「まったく…『明日暇?』なんていきなりメールを送ってきたと思ったら…」
結局これかよ、とジト目でこなたを見据えた。そんな視線もなんのその、こなたはいつも通りの猫口で飄々と言葉をかえしてくる。
「まぁまぁ、そんなこと言わないでよ~。変わりに昼ご飯は私持ちだったじゃん?」
むぅ、それを言われてしまうと何とも言えない。確かにご飯はおごってもらっちゃったし…
「それにしても、コレはないでしょ…」
私とこなたの両手の紙袋に入ったソレを軽く持ち上げながら呟く。
紙袋から溢れんばかりに詰められた本たち―もちろん同人誌等、こなたの物ばかりだ―の買い出しに駆り出されたわけで。
もちろん、こなたと出かけるのは楽しい。それが嫌なら誘いがきたときに断っていただろう。
結局これかよ、とジト目でこなたを見据えた。そんな視線もなんのその、こなたはいつも通りの猫口で飄々と言葉をかえしてくる。
「まぁまぁ、そんなこと言わないでよ~。変わりに昼ご飯は私持ちだったじゃん?」
むぅ、それを言われてしまうと何とも言えない。確かにご飯はおごってもらっちゃったし…
「それにしても、コレはないでしょ…」
私とこなたの両手の紙袋に入ったソレを軽く持ち上げながら呟く。
紙袋から溢れんばかりに詰められた本たち―もちろん同人誌等、こなたの物ばかりだ―の買い出しに駆り出されたわけで。
もちろん、こなたと出かけるのは楽しい。それが嫌なら誘いがきたときに断っていただろう。
―でも。メールがきて、一緒に出かけようって言われた時。少し、ほんの少しだけよ!?デートみたいだって思った私が―
「…バカみたいじゃない」
ボソリと、こなたにはもちろん、自分にすら聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。案の定、こなたはホクホク顔で紙袋たちを見つめている。
ちょうど歩行者用信号が赤になった。立ち止まり、こなたの横顔をみる。こちらに気付いたようで、こなたと視線が合った。
「かがみん、来週はどこ行こっか?」
えっ?と、私が聞き返す暇も無く、こなたは次の言葉を続ける。
「今日は迷惑かけちゃったからね。来週はかがみの行きたいところに、デートでもいかがですか?なんてね♪」
いたずらっ子が浮かべる表情で、笑いかけてきたこなた。
不覚。おそらく今の私は、真っ赤になっていることだろう。少しの間口をパクパクさせて、ようやく言葉を返す。
「う、あ…か、覚悟してなさいよ!?あんたが嫌って言うくらい連れまわしてやるんだから!!」
「むふふ、真っ赤になって叫んでるかがみん萌え♪」
それを聞き、更に叫ぼうとする私の言葉をさえぎり。
「かがみんの横を歩けるなら、どこでも付き合いますよ♪」
「~~~~~~!」
どうやら私には、こいつを言い負かす術は無いらしい。さっきの言葉を聞いて、嬉しいって思っちゃってる以上は。
ボソリと、こなたにはもちろん、自分にすら聞こえるか聞こえないかの声で呟いた。案の定、こなたはホクホク顔で紙袋たちを見つめている。
ちょうど歩行者用信号が赤になった。立ち止まり、こなたの横顔をみる。こちらに気付いたようで、こなたと視線が合った。
「かがみん、来週はどこ行こっか?」
えっ?と、私が聞き返す暇も無く、こなたは次の言葉を続ける。
「今日は迷惑かけちゃったからね。来週はかがみの行きたいところに、デートでもいかがですか?なんてね♪」
いたずらっ子が浮かべる表情で、笑いかけてきたこなた。
不覚。おそらく今の私は、真っ赤になっていることだろう。少しの間口をパクパクさせて、ようやく言葉を返す。
「う、あ…か、覚悟してなさいよ!?あんたが嫌って言うくらい連れまわしてやるんだから!!」
「むふふ、真っ赤になって叫んでるかがみん萌え♪」
それを聞き、更に叫ぼうとする私の言葉をさえぎり。
「かがみんの横を歩けるなら、どこでも付き合いますよ♪」
「~~~~~~!」
どうやら私には、こいつを言い負かす術は無いらしい。さっきの言葉を聞いて、嬉しいって思っちゃってる以上は。
――その時だ。こなたと私の間をすり抜けた、小さな男の子がいたのは。ふと信号を確認する。それはまだ、私たちに『待て』と命じていた。
咄嗟にその子を連れ戻すために、道路に飛び出した。男の子の手を取り、安心した瞬間―
「かがみ、後ろっ!!」
こなたの叫び声が聞こえた。後ろを振り向くと、すぐそこに車が…
咄嗟にその子を連れ戻すために、道路に飛び出した。男の子の手を取り、安心した瞬間―
「かがみ、後ろっ!!」
こなたの叫び声が聞こえた。後ろを振り向くと、すぐそこに車が…
そこからの時間は、やけにゆっくりに感じた。
間に合わない、そう思った瞬間、つかんでいた子の手をひっぱりこなたの方へ放り投げる。こなたがその子を受け止めたのを確認したところで、私の意識は途切れた。
間に合わない、そう思った瞬間、つかんでいた子の手をひっぱりこなたの方へ放り投げる。こなたがその子を受け止めたのを確認したところで、私の意識は途切れた。
「――が―ん―かが―」
誰…?頭がガンガンするんだから…
「起き―よ――お願―だ――」
誰…?頭がガンガンするんだから…
「起き―よ――お願―だ――」
こなた…?泣いてるの…?
重たいまぶたをゆっくりと持ち上げる。目に入ったのは、真っ白な天井。見覚えがないのは確かだ。天井が見えるってことは…寝てるのかな、私。
「かがみ…」
こなたの声が聞こえた。頭を少し動かして、自分のお腹あたりをみる。
長くて青い髪。特徴的なピョコンとはねたアホ毛。ベッドに突っ伏しるから顔は確認できないけど、間違いない。そう確信したとき、私の手は無意識にその頭へとのびていた。
「こなた、こんなとこでどうしたのよ…」
頭を撫でながら呟く。動かない所をみると、寝てるみたいだ。
「寝言でまで私を呼ぶなんて、どんだけ~、なんてね…」
寝てる時まで私を探してくれてる。それがとても嬉しかった。
「ん…」
ピクリとこなたが動いた。ゆっくりと頭をあげ、こちらを見る。
寝起きで少し眠そうだった目が、大きく見開かれていく。
「か、がみ…?」
「…おはよ、でいいのかしら?」
「かがみ…」
こなたの声が聞こえた。頭を少し動かして、自分のお腹あたりをみる。
長くて青い髪。特徴的なピョコンとはねたアホ毛。ベッドに突っ伏しるから顔は確認できないけど、間違いない。そう確信したとき、私の手は無意識にその頭へとのびていた。
「こなた、こんなとこでどうしたのよ…」
頭を撫でながら呟く。動かない所をみると、寝てるみたいだ。
「寝言でまで私を呼ぶなんて、どんだけ~、なんてね…」
寝てる時まで私を探してくれてる。それがとても嬉しかった。
「ん…」
ピクリとこなたが動いた。ゆっくりと頭をあげ、こちらを見る。
寝起きで少し眠そうだった目が、大きく見開かれていく。
「か、がみ…?」
「…おはよ、でいいのかしら?」
――それからしばらく大変だった。大泣きしながらこなたが抱き付いてきたり、私が目を覚ましたと聞いて飛んできたつかさが大泣きしながら抱き付いてきたり、事故にあって丸一日眠っていたことを聞いたり…
けど、一番大変なこと。それは―
けど、一番大変なこと。それは―
―私の足が動かないことだった。
病院の先生がいうには、私の足は今まったく動かないらしい。リハビリをすれば治るかもしれないが、保障はできないとのことだ。
その話を聞いた時は、そこまで重要なことだとは思わなかった。治る可能性がある、って思えたから。
その話を聞いた時は、そこまで重要なことだとは思わなかった。治る可能性がある、って思えたから。
その日から、私の戦いが始まった。動かない足を、ゆっくりと動かす練習。
ついこの間までは簡単だったことが、今では困難だ。
もちろん辛くてたまらなかったけど…こなたやつかさもリハビリを手伝ってくれる。みゆきもどこからかマッサージの方法を調べてきては試してくれた。
だから、なんとか頑張れてた。
ついこの間までは簡単だったことが、今では困難だ。
もちろん辛くてたまらなかったけど…こなたやつかさもリハビリを手伝ってくれる。みゆきもどこからかマッサージの方法を調べてきては試してくれた。
だから、なんとか頑張れてた。
リハビリを始めて10日ほど。その日行うメニューを全てこなし、こなたたちと病室でのんびりお喋りをしてた時、病室の扉が叩かれた。
「はい?」
私が返事をすると、ゆっくりと扉が開かれる。そこにいたのは、あの時の男の子とそのお母さん。
「あ…」
「遅くなって申し訳ありません…」
深々と頭を下げる、その子のお母さん。男の子も真似をして頭を下げてる。
「あ、いえ、そんな…」
「お姉ちゃん、僕のせいで…ごめんなさい…」
頭をあげた男の子は、目に涙をためて謝ってくる。こんな顔で謝られたら、怒れる人なんていないだろう。
「いいよ、気にしないで。無事でよかったね」
心の底からそう思った。だから、そう口にした。
――思ったけど…同じタイミングで、嫌なことまで考えてしまった。この10日、ずっと頭に引っ掛かってた『あること』を…
「はい?」
私が返事をすると、ゆっくりと扉が開かれる。そこにいたのは、あの時の男の子とそのお母さん。
「あ…」
「遅くなって申し訳ありません…」
深々と頭を下げる、その子のお母さん。男の子も真似をして頭を下げてる。
「あ、いえ、そんな…」
「お姉ちゃん、僕のせいで…ごめんなさい…」
頭をあげた男の子は、目に涙をためて謝ってくる。こんな顔で謝られたら、怒れる人なんていないだろう。
「いいよ、気にしないで。無事でよかったね」
心の底からそう思った。だから、そう口にした。
――思ったけど…同じタイミングで、嫌なことまで考えてしまった。この10日、ずっと頭に引っ掛かってた『あること』を…
少しして、その子たちは帰っていった。20分もいなかったはずなのに、数え切れないくらい頭を下げていた。
病室にはまた私たち四人だけになったけど、なんだか空気が重い―うぅん、私が重くしてる。
うまく笑えない。さっき思ってしまった、『あること』が引っ掛かってる。
さっきは心の中でほんの少しだったそれは、時間が経つごとに大きなものになってきている。
「…つかさ、みゆきさん。少しの間席を外してくれるかな?」
こなたが口を開いたかと思うと、いきなりそんなことを言い出した。
「え、だけど…」
つかさが何か言おうとしてたけど、それを遮ったのはみゆき。
「わかりました。行きましょう、つかささん。…よろしくお願いします」
つかさを連れて外に出るみゆき。お願いしますって、なんだろう?
うまく笑えない。さっき思ってしまった、『あること』が引っ掛かってる。
さっきは心の中でほんの少しだったそれは、時間が経つごとに大きなものになってきている。
「…つかさ、みゆきさん。少しの間席を外してくれるかな?」
こなたが口を開いたかと思うと、いきなりそんなことを言い出した。
「え、だけど…」
つかさが何か言おうとしてたけど、それを遮ったのはみゆき。
「わかりました。行きましょう、つかささん。…よろしくお願いします」
つかさを連れて外に出るみゆき。お願いしますって、なんだろう?
「―ね、かがみん。どうしたの?」
二人きりになった部屋で、こなたはそう切り出した。
「どうって、何がよ?」
そう問い返す。すると、こなたの目の色が変わった。
「ごまかさないで。さっきの子が来てからかがみの顔色が変わったもん」
「それは事故のことを思い出したから…」
誤魔化したかった。自分が思ったことを、人に…こなたに、聞いてほしくなかったから。
「嘘。お願い、ホントのことを言って?かがみのそんな顔、見たくないんだよ」
けれど、こなたはそれを許してくれなかった。真剣な目で私を見つめている。
この目に嘘は、つけそうはなかった。
「――なんで、私だったんだろう、って」
自分でも驚くほど、冷たい低い声。
「何もしなければ、リハビリの必要なんてなかった」
ヤバい、止まらない。
「放っておけば、私は今でも元気に走り回ってた」
やめて、こんなこと言ってこなたに嫌われたくないの。
「あの時約束したみたいに、こなたの横を歩いてた。二人で、一緒に」
私の意思を無視し、口は言葉を紡ぎ続ける。
「あんたの横で、一緒に―」
―もう、止まらない。想いも、涙も。
「っ…歩きたかったの、あんたと…一緒に、あんたの横をずっと…でも、この足じゃ…」
それ以上は言葉にならなかった。ようやく止まった言葉。変わりに止まらなくなった涙。
そんな私をこなたはじっと見つめている。
「―かがみ」
泣き続ける私を、こなたがそっと抱き締めた。
「こな、た…?」
何が何だかわからない私。きっと、すごく間抜けな声をだしてたと思う。
「辛かったんだよね、事故の日から。ずっと溜め込んで、ずっと頑張って」
「頑張ってるのに、足は治ってくれなくて」
「ごめんね、かがみ」
どうしてあんなことを言った私を抱き締めてくれるの?
どうしてこなたが謝るの?
どうして私のことをそんなにわかってくれるの――?
疑問は止まなかったけど、そんなことはどうでもよくなっていた。
抱き締めてくれてるこなたが温かくて、柔らかくて…
気付けば、私はこなたを抱き締め返していた。
「こなた、私、私っ…!」
「大丈夫だよ、かがみ…」
こなたの手が、子供をあやすように私を撫でる。それが気持ち良くて…ずっとそのままでいたい、なんて思ってしまった。
二人きりになった部屋で、こなたはそう切り出した。
「どうって、何がよ?」
そう問い返す。すると、こなたの目の色が変わった。
「ごまかさないで。さっきの子が来てからかがみの顔色が変わったもん」
「それは事故のことを思い出したから…」
誤魔化したかった。自分が思ったことを、人に…こなたに、聞いてほしくなかったから。
「嘘。お願い、ホントのことを言って?かがみのそんな顔、見たくないんだよ」
けれど、こなたはそれを許してくれなかった。真剣な目で私を見つめている。
この目に嘘は、つけそうはなかった。
「――なんで、私だったんだろう、って」
自分でも驚くほど、冷たい低い声。
「何もしなければ、リハビリの必要なんてなかった」
ヤバい、止まらない。
「放っておけば、私は今でも元気に走り回ってた」
やめて、こんなこと言ってこなたに嫌われたくないの。
「あの時約束したみたいに、こなたの横を歩いてた。二人で、一緒に」
私の意思を無視し、口は言葉を紡ぎ続ける。
「あんたの横で、一緒に―」
―もう、止まらない。想いも、涙も。
「っ…歩きたかったの、あんたと…一緒に、あんたの横をずっと…でも、この足じゃ…」
それ以上は言葉にならなかった。ようやく止まった言葉。変わりに止まらなくなった涙。
そんな私をこなたはじっと見つめている。
「―かがみ」
泣き続ける私を、こなたがそっと抱き締めた。
「こな、た…?」
何が何だかわからない私。きっと、すごく間抜けな声をだしてたと思う。
「辛かったんだよね、事故の日から。ずっと溜め込んで、ずっと頑張って」
「頑張ってるのに、足は治ってくれなくて」
「ごめんね、かがみ」
どうしてあんなことを言った私を抱き締めてくれるの?
どうしてこなたが謝るの?
どうして私のことをそんなにわかってくれるの――?
疑問は止まなかったけど、そんなことはどうでもよくなっていた。
抱き締めてくれてるこなたが温かくて、柔らかくて…
気付けば、私はこなたを抱き締め返していた。
「こなた、私、私っ…!」
「大丈夫だよ、かがみ…」
こなたの手が、子供をあやすように私を撫でる。それが気持ち良くて…ずっとそのままでいたい、なんて思ってしまった。
「かがみ、落ち着いた?」
「…うん」
こなたの前で大泣きしたこともだけど、私の中の黒いものをこなたに吐き出してしまったせいで、こなたの顔を見ることができない。
「ね、かがみん。ちょっとだけ顔を上げてよ」
「――何よ…」
ちゅっ
私が顔を上げた瞬間、唇にこなたのそれが触れた。本当に触れるだけの、優しい口付け。
「今から言うことは全部『独り言』だから、聞かないでね?」
キスでパニクっている私をよそに、こなたは『独り言』を始める。
「私、かがみの横を歩きたい。街中や、学校までの道を歩きたい」
――でも、私の足は――
その想いに応えることができない。私の視線は再び下へと向かう。
「でも、それだけじゃない。かがみの横で、ずっと一緒にいたい。かがみのの笑顔をみていたい」
こなた?何を――
「かがみの横に、一生…いたいんだよ」
バッと顔を上げる。こなたの顔は、笑っていた。
「私の独り言、終わりだヨ♪ちゃんと聞いて無かったよね?」
――今のは、それって、つまり?
理解したとき、私の口は再び勝手に言葉を紡ぎ出した。
「私のも独り言。聞かないでよ?」
こなたの言い回しを借りて、始める。
「私も、こなたの横を歩きたかった。飽きるほど行ったアニメイトや、ゲーセンでも構わなかった」
こなたを見つめる。こなたも見つめ返してくれている。
「だけど、私の足は動かない。もしかしたら、もう二度とこなたの横を歩けないかもしれない」
恥ずかしい。顔が赤くなってるのがわかる。
――けど、逃げちゃダメ。
「でも、こなたとずっと一緒にいたい。一生、こなたに横にいてほしいの」
「…うん」
こなたの前で大泣きしたこともだけど、私の中の黒いものをこなたに吐き出してしまったせいで、こなたの顔を見ることができない。
「ね、かがみん。ちょっとだけ顔を上げてよ」
「――何よ…」
ちゅっ
私が顔を上げた瞬間、唇にこなたのそれが触れた。本当に触れるだけの、優しい口付け。
「今から言うことは全部『独り言』だから、聞かないでね?」
キスでパニクっている私をよそに、こなたは『独り言』を始める。
「私、かがみの横を歩きたい。街中や、学校までの道を歩きたい」
――でも、私の足は――
その想いに応えることができない。私の視線は再び下へと向かう。
「でも、それだけじゃない。かがみの横で、ずっと一緒にいたい。かがみのの笑顔をみていたい」
こなた?何を――
「かがみの横に、一生…いたいんだよ」
バッと顔を上げる。こなたの顔は、笑っていた。
「私の独り言、終わりだヨ♪ちゃんと聞いて無かったよね?」
――今のは、それって、つまり?
理解したとき、私の口は再び勝手に言葉を紡ぎ出した。
「私のも独り言。聞かないでよ?」
こなたの言い回しを借りて、始める。
「私も、こなたの横を歩きたかった。飽きるほど行ったアニメイトや、ゲーセンでも構わなかった」
こなたを見つめる。こなたも見つめ返してくれている。
「だけど、私の足は動かない。もしかしたら、もう二度とこなたの横を歩けないかもしれない」
恥ずかしい。顔が赤くなってるのがわかる。
――けど、逃げちゃダメ。
「でも、こなたとずっと一緒にいたい。一生、こなたに横にいてほしいの」
――こなたは、茶化すこともなく、私を見つめてくれていた。
「私の独り言、終わり。聞いて無かったわよね?」
そこまで言い切って、恥ずかしくなって…目をそらした。
「ふっ…ふふ…」「ぷっ…くくっ…」
「「あはははははは!!」」
そして、どちらともなく笑いあった。
「私の独り言、終わり。聞いて無かったわよね?」
そこまで言い切って、恥ずかしくなって…目をそらした。
「ふっ…ふふ…」「ぷっ…くくっ…」
「「あはははははは!!」」
そして、どちらともなく笑いあった。
――数年後。とある教会。そこに立っていたのは、神父の格好をした桃色の髪の女性と、純白のドレスに身を包んだ、青い髪の小柄な女性。
そして、白いタキシードを着た薄紫の髪の女性だった。
コメントフォーム
- マジですやん~ -- 名無しさん (2011-04-13 01:21:09)