵器との戦を経て、パルエはオービッタ・パレアと呼ばれる宇宙時代を迎える。最新技術とパルエイズムのフュージョン。
パルエ歴 | 出来事 | |
● | 505 5月 | 帝国軍の空中艦隊が赤道を突破。北半球文明と南半球文明のファーストコンタクト。 最南端の小国エウル・ノア連合王国を3日で占領。翌週、マン王国、テナー首長国、カルラ市国を占領。 |
● | 505 6月 | メルパゼル共和国、装甲歩兵師団を派遣。アーキル朝、同国最新鋭の気球型移動砲台を派遣。 パンノニア王国、空中艦隊と交戦。地上軍の猛烈な抵抗により兵員輸送艦を撃沈。 4日後、無条件降伏しパンノニア王国滅亡。降伏を認めなかった一部の集団は自由パンノニア共和国を建国する。 |
● | 505 7月 | 帝国、補給の限界により進軍を一時停止。占領国家の属国化を進める。 アーキル朝の呼びかけにより周辺国家を統合したアーキル連邦国が発足。フォウ王国は拒否。メルパゼル共和国は同盟のみ。 対帝国ドクトリンの研究。対空兵器の発達。 |
● | 506 | 浮遊機関の研究が開始される。硬式気球艦の生産開始。国家プロジェクトとして最優先で生産された。 |
● | 507 1月 | 空中艦の時代の幕開け 連邦軍初の空中艦隊、帝国領旧カルラ市国へ侵攻。帝国軍と連邦軍の間で初の”空中艦隊戦”が行われる。 全てにおいて連邦軍に勝る帝国艦隊、初めての艦隊戦を経験。連邦軍、戦力の4割を失うも戦闘に勝利。 神聖ミテルヴィア消滅 連邦へ編入 |
● | 510 12月10日 | 芋バブル発生 エスキア市国建国 |
● | 510 12月22日 | 芋バブル崩壊 エスキア市国滅亡 連邦へ編入 |
● | 500-530 | 戦闘膠着状態 どちらもこれまでに経験したことのない規模の戦闘に国力を疲弊させる |
● | 540 | 浮遊機関実用化 反帝国国家へ技術提供。全国規模で艦の大型化が進められる。 |
● | 560 | ジェット気流航路図の解明 |
● | 585 | セズレIVの配備開始 |
● | 592 | セイゼイリゼイ起動 |
● | 593 | だいたい現在 |
未来の出来事 | 二次創作はここから世界戦を分岐させて好きな展開に持っていくことが可能です 重要なイベントのみを載せていきます。これ以降の年号やイベントは仮です。 |
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● | 598 | ウェスタエゲル上空戦 双頭協定による戦闘。 |
● | 601 | マルダル沖の戦い 王国と諸島による砲火を伴う発の紛争 トゥラーンMk-1初飛行。パルエ最初の自力開発噴進飛行機。 |
● | 618 | リューリア上空戦 連邦軍の大艦隊が帝都を目指すも、壊滅。 以降連邦はヒグラート渓谷全体でゲリラ艦隊戦法をとる。ヒグラート上空から飛行物体が消える。 |
● | 620 | メル=パゼル共和国が超長距離自律巡航弾バダダハリダの開発を完了。 |
● | 621 15月30日 | ラツェルローゼの"大掃除" フリッグ皇女殿下が帝位につく |
● | 622 1月 | 非公式ながら一時停戦が結ばれる |
● | 622 | ア・メル両協力体制の音速計画にてクルカが音速を体験し生還する |
● | 623 | 連邦のアナンサラド人暗殺部隊"ダバーム隊"、フリッグ皇女の暗殺失敗(軍部の過激派の暴走) |
● | 623 | 両国再び開戦 帝国の報復攻撃で連邦のオアシス都市テメンニグルがまるごと消滅する。 |
● | 626年 | パンドーラ隊の一派が、最深部のひとつ、生命保管庫へ到達。残る最深部は5つとなる。 |
● | 630 4月 | 自由パンノニア共和国の叡智を凝らした実験機ザーニMk-7がパルエ初の音速突破。 |
● | 630 6月 | アナンサラド王国の突貫的実験機サラド630がザーニMk-7の記録を50km/h上回る。 音速の壁とやらはパルエ人が恐れるほどすごいものではなかった。 |
● | 632 | 連邦・帝国間の和平派軍人たちによる極秘裏の停戦交渉・工作が始まる。 |
● | 633-640 | クラッツ上空戦を最後に大きな戦闘が行われない期間が続く。 偵察機同士の遭遇戦が散発的に続く。 空中艦の時代の終焉。 |
● | 644 8月8日 | リューリアにて南北停戦条約が調印される。 連邦の段階的解体が始まる。 |
● | 645 | 連邦崩壊 新秩序形成 東西冷戦時代の幕開け開始 |
● | 654 | パンノニア動乱発生 統一賛成派・反対派諸国家間による武力衝突が発生。 20カ国以上もの勢力がに介入。介入勢力は全面戦争化を恐れたため投入された兵力は小規模なものだった。 |
● | 655 | 統一パンノニア建国。150年ぶりの復活。 パンノニアの第二の黄金時代の突入。正統アーキルと同等以上の国力を生み出し始める。 |
● | 670 | 北半球および南半球のインフラ回復 ラジオ普及率が80%ほどに 物資輸送などで生きながらえた空中戦闘艦も徐々に除籍されていく |
● | 671 | フォウ王国が主体となった第一次極地探検隊が北極に向けて出発。帰還は2年後を予定。 |
● | 672 | リゼイ、パルエ文明が平和的技術運用の基盤を満たしたと判断し第二技術を開示。各国に共有される。 |
● | 675 | エゲル山脈で商船が旧兵器に撃沈される。 停戦で平和になったと思っていたのは間違いであった。まだ旧兵器が残っている。 |
● | 676 | 各国緊急会議 旧兵器からの自衛軍の必要性が論議される。 各国で統合アカデミーが樹立される。 ついでに引っぱり出される旧式艦。 |
「オービッタ・パレア」の時代突入前夜
加筆中の仮のものです
パルエ歴 | 出来事 | |
● | 680 | パンドーラ隊を母体としたセズレーン隊発足。 対旧兵器のドクトリンが研究される。 |
● | 681 | 旧兵器掃討作戦が宣言される |
● | 690 5月 | バダダハリダを使った試作ラケーテ大気圏突破 |
● | 691 12月11日 | パルエ連合軍がノスギア山脈、六王湖上空に集結。 「目覚め作戦」の発動。 |
● | 691 12月13日 | グレートシタデル攻防戦 |
● | 691 12月16日 | 東都上陸戦 |
● | 691 12月18日 13:12 | 衛星軌道上の"眼"からの光撃。 エカルラードを旗艦とした空母部隊の半数が失われる。 |
● | 同 13:31、14:02、14:55 | バダダハリダ3基が反撃のため離床。 すべて迎撃されるが、数世紀ぶりの3連射で眼に動作不良が起こる。 |
● | 691 12月25日 | セントラレナーヴへ砲撃開始 |
● | 691 12月26日 | 特殊な訓練を受けたクルカ電脳部隊がハッキングを開始。 同日夜、全旧兵器の機能停止。 この時都市で使われていた旧兵器の技術もダウンしたため連邦首都で4日間ものインフラ障害が発生した。 |
● | 691 12月28日 午前 | セントラレナーヴにクルカの意識がダイブに成功。戦略プログラムが電脳化したクルカに食い尽くされる。 |
● | 691 12月28日 午後 | セントラレブレイン、電脳クルカに完食される。 数千年の間パルエの総覧者であったAIはクルカに座を明け渡すことになったピュイ。 |
「オービッタ・パレア」時代へ突入 ついに第二パルエ文明は黄金期へ
パルエ歴 | 出来事 | |
● | 691年 13月20日 | 旧文明からの独立を宣言 13月20日はパルエ独立記念日とされる。 |
● | 692年1月1日~1月7日 | パルエ平和祭開催 |
● | 692年5月2日 | 国際連盟構想が提唱される。 しかしまだ未解決の領土問題が多い |
● | 697年 | 大陸情報網計画、実行される |
● | 700年 | 全球合同調査団発足 徹底的な地下探索が行われる セントラレナーヴを失った旧兵器は掃討されつつある |
● | 703年 | 626年以来、調査隊が半世紀ぶりに最深部である芸術保管庫へ到達。 数多くの旧時代の音楽や詩が発見される。科学者たちは落胆したが、社会学者などは大いに発見を祝福した。 同年、さらに別の最深部へ到達。この空間は建築途中で放棄されたものだったらしく、 なにが保管されるはずだったか、熱い議論が交わされた。残る最深部は3つとなった。 |
● | 703年 7月22日 | オデッタ領土の3割が突如3~6m陥没。 ひどいところでは200mの大穴や渓谷が生成された。 この振動はスルクフィルでも観測された。 |
● | 703年 7月23日 | オデッタ、非常事態宣言を発令するが、あらゆる伝達手段がなく助けを呼べない状況。 |
● | 703年 8月25日 | 水補給にやってきたアーキル国輸送船がオデッタが無政府状態に陥っていることを確認。 各国の救援物資が差し出される。(この大部分はオデッタ政府により転売され、オデッタタワーの建造に費やされる) |
● | 707年 4月1日 | 全球合同調査団が世界規模の裏側探索を発動 |
● | 710年 8月15日 | 宇宙を目指した最初のラケーテが離床する。 成層圏で謎の爆発を遂げる。 |
● | 716年 6月8日 | Beep...Beep...Beep... こんにちは、パルエ |
● | 718年 2月15日 | クルカが初の宇宙飛行を遂げる。文明崩壊後から数千年というブランクを開けて、再び生き物が宇宙に進出した。 クルカがコミュニケーションツールを使って伝えた、「あおい ちょこ たべたい」「おなかがすいた」などの名言が有名。 |
● | 724年 3月30日 | セレネ有人探査計画が提唱される。 |
パルエ歴 | 出来事 |
1700 | 太陽フレア直撃 |
3万年後 | パルエ世界同時破局噴火 |
4万年後 | ガンマ線バースト、ソナ星系をかすめる |
5万年後 | 自由浮遊惑星S4K5M4Z5がソナ星系を横切り、重力の影響によりパルエがソナをスイングバイ、星系からはじき出される |
ここから下はかなり古い記事です
工業化への道
地球と同じようにパルエでも、人類は狩猟生活から農耕生活を営み始めたとき、最初の文明が興った。
より広い領土、富を求め都市国家が形成され、せめぎ合う。力とともに天文学や文学、芸術なども生み出され、人類の活動圏は陸から海へと広げられてゆく。そうして蓄積されていった知識はついに、工業化を成し遂げる。莫大なエネルギーの消費の時代が始まった。
我々がそうであったように、時代の転換期となるこの時勢が最初の戦乱を招くこととなった。
装甲車、軍艦、大砲、オーニソプターなどの近代兵器が投入され、皮肉にもフライトグライド世界と同じように南北の大国が争う大戦となった。戦争は北半球連合国家の敗北に終わり、戦後の再復興に十年を要した。このとき、彼らの文明はフライトグライド世界の技術点を追い抜く。
さらなる技術革新と戦乱
戦後からはロケットや遺伝基の解明など科学分野の進展が目覚ましく、以後パルエの人類は地球と比べ科学力に重点を置いた文明の発展をしていく。
大戦から年後の43年後の2315年にはついに第一衛星セレネへ到達。その後も第二衛星、内惑星エイアなどの宇宙探索時代を迎える。
この時期に北部連合は反重力機関、南部はバイオテクノロジーを用いた気嚢機関を開発し、これが第二次大戦への引き金となる。地球のそれよりも進んだ技術を手にした彼らの戦いはわずか3か月で「両国の壊滅と戦意の喪失」という結果に終わってしまう。この時点で、一部の者たちは次の大戦ではいよいよ再起不能になるだろうと予測し始めていた。
資源の枯渇と環境汚染
戦争により技術はさらに進み暮らしの質も向上するも、資源の枯渇は予想以上に早く到来した。環境汚染もすでに今から努力しても採算が取れないような域に達しており、貧富の格差も広がる一方であった。このころ、増えすぎた人口をパルエから外惑星へ送り込む開拓事業や、衛星軌道上のコロニー”箱舟計画”も持ち上がる。
いよいよパルエの環境も食糧生産量も国を運営していくことも困難になるほど落ち込み、人口調節委員会なるものが発足。壊滅を予期したパルエの最高頭脳は2人のアンドロイドを生産する。
ミケラ社のミケラダスウェイア
パレタ社のセイゼイリゼイ
2つの思想によって作られたアンドロイドたちはそれぞれ違った目的を持ち、大戦後の荒野に―願わくば絶滅せずに生き残った人類に対して―安らぎをもたらすためにきらるべき時に備え地中深く保管された。
2439年、ついに酸素と食糧、水を巡った最終戦争が勃発する。戦闘は4時間で終了し、6時間以内にパルエ人口の98%を死滅させる結果となった。司令部やシェルターに残った権力者たちも放射能に犯され1か月以内に死亡し、パルエからの供給を断たれた箱舟や開拓惑星の生命反応も半月足らずで焼消失することとなった。こうして先史文明の歴史は最終戦争による自滅で幕を閉じる。
いくつかの都市は遺跡として残り、旧兵器の一部は稼働を続け、ミケラ社とパレタ社が作った2種類のアンドロイドがフライトグライドの物語へ深い影響力を持つようになります。
大戦によって壊滅した廃墟からフライトグライドの物語は始まる。
あの大戦を生き残ったわずかな人類というのは、皮肉にも大陸の極地で非文明的な生活を送っていた少数部族たちであった。
彼らはあれから数百年、あるいは数千年の混迷を耐え凌ぎかつての大地を踏みしめる。地上に残っているのは大量の瓦礫とかつての技術。彼らの最初の文明は以前のような農耕や木造建築といったものではなく、先文明の遺物と技術の再利用といったものから始まる。故に、技術の進みは非常にユニークなものとなった。空を制しつつも天文学に関しては星という概念も、パルエが丸いという概念もないというアンバランスさが目立つ。
最初にこの星に文明を築いたのは大陸北部の西海岸、続いて南部の西海岸沿いに都市ができたとされている。
彼らは先時代のバイオテクノロジーが残したスカイバードを神として崇めつつ、神の贈り物たる太古の技術を用いて徐々に版図を拡大していった。
それから時間がたち、北半球には北部の王国、赤道付近の小国が乱立する状態となり、南半球は当時世界最大の国力を持った帝国が付近の属国を従えていた。帝国は技術力の向上に伴いスカイバード信仰を撤廃し、スカイバードにより食糧資源を補おうと捕獲し始める。そして帝国の最大の武器となる、生体器官がついに実用化される。
生体器官を用いた空の船は絶大な威力を持ち、各国を次々と征服。ついに無人の赤道付近を越え、北半球の国家と最初の本格的な接触を果たした。空を飛ぶ船からやってきたものは神の使いではなく帝国だった。最初の数か月でいくつもの赤道国家が征服され、各国は一致団結し”連邦”を組織することとなった。連邦は技術に力を入れ、当時最新技術であった気球艦を用いて応戦。戦況挽回には及ばなかったが、帝国軍に初の無視できない犠牲を与え、時間を稼いだ。
ついに連邦国は太古の遺物である浮遊機関エンジンを実用化。これにより飛躍的に国力を増した連邦と、なお最大の超大国である帝国。そして着実に力を伸ばす王国や共和国といった小国。そして次第に明らかになってゆく先時代の情報。彼らはこの黄昏の星でどのようにふるまうのか。