祝祭の灯
イブメリアの日は、祝祭のお祝いの火を眺めると祝福を得られるのだとか。
(お祝い料理を作る光や、飾り木の灯りでもいいようです)
「綺麗なイブメリア灯りですね、手のひらの中に閉じ込めたくなります」
「こんな妖精なんて…」
「む?妖精さん?」
「ネア様、離れた場所に連れてゆきますので、どうか触れませんよう」
「わーお、捨てに行くみたいだぞ」
「
ヒルド…。そのままリースに置いてやってはどうだ?」
「ぐぬぅ…」
「綺麗なイブメリアの火です!」
「おい、そのドレスで弾むなと言わなかったか?…っ、やめろ」
「は!ついディノの時のように体当たりをしてしまいました…」
「ネア、
アルテアがホットワインを温める間、こっちにいるといい」
「
ウィリアムさんのお膝の上です?」
「そこから下りろ。着替えてこい」
「この屋台のホットワインは、とても美味しいですね」
「気紛れにしか出さない屋台だからな。影絵とはいえ、運が良かったな」
「先生、屋台の屋根の端にいるのは…妖精でしょうか」
「冬カワセミだな。獰猛だから追い払っておく」
「…獰猛なので、手を繋ぐのですか?」
「はぐれないようにだ」
以上となります!
以下の呟きは、招待状をいただいた際にとある方とお話させていただいた内容なのですが、他の方々にもというご提案をいただきましたので、少しばかり私信的な内容ですが、ウィームの郵便舎の豆知識として。
橋の向こうの友人も、今頃はウィームのイブメリアの街のどこかで、同じような街の明かりを見上げてくれているのかもしれません。
ウィームの郵便舎の配送は魔術仕掛けの集配ですので、きっと、どこからかこの招待状を手にしてくれているのではないでしょうか。
大きなテーブルの向こう側にきっと。
最終更新:2022年05月07日 15:23