ネオ・ジオング NEO ZEONG |
登場作品 |
機動戦士ガンダムUC |
型式番号 |
NZ-999 |
全高 |
116.0m |
重量 |
153.8t |
所属 |
ネオ・ジオン軍 |
武装 |
有線式大型ファンネル・ビット 肩部大型メガ粒子砲 大口径ハイメガ粒子砲 サイコ・シャード |
搭乗者 |
フル・フロンタル |
【設定】
ネオ・ジオン軍残党組織『袖付き』の拠点攻略用モビルアーマー。
100m以上の大きさのハル・ユニットに
シナンジュをコア・ユニットとして据えた機体。
その巨体に違わず相当の火力を持っているだけでなく、Iフィールド・ジェネレーターを4つも積んでいるなど、防御力も非常に高い。
脚部にあたる部分にプロペラントタンクとブースターの合わさったような『シュツルム・ブースター』を装着しており機動力も非常に高い。
擬似的なサイコ・フレームである素材『サイコ・シャード』はより強力なサイコ・フィールドを発生させ、操縦者の想像したイメージを具現化させる。
基礎設計は
フル・フロンタルが担当しているが、フロンタルに憑依しているのはシャア・アズナブルの残留思念であるため全体からの知識で作られているため、ジオン共和国の技術者達では解析することが不可能であった。
【武装】
有線式大型ファンネル・ビット
アーム・ユニットの先端部に5基ずつ、計30基が装備されている。
指に当たる部分にはビーム砲が内蔵されており、分離して有線式サイコミュとしてオールレンジ攻撃を行うことが可能。
このオールレンジ攻撃では、普通にビームを放つだけではなく、敵機体に直接打ち込んでその制御系統をジャックすることもできる。
肩部大型メガ粒子砲
両肩部前面に4門、裏面に2門の計6門を備えたビーム兵器。
収束と拡散の選択が可能。
大口径ハイメガ粒子砲
腹部に装備されたビーム砲。
ジェネレーターの出力により高い威力を持つ反面、連射性は低い。
サイコ・シャード
両肩とリア・アーマーに8基の発生器を搭載する特殊サイコミュ兵器。
発生器から展開する事でリング状の光の結晶体を形成し、搭乗者のイメージの具現化を可能とするサイコ・フィールドを発生させる。
【原作の活躍】
最終決戦において、
シナンジュをコア・ユニットに据えて運用される。
立ちはだかったシルヴァ・バレトをその絶対的な力で圧倒し機能停止させた。
その後も、その多彩かつ圧倒的な火力の武装を用い、
ユニコーンガンダムと
バンシィ・ノルンを2機同時に相手取り追い詰める。
その最中、ユニコーンとネオ・ジオングのサイコ・フレームが共鳴し、一年戦争時の
アムロ・レイや
ララァ・スンのように、
バナージ・リンクスと
フル・フロンタルのニュータイプとしての認識能力を拡大させ、“刻”を形象として垣間見る、という人智を超えた現象まで引き起こした。
最後は、“刻”の最果ての虚無の世界を目の当たりにしても「それでも…それでも!」と抗おうとするバナージの熱意に呼応したユニコーンが発する“暖かな光”によって、ユニコーンを握り潰そうとしていたアームユニット4基を灰状に分解され、本体にもその“暖かな光”をユニコーンの「ソフトチェストタッチ」によって注ぎ込まれると、搭乗していたフロンタルの中の「残留思念」が浄化され、それに連動してネオ・ジオングも浄化されるように崩壊し灰塵となった。
これは、バナージが自身の想いを言葉ではなく“熱”によってフロンタルに伝えようとして取った行動であったが、結果バナージの想いと、その想いを受け容れたフロンタルの心境の変化が、ネオ・ジオングの全身のサイコ・フレームに作用して、その機体を崩壊に到らしめる結果となった。
【搭乗者】
フル・フロンタル
CV:池田 秀一
ネオ・ジオン残党軍『袖付き』の首魁にして『赤い彗星の再来』と称される謎の男。
その正体はシャアの再来計画の成功作である強化人間。
シャアとは別人でクローンでもないのだが、シャア・アズナブルの残留思念は取り憑いているため、シャアしか知り得ない記憶も有しており、『宇宙の深淵から帰還した赤い彗星』の二つ名で呼ばれることとなった。
体格もかなり大柄で、シャアとは似ても似つかない。
シャアがいなくなったことによるネオ・ジオンの分裂を防ぐためにモナハン・バハロが用意した人材であった。
ニュータイプへの祈りを込めて作られた『ラプラスの箱』を、「これまで通り公表せず連邦政府からの資金源とすればいい(意訳)」という徹底的な実利主義の主張でサイナム・ビストの前に姿を現す。
しかし、未来への情熱を持ったバナージ&ミネバが選ばれたことで箱の奪取を断念した。
最短距離のためにコロニーの外壁を突き破る(=破壊する)というスペースノイドの風下にも置けない合理的かつ卑劣な方法でネオ・ジオングを召喚して、シルヴァ・バレトを圧倒した後、バナージの
ユニコーンと駆けつけたリディの
バンシィ・ノルンと戦闘を繰り広げる。
途中、自らの意思でバナージを仲間に引き込もうとした結果、サイコ・シャードでこの世の果てという絶望を見せるも、「それでも!」という彼の情熱によりソフトチェストタッチで暖かな光を注ぎ込まれる。
アムロ、ララァの残留思念も迎えに来る最中、フロンタルの内部にいたシャアの残留思念が、フロンタルの内面を代弁しフロンタルは死亡した。
【原作名台詞】
- 「箱の秘密は秘密のまま、連邦と取引する材料に使えばいい。」
- OVA EP7『-虹の彼方に-』にて、フル・フロンタル自身の箱に対する答え。
【VS.シリーズの活躍】
EXTREME VS-FORCE
コア・ユニットとなっている
シナンジュとは別にボス機体としての参戦、全身にあるゲロビなど数多くの武装を使ってこちらを苦しめてくる。
そして覚醒のように、体力が一定以下になるとサイコ・シャードを展開。プレッシャー(受けてもダメージやよろけなどはない)のようなものを放つようになり、受けるとすべての武装の弾数がなくなる。
ファンならば決めてみたい
フルアーマー・ユニコーンガンダム(第3形態)でネオ・ジオングに格闘から派生の「ソフトチェストタッチ」で倒す原作再現だが、ソフトチェストタッチの部分は掴み属性であるので掴めず途中で終了してしまう上、ネオ・ジオングの圧倒的火力の前で格闘戦をやるのは無謀であるので第一形態で射撃戦をするのが良策だろう。
コースバトルのボスラッシュコースのファイナルステージではお供に
クィン・マンサと
ビグ・ザムを引き連れて登場する。3体のゲロビが飛び交うステージは最早半分運である。
【その他の活躍】
スーパーロボット大戦
『第3次Z天獄篇』ではep7が公開されてから間もない開発期間であったが、無事に登場している。
かつて
ジオングに搭乗した
シャアからは「時代錯誤な名前」と評された。
フロンタル自体は『第3次Z時獄篇』で初登場し、ファン待望のシャア本人と直接の共演を果たした。
今作のフロンタルは『人類に絶望しアクシズ落としに失敗した』並行世界のシャアの意識が流れ込んだという、スパロボオリジナルの設定になっている。
人類のために仲間に他言すらできない事情でネオ・ジオン総帥になりアムロ達と敵対する道を選んだシャアの「部下で影武者」という原作版のようなポジションで登場した。
あくまで対等な条件でアムロと戦おうとするなどロマンチストなところのあったシャアと異なり、独断でアムロの暗殺を企てる、アクシズを落下させる際にアムロ達プレイヤー軍との直接対決を避ける、『アクシズ落としの状況を再現しようとしている(再現が目的で落とすのは目的ではない)』シャアを妨害しアクシズを堕とそうとするといったリアリストかつ原作のような人類の可能性を否定する立場を一貫して取っており、シャア本人は勿論、シャアをよく知るアムロやカミーユ達からも拒絶されている。
一方、『V』ではシャアが既に故人なのもあり、フロンタルとしての自我が完全に芽生え、和解し生存する。
さらに条件を満たすと終盤にネオ・ジオングに乗って仲間になるという衝撃的な展開を遂げる。
ガンダムブレイカー3
通常シナリオではラスボスとして登場。
最初はハル・ユニットのみだが、第2段階ではサイコ・シャードの再現か一定時間攻撃不能になる。
その後の最終段階は、プレイヤーの使用するガンプラのコピー機をコア・ユニットとして合体させるという、本機ならではの演出がある。
SDガンダムGGENERATIONシリーズ
『GENESIS 』に登場。
見た目は宇宙専用のXXLサイズのMAだが、スキルのサイコシャードが自機から9マス以内の敵ユニットの全射撃武器を使用不可にするというバランスブレイカーと化している。
【余談】
ネオ・ジオングというのは
α・アジールの初期案の名称でもあった。
非常に大きいことから、立体化は困難と思われていたが、HGUC(1/144)、BB戦士、アサルトキングダム、参考出展でROBOT魂と結構な数の立体化がされている。
特にHGは非常に大きく、MG(1/100)が食玩に見えるほどの巨体(87cm)で塗装などして仕上げるのも飾るのも店から持ち帰るのにかなりの労力を要する他、購入にもかなりの金額を要する。
BB戦士は、手ごろな大きさであり、組み立ても容易であるから
シナンジュの代わりに別の機体やフィギュアを乗せるなど
どこかで見たような扱いを受けている。
原作小説版ではネオ・ジオングは登場せず、フロンタルは
シナンジュのままユニコーン、バンシィ、
ジェスタ2機と互角に戦いを繰り広げ、自らが抱える虚無に導かれるまま人類の可能性を否定し、最終的にビーム・トンファーでコクピットを貫かれ死亡するが残留思念となり、究極の感応を得る代わりにユニコーンに喰われ全体の一部になるであろうバナージを嘲笑った。
その小説時空のハル・ユニットは、OVAの後に発売された『
機動戦士ガンダムUC GREAT WORKS BOXⅢ』付属の小説『不死鳥狩り』にて、フル・フロンタルに届けられる前に、名無しの強化人間が乗った
ヤクト・ドーガと合体しネオ・ジオングとなったが、ニュータイプに覚醒したヨナ・バシュタと全体の一部となったリタ・ベルナルが憑依しているユニコーン3号機「
フェネクス」により破壊された。
最終更新:2024年09月17日 20:03