政府は十四日、東日本大震災で発生したがれき処理を促進するため、全国の廃止が予定されている焼却炉を宮城、岩手両県に移設して、焼却処理に活用する方針を決めた。政府はがれきの広域処理を呼び掛けているが、進んでいない。両県内だけで処理する場合、宮城で十九年、岩手で十一年かかる計算になるため、廃止焼却炉を活用することにした。
政府は各市町村や一部事務組合が所有する焼却炉、民間業者の焼却炉のうち、廃止予定で使っていない炉の無償提供を呼び掛ける。現在、各都道府県に廃止予定の焼却炉があるか調査している。
提供された焼却炉は解体して両県へ運び、両県から提供された用地で再び組み立てる。多数の焼却炉を新設するのに比べ、廃止焼却炉を活用すれば費用も建設時間も節約できると判断した。焼却処理が終わった後の廃止費用は国が負担する。
焼却するのは放射線量が国の暫定規制値以下で宮城、岩手両県で発生したがれき。焼却灰は安全性を確認した上で原則、両県内に埋め立て処分する。放射線量の心配をした住民が反対した場合は、全国の国有林で処分することも検討する。
宮城県で発生したがれきは約千五百六十九万トンで、処理率は約6%。
岩手県で発生したがれきは約四百七十五万トンで処理率は約9%。政府は二○一四年三月までに処理を終える目標を掲げている。
2012年3月15日 朝刊
最終更新:2012年03月15日 13:40