自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた@創作発表板・分家

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小国の苦悩 第一話
注 ただし第二話以降はない

「ミツビシより発売! 陸上兵器の決定版! 安心の帝國ブランド!」
「陸上の王者 チハの登場!」
「これを買えば明日から貴国は陸軍大国!」
「隣国との国境紛争に!蛮族の討伐に!」
「導入訓練は帝國陸軍の精鋭がサポート致します!」

そんな見出しが躍るパンフレットを眺めながらゴンザレス5世は悩んでいた。
「税収が3万ダルで1台辺りの導入価格が1万ダル・・・」
「何を悩んでおられるんです!隣国のボンジュール公爵は既に10台も導入したのですぞ!」
騎士団長のピエール男爵が大騒ぎする。
ゴンザレス王国は小国だった。大国なら数百台揃えられる物も買う事自体至難の業だ。
「何を言うか! 昨年も貴殿が大騒ぎしてアリサカ銃とナンブ銃を買ったばかりではないか!」
財務担当のロエニー男爵が切れる。
「あれは歩兵装備だ! 対抗上導入せねば周辺国に・・・」
「戦争で滅ぶ前に財政で滅ぶわ!」
「しかし買わないわけにもいかん!」
「治水はどうするんだ!?」
農業担当のエリック子爵が噛み付く。
「・・・・いっその事、帝國に併合申し込もうか? 楽だし」
ゴンザレス5世がボソっと言った一言に全員が固まる。
「それでは120年の歴史を誇るわが国の誇りはどうなるのですか!」
「大体国王陛下は主君としての誇りがかけている!」
「やはり甥のボンザレス公爵を国王にしたほうが良かったのでは?」
「だが、このままでは周辺国に遅れをとることに・・・」
「誇りを失って何が貴族か!」
「現実を無視しては・・・」
議場は大騒ぎになる。

「ちょっと待って頂きたい!」
外交担当のドルニエ男爵が声を張り上げる。
「なんだねドルニエ男爵?」

「そもそも帝國が我が国の様な小国を併合してくれるとは思えませんが」
「・・・・」
無駄な議論をしていた事に気づいた閣僚達は黙り込んだ。
「で、チハをどうするかだ」
話は完全に振り出しに戻るのだった。

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