○レゼルヴェ国、サバンナ 地上
“南アフリカの剛腕”イクマ・トルベルナが駆る!
全長30m!体重250tの!!『ゴールド・ラッシュ』ッ!!
ッ
ッ
“アイアムキックボクサー”ケリーオが駆る!
全長25m!体重200tの!!『羅蹴(らしゅう)』ッ!!
ッ
ッ
共にDTS(ダイレクト・トレース・システム=操縦者の動きを機体に反映させるシステム)の機体である!!
ケリーオ!!
「1対1だ…!勝負だ、地球人!!」
イクマ!!
「良いだろう、宇宙人!!」
ジリ…! ジリ…!!
2機は少しづつ接近し!!
シ ュ パ ン ! !
羅蹴がローキックを繰り出したッ!!
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
○クロガネの賛歌 第6章 “アフリカ南部同盟”
第 6 話 「 め く る め く 地 上 戦 ! ! 」
ガッッキィィィィィイイイイイイイ!!
ゴールドラッシュの左足が金属音を鳴り響かせる!!
イクマは舌を巻く!
「気が付いたら蹴られていた…!」
「音と、蹴り足が戻る様で、蹴りだったと解る…!!」
「何と言う蹴りを放つのだ、宇宙人!!」
ケリーオは事もなげにこう言う!
「蹴りはパンチの3倍の力を持つ!」
「極めれば、パンチ中心のキックボクシングのお前じゃあ、
太刀打ちできないのだよ、地球人!!」
「それもう一発!!」
シ ュ パ ン ! !
羅蹴がローキックを繰り出すッ!!
イクマ!!
「早い!!」
ケリーオ!!
「遅い!!」
ガッッキィィィィィイイイイイイイ!!
再びゴールドラッシュの左足が金属音を鳴り響かせる!!
ケリーオ!!
「そっちの機体の方が少々デカイが、
蹴りのリーチが、体格差を補うのだ!!」
イクマ!!
「成程な。そちらの戦法は解った。」
「 ケ リ を つ け よ う 。 」
ケリーオ!!
「ケリをつける?手も足も出ないのにか??」
「地球人のジョークは良く解らんな。」
「お前はケリをつけるのではなく、蹴りで倒されていく運命にあるのだ。」
「 ほ ぉ ぉ ぉ ぉ り ぃ あ ! ! 」
ケリーオが羅蹴でもって、蹴りへと移行する…!!
そ
の
時
で
あ
っ
た
!
ドッッッッ
ガッシャァァァァアアアアアアアアアア!!
羅蹴の顔面がひしゃげて潰れた!!
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
イクマ!!
「蹴りよりも、パンチの方が小さいモーションで攻撃する事が出来る。」
「間合いさえ間違わなければ、パンチの方が速いに決まっているだろう?」
「だから、思い切り踏み込むと同時にパンチを繰り出させて貰った。」
そしてイクマはこう言う。
「お前は蹴りが得意なんじゃあない。蹴りを過信し過ぎていたと言う話だ。」
「顔面を潰した事により、メインカメラは潰れたな。一気に叩かせてもらうぞ!!」
ケリーオ!!
「おのれぇー!前が見えんッ!!」
ッ
ッ
イクマは叫び!
「 H A A A U H ! ! 」
ゴールドラッシュは突きの連打を始めるッ!!
ッ
ッ
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
「ベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリベリ!!」
ッ
ッ
嵐だ!嵐だ!拳の嵐だ!!右だ!左だ!真正面だ!!
拳の暴風雨が、面白いように羅蹴の体を捉え破壊していく!!
これぞ“南アフリカの剛腕”ッ!『イクマ・トルベルナ』であるッ!!
ッ
ッ
「 V E R Y ! ! キ レ テ ナ ー イ ! ! ! 」
ッ
ッ
ド ッ ッ ッ ギ ャ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ~~~~~~~~~~~~~~~~~ ン ン ン ! !
羅蹴は機体がボロボロのデコボコになった。
しかしメインカメラが見えなくなった分、
余りコクピットを攻撃しなくても戦闘不能にする事が出来たので、
ケリーオの命を奪わずに済んだ。
イクマはこう言う!!
「この機体は持ち帰る。良い研究材料になるだろう。」
「宇宙人よ。お前は捕虜とする。色々喋って貰うぞ!!」
ー “アイアムキックボクサー”ケリーオ 男 年齢36
乗機 羅 蹴 ( ら し ゅ う )
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 捕 縛 ッ ッ ! ! ! ! 』
ッ
ッ
!
イクマはゴールドラッシュで、羅蹴を抱え戦線を離脱した。
○レゼルヴェ国、サバンナ 地上 また別の場所
“モノホンのゴリラ”コングマンが駆る!
全長35m!体重300tの!!『ドラミング・A・GOGO!』ッ!!
ッ
ッ
“ゴリ顔のシブテクパイロット”ゴリオネットが駆る!
全長25m!体重230tの!!『羅呉利(らごり)』ッ!!
ッ
ッ
羅呉利は普通に操縦する機体!
ドラミング・A・GOGO!はDTSが搭載された機体である!!
ドラミング・A・GOGO!はDTSが搭載された機体である!!
コングマン!!
「ウッホホホ!ウッホホホ!!」
ゴリオネット!!
「ウッホウッホ!教えてやる。俺の腕は“シブテク”だぞ?」
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!
ドラミング(=拳で自分の胸を叩く様)である!!
『ドラミング・A・GOGO!』の得意とする精神攻撃だッ!!
だ
が
!
ゴリオネット!!
「ゴリラの威嚇(いかく)行動を、精神波としてパイロットを攻撃するみたいだな。」
「弱い精神攻撃だ。ある程度、気力が充実していれば、苦もない攻撃だぞ?ウッホウッホ!!」
ッ
ッ
ゴリオネットは羅呉利を接近させる!!
「ウッホウッホ!この“アイアンクロー”で、お前をぶっ潰すぞ!!」
ッ
ッ
近付く羅呉利に呼応して、コングマン!!
「ウッホォォオオオオオオオオオオオ!!」
ドラミング・A・GOGO!の両手で羅呉利に掴みにかかる!!
ッ
ッ
ゴリオネット!!
「ほう?ゴリラだけに握力が自慢か?」
「掴み合ってやろうッ!!ウッホウッホ!!!」
ッ
ッ
そして2機は掴み合うッ!
両手と両手を!!その様は手四つ!!
ガッッッッッ シィィィィィイイイイイイイイイイイイ!!!
ッ
ッ
コングマン!!
「ウ…ウ…ウ…ウッッッホォォォオオオオ~~~~~~~~~~~!!」
ッ
ッ
ゴリオネット!!
「ウッホウッホ!凄い握力だ…!やや此方が不利か?」
し
か
し
!
「機械の力でエネルギーある限り掴み続けられる、この羅呉利と…!!」
「DTSが故に、徐々に力が抜けて行く、お前の機体と…!!」
「どっちが長持ちするかな?有利はこの“シブテク”が掴み寄せる!!」
そ
の
時
!
ドッッッッ ゴォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオウウウウ!!!
蹴りである!!ドラミング・A・GOGO!は羅呉利に蹴りをブチ当てた!!
そ
し
て
!
ゴッッッッ シャァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
頭突きである!!ドラミング・A・GOGO!は羅呉利を頭突きをブチかました!!
ッ
ッ
ゴリオネット!!
「ウッホォ~!?体格にモノを言わせてきたか!!」
「純粋な格闘能力はデカイあっちの機体のが有利だ…!!」
「こんな時に、渋いテクニックとは何か…?」
ッ
ッ
「 一 旦 距 離 を 取 る ! ! 」
ッ
ッ
ゴリオネットは羅呉利で掴んでいる手を離し、一旦距離を取ろうとする!!
が
ッ
!
グィィィイイイイイイイイイン!!
ドラミング・A・GOGO!はそれを許さず接近するッ!!
次
に
!
グゥゥゥゥオオオオオオオオオオオ!!
ドラミング・A・GOGO!は腕を振りかぶり!!
ッ
ッ
ゴッッッッ シャァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!
思い切り!羅呉利を殴ったぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!
ッ
ッ
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!!!
羅呉利はふっ飛ばされ、地面をゴロゴロと転がる!!
ッ
ッ
ゴリオネット!!
「ウッホウッホ!?やっべぇ!!?」
「四天王・最強の俺としては、このままではいられない…!」
「こんな時に渋いテクニックとは何だ?」
「シブテクの俺としては、一発逆転の凄いヤツをお披露目したいトコロだが?」
そ
ん
な
時
で
も
!
コングマンは止まらない!!
ドラミング・A・GOGO!で接近する!!
ッ
ッ
ゴリオネット!!
「一先ず逃げるんだ!!」
「ウッホウッホォォォオオオオオオオオオ!!」
ダッ
ダッ
ダッ
ダッ
ダッ
ダッ
ダッ
ダッ
ゴリオネットは羅呉利を後ろへと振り向かせてダッシュした!!
どっから見ても、マジ敗走と言う感じである!!
それを見た、コングマンは…!!
「ウッホッホォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
凱歌を挙げる!!敵は去ったのだと!!!
雑食であるゴリラは、逃げる獲物に興味無し!!!
平和が訪れたのだ!!
か
に
見
え
た
が
!
ク ル ッ ! !
ゴリオネットは羅呉利を振り向かせた。
ジ ャ キ ! !
そしてマシンガンを構える!!
ゴリオネットはこう言い放つ!!
「やっぱゴリラだなぁ!ウッホウッホ!!」
「勝負はまだ着いちゃいねぇぞぉぉぉおおおお!!!」
ダダダダダダダダダダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ! ! !
マシンガンである!マシンガンである!!
滅多やたらに、コングマンが駆る『ドラミング・A・GOGO!』に撃ちまくる!!
そしてこう言う!!
「俺ってシブイねぇ~!接近戦で叶わぬとみたら、すぐさま違う手へと移る!!」
「これぞ、ボギヂオ四天王・最強!“シブテクのゴリオネット”の戦法さぁー!!!」
「(ま、四天王最強は自称だがね♪ウッホウッホ♪♪)」
だ
が
!
コングマン!!
「ウッホォォォオオオオオオオオオオ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! 」
雄叫びを挙げる!そう!コングマンは怒(いか)っているのだ!!
それは…。少年期の記憶…。
ゴリラの子として、群れの皆と暮らすと言う、何処にでも居るゴリラの日常を歩んでいた頃。
ちょっと遠出をした後の、帰り道にそれを耳にした…!!
ッ
ッ
ダダダダダダダダダダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ! ! !
ッ
ッ
銃声であった!!密猟者である!!
成熟したゴリラの頭部と手を切りとって闇市場に流すのが手口であるのだ!!
コングマンは急いで群れに戻った…!!
そこで見たモノは…!!
ッ
ッ
無残にも、頭部と手を切り取られた『ゴリラ達の死体』であった!!
ッ
ッ
コングマンは独りになった!
だが、怒りを忘れなかった!
こんな事をするヤツは許さない!!
復讐だ!復讐をしてやるんだ!!
ッ
ッ
ゴリラの体躯を十二分に発揮する
『ゴリラ拳法(ファイティング・オブ・ゴリラ)』を編み出し、
来るべく復讐の日に対して、備えた。
そんな折り…。
人間(ノサリマ・タハ)と出会う。
ノサリマはこう言った。
「君の心は嘆き悲しんでいる…。」
「私が君の慰めになるかどうかは分からない…。」
「でもね。私は君をほおっておく事なんか出来ないから…。」
ノサリマは前肢を握り拳の状態にして、地面を突く『ナックルウォーキング』と呼ばれる四足歩行をする。
そして、コングマンに近づき…。
ギ
ュ
!
ハグ(抱き締め)をする。
コングマンは…。
「ウッホォ…。」
「グスリ。」
泣いた。ただただ泣けた。
餓えていた。独りになって餓えていた。
それは胃袋と言う意味じゃあない。
愛 だ 。
愛 に 餓 え て い た の だ 。
この素敵な人間の為に戦おう。
そう誓った。
誰に誓った?
己だ!己に誓った!!
このコングマン、国王ノサリマ・タハの為になら、命だって惜しくは無い!!
そ
し
て
!
あの時の密猟者の様に銃を撃つ者よ!!
お前の事は大嫌いだ!!
然るべき報いを与えてやるぞ!!
ど
う
や
っ
て
?
こうやってぇぇぇぇええええええええええええ!!!
「ウッホォォォオオオオオオオオオオ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! 」
走った!!コングマンは『ドラミング・A・GOGO!』を走らせた!!!
4足歩行!いわゆる一つの『ナックルウォーキング』だ!!
ゴリオネット!!
「ウッホウッホ!!向かってくるなんて、いいマトだぞぉぉぉおおおお!!!」
ッ
ッ
ダダダダダダダダダダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ! ! !
ッ
ッ
マシンガンだ!!マシンガンの銃弾がドラミング・A・GOGO!を襲う!!
だ
が
!
シュパン! シュパン! シュパン! シュパン! シュパン!
回避する!!ドラミング・A・GOGO!は銃弾を食らわない!!
そ
し
て
!
接近する!!
羅呉利の前に仁王立つ!!
ゴリオネット!!
「ひ!ひぃ!!?」
ビビって硬直する!!
そんな羅呉利に向かって…!!
ム
ォ
ン
!
ドラミング・A・GOGO!は、右足を高く突き上げる!!
その構え、かのK-1の鉄人、青い目の侍と称された
『アンディ・フグ』必殺の『踵落とし』の如く…!!
そ
う
!
それはゴリラだから出来る技!
ゴリラの足指関節によってのみ可能とする絶技!!
名
付
け
て
!
『 足 し っ ぺ 』で あ る ! !
ッ
ッ
ド ッ ッ ッ ギ ャ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ~~~~~~~~~~~~~~~~~ ン ン ン ! !
哀れ羅呉利は残骸に…!
否
ァ
!
ドラミング・A・GOGO!は、足しっぺにより、
羅呉利の頭部と、コックピットの外壁を削ぎ取ったが…!!
パ イ ロ ッ ト の 命 までは 奪 わ な か っ た ! !
そして…!!
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!
ドラミングである!!
コングマンは無為に命を奪わないのだ…!!
ゴリオネットは…!!
「ヒィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」
金切り声を挙げて、逃げ帰った。
誰がどう見ても解る『コングマンの勝利』であった…ッ!!
ー “ゴリ顔のシブテクパイロット”ゴリオネット 男 年齢42
乗機 羅 呉 利 ( ら ご り )
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 撤 退 ッ ッ ! ! ! ! 』
ーーーーーー