その3
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homuhomu_tabetai
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「…あったあった…これで大丈夫だろ…」スタスタスタ…
必要な道具を持ってくると…水槽の中からほむほむの鳴き声が聞こえてきた。
「お!?…ほむほむが突っ伏して鳴いてる……おはじき…持ってないな…?」
「ホムゥゥゥゥ…ホムムゥゥゥゥ…」ビエェェェ…
「…ほむほむ以外の家族は変わらず……ん?…まどまどの尻の下のって…ほむほむのおはじきか?」
「マドマドー///」ナデナデ///
「ホミュン///」キャッキャッ///
「ミャロー///」ペロペロ…
「ホムゥゥゥゥ…ココジャナイィィィィ…」ビエェェェン… ペチペチ…
「…まどまどにおはじきを取り上げられたんだな…力関係がよくわかるな…」 …ホムゥゥゥ…
あきれながら家族をじっくり観察しなおす……仔ほむと仔まどは大きさから見て最近生まれたようだから…この巣で生まれたんだろう…。
中にあったゴミの量と種類から…こいつらがある程度の期間ここに住んでいたことはわかる…番が穴を掘り返してから仔を生んだんだろう…。
…という事は…仔は巣作りの作業はやっていないから問題ないな…これに仔を入れて…。
カパッ ヒョイ!
「ミャロ!?」プラーン
「マドッ!?」「ホムゥ?」「ホミャッ!?」
「おとなしくしてろよ…」ポト! …ミャ!?
「…仔ほむは…うーんちょっと無理か…ケースが小さいから無理に仔ほむまで入れたらどっちか潰れるかもしれないな…」パコン!
『ミャロッ!?ミャロローッ!!』ペチペチペチ…
「ほら…これに何が入ったか…わかるか?」ポイ!…コン…コロン…
俺は仔まどをカメラのフィルムケースに入れて蓋をして、水槽の中に落とした…一応、蓋には小さな穴を開けてやっている。
『…ミャロロォォォ…』コロコロン…
「マドッ!?マドーッ!?」ペチペチ…
「ホマァア!?ホムムー…」ユサユサ…コロロロー… ミャロロォ…
「ホムッ!?!?ホムホムー!!」テテテ…
「マドン!?!?マドー!!」テテテ…
「…ホミャア?」トテトテトテ…
「おい遊ぶなよ!…そりゃ丸いから転がるけど…ほむほむが押しただろ今…」ヒョイ!
『…ナイ…チョダ…ヨ…』グテー…
「ホムムゥー…」「ハシャイジャッテ…」オロオロ…
「ホミュン?」ポカーン…
番に中身を確認させてケースを水槽から取り出した…番は壁越しに仔まど入りケースを見ながらうろうろと歩く。仔ほむは…よくわかってないらしい…。
「次は…このテグスをこいつらに結びつける…」ヒョイ!
「「ホムゥッ!?!?」「プラプラ… ジタバタ…
「…ホムラチャン…」オロロ…
「ホミャ?」テフリフリ
「じっとしてろ!…無理か…ちょっと乱暴だが…大丈夫だろ…」グルグルグル… ギュッ!!
「ホビャアァ!?…ホムゥ?」サワサワ… ニギニギ…
「…あの木でいいか…長さを調節して…結びつける…」クルクル… ギュッ!!
「ほれ!」ポイ! ポテン…ホビャッ!
「まどまども…と…」ヒョイッ! …マドーッ!?
「ホミャミャー?」テフリフリ
「お前は今んとこ用無しだな!」ピン!
ビシッ!
「ホミャッ!?!?」ステーン…
「マドマドーッ!?!?」ジタバタ…
「だから暴れるなって!!…よっと!」グルグルグル… ギュッ!! クルクル… ギュッ!!
ポイ!
「マギャッ!!!」ベタン!
番にそれぞれ、釣りに使うテグスを結んで…反対側を手近な木にくくりつけ放してやるやる…長さは結んだ木から巣穴の木よりちょっと長めにした。
「ホムホムゥ?」ニギニギ…
「マドー…?」ギュギュッ!
「…ホムン!!!」ガブッ! アグアグ…
「…多分お前らじゃ切れないぞ…歯が欠ける前にやめとけ…」
番はテグスを握ったり引っ張ったり噛み付いたりしている…しかし一番丈夫なテグスだから無駄なあがきだろう…結び目もほむまどじゃ解けないだろうしな…。
「それじゃちょっと試してみるか……おいコレ見ろ!…わかるな?仔まどだぞ…」スタスタ…
「…ホ!?!?ホムホムッ!!」「マデョォー!!」テテテテ…
「…これを穴に…入れてと!」ポイッ!
「ホムゥー…」「マドドー…」テテテテ…
番が俺の方に走ってくるが…俺は仔まど入りケースを穴に放り込んだ…番はケースを追ってそのまま穴に入っていった…。しばらく様子を見る…。
「…これで番がケースを外に出せたら成功なんだが………遅いな?」
番が穴に入ってしばらく待ったが……番もケースも出てこない…おかしいな…。
「…ありゃー?…俺から逃げられたと思って出てこないつもりか…?…まだこっちに仔ほむも居るし…テグスもつながってるのにな…」フゥ…
「…お前…見捨てられたのかも知れんぞ…」ヒョイ!
「…ホ…ホミ…?」プラーン…
仔ほむの襟首をつまんで、そう言ってみるが…やはりコイツはよくわかってないなぁ…。
「…とりあえず…入り口に近づけてやるから…鳴いてみろ…」ススッ…
「…ホミャー…」プラーン…プラーン…
襟首をつまんだまま穴の前に差し出すが仔ほむは鳴き声を出さない…まったく…。
「ほれ!!」ピンッ!
ビシッ!
「ホビッ!?…ホミャアアアアァァァァーッ…」ビエエェェェ…ン…
…やっと仔ほむは鳴きだした……すると…。
「…マドー!?…ティヒヒーッ!!」テテテテ…
…まどまどが勢い良く穴から走り出てきた……ほむほむは出てこないな…。
「おい!?」ヒョイ!
「マッ!?!?マドー…」プラプラ…
「仔ほむを…見殺しにする気だったのか?」グルングルン!
「マドッ!?!?マドドオオオオオォォォォォーッ!?!?」グルングルン…
つないでいるテグスを持って、まどまどをぶん回す…。
「…おら!反省したか!?…ったく!!」グルグル…パッ!
「マドォォォ…『ボテン!』マ゙ッ!!」ヒューン… ドテー… ピクッピクッ…
「…ホミュー…」エグエグ…
「二匹とも水槽に入ってろ!」ポイポイ! …「ホミッ!……マギョッ!
「…それよりもほむほむだ…」ベタ…カチッ!
俺は持ってきた懐中電灯を点けて寝そべり…穴の中を覗く…。
「んー…居た居た!……なにやってんだ…あいつ?」ジー…
…ホムゥ…ホムホムゥ… ジタバタ…
…穴の中ではほむほむはケースを抱える形で下敷きになって暴れていた…テグスがほむほむとケースに絡まって解けないみたいだな…。
「…ある意味あいつ…器用だな…あんなツルツルのケースにツルツルのテグスを絡めるなんて…」ハァ…
ほむほむは仔まどを助けようとして絡まって……まどまどは絡まったほむほむを助けようとしてたのかな…?
「…まぁ…どうでもいいか…とりあえず出してやろうか…」グイグイ!
…ホ!?…ホホムゥ… ズリズリ…
「ほれっ!!」グイッ!
「ホムホムー…『ゴツッ!』ホビッ!?!?…ホヒー…」ズリズリ… ゴン…ゴゴン…
「…根っこに当たったか?」プラプラ…
「…ホヒ…ホヒー…」エグエグ…
出てきたほむほむは涙目でケースにしがみついている……解いてやるか…。
「…お前…抱きついて転げただろ?……えー…この脇に引っかかったのを外して…ほら!」グイ…ギュルギュルー…
「…ホヒィィィ…『ガン!!』ホビャッ!!!」グルングルン…ボトン コロコロ… …ミャロ…
「まぁ…仔ほむを見捨てたんじゃない事はわかった…お前も水槽待機な!」ポイ! …ホベッ!!
「…仔まども…生きてるな?」カパッ!
「…ミャロ…ロ…」ピクピク…
「…オッケー!…それじゃあ蓋を閉めて…やり直し!…ぽいっと!…ついでにおはじきも…入れとくか!」パチン! ポイ! ポイ!
「…マドカ…ホムゥ…」「…ホムラチャン…」ポロポロポロ…
「…ミャロカ…?」キョロキョロ…
再びケースを穴に入れ…今度はかき出し棒を使って奥まで押し込んだ…。
「ちゃんと見たな?…仔まどはまたあの中だ!…さて…これからがさっきと違うところだからな…」ザザッ…
俺は木の周りにある土を穴に詰め込む…量的に巣の容積の半分だが…まぁ許してやろう…。
「ホホッ!?!?ホムーホムー!!」ペチペチ… ポロポロポロ…
「マドマドマドー…」ペタン… ポロポロポロ…
「…ミャロカァ…」トテトテ… ペロペロ…
「…よいしょ…っと!」ザッザザッ… パンパン…
「よし!完成!……ん!?どうした…お前ら?」
「…ホム…ホムゥ…」「…ウェヒヒー…」ポロポロポロ…
番は仔まどが埋められてしまったと思い込んだようだ…そう思うのも無理ないなー…。とりあえず水槽から出すか…。
グイッ!
「ホムゥ…」「マドー…」プラプラ…
「…ほら!」ポイ!
「ホギョッ!!」「ウェビッ!!」ポテテーン!
「今は、お前らが巣にする前の状態になってるよな?…どうしたらいいか…わかるよな?それじゃスタート!!」
「…ホムッ!?!?…マドカッ!!」
「…ホムラチャンッ!!」コクン!
「…マドカ!!」コクン!
「ホムウウゥゥゥッ!!」「マドドオオォォォッ!!」テテテテテ… ザッザッ…
…番は顔を見合わせて頷き合うと…埋め戻された入り口に一直線に走って行き土を掘り始めた…。
「ホムンッ!!ホムムンッ!!」ザッザッ…
「マドーッ!!マドドーッ!!」ザザッ! テテテ… ザッ!
「…おぉ…張り切ってるな……ほむほむが土を掘って…まどまどが自分のスカートに乗せて運ぶのか…初めて見たな…」
「おい!お前のかーちゃん達、頑張ってるぞ!」ツンツン…
「…ホミャホミャ…///」ニヘラ…
「でも…これは時間がかかりそうだな……そうだ!…さっきの百円で飲み物買ってくるか…足りんけど…」スタスタスタ…
…ホムホム!!…マドマド!! ザッザッ…
・・・・・・・・
「…さてと…進んだかな…」スタスタスタ…
足りない分の金を足して、家を出たところにある自販機で買った缶コーヒーを飲みながら俺は戻ってきた…。
「…ホムムッ!!…ホムンッ!!」ザザッ!…テテテ…ザッ…テテテ…
「マドドッ!!…マドッ!!」テテテ…ザザッ!…テテテ…ザッザッ…
「ふーん…入り口の土は無くなったけど…まだまだかかりそうだな…」グビッ!
さっきはほむほむだけが掘ってたのだが…今は片方が土を捨てに行ったらもう片方が掘り、帰ってきたら交代…というローテーションで作業している…。
「…ずっと見てるのも退屈だな…テグスがあるから逃げられんだろうし…コイツは水槽の中に居るし…俺は昼寝でもするか…」ファア…
「あー…一応、仔ほむは木陰に置いていってやるか…番からもここなら見えるだろ…ここに置いておくか…」ヒョイ…コト!
「…それじゃまた後で来るわ…頑張れよ!」スタスタスタ…
俺は番を見た後、水槽を少し離れた木陰に置いて家の中に入っていった…。
・・・・・・・・
「…ふぁあ~…今何時だ?……んー…昼か…腹減ったな…」ポリポリ…
三時間ほど寝てたみたいだ…とりあえず起きて冷蔵庫にあった素麺をすする事にした…。
「…あいつら…出来たかな?」チュルチュル…
食い終わって…庭に出ようとした時…。
…ホビャアアアアアァァァァァ……マギャアアアアアアアァァァァ…
ほむほむとまどまどの叫び声が聞こえた…。