黒き十字架(後編) ◆gry038wOvE





 ダークプリキュアは、あの地────先ほど、キュアムーンライトと交戦になった場所の近くまで、既に数百メートルと離れていないところまで来ていた。
 他の参加者には会っておらず、また、ダークプリキュア側から確認して無視した参加者もまだいない。
 放送までに会う参加者は、ごく少数……しかし、なかなか濃ゆい相手ばかりということになるだろう。



(もう放送か……)



 ダークプリキュアは時刻を見る。既に、放送までは十分を切っていた。
 体力面はほぼ万全まで回復したといえるだろう。この程度の歩みは徒労にもならない。
 まあ、普段のように自由自在な滑空ができればまた違っただろうが。



 放送で何より気にしているのは、キュアムーンライト────月影ゆりの名が呼ばれるか否かであった。
 彼女は、何よりも自分自身の手で彼女を倒し、そして自分自身が本来のキュアムーンライトとなることを望んでいる。
 他の者に倒されては意味がない。
 同時に、彼女がそう簡単に死ぬとも思ってはいなかった。ただ、多少だけ心配なのだ。元々人間である以上、何らかの小さな動機で死ぬ可能性だってありえる。



 ……だが、自分の強さを誇るということは、同時に彼女の強さを信じることとなる。



 そこが彼女が、キュアムーンライトとの再戦を確信する一因であった。
 二人は、言ってみれば、光と影。その二つに分たれてしまった、一人の人間なのだ。
 ダークプリキュアは心のない人形でありながら、彼女の持つ「キュアムーンライトへの執着」は「本物として認められたい」という思いからきている。


 模造品でなく、一個の生物としての価値を、自分の中に見出すため、キュアムーンライトは絶対に自分自身の手で倒さねばならない。



「どうかしたのかー!?」



 ダークプリキュアの耳が、近くの音を察知した。男性の声である。
 そして、彼は誰かに呼びかけている。誰かが、近くにいるらしい。
 どうするべきか。関わるか否か。




 ────決まっている。


 戦うしかない。なににせよ、優勝は経過する予定だ。
 キュアムーンライトを倒すだけでなく、同時にサバーク博士の下への帰還も思慮に入れなければならない。



「いえ、何でもありません!」



 男の呼びかけに返答する声が聞こえた。
 その声には、確か聞き覚えがある。



(キュアサンシャイン……! キュアムーンライトも一緒か……!?)



 ゆりの声こそ聞こえなかったが、一緒に行動している可能性は存分にあるとして、ダークプリキュアは口元を歪ませた。
 何にせよ、キュアブロッサム、キュアマリン、キュアサンシャインはダークプリキュアにとっては話にならない相手だ。
 軽く蹴散らし、キュアムーンライトとの再戦と行きたい。



(消し去ってくれる、キュアサンシャイン!)



 間もなく放送だが、彼女は歩を進めた。
 このタイミングで交戦が起きると、下手をすれば放送を跨ぐ。
 放送の声と重なることとなれば、聞き逃す者も現れるかもしれない。
 沖たちからしてみれば、非常にタイミングは悪くなる。



 だが、そんなことを意にも介さず、ダークプリキュアは何も知らぬ彼らに向かっていった。





★ ★ ★ ★ ★






「────危ないッ!!」



 唐突に険しい顔になった沖が、そう叫び、二人の少女の頭を両手で抑えて屈んだ。
 改造人間の超聴覚が、襲い掛かる光弾を察知し、ぶち当たるまえに避けさせたのである。
 修業を繰り返し、悪の組織とも一年以上は戦っている沖には、先輩たちでないにしろ、こういう場合に回避する術を経験から学んでいた。



 ドゴォォォォン



 後方の木が吹き飛ばされ、爆風が三人を襲う。
 目を瞑り、耳を塞ぐ二人と比べれば、沖は遥かに冷静に、木の残骸が自分たちに降り注がないかを確認していた。
 木の破片が当たれば、彼らにもダメージとなりうる。



「いつきちゃん、アインハルトちゃん、下がっているんだ」

「…………逃したか。しかし、キュアムーンライトはいないようだな」



 現れたのは、────ダークプリキュアである。その姿を見て、いつきは驚いた。
 やはり、彼女だ……。
 あの時、ゆりによって倒された「ゆりの妹」。
 悲しい最期を遂げた、あのダークプリキュアなのである。


 時間軸、世界の違いは知っていたが、死んだはずの人間が目の前で体現されている事実には、少し奇妙な感想を抱いてしまう。
 先ほど、アインハルトは子供の頃のなのはと出会って驚いたのだろうが、それがいかに不思議な体験なのか、いつきにもよくわかった。
 こうしてみると、彼女は強敵だったはずなのに、また会えて嬉しいという感慨さえ感じる。
 改めて考えれば不謹慎だし、遭遇することは明らかに害しかもたらさないというのに、彼女の最期を見届けたいつきは、彼女に幸せを分け与えるチャンスさえ感じたのである。



 だって、彼女の表情は、最期の、その瞬間だけ────



 ……いや、そんなことを思い出すよりも、まずは今の彼女をどうにかするべきだろう。
 では、一体いつきはどうするか。
 沖の言ったとおりに、下がっていてはダークプリキュアに有効な手法を取ることもできない。
 自分の体は傷だらけだったが、彼女はそんなことで止まりたくはなかった。



「────変身!!」

「プリキュア! オープンマイハート!」



 ……そうだ、この瞬間に気づく。
 あの『えりか』には『ゆり』を止めろと頼まれたが、いつきは今、ダークプリキュアを止めることだってできるのだ。
 彼女が何を望んだのか、彼女がどうしてキュアムーンライトに執着するのか、彼女が何に飢えていたのか────キュアサンシャインは知っているのだから。



(君が言ったように…………ダークプリキュアと分かり合うことができたら。
 彼女に、『名前』をあげることができたら…………!)



 そして、何より彼女は、この時、「高町なのは」という少女が、ダークプリキュアとの和解を望んでいたことを思い出したのである。
 このバトルロワイアルにおいて、ダークプリキュアのことを最も強く意識した瞬間は、彼女や流ノ介とダークプリキュアへの対応の仕方を論じ合ったことではないのだろうか。
 他は、つぼみやえりかやゆりのことばかり考えていた。……こうして、ダークプリキュアと顔をあわせてみると、あの時のなのはが、どれだけ必死に、そして一途にダークプリキュアと分かり合おうとしたのかが思い出された。



 あの時、全てはプリキュアであるいつきの問題であるとされ、解決策は先送りとなった。
 答えは出さなかったし、また会うときまで答えがわからないものだと想っていた。
 そして、なのはや流ノ介と死別し、「えりか」から「ゆり」を止めることを託され、『えりか』の声を聞き、こうして目の前にダークプリキュアが現れた時、ようやく自分の気持ちがわかったのだ。



 ────彼女としても、なのはの言葉通りにやるのが、本当は理想だったのだ、と。



 だから、彼女をこのままここで「殺してしまう」という事に強い抵抗を感じるのだろう。
 それなら、あの時の悲しみを、このダークプリキュアに味あわせず、父の下に返してあげる……そんなことも、きっとできるはずだ。



「仮面ライダースーパー1!」

「陽の光浴びる、一輪の花! キュアサンシャイン!」



 二人は名乗りをあげ、ダークプリキュアと対峙する。
 スーパー1は真横のキュアサンシャインの姿も見た。



「どうして変身したんだ!? 下がっていろと言っただろ!」



 スーパー1が、キュアサンシャインを攻め立てる。
 後ろで、アインハルトが呆然としていた。1号とやや似た触角やマフラーに、本郷の面影を感じたらしい。
それで、はっと彼女も戦おうと思ったのだが、アスティオンは目を覚まさないし、キュアサンシャインに対して怒声をあげるスーパー1が眼前にあった。
 思わず、一歩引いてしまう。



「私は、彼女を、ダークプリキュアを……救いたいから!」



 ゆりと、ダークプリキュア。不幸の姉妹を、いつきは救うことができる。
 プリキュアとしての経験や本質的な強さでは負けたとしても、砂漠の使徒との戦いを見つめてきた長さならば、ここではゆりやダークプリキュア以上である。
 何せ、戦いの全てを、彼女は既に経験したのだから。
 その先の戦いさえも経験し、彼女はプリキュアとして華開いたのだから。
 だが、そんな彼女について、ダークプリキュアは知らない。



「何を言ってる……キュアサンシャイン……」

「私は、知ってる……! あなたがゆりさんの『妹』だっていうことも!
 あなたのお父さんがあなたを愛していたことも知ってる! だから、あなたを救う手助けができる!」

「…………妹? ますます何を言っているのか理解できないな。
 キュアムーンライトと私は、光と影。どちらかが滅びるまで戦う運命!」



 ダークプリキュアは、キュアムーンライトと自分自身を「姉妹」と思ったことは一度もない。
 そもそも、厳密には姉妹ではないのである。
 まず「生まれ方」が違う。────生物として生まれたゆりと、人形として生まれたダークプリキュア。それぞれは、共存することができないのだ。
 そして、生まれた理由が違う。
 ゆりはただ純粋に愛の証と生まれ、ダークプリキュアはキュアムーンライトを殺すために生まれてきた。
 何より、サバーク博士の娘は、自分ひとりでいい、と。



「……そして、お前たちプリキュアが何度挑んで来ようと、私に勝つことはできない」

「今の私は、あの時の私じゃない。あなたが知っているよりも、少し未来の私だから、あなたに勝つ可能性は充分にある!」

「ほざけ!」



 ダークプリキュアは光の弾丸を撃つ。
 キュアサンシャインはその攻撃を回避するために、ひまわりの形のシールドを張り、そのエネルギーを無に返した。
 今度の攻撃は木一つ潰すことはできない。先ほど木一本を文字通り、木っ端微塵にしたそのエネルギーが、全てバリアに吸収されてしまったのだ。
 スーパー1やアインハルトも、その光景には絶句した。
 ただ、元から治癒し切っていなかった体ではその反動も大きいようで、キュアサンシャインは全身が麻痺したような感覚に襲われ、倒れそうな体で叫ぶ。
 そう、知っていることは全て伝えきらなければ。
 そうすれば、彼女だって心を入れ替えてくれるかも知れないのだ。





「……サバーク博士は、あなたを本当の娘だと思って愛してた! あの人の愛は、ゆりさん一人のものじゃなかった!」



 キュアサンシャインは、声を張り上げて言う。
 あの時の事を…………ダークプリキュアが光の粒子となって消えた日のことを思い出しながら、あの日の彼女の気持ちを想像しながら、着実に彼女の心の傷を埋めたいと、彼女は説得する。
 攻撃をする意思はないようであったが、その表情は強い気にまみれていた。



 ダークプリキュアの過去の全てを否定する。
 しかし、彼女の気持ちを、そして未来を肯定する言葉を強く叫んだ。



「あなたがこれ以上、戦う必要なんてない!」


「────知った風な口を聞くなぁぁぁぁっ!!!」



 キュアサンシャインの言葉が気に障り、ダークプリキュアはより強い力を放つ。
 彼女は、自分の未来が見えないのだ。だから、さも自分の未来を知ったかのようなキュアサンシャインに、強い憤慨を感じたのである。
 父、娘、姉、妹────そんな言葉は、ダークプリキュアの神経を煩わせるだけだ。
 そんな概念、彼女にはまだはっきりと宿っていないのだから、口で言われてもわからないのである。



「ダークフォルテウェイヴ!!」



 黒き花のエネルギーが、サンフラワーイージスに飲み込まれていく。
 かつて、そのシールドに防がれた一撃よりも遥かに強く、また、シールドはかつてその一撃を受けたときよりも強くなっていた。
 最強の光弾と、最強の盾の、矛と盾がぶつかり合った。



「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


 強い光と熱が、視界を殺す。
 スーパー1は、すぐさまアインハルトの盾となった。もし、彼がいなければ生身で受けるには尋常ではないほどのダメージがアインハルトに降り注いだことだろう。
 光と闇、矛と盾がぶつかり合い、そして互いに相殺し合い、ただ視界だけをぼかして消えてしまった。





★ ★ ★ ★ ★





 スーパー1、キュサンシャイン、アインハルトの視界が戻ったときには、そこにダークプリキュアの姿はなかった。
 周囲を見渡し、彼女の気配を探そうとするも、見つけ出すことはできなかった。
 彼女を探すのはあくまで、「近くに潜んでいるのでは?」という警戒のためであり、わざわざくまなく探すほどではなかったのである。
 しかし、キュアサンシャインは少し違った様子である。



「…………ダークプリキュア」



 キュアサンシャインが、残留したダメージで地面に座ったまま、虚空にその名を呼んだ。────本当は、なのはが言ったように、そんな名前で呼びたくはなかったのだが。
 そう思ったのは、やはりなのはという少女の言葉の影響だった。



 ────闇のプリキュアなんていう哀しい名前で呼ばないでちゃんと名前で呼んでください



 あの言葉は、妙に引っ掛かったのである。ダークプリキュアに名前があるかはわからないが、確かにそう呼び続けるのが味気ないように感じた。


 ……既に、ダークプリキュアの姿はない。
 ただ、黒い羽根が少しだけ散らばっていて、彼女がどこかへ逃げ去ったことを意味していた。
 あの光の中で、彼女は人間たちよりも早く行動できたのである。
 そのうえ、彼女の側の光は、赤黒い。まあ、目に優しいのだろう。そんな拍子抜けな理由も含まれる。
 ともかく、キュアサンシャインは、今ここで説得することはできず、ダークプリキュアに逃げられてしまったのである。



「彼女がダークプリキュアか……」

「…………はい」

「俺からしても、君の考えは充分に立派だったと思う。責めたりして悪かった。
 ただ、後で少し彼女の事を教えてくれないか」



 スーパー1こと沖一也は、変身を解いて言う。
 いつきもまた、変身を解いていた。もう、ダークプリキュアはここでの戦意は失っただろうと思う。
 彼女は、未来の自分の姿を知るには、まだ早すぎたのだろうか。
 つぼみやゆりたちも涙を流した、あの最期を、自分が遂げるとは思ってもいないのだろう。
 彼女は、死ぬ間際に自らが手に入れるものを、知らないのだ。


 それでも、だからこそ悲しい。
 あのように、その生涯を「姉を倒すこと」に費やし続けるというのなら……。



(ダークプリキュア……もしまた会えたら、その時は必ず、その心の闇、私の光で照らしてみせる!)



 それでも、いつきはダークプリキュアの真実を知ってしまった。
 彼女の死を見送った時だって、もし救えたらと、少しでも思ったのだろう。
 だから、せめてここにいる彼女は救いたい。────もちろん、彼女だけでなく、ゆりもだ。
 この場でどう転じるかわからない二人を、いつきは心の底より救いたいと思っていた。


 なのはが、『えりか』が、願った分まで、いつきはその思いを遂げて進んでいきたい。
 ダークプリキュアやゆりの苦しみを、解き放ってあげたい。
 ダークプリキュアに名前をつけてあげたい。
 そんな思いが、膨れ上がっていく。



(親子か……)



 沖は、自分がつい先日、月で出会った男と、その息子のことを思い出す。両親が離婚している複雑な家庭事情ではあったが、親は常に子を想い、子は親に教えられた御伽噺を覚えていた。
 本来、あれが親子のあるべき姿なので、彼女のように、家族絡みでなんらかの事情を抱えている者は気がかりだった。
 まあ、推定するに家族喧嘩の規模は、あの男とは随分違うようだが。


 ともかく、この場での犠牲は免れたが、再び彼女と会うとき、自分はどういう決断をすればいいのだろう。
 もし、あのままの彼女ならば、沖はいつきの意見を無視して倒さなければならない。
 だが、ダークプリキュアを救いたいといういつきの気持ちもわからないではない。1パーセントでも救える可能性があるというのなら、救うべきと考えるのが仮面ライダーだ。



「…………にゃあ」



 そんな時、この場の空気には場違いな、可愛らしい声が聞こえた。
 アスティオンが目を覚ましたのである。
 沖は、思わず噴出してしまった。トラのような模様がついているが、その外見はどう見てもネコ。そして、泣き声もニャー。
 初対面の相手(?)に失礼だが、思わずそのギャップに笑ってしまう。
 いつきも、そんな沖の様子を見て、思わず笑い出す。



「目を覚ましたんだ、アスティオン」

「にゃー、にゃー」

「はは、俺は沖一也。よろしくな」



 と、沖はアスティオンを小突いた。
 なんとも微笑ましい空気だが、そんな中で、アインハルトは尚、自分が疫病神なのではないかという自責の念に煮詰まっていた。
 彼女だけは、笑っていなかった。
 アスティオンも目覚めたが、そこにまた疑問があった。
 これから、アスティオンでさえも犠牲にしてしまうのではないかという、大きな疑問が。



 ────更に、この数分後に、彼女は余計、自責の念を深めることになるのは、避けられない運命として決まっていた。



 そう、知っている名前が、まだまだ呼ばれる。
 フェイト、そしてユーノの名前を聞いたとき、彼女の心はどうなってしまうのだろうか……。
 放送で呼ばれる名前の多くを、彼女は既に知っているし、その全てが自分と密接に関わりあっているという思い込みを、どうして拭うことができるのだろうか。
 沖やいつきは、そんな彼女に対してどう言葉をかければ良いのだろうか。





【1日目・早朝】
【C-8 森林】

【沖一也@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、強い決意
[装備]:不明
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いを防ぎ、加頭を倒す
0:放送の後、アインハルトにあの場での出来事を話す。また、ダークプリキュアについていつきに聞く。
1:本郷猛の遺志を継いで、仮面ライダーとして人類を護る。
2:この命に代えてもいつきとアインハルトを守り、スバルを絶対に助けてみせる。
3:先輩ライダーを捜す
4:鎧の男(バラゴ)は許さない。だが生存しているのか…?
5:仮面ライダーZXか…
6:ノーザ、アクマロは何としてでも倒す。
7:ダークプリキュアをどうするべきか…
[備考]
※参戦時期は第1部最終話終了直後です
※一文字からBADANや村雨についての説明を簡単に聞きました
※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました
※18時までに市街地エリアに向かう予定です。
※村エリアから東の道を進む予定です。(途中、どのルートを進むかは後続の書き手さんにお任せします)



【明堂院いつき@ハートキャッチプリキュア!】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(大)、罪悪感と決意
[装備]:プリキュアの種&シャイニーパフューム@ハートキャッチプリキュア!
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1
[思考]
基本:殺し合いを止め、皆で助かる方法を探す
0:放送後、アインハルトにあの場での出来事を、沖にダークプリキュアの詳細を話す。
1:沖一也、アインハルトと共に行動して、今度こそみんなを守り抜く。
2:仲間を捜す
3:ゆりが殺し合いに乗っている場合、何とかして彼女を止める。
4:スバルさんをノーザとアクマロの手から何としてでも助けたい。
5:ダークプリキュアを説得し、救ってあげたい
[備考]
※参戦時期は砂漠の使徒との決戦終了後、エピローグ前。但しDX3の出来事は経験しています。
※主催陣にブラックホールあるいはそれに匹敵・凌駕する存在がいると考えています。
※OP会場でゆりの姿を確認しその様子から彼女が殺し合いに乗っている可能性に気付いています。
※参加者の時間軸の際に気付いています。
※えりかの死地で何かを感じましたが、えりかの死を確信してはいません。


【アインハルト・ストラトス@魔法少女リリカルなのはシリーズ】
[状態]:魔力消費(大)、ダメージ(極大)、疲労(極大)、背中に怪我、極度の混乱及びにショック状態、激しい自責
[装備]:アスティオン@魔法少女リリカルなのはシリーズ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3個(確認済み)
[思考]
基本:???????????
1:自分と関わった人間ばかりが死んでしまう…
[備考]
※ スバルが何者かに操られている可能性に気づいています。
※ 高町なのはと鹿目まどかの死を見たことで、精神が不安定となっています。




★ ★ ★ ★ ★





(どういうことだ……? 私が知っているよりも未来のキュアサンシャインだと……?)



 ダークプリキュアは、撤退した後、すぐに考察を開始した。
 放送まで間もないが、先ほどの戦闘については少し気がかりな点も多い。
 何故、キュアサンシャインはあそこまで詳しくダークプリキュアについて知っていたのだろうか。

 言っていることは、ほとんど的外れなように思えたが、随所はピタリと言い当てられているため、素通りもできない。
 未来から来た、より強いキュアサンシャイン────まあ、今の戦力面でははっきり言って、まだダークプリキュアにも劣るのだろうが、実際に能力面ではそこそこ違いも感じられた。
 戦力面は正直に言えば、今はどうでもいい。

 問題は彼女が、「未来を知っている」ということなのだ。
 未来の彼女たちは、ダークプリキュアの正体を知り、少なくともサバーク博士とも絡んでいるのだ。
 かなり重大な局面まで話を運び、そしてその中でダークプリキュアを救いたいとさえ思う出来事を経験したという。


 妹、娘、父………………そんな言葉が脳裏を駆け巡る。
 キュアムーンライトの妹────?



(姉妹などではない……! 私とキュアムーンライトは光と影…………)



 ダークプリキュアはキュアムーンライトを倒すために生まれてきた。
 ゆえに、その存在を姉妹などという言葉で片付けられてほしくはなかった。
 それに、自分とキュアムーンライトが姉妹であると考えたことはないのだ。
 確かに同じ者から生まれた生命体ではあるが、姉妹というには違うはずである。


 父が正気を取り戻したときに、彼女たちを姉妹と評したことなど知る由もないし、姉妹として生きることの幸せも彼女は知らない。


 少なくとも今の彼女を満たすものは、その使命を────キュアムーンライトの打倒を決するだけなのである。



(そう、影が光を飲み込んだとき、月が一つになるのだ!)



 そう、彼女はまだ心変わりなどしない。
 父の愛など、あのように口で言われて実感できるはずもない。
 第一、その概念を彼女はまだ詳しくは知らない。────その肌で実感したことがないのだから。
 自分がそれに飢えていることも当然気づかないし、根本的に自分のことを、心のない人形と思い続けている。



 全てを自分の戦いの中で確認するまで、彼女は闇のプリキュアなのだ。



 黒き十字架を背負った戦士・ダークプリキュアは、再び歩いていく。
 心の奥底にある僅かな動揺にも、気づかないままに……。




【1日目/早朝 C-8 森】

【ダークプリキュア@ハートキャッチプリキュア!】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(小)
[装備]:無し
[道具]:支給品一式、ランダムアイテム1~3個
[思考]
基本:キュアムーンライトを倒し、優勝してサバーク博士のもとへ帰る
0:放送を聞く
1:キュアマリンとキュアムーンライトは次こそ倒す
2:キュアサンシャインの言葉が気にかかる
[備考]
※参戦時期は46話終了時です
※いつきの「少し未来から来た」という発言や「ゆりの妹」などのキーワードに少なからず動揺しています



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最終更新:2013年03月14日 23:14