第8章 考察する者たちは忙しい
時は少し遡り―――
「……ッ!おい!一度、隠れるぞ!」
「……え?」
猛烈なスピードで、自分達に近づいてくる気配に気づいた私はマシュに声を掛けるが、残念ながらマシュは呆気にとられている。
「……え?」
猛烈なスピードで、自分達に近づいてくる気配に気づいた私はマシュに声を掛けるが、残念ながらマシュは呆気にとられている。
「ああ……!世話が焼けるな……ッ!」
私はマシュを引っ張ると街角に身を潜める。
私はマシュを引っ張ると街角に身を潜める。
すると―――
ブロロロロ―――!!!!!
物凄いスピードで鉄の乗り物が走行してきた。
それは、私達が潜む街角まで近づくと、停まった。
物凄いスピードで鉄の乗り物が走行してきた。
それは、私達が潜む街角まで近づくと、停まった。
(なんだ……!?鉄の車力か……?)
私は明らかに自分の世界より発展している乗り物の存在に驚きを隠せない。
私は明らかに自分の世界より発展している乗り物の存在に驚きを隠せない。
そんな私の驚きを余所に―――
―――バタン。
「……ふむ」
「……?あの、どうしてここで降りたのですか?」
「……」
(人の気配……?)
「……?あの、どうしてここで降りたのですか?」
「……」
(人の気配……?)
謎の乗り物から降りてきたのは3人組だった。
「……」
(この男がリーダー格か……)
私は3人組の中で一番強い人物は男だと即座に判断した。
(この男がリーダー格か……)
私は3人組の中で一番強い人物は男だと即座に判断した。
―――どうする。
複数人を相手にする場合、一番強そうなヤツを倒して戦意を奪う。
それが最適の選択。
それが最適の選択。
(しかし、再び巨人化するには、まだ時間が必要だ。手持ちの武器だけであの男を倒せるか……?)
マシュとの戦闘で当分、再び巨人化することができない。
そして、軍服の男が身に纏う雰囲気は只者ではないとは肌で感じる。
私はどうするか決めあぐねていると―――
そして、軍服の男が身に纏う雰囲気は只者ではないとは肌で感じる。
私はどうするか決めあぐねていると―――
「待て。こちらは敵対するつもりはない」
男は、私とマシュが潜む場所へ話しかけてきた。
男は、私とマシュが潜む場所へ話しかけてきた。
「私はムラクモ。もし、可能ならば情報の交換を希望するが、いかがかな?」
「……」
(……情報はこちらとしてもほしい。あの男が話すであろう情報全てに信頼を寄せるのは危険だが、他の2人は策謀とは無縁そうな感じがする……ひとまずは、出るとするか……)
(……情報はこちらとしてもほしい。あの男が話すであろう情報全てに信頼を寄せるのは危険だが、他の2人は策謀とは無縁そうな感じがする……ひとまずは、出るとするか……)
―――ザッ。
「私は、アニ・レオンハート。そしてこの子はマシュ・キリエライト」
私は男たちとの情報交換に応じることにした。
私は男たちとの情報交換に応じることにした。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「なるほど……巨人化にエルディア人……私や2人とも違う世界軸のようだな」
「……」
(随分と興味深い世界だ。この女が言うにはエレン・イェーガーもしくはエルディア人が関わってる可能性が高いというが、”船頭多くして船山に上る”ということわざがある。多連合は時は瓦解の原因になりやすい。考慮には入れてはおくが、今は片隅に置いといて構わんな。……そして、もっとも興味深いのはこのマシュとかいう女……見せしめの関係者。わざわざ見せしめで殺したのに、蘇らせて参加させましたでは、余りにもお粗末。名簿の藤丸立香は恐らく、同姓同名の別人の可能性が高いだろうが、今は伝える必要はないな。兎に角、この女の世界の関係者が最低一人は関わっているだろう。この女の持つ情報は、奴を相手にする上で大きなアドバンテージとなるだろう。もう少し詳しく聞きたいところ)
(随分と興味深い世界だ。この女が言うにはエレン・イェーガーもしくはエルディア人が関わってる可能性が高いというが、”船頭多くして船山に上る”ということわざがある。多連合は時は瓦解の原因になりやすい。考慮には入れてはおくが、今は片隅に置いといて構わんな。……そして、もっとも興味深いのはこのマシュとかいう女……見せしめの関係者。わざわざ見せしめで殺したのに、蘇らせて参加させましたでは、余りにもお粗末。名簿の藤丸立香は恐らく、同姓同名の別人の可能性が高いだろうが、今は伝える必要はないな。兎に角、この女の世界の関係者が最低一人は関わっているだろう。この女の持つ情報は、奴を相手にする上で大きなアドバンテージとなるだろう。もう少し詳しく聞きたいところ)
「……」
(私からの情報を精査しているってところかしらね。ま、それはこちらも同じ)
私もムラクモからの情報を精査していた。
(私からの情報を精査しているってところかしらね。ま、それはこちらも同じ)
私もムラクモからの情報を精査していた。
(この男の考察を聞く限り、相当数の世界の人間が集められているということになるな……とすると、やはり双子だけの犯行とは考えにくい。エレン・イェーガーもしくはエルディア人が関わってる可能性はあるとみていいだろう。あの男はその可能性は低いと考えているようだが、わざわざ、死者であるはずのベルベルトを蘇らせてまでこの殺し合いに参加させているんだ。考慮はしとおくのがベストだ。見知らぬ支給品にも強力な威力があることから、それらの技術を手に入れようと考えているのか?それと、刀使にリフレクターか……私の世界に存在していたら、巨人とは別の意味で脅威になる存在だろう。と、なると自分の巨人化の能力だけに過信するのは危険だな。そして、このムラクモという男、一見主催に反抗を示すスタンスを装っているが、何か”企んでいる”確かな確証はないが、女の勘というヤツなのだろうか……私の身体がこの男に気を許すなと警告している。……警戒はしておくべきだろう)
互いに情報の精査が終わると同時に―――
突如、地響きが大きくなる。
互いに情報の精査が終わると同時に―――
突如、地響きが大きくなる。
ゴゴゴゴゴ!!!!!
「地響きか……」
「何、この音……」
「……あそこ」
沙耶香の指さした方向に一同、目線を向ける。
「何、この音……」
「……あそこ」
沙耶香の指さした方向に一同、目線を向ける。
「あれは……!巨人!?」
(エレン・イェーガーにいる手の者か!?)
(エレン・イェーガーにいる手の者か!?)
「アニさんの巨人化より大きい……」
先ほど、巨人化したアニと戦闘を交わしたマシュはその大きさに驚愕する。
そう、目視した巨人らしき生物は制限されたはいえ、先ほどアニが巨人化した姿よりも大きい。
先ほど、巨人化したアニと戦闘を交わしたマシュはその大きさに驚愕する。
そう、目視した巨人らしき生物は制限されたはいえ、先ほどアニが巨人化した姿よりも大きい。
「おい!そこの車で移動できるか!」
「何!?」
アニはムラクモに尋ねる。
「何!?」
アニはムラクモに尋ねる。
「あの巨人らしき人物は、エレン・イェーガーによる手の者か巨人薬を使用した可能性が高い。どちらにせよ、捕らえれば大きな情報源になる」
―――そのどちらかでもなかったとしても、行く価値はある……!!
―――そのどちらかでもなかったとしても、行く価値はある……!!
「ふむ……」
(あれほど目につく存在……恐らくは他の参加者達も集まってきている可能性は高い。帝具もあるから、日姫級が相手で無ければ充分に対処できるだろう。ここは、情報収集も兼ねて乗るとするか)
ムラクモはアニの提案に利があると判断する。
(あれほど目につく存在……恐らくは他の参加者達も集まってきている可能性は高い。帝具もあるから、日姫級が相手で無ければ充分に対処できるだろう。ここは、情報収集も兼ねて乗るとするか)
ムラクモはアニの提案に利があると判断する。
「よかろう。それでは、あの巨大生命体の場所まで連れていこう。2人もそれでいいいな?」
「はい」
「……うん」
日菜子、紗耶香も巨大生命体をそのまま放置しておくことは危険だと判断したため、ムラクモの判断に賛成する。
「はい」
「……うん」
日菜子、紗耶香も巨大生命体をそのまま放置しておくことは危険だと判断したため、ムラクモの判断に賛成する。
家紋タクシーに全員搭乗すると―――
「いくぞ、全速前進だ!」
アクセル全開で現場に向かう家紋タクシー。
アクセル全開で現場に向かう家紋タクシー。
☆彡 ☆彡 ☆彡
第9章 正義の法則
―――スタスタスタ
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
―――スタスタスタ
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
「……」
(う〜ん、何だか植木殿と針目殿はお互い警戒し合っているように感じるが、一体、どうしたのでしょう)
(う〜ん、何だか植木殿と針目殿はお互い警戒し合っているように感じるが、一体、どうしたのでしょう)
「……」
服部のヤツ。オレと針目の緊張感に違和感を感じてるのか……まぁ、無理もないけど。
服部のヤツ。オレと針目の緊張感に違和感を感じてるのか……まぁ、無理もないけど。
(だけど、服部も針目もよく、オレに対してキレないよな……)
―――う〜ん?
何か、引っかかるな……よし!聞いてみるか!
―――う〜ん?
何か、引っかかるな……よし!聞いてみるか!
「なぁ、そういえば服部や針目はオレに何にも感じないのか?」
「「?」」
オレの質問に服部と針目は首を傾げる。
「「?」」
オレの質問に服部と針目は首を傾げる。
「いや、その……オレの顔を見てムカムカするとか」
試しに例を挙げて確かめる。
試しに例を挙げて確かめる。
「?いえ、別に植木殿の顔を見てイライラなどしませんが……」
服部はオレの例えに訳がわからず、戸惑いながら答えている風だ。
服部はオレの例えに訳がわからず、戸惑いながら答えている風だ。
「何々?もしかして、耕介ちゃんって”M”なの?」
針目は……からかいながら答えた。
針目は……からかいながら答えた。
―――と、すると2人とも、特にオレに関してなんとも思っていないということか。
「……!!」
(そうだ……!!ここに来てから、服部も針目もオレに嫌悪感をもって接していねぇ!」
もっと早く気づくべきだった。
―――そうだよ。
オレは”女子に好かれる才”を失ってるから、基本的には女子に嫌われるはず!!!
(そうだ……!!ここに来てから、服部も針目もオレに嫌悪感をもって接していねぇ!」
もっと早く気づくべきだった。
―――そうだよ。
オレは”女子に好かれる才”を失ってるから、基本的には女子に嫌われるはず!!!
そう、植木耕助ことオレは同級生の森を救う為、コバセンから言いつけられていたことを破った。
その言いつけとは―――
いかなる理由があっても、能力を非能力者に使用すればペナルティとして自らが保有する才を一つ失う。
オレは”女子に好かれる才”を失い、結果、クラスの女子のみならず”女性”から嫌悪感を抱かれるようになった←ま、オレは特に気にしていないが。
その言いつけとは―――
いかなる理由があっても、能力を非能力者に使用すればペナルティとして自らが保有する才を一つ失う。
オレは”女子に好かれる才”を失い、結果、クラスの女子のみならず”女性”から嫌悪感を抱かれるようになった←ま、オレは特に気にしていないが。
(……もしかしたら)
オレは意を決して―――
オレは意を決して―――
「花鳥風月(セイクー)」
「えっ!?」
「へぇ〜……」
予想通り、神器を発動することができた。
オレは花鳥風月の力で宙に浮く。
「えっ!?」
「へぇ〜……」
予想通り、神器を発動することができた。
オレは花鳥風月の力で宙に浮く。
「う、植木さんも魔力を持っているのですか!?」
―――ん?うーん。魔力とは違うんだけどな。
―――ん?うーん。魔力とは違うんだけどな。
「……」
(ふぅ〜ん、またまた作戦変更したほうがいいかも☆)
お!どうやら、針目にはいい牽制になったかも知れねぇな。
結果オーライとしておくか。
(ふぅ〜ん、またまた作戦変更したほうがいいかも☆)
お!どうやら、針目にはいい牽制になったかも知れねぇな。
結果オーライとしておくか。
(服部達にはオレの世界については、軽く話してはいたが、やっぱり直に目の当たりにしちゃあ、驚くよな)
―――それから、オレは2人に神器のことについて話をした。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「そうなのですか……植木さんから神器については聞いてはいましたが、やはり、実際に目の当たりにすると、こう、なんといいますか驚きました!」
「へぇ〜〜〜。ちなみに、出会った時の情報交換での際、ボクは神器について聞かされてなかったけど?もしかして、まだ秘密にしていることあるんじゃないかな」
「……それは、お互い様だろ?」
「あは!何のことかボク、分からないな〜〜〜☆」
そんなやり取りを交わしていると―――
「へぇ〜〜〜。ちなみに、出会った時の情報交換での際、ボクは神器について聞かされてなかったけど?もしかして、まだ秘密にしていることあるんじゃないかな」
「……それは、お互い様だろ?」
「あは!何のことかボク、分からないな〜〜〜☆」
そんなやり取りを交わしていると―――
突如―――
ゴゴゴゴゴ!!!!!
「なっ!?」
「……ッ!?」
「何、何、ワクワクするね♪」
地響きに3人は何事かと身構えた。
すると―――
「……ッ!?」
「何、何、ワクワクするね♪」
地響きに3人は何事かと身構えた。
すると―――
「植木さん!針目さん!あれを!!!」
服部の指さした方角に巨大な生物(巨大危険種マサオ)が姿を現した。
服部の指さした方角に巨大な生物(巨大危険種マサオ)が姿を現した。
「わ〜〜〜、と〜〜〜っても、大きいね☆」
「ええ……ッ!?植木さん!ポケットが光っていますよ!」
「ん?」
服部が驚いたようにオレのポケットを指さす。
「ええ……ッ!?植木さん!ポケットが光っていますよ!」
「ん?」
服部が驚いたようにオレのポケットを指さす。
「……何だ!?」
(たしか、こっちのポケットには人形が……)
オレはポケットの中に入れていた”アクション仮面人形”を取りだすと、人形が光っていた。
(たしか、こっちのポケットには人形が……)
オレはポケットの中に入れていた”アクション仮面人形”を取りだすと、人形が光っていた。
「人形が……」
「普通の人形じゃなかったみたいだね」
「ああ……」
全身が光っていた人形はあのデカい怪物(巨大危険種マサオ)の方角へ一筋の光を収縮させた。
「普通の人形じゃなかったみたいだね」
「ああ……」
全身が光っていた人形はあのデカい怪物(巨大危険種マサオ)の方角へ一筋の光を収縮させた。
「あそこへ行けっていうことか……」
人形がそこへ向かえと訴えかけているようだ。
人形がそこへ向かえと訴えかけているようだ。
「行きましょう。アレを放置したら、他の参加者に危害が被る可能性があります」
服部も向かうべきだと進言してきた。
そして、針目も。
正直、針目も賛同したのは意外だ。
……何か、良からぬことを考えてねぇといいんだが……
服部も向かうべきだと進言してきた。
そして、針目も。
正直、針目も賛同したのは意外だ。
……何か、良からぬことを考えてねぇといいんだが……
「……うし。それじゃあ、向かうか!」
オレ達は巨大な怪物が現れたエリアへ向かうこととした。
オレ達は巨大な怪物が現れたエリアへ向かうこととした。
☆彡 ☆彡 ☆彡
第10章 それでも私は守りたい
「アリサちゃん……ッ!」
芳桂はアリサが操作するエルガンダーZと巨大危険種と化したマサオの攻防を家の屋根で眺めている。
芳桂はアリサが操作するエルガンダーZと巨大危険種と化したマサオの攻防を家の屋根で眺めている。
(私……無力だ)
せめて魔力があれば―――
せめて魔力があれば―――
芳桂は何もできずにただ眺めることしかできない自分の不甲斐なさに苛立ちを隠せず、手をギュッと固く握ると体を震わせる。
(私にも何か……できることはないのかな)
必死にできることを思案していると―――
必死にできることを思案していると―――
「み、宮藤さん!よかった……!無事で……」
「……え。し、静香ちゃん!?」
(それに、そのストライカーユニットは……って今はそんなことはいい!)
静香は探し人の宮藤に出会えて喜びを隠せない。
「……え。し、静香ちゃん!?」
(それに、そのストライカーユニットは……って今はそんなことはいい!)
静香は探し人の宮藤に出会えて喜びを隠せない。
「ごめん、静香ちゃん!私をあのロボットのコックピットまで連れてって!」
一方、芳桂も静香との再会に喜ぶが、直ぐに自分をエルガンダーZまで連れていくよう頼む。
一方、芳桂も静香との再会に喜ぶが、直ぐに自分をエルガンダーZまで連れていくよう頼む。
「え?は、はい。判りました!」
静香は状況をつかめてはいないが、敬愛する宮藤の頼みを聞き、抱きかかえると、指定した場所まで宮藤を連れていく。
静香は状況をつかめてはいないが、敬愛する宮藤の頼みを聞き、抱きかかえると、指定した場所まで宮藤を連れていく。
「アリサちゃん!」
「……芳桂さん。来たのね」
アリサはコックピット内に入った芳桂をチラリと見ると、直ぐにまた前を向いて操作に没頭する。
「……芳桂さん。来たのね」
アリサはコックピット内に入った芳桂をチラリと見ると、直ぐにまた前を向いて操作に没頭する。
「ありがとう、静香ちゃん。それと、何か武器みたいなのは支給されている?」
「え?は、はい……この”特殊棍棒”という武器ならありますが……」
静香は芳桂の問いに戸惑いつつも武器を提示して答える。
「え?は、はい……この”特殊棍棒”という武器ならありますが……」
静香は芳桂の問いに戸惑いつつも武器を提示して答える。
「ごめん!ちょっとそれ借りるね!」
「あ!?み、宮藤さん!」
芳桂は静香の特殊棍棒を手に取ると走り出し―――
再び、コックピットから出ると、緑の帽子のてっぺんに立ち、”つかった”
「あ!?み、宮藤さん!」
芳桂は静香の特殊棍棒を手に取ると走り出し―――
再び、コックピットから出ると、緑の帽子のてっぺんに立ち、”つかった”
ガガガガガ!!!!!
「はぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」
芳桂は必死の形相でとくしゅこんぼうの銃機能でマサオの腕の関節を集中して狙い撃つ。
芳桂は必死の形相でとくしゅこんぼうの銃機能でマサオの腕の関節を集中して狙い撃つ。
―――ズド―――ン……
芳佳の集中砲火で腕や一部の身体のパーツが崩落するが―――
芳佳の集中砲火で腕や一部の身体のパーツが崩落するが―――
「ははは!そんな不安定な場所で攻撃するなんて、芳桂さんって意外と考えなしなんだね!」
もう片方の腕が芳佳を狙いに定め―――
もう片方の腕が芳佳を狙いに定め―――
―――ブオッ!
「……ッ!?きゃっあ!」
直撃は避けられたが、パンチの風圧により、芳桂はエルガンダーZの頭上から転落を―――
直撃は避けられたが、パンチの風圧により、芳桂はエルガンダーZの頭上から転落を―――
「宮藤さんッ!!!」
―――間一髪。静香が芳桂を空中で受け止めて大事に至らずにすんだ。
―――間一髪。静香が芳桂を空中で受け止めて大事に至らずにすんだ。
「あ、ありがとう。静香ちゃん」
芳桂は、助けてくれた静香にお礼の言葉を伝える。
芳桂は、助けてくれた静香にお礼の言葉を伝える。
―――が。
ポタ―――
「し、静香ちゃん……?」
(これって……涙?)
芳桂の頬に涙が零れ落ちた。
静香の瞳から零れ落ちた涙が―――
(これって……涙?)
芳桂の頬に涙が零れ落ちた。
静香の瞳から零れ落ちた涙が―――
「宮藤さんは、もう少し自分の命を大切にしてくださいッ!!!」
「!?」
「宮藤さんの軍規に反してでも、周りの命を救おうとする姿勢は、昔は賛同できませんでしたが、今は理解できます!ですが、それで自分の命を失ったのでは元の子もないんですよッ!ですので、ご自身の命も……!お願いですから……」
「……静香ちゃん」
静香の魂の訴えが芳佳の魂に響いたのだろうか。
芳佳の身体に異変が起きるッ!!!
「!?」
「宮藤さんの軍規に反してでも、周りの命を救おうとする姿勢は、昔は賛同できませんでしたが、今は理解できます!ですが、それで自分の命を失ったのでは元の子もないんですよッ!ですので、ご自身の命も……!お願いですから……」
「……静香ちゃん」
静香の魂の訴えが芳佳の魂に響いたのだろうか。
芳佳の身体に異変が起きるッ!!!
「……ッ!?」
(胸の奥が熱くなってきた!?」
(胸の奥が熱くなってきた!?」
―――カッ!!
芳佳の身体が光り輝く―――
「ま、魔法力が戻ってくる!?」
芳桂を中心に魔法陣が―――
そして、豆柴の耳としっぽが生える。
「え?え?」
(一体、これはどういうことなんでしょうか!?)
静香は芳佳が再び魔力を取り戻したかのような様子に戸惑う。
(一体、これはどういうことなんでしょうか!?)
静香は芳佳が再び魔力を取り戻したかのような様子に戸惑う。
「……静香ちゃん」
「あ、は、はい」
芳佳は静香に顔を向けると笑顔で言い放った。
「あ、は、はい」
芳佳は静香に顔を向けると笑顔で言い放った。
「ありがとう。静香ちゃんの言葉で私、目が覚めた。私はアリサちゃんの傍につくから、静香ちゃんは”コレ”での援護をお願い!」
そういうと、芳佳は静かのとくしゅこんぼうを返す。
そういうと、芳佳は静かのとくしゅこんぼうを返す。
「……分かりました!それと……”こちら”をどうぞ!」
静香は芳佳に支給品の一つを手渡す。
静香は芳佳に支給品の一つを手渡す。
「これは?」
「これは”じわじわキノコかん”といって、体力を回復するキノコみたいです。私の手元にいくつか数がありますので、お一つ持っていってください!」
「ありがとう静香ちゃん。それじゃあ……行ってくるね!」
静香からうけとった”じわじわキノコかん”を手にエルガンダーZのコックピットの中へ戻っていった。
「これは”じわじわキノコかん”といって、体力を回復するキノコみたいです。私の手元にいくつか数がありますので、お一つ持っていってください!」
「ありがとう静香ちゃん。それじゃあ……行ってくるね!」
静香からうけとった”じわじわキノコかん”を手にエルガンダーZのコックピットの中へ戻っていった。
「……よし」
(正直、宮藤さんには聞きたいことが沢山ある。だけど……宮藤さんはやっぱり、私が憧れている宮藤さんだ!今は……前の敵に対処しよう」
(正直、宮藤さんには聞きたいことが沢山ある。だけど……宮藤さんはやっぱり、私が憧れている宮藤さんだ!今は……前の敵に対処しよう」
敬礼をして芳佳を見送ると、静香は巨大生命体マサオに向かっていった。
☆彡 ☆彡 ☆彡
「しつ……こい……なぁ!」
マサオの巨体タックルはエルガンダーZを吹き飛ばす。
明ほどではないが、結構遠くの位置まで吹き飛ばされた。
マサオの巨体タックルはエルガンダーZを吹き飛ばす。
明ほどではないが、結構遠くの位置まで吹き飛ばされた。
「う……くッ!」
―――ズキン。
―――ズキン。
(傷が……まず、目が霞むわ……)
再び、悪化する痛みに意識を失いかけるアリサ。
再び、悪化する痛みに意識を失いかけるアリサ。
そこへ―――
「……アリサちゃん、大丈夫!?」
「芳佳さん……往ったり来たりで忙しいわね……私は……大丈夫……よ」
アリサは芳佳の言葉にカラ元気で答える。
「芳佳さん……往ったり来たりで忙しいわね……私は……大丈夫……よ」
アリサは芳佳の言葉にカラ元気で答える。
「……もう大丈夫だよ」
―――パァァァァ
「こ、これは……!?」
(もしかして魔法?だとすると芳佳さんってまるで、なのはやフェイトみたい……それにしても温かい)
芳佳がアリサの肩に手を添えた瞬間、アリサの体は温かな魔力に包まれる。
(もしかして魔法?だとすると芳佳さんってまるで、なのはやフェイトみたい……それにしても温かい)
芳佳がアリサの肩に手を添えた瞬間、アリサの体は温かな魔力に包まれる。
そう―――
これが、宮藤芳佳の固有魔法”治療魔法”。
これが、宮藤芳佳の固有魔法”治療魔法”。
「アリサちゃんの想い、伝わってるから!だから、安心して!!私が絶対にアリサちゃんを死なせたりはしないから!!!」
芳佳は、アリサに常時、治療魔法をかけ続ける。
そうすることで、アリサの消えかかる命の灯を保つ。
それが、芳佳が選んだ”守る”!
芳佳は、アリサに常時、治療魔法をかけ続ける。
そうすることで、アリサの消えかかる命の灯を保つ。
それが、芳佳が選んだ”守る”!
「それと……これを食べてみて!体力が回復するキノコみたいなの」
芳佳は先ほど静香から手渡されたじわじわキノコかんを開けるとアリサに食べるよう促す。
芳佳は先ほど静香から手渡されたじわじわキノコかんを開けるとアリサに食べるよう促す。
―――モグモグ。
「……ありがとう、芳佳さん。これなら……しんのすけが戻ってくるまで、持ちこたえられそうだわッ!!!」
アリサは芳佳の治癒魔法とじわじわキノコの効力でなんとか、失いかけた意識を少しだけ取り戻した。
アリサは芳佳の治癒魔法とじわじわキノコの効力でなんとか、失いかけた意識を少しだけ取り戻した。
(まだ、おにぎり頭と戦うことが出来るッ!)
アリサはマサオを睨みつける。
アリサはマサオを睨みつける。
☆彡 ☆彡 ☆彡
闘いの場に戻ったアリサの目に映ったのはマサオに対峙している何人もの参加者の姿だった。
「……止めないと」
ーーーあの”おにぎり頭”の相手は私……いえ、”しんのすけ”よ
ーーーあの”おにぎり頭”の相手は私……いえ、”しんのすけ”よ
アリサはこの場を任せてもらうようスピーカーで呼びかける。
参加者とやり取りを交わしていると、マサオは―――
「あはは!しんちゃんが戻ってくるって!?
マサオはアリサの願いを嗤う。
マサオはアリサの願いを嗤う。
「戻ってくるわけないじゃないか!アリサちゃんは僕に斬られて気を失っていたから知らないだろうけど、しんちゃんのあの情けない逃げた姿……本当に笑っちゃうよ」
「……ン」
「……ン」
「?。何、言ってんのか聞こえないよ(笑)」
マサオの巨大な手がマサオの耳に添えられて”聞こえなーい”とポーズをとる。
マサオの巨大な手がマサオの耳に添えられて”聞こえなーい”とポーズをとる。
「バカチンって……言ってん……のよ!」
「ぶっ!?」
右フックがマサオの顔にめり込む。
「ぶっ!?」
右フックがマサオの顔にめり込む。
「大体、貴方!しんのすけの友達なんでしょ!?それなのに友達を後ろから斬りかかろうとして!そんな卑怯な行動、男の子として恥ずかしくないわけ!?はん!調子に乗ってるんじゃないわ……よ!貴方は選ばれし者でもなんでもないわ!あんたはただの……裏切りおにぎりよ!!!」
「ぶぶっ!?」
今度は左フックがマサオの顔にめり込む。
今度は左フックがマサオの顔にめり込む。
「しんのすけは必ず戻ってくる!」
(そうよね?しんのすけ……あたしはあんたが戻って来るって信じるわ!)
(そうよね?しんのすけ……あたしはあんたが戻って来るって信じるわ!)
☆彡 ☆彡 ☆彡
第11章 巨大危険種マサオVS大人たち
静香が宮藤をエルガンダーZへ運んでいくのを見届けると、耕介と針目はそれぞれ行動を開始する。
「いくぞ、針目!」
「えー、正直気乗りしないんだけどなぁ〜、ま、いいか!はいはーい☆」
耕介と縫はそれぞれ武器を構えると、左右に分かれてマサオに攻撃をしかける。
「えー、正直気乗りしないんだけどなぁ〜、ま、いいか!はいはーい☆」
耕介と縫はそれぞれ武器を構えると、左右に分かれてマサオに攻撃をしかける。
「ぶっとい体だね!でも、チンチクリンの君には似合ってないよ?」
縫は片太刀バサミでマサオの右膝を連続刺突する。
縫は片太刀バサミでマサオの右膝を連続刺突する。
「言っておくけど、そこは僕の痛覚とリンクしてないから、いくら攻撃を仕掛けても無駄だよ!」
そう、先の明との戦闘実績からマサオは余裕綽々。
そう、先の明との戦闘実績からマサオは余裕綽々。
「え?別にキミに痛みが感じないとかどうでもいいんだけど?というか、この攻撃の意図が分からないなんて、キミってニブチンさんだね☆」
「へ?」
縫の言葉にポカーンとするマサオ。
そこへ―――
「へ?」
縫の言葉にポカーンとするマサオ。
そこへ―――
―――バシュゥゥ!!!
―――シュルルルル……
―――ザンッ!!!
―――シュルルルル……
―――ザンッ!!!
立体起動装置を使った耕介が空中を右往左往に移動すると、付属しているブレードでマサオの左膝を切り刻む。
「わ!わわ!!??」
縫と耕介の攻撃の連携により両膝が破壊されたマサオはスッ転ぶ。
縫と耕介の攻撃の連携により両膝が破壊されたマサオはスッ転ぶ。
―――ズドンッ!!!
「よし!」
「今だね〜!」
2人はマサオの顔目掛けて突っ込む。
「今だね〜!」
2人はマサオの顔目掛けて突っ込む。
―――が。
「させないよ!!!!!」
マサオの背面から伸びたいくつものGペンの触手が二人の接近を防ぐ。
マサオの背面から伸びたいくつものGペンの触手が二人の接近を防ぐ。
「く……ッ!これじゃあ、近づけねぇ!!」
「あは、これって人間ビックリ箱だね☆」
Gペンを破壊しても次のGペンが次々と生み出されては襲い掛かる。
「あは、これって人間ビックリ箱だね☆」
Gペンを破壊しても次のGペンが次々と生み出されては襲い掛かる。
襲い掛かってきては破壊!襲い掛かってきては破壊!
―――と膠着が続いている中、新たな動きが起こる。
―――と膠着が続いている中、新たな動きが起こる。
→どうぐ
→とくしゅこんぼう
→つかう
はずす
→とくしゅこんぼう
→つかう
はずす
ガガガガガ!!!!!
触手のようにのびているGペンが破壊される。
「植木殿!針目殿!無事ですか!?」
芳佳とのやり取りを終えた静香の援護。
そして―――
芳佳とのやり取りを終えた静香の援護。
そして―――
再び、植木と縫はマサオの眼前まで近づく。
―――しかし、マサオもただ攻撃を黙って受けるつもりはない。
―――しかし、マサオもただ攻撃を黙って受けるつもりはない。
「あらよっと!!!!!」
マサオの背中から巨大な蝙蝠の羽根が生える。
マサオの背中から巨大な蝙蝠の羽根が生える。
―――バサバサバサ!!!!!
飛翔することにより、ムラクモの攻撃をマサオは避ける。
「……!?」
(すげー……)
(すげー……)
「あは!」
(この再生力に外見変化……まるで、生命戦維のように身に纏ってるって感じかな☆)
(この再生力に外見変化……まるで、生命戦維のように身に纏ってるって感じかな☆)
かつて、マサオは人類動物化計画を企む四膳守が開発した”人類動物化ドリンク”の失敗作により、半分蝙蝠化したことがある。
八将神への改造により、再びその能力を得たのだ。
家紋タクシーが現場に到着すると、各自、タクシーから下車して行動を開始した。
八将神への改造により、再びその能力を得たのだ。
家紋タクシーが現場に到着すると、各自、タクシーから下車して行動を開始した。
スタタタタ―――
「斬る……」
決して浅い傷ではないのだが、紗耶香は木から木へと飛び移りながらマサオの身体に飛び移ろうとするッ!
決して浅い傷ではないのだが、紗耶香は木から木へと飛び移りながらマサオの身体に飛び移ろうとするッ!
「ああ〜〜〜!俺を斬るだって!?上等じゃねぇか!日輪刀!!!」
マサオの声に応じ、再生された片腕が身体のサイズに合わせた巨大な日輪刀へと変化する。
マサオの声に応じ、再生された片腕が身体のサイズに合わせた巨大な日輪刀へと変化する。
「ナマスにしてやるぜ〜〜〜!!!」
―――ブンッ!
―――ブンッ!
紗耶香の命を刈り取る一撃。
スッ―――
それを紗耶香は迅移で避ける。
「えええ!?お姉さんの姿……追いつけないよぉぉ!?」
マサオは紗耶香の迅移に追いつけずただただ困惑。
マサオは紗耶香の迅移に追いつけずただただ困惑。
「……」
紗耶香はなんとか飛び移れたマサオの身体を駆けあがる。
紗耶香はなんとか飛び移れたマサオの身体を駆けあがる。
そして―――
「私も……!」
リフレクターへと変身した日菜子も逆の方向からマサオの身体を駆けあがり―――
リフレクターへと変身した日菜子も逆の方向からマサオの身体を駆けあがり―――
―――ザンッ!
―――ザンッ!
―――ザンッ!
―――日菜子と紗耶香の両雄による斬撃は蝙蝠の羽を鋭く切断した。
「うわわわわ!?」
「うわわわわ!?」
空を支配する翼を失い、マサオは哀れにも地面に堕ちる。
「よし、確保するぞ」
ムラクモ、アニ、マシュがマサオの動きを封じようと行動を開始しようと動いたその時―――
ムラクモ、アニ、マシュがマサオの動きを封じようと行動を開始しようと動いたその時―――
「ママ〜〜〜######」
マサオの口から強力な超音波を発生させた。
マサオの口から強力な超音波を発生させた。
「これは……音波ですか!?」
「うるせー……」
「あはっ!?とっても耳障りな音だね☆」
「……まるで蝙蝠」
「これじゃ……あ、動くのもままならな……い」
超音波の反響により動きを一度、止められると―――
「うるせー……」
「あはっ!?とっても耳障りな音だね☆」
「……まるで蝙蝠」
「これじゃ……あ、動くのもままならな……い」
超音波の反響により動きを一度、止められると―――
―――ニヤリ。
「へっ!チャンスだぜ〜〜〜!」
「へっ!チャンスだぜ〜〜〜!」
「ドカン」「ドカン」「ドカン」「ドカン」「ドカン」「ドカン」「ドカン」「ドカン」
「「「「「「「「……ッ!」」」」」」」」
巨大日輪刀と同様に変化した巨大空気砲による空気の弾丸は彼らに強いダメージを与え、吹き飛ばす。
彼らはなんとか、攻撃を喰らいつつも各々なんとか起き上がり、闘いの構えをする。
巨大日輪刀と同様に変化した巨大空気砲による空気の弾丸は彼らに強いダメージを与え、吹き飛ばす。
彼らはなんとか、攻撃を喰らいつつも各々なんとか起き上がり、闘いの構えをする。
「なんだ。この程度なの」
マサオの表情に再び余裕が見えてくる。
マサオの表情に再び余裕が見えてくる。
「くッ……!」
(巨人化は……まだ”できない……か!!)
予想以上の強さを誇るため、アニは巨人化して対抗しようとしたが、やはり変身時間ができないことに苛立つ。
(私の支給品の武器はこの脇差……くそッ!あれが相手では分が悪い!)
アニは支給された脇差を手に取るも、巨人化らしき幼子には相性が悪く、なかなか攻撃に参戦でできず、下唇を噛む。
(巨人化は……まだ”できない……か!!)
予想以上の強さを誇るため、アニは巨人化して対抗しようとしたが、やはり変身時間ができないことに苛立つ。
(私の支給品の武器はこの脇差……くそッ!あれが相手では分が悪い!)
アニは支給された脇差を手に取るも、巨人化らしき幼子には相性が悪く、なかなか攻撃に参戦でできず、下唇を噛む。
「……作戦変更だ。ここで始末する」
マサオの予想以上の能力に確保するのは困難と判断したムラクモは当初の確保する方針を転換させると―――
マサオの予想以上の能力に確保するのは困難と判断したムラクモは当初の確保する方針を転換させると―――
―――ス
ザンッ!!!!!
突如、ワープしたかのように移動するとマサオの腹辺りに鋭い斬撃が切り刻まれる。
「「「!?」」」
静香、耕介、縫は突然の斬撃に驚く。
正体はムラクモの攻撃。
静香、耕介、縫は突然の斬撃に驚く。
正体はムラクモの攻撃。
「む?」
(村雨の効果が発動していないだと?)
ムラクモの所持している帝具”村雨”は斬った個所から呪毒が侵入することで心臓の機能を停止させて死に至らしめる”一撃必殺”の能力がある刀。
(村雨の効果が発動していないだと?)
ムラクモの所持している帝具”村雨”は斬った個所から呪毒が侵入することで心臓の機能を停止させて死に至らしめる”一撃必殺”の能力がある刀。
”普通に危険種になっただけの生物”なら効いていただろう。
しかし、佐藤マサオは既に人ではなく、八将神という存在へと変容している。
故に命を絶つ方法は一つしかない。
体内の”宿業”を―――
疑似霊核となった心臓を”破壊”しない限り、死亡することはない。
しかし、佐藤マサオは既に人ではなく、八将神という存在へと変容している。
故に命を絶つ方法は一つしかない。
体内の”宿業”を―――
疑似霊核となった心臓を”破壊”しない限り、死亡することはない。
そのため、村雨の効果を受け付けていないのだ―――
「なら……!」
(首を爆弾首輪をつけるということは、すくなくとも”ココ”では首を刎ねれば、死ぬはずだ)
村雨の効果が効いていないため、ムラクモは”首を刎ねる”に重きを向けて攻撃を仕掛ける。
八将神という存在を知らない中、ムラクモは最適の解を予想し行動する。
(首を爆弾首輪をつけるということは、すくなくとも”ココ”では首を刎ねれば、死ぬはずだ)
村雨の効果が効いていないため、ムラクモは”首を刎ねる”に重きを向けて攻撃を仕掛ける。
八将神という存在を知らない中、ムラクモは最適の解を予想し行動する。
ダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカダカ
非常に独特な歩きをしてムラクモはマサオに近づく。
「これで、終わりだ」
ムラクモはマサオの首に村雨を―――
ムラクモはマサオの首に村雨を―――
しかし―――
「ひとつひとより和毛和布!」
―――ヒョイ。
なんと、超巨体であるマサオの肉体がワカメのように揺れ出すと、ムラクモの攻撃を避ける。
―――ヒョイ。
なんと、超巨体であるマサオの肉体がワカメのように揺れ出すと、ムラクモの攻撃を避ける。
「クッ……!」
(何だ。その動きは……)
先ほどのマサオの動きとは明らかに違い、戸惑いを隠せないムラクモ。
(何だ。その動きは……)
先ほどのマサオの動きとは明らかに違い、戸惑いを隠せないムラクモ。
―――ひとつひとより和毛和布!
それは、ぷにぷに拳の奥義の一つ。
ワカメのように揺れながら動くことで攻撃を躱す奥義。
ぷにぷに拳の中でも一番初めに習得する奥義なのだが、マサオは習得できなかった。
それは、ぷにぷに拳の奥義の一つ。
ワカメのように揺れながら動くことで攻撃を躱す奥義。
ぷにぷに拳の中でも一番初めに習得する奥義なのだが、マサオは習得できなかった。
しかし―――
八将神の身となった今は、皮肉にもぷにぷに拳を行使できるようになった。
八将神の身となった今は、皮肉にもぷにぷに拳を行使できるようになった。
―――ヒョイ。
続いて紗耶香の攻撃も同様に避ける。
続いて紗耶香の攻撃も同様に避ける。
「……ッ!」
(迅移のスピードも避ける!?)
紗耶香の迅移によるスピードは並の刀使とは比べものにならないのだが、マサオは避けたのだ。
(迅移のスピードも避ける!?)
紗耶香の迅移によるスピードは並の刀使とは比べものにならないのだが、マサオは避けたのだ。
さらに―――
「銃弾も躱すのですか!?」
特殊棍棒の弾丸も躱すことに静香は驚きを隠せない。
特殊棍棒の弾丸も躱すことに静香は驚きを隠せない。
「……今、解析できました」
(そんな!?だと、するとあの子は一体……?)
マシュは衝撃の事実に戸惑いを隠せず、呟く―――
(そんな!?だと、するとあの子は一体……?)
マシュは衝撃の事実に戸惑いを隠せず、呟く―――
(でも、今はそうは言ってられない。皆さんにお伝えしないと……ッ!)
焦る動悸を抑えつつマシュは伝えることを選択する。
焦る動悸を抑えつつマシュは伝えることを選択する。
「皆さん!あの子供の頭は疑似霊核と化しています!」
―――ビシィィィィィ!!!!!
―――ビシィィィィィ!!!!!
マサオに向かって指さししながら皆に伝える。
「ええええ!?どうして、僕の宿業を知れたの!?」
これまでの戦闘でばれなかった秘密を知られ、焦るマサオ。
これまでの戦闘でばれなかった秘密を知られ、焦るマサオ。
どうして、マシュが知れたのかと言うと―――
その秘密はマシュのオルテナウスの追加機能”周囲探索”
その能力でマサオの隠された情報を明らかにできた。
その秘密はマシュのオルテナウスの追加機能”周囲探索”
その能力でマサオの隠された情報を明らかにできた。
「……疑似霊核?何だそれは」
見知らぬ言葉にアニはマシュに質問を促す。
見知らぬ言葉にアニはマシュに質問を促す。
「簡単に言うと、存在を構成している核のことです。あれを、破壊しない限りあの子は死なないでしょう」
(あの双子があの子を疑似霊核とした……?いえ、それができるのは……)
マシュの脳裏に嫌な考えが過る。
(あの双子があの子を疑似霊核とした……?いえ、それができるのは……)
マシュの脳裏に嫌な考えが過る。
「ねぇねぇ、耕介ちゃんの持つ”神器”とやらで破壊できるんじゃない?」
「オレの神器は”候補者バトルに参加していない人間”には使用しねぇ」
(確かに”魔王”なら……出来るかも知れねぇけど……)
それは恩師から学び、決めた植木の正義。
「オレの神器は”候補者バトルに参加していない人間”には使用しねぇ」
(確かに”魔王”なら……出来るかも知れねぇけど……)
それは恩師から学び、決めた植木の正義。
「あは!変な縛りプレイだね?あれが、キミには”人間”に見えるの?」
植木の正義の方針に針目は呆れる。
植木の正義の方針に針目は呆れる。
「ああ……逆に聞くがオマエには見えねぇのか?針目……!!!」
針目の言葉に植木は、はっきりと怒気も交えて言う。
針目の言葉に植木は、はっきりと怒気も交えて言う。
「植木殿に針目殿も戦闘中に言い合いはよしましょう!」
静香は2人を嗜める。
静香は2人を嗜める。
「……ですが」
「ああ、これなら……」
「ああ、これなら……」
勝機が見えた―――
マサオと対峙している8人がそう共有したとき―――
アリサはエルガンダーZからスピーカーを通じて申し出る。
「ちょっと!申し訳ないんだけど、このおにぎりの相手は私としんのすけに任せてもらうわッ!」
「「「「「「「「!?」」」」」」」」
アリサの申し出に驚きを隠せない各々……
アリサの申し出に驚きを隠せない各々……
「何を、馬鹿なことを……今は全員であの子供を仕留めるか確保するべきだと言うのに……」
ムラクモにとっては、アリサの申し出は到底受け入れるものではない。
ムラクモにとっては、アリサの申し出は到底受け入れるものではない。
それを聞いたアリサは―――
「うっさい!このコスプレ軍人!!!」
「!?」
アリサの言葉にムラクモは目を見開く。
「!?」
アリサの言葉にムラクモは目を見開く。
「いい!?相手はおにぎりとは言え、5歳児の幼稚園児なのよッ!それをいい大人たちが集団でよってたかって戦うなんて……恥を知りなさい!」
アリサの本音も混じった啖呵。
アリサの本音も混じった啖呵。
「「「「「「「「……」」」」」」」」
「あはは!しんちゃんが戻ってくるって!?
「戻ってくるわけないじゃないか!アリサちゃんは僕に斬られて気を失っていたから知らないだろうけど、しんちゃんのあの情けない逃げた姿……本当に笑っちゃうよ」
「……ン」
「?。何、言ってんのか聞こえないよ(笑)」
「バカチンって……言ってん……のよ!」
「戻ってくるわけないじゃないか!アリサちゃんは僕に斬られて気を失っていたから知らないだろうけど、しんちゃんのあの情けない逃げた姿……本当に笑っちゃうよ」
「……ン」
「?。何、言ってんのか聞こえないよ(笑)」
「バカチンって……言ってん……のよ!」
「ぶっ!?」
「大体、貴方!しんのすけの友達なんでしょ!?それなのに友達を後ろから斬りかかろうとして!そんな卑怯な行動、男の子として恥ずかしくないわけ!?はん!調子に乗ってるんじゃないわ……よ!貴方は選ばれし者でもなんでもないわ!あんたはただの……裏切りおにぎりよ!!!」
「ぶぶっ!?」
「しんのすけは必ず戻ってくる!」
アリサは高らかに宣言する。
アリサは高らかに宣言する。
「「「「「「「「……」」」」」」」」
大人達はアリサとマサオのやり取りを黙って眺めていた。
大人達はアリサとマサオのやり取りを黙って眺めていた。
するとやがて―――
「みんな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!」
子供の声が死闘の場に響き渡る―――