淤能碁呂島

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淤能碁呂島 - (2025/08/12 (火) 08:16:21) のソース

****おのごろじま

[[神咒神威神楽]]に登場する島であり、神世創生篇および威烈繚乱編の最後の舞台である。

雍州(京都南部から大阪、兵庫)を治める[[中院冷泉]]の領地の一部である無人島。秀真からほど遠い場所、瀬戸内の海に浮かぶ。
宗教や祟りなどという概念が存在しないはずの[[天狗道>大欲界天狗道]]の世界において明確な理由も無しに禁足地になっている異常な島で、唯一人々が知るのはこの島が国生みの地であるという、記録された文献すらない出所不明の伝承のみである。
近寄ってはならぬという強迫観念を人に流しているため誰も踏み入らないし、それがどうしてなのかということを調べることすら暗黙の禁忌としている。

その実態は、とある[[邪教の一門>邪宗門]]・[[転輪王の花輪]]が[[第六天波旬]]を幽閉した場所。波旬の太極流出がここから始まったという意味においてはまさしく国生みの地であり、天狗道の世界はこの島から誕生した事になる。
建造に関しては波旬が即身仏となった当時の物が残っているようで、波旬を幽閉した地下へ延びる六重の塔も完全に形を保っている。これは、時が止まっているからではなく、人一人、虫一匹、埃の一つたりとも侵入を許さぬ病的な排他性によって、変化というものが一切ないからである。

**六重の塔
波旬が幽閉されていた塔の堂内は地下へ続く階段のみが存在する。
地下は六層構造になっており[[歴代の座>神座]]が祀られ、下に行くほど当代の座に近づく。つまり宇宙の真理を記憶した縦穴。
各階層には歴代の座を模した空間が広がりその中心部の祭壇にはその代の神像が置かれ、台座には旧世界の文字で[[理]]と[[神]]についての碑文が刻まれている。

なお[[邪宗門]]の者達は歴代の神座を憎んでいたらしく[[コウハ]]によると特に真我は実態と異なるようなことさら歪んだ形で批判されているとのこと。

-地下一階 [[第一天>二元論]]
紅白の二色によって完全に分けられている目が痛くなるような色彩の部屋。
徹底された状況に遊びは一切存在しなく、そこにいるだけで平衡感覚が狂ってくるような部屋。まともな神経で長居できる場所では無く、[[この模様>綾模様]]を生んだ者もまともでは無い。
台座の側面には[[観測者]]の存在と、自分達が生み出したモノを滅ぼしてほしいという後悔が殴り書きされている。それは血を吐くような祈りの声、つまり遺言で泣き言。

&bold(){「どうか御身よ、観測者と出会っていてくれ。アレは滅びるのだと言ってくれ。我らが生み出したあの者は、存在してはならぬ者だったのだ」}

-地下二階 [[第二天>堕天奈落]]
統一感が取れている真紅の部屋。
しかしだからといって目に優しいわけではなく鮮血そのままを思わせる世界の色は、剥き出しの人間性というえげつないものに満ちている。

-地下三階 [[第三天>天道悲想天]]
一点の曇りなく磨き上げられた、穢れ一つない白の部屋。
純白であっても、新雪を敷き詰めたようとは評せない、例えるなら強烈に殺菌されている塩の海。非常に厳しく、汚れたものがここに落ちたら、骨まで溶かされそうな気配がある。

-地下四階 [[第四天>永劫回帰]]
一面が藍の部屋。
清廉さよりも深く沈殿したような、海の底を思わせる停滞した雰囲気があり、妙に息苦しい。一言でいうと単的に狭い。誰も何処にも進ませないと世界自体が言っているかのように閉塞感に満ちており、出口など存在しないように感じる。

-地下五階 [[第五天>輪廻転生]]
優しい黄色に満ちた部屋。
激しくなく、暖かく、総てを包んでくれるような労りの世界。いるだけで心がある種の安らぎに満たされる。

-地下六階 [[第六天>大欲界天狗道]]
一部の隙もない黒に覆われた空間。
墨のような、とは比べものにならない血と糞尿を際限なく塗りたくったような狂気の漆黒。居るだけで脳が液化しそうな激烈極まる悪臭が押し寄せてくる。
部屋の中央には上階にはあった祭壇と神像は存在しない。そこに置かれるべきであったモノは、今は[[座]]にある。

-花畑
塔の最下層である第六天の間よりさらに下には、不可思議な花畑が広がっている。
これは[[天魔・夜刀]]が次元を掘り進めた結果生じた空隙であり、[[特異点]]の最下層である。ここより薄皮一枚隔てた程度の次元距離に波旬の座は存在する。
[[神咒神威神楽]]の最後でここが[[第七天>天照坐皇大御神]]の誕生した国産み、神産みの地になったと思われる。

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**[[Dies Entelecheia]]
本作で語られたその実態は[[サハスラーラ・システム]]の内界。
[[マーラ>マーラ・パーピーヤス]]を猛毒の核爆弾のように醸成していたそこはミサイルの発射施設、あるいは胎蔵界曼荼羅にも例えられる。内部の様子としては電脳空間めいたもので、光芒が幾何学的な軌跡を走らせている。階層間の内周には下層へ降りるための螺旋階段がある。

[[黄昏の騎士団]]の[[アカシャ]]と[[テレサ]]達は六層の深度へと到達し、[[スヴァーハ]]達と激戦を繰り広げた。また、彼らは五層を抜けた瞬間に前世を思い出した。

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**備考
島の元ネタは日本神話に登場するイザナギ・イザナミの国産み、神産みの舞台となった島。作中での表記は古事記に則ったものであり、日本書紀では『磤馭慮島』と表記されている。作中では瀬戸内に浮かぶ島と言われているので、実在説に沿って考えるのであれば瀬戸内の候補である沼島、友ヶ島の沖ノ島、播磨灘の西島のいずれかが作中の淤能碁呂島という事になるだろう。

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**関連項目
-[[神咒神威神楽]]
//-[[登場人物/神咒神威神楽]]
-[[用語/神咒神威神楽]]
//-[[能力・術技/神咒神威神楽]]
//-[[セリフ・神咒神威神楽]]
//-[[BGM/神咒神威神楽]]
//-[[呼称一覧/神咒神威神楽]]
-[[葦原中津国]]

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**コメント
- あれ?って事は(∴)ってインドから日本に送られてきたって事なのか?どうやって?飛行機には乗れないだろうから、船の貨物に入れられての密輸?  -- 名無しさん  (2012-07-27 18:09:43)
- インド生まれだが、転売されまくって日本にー、みたいなオチじゃね?  -- 玲愛たんは俺の嫁  (2012-07-29 01:51:50)
- ↑2 なんで、飛行機に乗れないんですか? ↑HN…w  -- メル専  (2012-07-29 02:03:42)
- 生前波旬は一切自律行動してないだろうからな。第五天世界は魔法科学らしいからどこでもドアっぽい移動方法とかありそう。  -- 名無しさん  (2012-07-29 02:10:35)
- 初めてみたときマリィの浜辺に似てるように思えてなんか関係あるのかと考えたのは俺だけだろうか?  -- 名無しさん  (2012-08-01 05:16:47)
- しかし波旬のために塔を建てたり、歴代神の像を作ったり、碑文や神の雰囲気を再現したりと邪教徒の中には凝った奴がいるな  -- 名無しさん  (2012-08-14 01:03:37)
- 邪教徒「よし、やっと完成した、我ながらいい出来具合だ」 (∴)<よくやった、褒美に糞をやろう  -- 名無しさん  (2012-08-14 01:08:16)
- 邪教徒のスペックもしかして高い…?  -- 名無しさん  (2012-08-14 10:22:33)
- 全員射干化してたみたいだしデザインセンスは全部波旬のものじゃないか?冷泉みたく射干のセンスと混ざってるかもしれないけど。  -- 名無しさん  (2012-08-14 11:19:35)
- ↑ あいつにデザインのセンスなんて皆無だろw 邪教徒があーでもないこーでもないと考えたながら建築したんだろう。一応神を祀ってる所から歴代の神に対する敬意はあったのかね?黄昏の碑文はともかくとして  -- 名無しさん  (2012-08-14 12:15:37)
- 波旬は神性や聖性を持ち合わせていないって言われてるし実際そうなのだろうけど、まがりなりにもここまでする教徒がいたわけだから何かしら引き付ける威光みたいなのはあったのかね?単に邪気に当てられただけかも知れんが  -- 名無しさん  (2012-10-02 07:02:55)
- 波旬のためにやったんじゃなく、連中の考えにとって都合のいいモルモットが波旬だったってだけだろ。実際にはモルモットどころじゃなかったわけだが  -- 名無しさん  (2012-10-02 14:01:11)
- ↑3邪教にとっては俺の考えた神様の話だからな。素晴らしい自分の神話を称えている感じじゃない?  -- 名無しさん  (2012-10-02 17:22:17)
- 奴らは黄昏がつまらんから別の神を探してたら波旬がたまたま適任だったくらいのレベルだしな。まぁ即効で後悔してたが・・・  -- 名無しさん  (2012-10-02 17:53:01)
- 黄昏がつまらんと言ったのはシャガだから波旬が言ってるような物だぞ?  -- 名無しさん  (2012-10-02 18:45:47)
- ↑2あいつらが歴代の座の神について知ったのは波旬を手に入れてからだぞ。  -- 名無しさん  (2012-10-02 20:52:45)
- ↑そうだったか?スマン、もっかい見直して来る  -- 名無しさん  (2012-10-02 23:42:19)
- 最初は妄想の話で波旬を手に入れて神座というシステムを理解しその遍歴を知って俺らで座を変えるといい気になったがその座がやばすぎて後悔したのか、すくえねえな。でも魔法科学文明が滅びるくらいの大戦争をみたらそうなるか  -- 名無しさん  (2012-11-04 19:57:47)
- ↑神座を理解してる時点で波旬の覇道に充てられてシャガになってるからな  -- 名無しさん  (2012-11-04 21:36:06)
- 結局波旬埋めたところまで含めてはじゅんの  -- 名無しさん  (2012-11-04 21:51:50)
- ↑ミス。結局波旬埋めたところまで含めて波旬の意思に踊らされてたってことなのかねぇ。結局は埋めたてでも満足できなかった波旬に潰されたけど。  -- 名無しさん  (2012-11-04 21:53:46)
- ↑やつの意思というよりは観測者の干渉で思考誘導されたんじゃないか?  -- 名無しさん  (2012-11-09 01:31:28)
- ↑に賛同。そもそも埋るまでは求道で、ようやく独りになったと思ったら女神がいるから覇道になっている筈なので、波旬を埋めたところまでは少なくとも軍勢変生は出来ないと思う。  -- 名無しさん  (2012-11-09 01:49:01)
- ところで歴代神の像がやってるあの印みたいなのって名前があるんだろうか。親指と中指くっつけて体の横に手伸ばしてるアレ。ググり方が悪いのか出てこねえや  -- 名無しさん  (2015-03-29 23:46:39)
- ↑「九品」で検索すれば分かる  -- 名無しさん  (2015-03-30 00:06:38)
- 上品、かな?これを左右に離したのかな?  -- 名無しさん  (2015-03-31 00:57:01)
- 他もカッコイイが波旬の座りの型が一番かっけーと思うわ。圧倒的感というかなんというか。  -- 名無しさん  (2015-08-14 05:42:33)
- そういや、この島ガンダムSEEDでも出てきたんだよな。だから、何と言われたらそこまでなんだけど  -- 名無しさん  (2015-08-14 09:33:09)
- 日本神話系も中二用語の中じゃスタンダードだしな  -- 名無しさん  (2017-02-16 19:25:07)
- 建築用の予算足りなくて木造建築にしたんだろうか?  -- 名無しさん  (2020-11-15 00:02:51)
- 今の時点でも、階のざっとした雰囲気自体は割と正確っぽい?まともな神経で長居できる場所ではなく、この模様を描いたものもまともではない(第一天)  -- 名無しさん  (2020-11-15 00:13:47)
- 第五神座で転輪王の花輪と黄昏の騎士団の最終決戦の場所になったりするんだろうか、ここ  -- 名無しさん  (2021-10-12 15:00:38)
- この島にあった塔だけど、下に行くほど代を重ねるということは、1階から上にはいったい何があったんだろうな  -- 名無しさん  (2021-12-10 19:57:57)
- 零天の大陸見るとここでの国産みの話が混ざったりしてる可能性ない?  -- 名無しさん  (2022-03-04 21:59:10)
- ↑2一面がサイケデリックな極彩色で中央には謎の鉱石が置かれてそう  -- 名無しさん  (2023-10-28 11:09:24)
- 今回、明らかにされたのは、本来は電脳空間っぽくいわば波旬という砲弾を撃ち出すための砲台が実態だったわけね。第六神座の住民から和的に見えたのは夜都賀波岐の本当の姿が見えなかったのと同じ理屈かな  -- 名無しさん  (2025-03-01 14:56:41)
- マグサリオンだけ全く出鱈目なのはなんでだろうな。サタさんが出会った時のヤクザスタイルですらなかったし  -- 名無しさん  (2025-06-09 19:34:54)
- ↑スィリオスの面だけ観測できたってだけなのかも  -- 名無しさん  (2025-06-09 21:12:05)
- マグサリオンは外装人格で観測不能になってるからなサハスラーラならともかく射干程度に見通せる筈ない  -- 名無しさん  (2025-08-12 08:16:21)
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