第1章 ウソとは何か ウソ現象とうそと嘘
1.ウソは悪い、でもホンネは?
2.ウソ現象の広がり
3.現にあるものがなぜウソなのか--ウソ現象の広がりの秘密
「写すウソ」と「作るウソ」/社会的制度のウソの構造/偽装としてのウソ
4.嘘となにか--問題としてのウソの構造
「うそ」と「真実」の相対性/「真実」と権威/嘘の三要件
1.ウソは悪い、でもホンネは?
2.ウソ現象の広がり
3.現にあるものがなぜウソなのか--ウソ現象の広がりの秘密
「写すウソ」と「作るウソ」/社会的制度のウソの構造/偽装としてのウソ
4.嘘となにか--問題としてのウソの構造
「うそ」と「真実」の相対性/「真実」と権威/嘘の三要件
第2章 人はなぜ嘘をつくか--人間存在の構造と嘘
1.うそと人間--人間はホモメンダックスである
言語・シンボル体系とうそ/人間活動の創造性とうそ/言語の本性とうそ/人間の存在様式の二重性と嘘/動物のウソと人間の嘘/ウソ・うそにたいする嘘の区別の理由
2.マクロな社会の嘘--組織の嘘を例として
組織がつく嘘/組織がつかせる嘘/みえない組織の嘘
3.社会約行為と嘘--役割演技と嘘
演技と嘘/役割理論の意味/役割演技としての社会的行為/社会的行為における嘘の必然性
4.社会的嘘のバターン--戦略・儀礼・遊びと嘘
戦略としての嘘/儀礼としてのうそ/遊びとしてのうそ/笑いと嘘
5.嘘の心理--アイデンティティとうそ
嘘の心理分析の位相/アイデンティティ確保と嘘/自己防衛の嘘のタイプ/自己欺瞞と「合理化」の嘘/“自分”を守るうそと“自分のため”の嘘/社会のフィルターと嘘の心理
1.うそと人間--人間はホモメンダックスである
言語・シンボル体系とうそ/人間活動の創造性とうそ/言語の本性とうそ/人間の存在様式の二重性と嘘/動物のウソと人間の嘘/ウソ・うそにたいする嘘の区別の理由
2.マクロな社会の嘘--組織の嘘を例として
組織がつく嘘/組織がつかせる嘘/みえない組織の嘘
3.社会約行為と嘘--役割演技と嘘
演技と嘘/役割理論の意味/役割演技としての社会的行為/社会的行為における嘘の必然性
4.社会的嘘のバターン--戦略・儀礼・遊びと嘘
戦略としての嘘/儀礼としてのうそ/遊びとしてのうそ/笑いと嘘
5.嘘の心理--アイデンティティとうそ
嘘の心理分析の位相/アイデンティティ確保と嘘/自己防衛の嘘のタイプ/自己欺瞞と「合理化」の嘘/“自分”を守るうそと“自分のため”の嘘/社会のフィルターと嘘の心理
第3章 嘘はなぜ悪いとされるのか--常識と倫理学説
1.嘘は自分の損だから悪いのか?--悪さの私的バージョンと倫謹的バージョン
嘘の悪さの多様さ/倫理的悪さとは
2.嘘は心理(事実)でないから悪いのか?--事実と価値の関係
事実は価値をもつか/誤謬のうそが悪い理由
3.嘘は人間の定めに背くから悪いのか?--宗教的価値論と自然科学主磯の価値論
超越的存在と嘘の悪さ/自然の法則と嘘の悪さ
4.嘘は社会の「決まり」だから鶴いのか?--社会科学主義の価値観
社会制度と嘘=悪/伝統主義の価値論/歴史法則主義の価値論
5.嘘は害をもたらすから悪いのか?--ホッブズ的功利主義の価値観
嘘の有用性と善悪/嘘の善悪の二つの意味/嘘の倫理的悪さと善い嘘/市民主義の倫理と柔軟な嘘悪論/利己主義的欲求の致命的難点
6.人閲ならば絶対に嘘をついてはいけないのか?--カントの良心的義務倫理
適法性からの正直と道徳性からの正直/義務倫理としての嘘の悪さ/人間愛からの嘘も道徳的に悪/厳格な良心主義の嘘=悪論の意義/利己主義の現実への警告
7.嘘の善悪はケースバイケースですむか?--状況主義の価値観と日本の伝統的倫理
状況倫理とご都合主義/日本的現実主義と嘘の悪さ
1.嘘は自分の損だから悪いのか?--悪さの私的バージョンと倫謹的バージョン
嘘の悪さの多様さ/倫理的悪さとは
2.嘘は心理(事実)でないから悪いのか?--事実と価値の関係
事実は価値をもつか/誤謬のうそが悪い理由
3.嘘は人間の定めに背くから悪いのか?--宗教的価値論と自然科学主磯の価値論
超越的存在と嘘の悪さ/自然の法則と嘘の悪さ
4.嘘は社会の「決まり」だから鶴いのか?--社会科学主義の価値観
社会制度と嘘=悪/伝統主義の価値論/歴史法則主義の価値論
5.嘘は害をもたらすから悪いのか?--ホッブズ的功利主義の価値観
嘘の有用性と善悪/嘘の善悪の二つの意味/嘘の倫理的悪さと善い嘘/市民主義の倫理と柔軟な嘘悪論/利己主義的欲求の致命的難点
6.人閲ならば絶対に嘘をついてはいけないのか?--カントの良心的義務倫理
適法性からの正直と道徳性からの正直/義務倫理としての嘘の悪さ/人間愛からの嘘も道徳的に悪/厳格な良心主義の嘘=悪論の意義/利己主義の現実への警告
7.嘘の善悪はケースバイケースですむか?--状況主義の価値観と日本の伝統的倫理
状況倫理とご都合主義/日本的現実主義と嘘の悪さ
第4章 「嘘はなぜ悪いか」をどう考えるか--価値の多様と〈嘘の倫理〉の可能性
1.なぜ「嘘はなぜ悪いか」を考えるのか--ボクの問題提起を軸に
嘘の威力/嘘をつかれたものの視点と弱者の視点
2.社会倫理のなかの嘘--良心と制度的規範の統一の視点
人間の社会的存在とは/ヘーゲルの「人倫」の発想/社会倫理の諸契機と嘘の悪さ
3.「嘘は悪い」は人類永遠の規範か特殊的歴史的規範か--価値の歴史的普遍性の観点
「嘘は悪い」の“普遍性”/「嘘は悪い」の歴史性/「嘘が悪い」の「歴史的普遍性」/「嘘が悪い」の“普遍性”の意味/「嘘はなぜ悪いか」の二重の論点
4.「嘘は悪い」が歴史的特殊性を超える方向--道徳と倫理の区別
普遍的人間理念の特殊性/特殊な道徳と普遍的倫理の原理的区別/倫理の先行仮定と仮説的公理性
1.なぜ「嘘はなぜ悪いか」を考えるのか--ボクの問題提起を軸に
嘘の威力/嘘をつかれたものの視点と弱者の視点
2.社会倫理のなかの嘘--良心と制度的規範の統一の視点
人間の社会的存在とは/ヘーゲルの「人倫」の発想/社会倫理の諸契機と嘘の悪さ
3.「嘘は悪い」は人類永遠の規範か特殊的歴史的規範か--価値の歴史的普遍性の観点
「嘘は悪い」の“普遍性”/「嘘は悪い」の歴史性/「嘘が悪い」の「歴史的普遍性」/「嘘が悪い」の“普遍性”の意味/「嘘はなぜ悪いか」の二重の論点
4.「嘘は悪い」が歴史的特殊性を超える方向--道徳と倫理の区別
普遍的人間理念の特殊性/特殊な道徳と普遍的倫理の原理的区別/倫理の先行仮定と仮説的公理性
第5章 嘘はなぜ悪いのか--窺代の日本社会と嘘
1.企業社会の倫理と正直モラル--「嘘は悪い」の歴史的根拠
商品社会の論理と正直モラル/会社主義と正直モラル/情報化する都市型消費生活と正直モラル/学校で教える正直モラルの意味
2.嘘を必要とする現代社会--企業社会の倫理のもうひとつの顔
商品社会が要求する嘘/広告の嘘/企業社会が必要とする嘘/大衆消費社会の記号化と演技化
3.現代社会の疎外と嘘--もうひとつの嘘の必要性
人間疎外の現代社会/アイデンティティの危機と嘘/“やさしさ”希求と嘘
4.疎外のなかの人間の根源的欲求と嘘--『嘘は悪い』の歴史的根拠その②
ホントの自分へのこだわりと嘘/疎外の嘘とダブルバインド
5.あらためてなぜ『人ならば嘘は悪い」のか--「嘘は悪い」の普遍的根拠
人間性の根本条件/「嘘は悪い」の三公理/対話と共同のための普遍性/対話者の暗黙前提としての共同性/疎外の受苦からの発見としての人間性/共苦のセンスとしての良心
1.企業社会の倫理と正直モラル--「嘘は悪い」の歴史的根拠
商品社会の論理と正直モラル/会社主義と正直モラル/情報化する都市型消費生活と正直モラル/学校で教える正直モラルの意味
2.嘘を必要とする現代社会--企業社会の倫理のもうひとつの顔
商品社会が要求する嘘/広告の嘘/企業社会が必要とする嘘/大衆消費社会の記号化と演技化
3.現代社会の疎外と嘘--もうひとつの嘘の必要性
人間疎外の現代社会/アイデンティティの危機と嘘/“やさしさ”希求と嘘
4.疎外のなかの人間の根源的欲求と嘘--『嘘は悪い』の歴史的根拠その②
ホントの自分へのこだわりと嘘/疎外の嘘とダブルバインド
5.あらためてなぜ『人ならば嘘は悪い」のか--「嘘は悪い」の普遍的根拠
人間性の根本条件/「嘘は悪い」の三公理/対話と共同のための普遍性/対話者の暗黙前提としての共同性/疎外の受苦からの発見としての人間性/共苦のセンスとしての良心
終章 倫理学は嘘つき学なのだろうか--倫理学のイデオロギー性と批判倫理学
うその倫理学とは?/倫理学のイデオロギー性と批判性/うそ・イデオロギー性を超えゆく批判倫理学
うその倫理学とは?/倫理学のイデオロギー性と批判性/うそ・イデオロギー性を超えゆく批判倫理学