横浜市が一般ごみ焼却灰を埋め立てている南本牧廃棄物最終処分場(中区)で東日本大震災後に導入した放射性セシウムを吸着する浄水設備を、現在は使用していないことが6日、分かった。市議会予算第2特別委員会で、井上さくら議員の質問に市側が明らかにした。昨秋の約1カ月間で吸着物質1キロ当たり5000ベクレルのセシウムが検出されたことも判明した。
処分場では市内で発生する一般ごみの焼却灰を埋め立てており、処分場の内水を浄化して海へ放流している。震災後に焼却灰から放射性物質が検出され、市は浄水設備の活性炭吸着塔6塔のうち2塔に放射性セシウムを吸着する鉱物のゼオライトを充填(じゅうてん)した。
市によると、昨年10月5日~11月1日の26日間、ゼオライトを充填した1塔に水を通したところ、1キロ当たり5000ベクレルの放射性セシウムが吸着された。ところが、同2日以降、この塔を利用していなかった。市側はこれまで、議会や地元住民らに「ゼオライトを充填する対策を始めている」と説明していた。
特別委で井上議員が「なぜ使用をやめたのか」と質問したのに対し、大熊洋二資源循環局長は「実験で吸着能力を確認したので取りやめた」と答弁した。
市によると、放射性セシウムの排水基準は1リットル当たりおおむね75ベクレルで、市の検査では内水も放流水も、セシウム134と137それぞれについて、検出限界値の1リットル当たり10ベクレル未満が続いている。【杉埜水脈】
毎日新聞 2012年3月7日 地方版
最終更新:2012年03月07日 15:13