ダ ラ ァ ー ン ! !
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)を断たれた300mのレッドヘルムは、
腕を動かせなくなった。故に両腕をダランと下がった。
腕を動かせなくなった。故に両腕をダランと下がった。
そして、蓄積をされた右脚のダメージも大きく、
腕に力が入らなくなった事により、バランスが崩れた為…!!
腕に力が入らなくなった事により、バランスが崩れた為…!!
バ ッ タ ァ ー ン ! !
レッドヘルムは左脚一本で立つ事が出来ず大地に倒れる!!
QueenX(クイーンエックス)はこう言う。
「勝負ありですね。こうなってしまえば、もうレッドヘルムは動く事すらままならない。」
事実、レッドヘルムは!!
「 フ ボ ホ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! 」
吠えるだけである。
最早…。戦える状態ではない。
す
る
と
!
シ ュ ゴ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ … … … … … ッ ! !
300mのレッドヘルムはみるみる内に小さくなり、
暴顛贅(アバレテンゼイ)と同じく、50m程の大きさとなった。
Queenは驚く。
「こ…これは一体どう言う事でしょうか!?」
そして響く声が一つ。
「 番 人 を 倒 し 、 こ の オ オ ウ の 祭 壇 に 、
足 を 踏 み 入 れ る 者 が 現 れ よ う と は … … … ! ! 」
そしてこう言う。
「 我 が 名 は 『 ジ ャ リ ュ ー キ 』 。
こ の 星 に オ オ ウ 星 人 の 楽 園 の 礎( い し ず え )を 作 り 上 げ た 者 で あ る 。 」
・
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○クロガネの賛歌 第7章 “死闘!惑星オオウ”
第 1 0 話 「 ジ ャ リ ュ ー キ の 決 断 」
Queenは問う。
「ジャリューキ?知っていますか、ミスター・アカメ?」
アカメは答える。
「いいや。聞いた事もない。ベニザクラ殿、聞いた事はありますかな?」
ベニザクラも答える。
「いや…。知らぬ。」
Queenはジャリューキに問う。
「ミスター・ジャリューキ。私達は貴方の事を少しも知らない。」
「どうか、自己紹介をお願いしたいのですが…。」
ジャリューキは答える。
「いいだろう。少し長話になるが耳にするが良い。」
ジャリューキは語り出す。
話は1億と2千年前までさかのぼる。
その頃のオオウは、まだオオウと呼ばれていなかった。
その名『惑星ヂリ』。
身長が50cm程度の『ヂリ星人』が支配する惑星であった。
決して体は強くなかったが、その頭脳によって構築された科学力で、
平和な暮らしを実現させていた。
しかし、栄枯盛衰(えいこせいすい)…。
ヂリ星人にも滅びの時が訪れた…。
滅亡理由は…『体が弱過ぎた事』。
それはウイルスへの弱さを意味する。
進化し続けるウイルスに、ヂリ星人は敗北したのだ。
私は『最後のヂリ星人』から、こう言われた。
「目を覚ましたかい?君の名は『ジャリューキ』。」
「君は身の丈(たけ)30mの巨大生物…。」
「大蛇のような体をもち、竜のような頭を五つもつ。」
「脚は前脚しかないが十脚ある。」
「君ならば、一人でもこの『惑星ヂリ』で生きていけるだろう。」
「『ヂリの祭壇』に詰め込まれた、
高度に発達をした『ヂリの科学』を使い好きに生きてくれ。」
「僕達『ヂリ星人』はもうすぐ滅亡する。」
「さようなら『ジャリューキ』。君は生きるんだ。」
一方的な言葉であった。
だが、私は死にたいとは思わなかった。
なので、生きる事とした。
1万と2千年前。
ヂリの科学で平和に過ごし、
運動をしたくなったら、レッドヘルムのハントをし、
生きる事を満喫していた私に一つの事件が起こる。
それは『犬と呼ばれる生物の来訪』。
宇宙船に乗った『犬100匹』が、
この『惑星ヂリ』にやって来たのだ。
私は犬達を観察し…。
一定以上知性がある事を知り、
コンタクトを取ってみる事にした。
犬達は私の姿を見て驚いた。
「うぉおおおお!何だこの化け物はァー!!」
「ベン王!お下がりください!ここは私が!!」
犬達と私の姿には大きな違いがあった。
また大きさも違った。犬達が驚くのも無理の無い事だ。
そんな中、ベン王と呼ばれる茶色で短毛の犬が前に出る。
そしてこう言う。
「静まれぇー!!」
そう言うと、他の犬達は…。
ビ シ ィ !
お座りをし、ビシっと静まり返った。
ベン王と呼ばれる者…。何と言う統率力…ッ。
違う種族とは言え、私はその行いに敬意を表した。
そして、ベン王と呼ばれる犬がこう言う。
「私の名は『ベン=グレーデン』。我々の中の『王』だ。」
「五つ首の主よ。一体何用かな?」
私はその姿に感動を覚える。
何と言う高貴な姿なのだろう。
姿も形も違う者に対して恐れもせずに、
こう言ってのける。
私は“カリスマ”と言う物を感じ取ったのだ。
故
に
私は頭(こうべ)を垂れてこう言った。
「私の名は『ジャリューキ』。」
「この星唯一の知性ある生物です。」
ベン王は問うた。
「ジャリューキ殿。何故、此処に姿を現したのです?」
私はこう答えた。
「貴方方こそ、この星を治めるに、
“相応しい存在”であると確信いたしました。」
「どうか、来て頂きたい。」
「 『 ヂ リ の 祭 壇 』 へ と 。 」
ベン王は、首を縦に振った。
私は『ヂリの祭壇の科学力』で持って、犬達に『人としての姿』を与えた。
『ヂリ星人』が『人の姿』をしていた為、これから、ここで文明を築くなら、
『人の姿』をした方が効率が良いからである。
以後、犬達は、『犬の姿』と『人の姿』の“両方を使い分ける”ようになる。
また、星の名も変えた。
ベン王は元居た『ヂリ星人』に敬意を表し、変えぬようにしようとしたが、
滅びた星の名を継ぐ事もあるまいと進言をし、ベン王はそれを受諾(じゅだく)する。
ベン王は犬達がかつて住んでいた星で根城としていた『オオウ』から取り、
『 惑星オオウ 』と名付け、犬達もまた『 オオウ星人 』と名乗るようになった。
文明も栄えた。『ヂリ星人』の遺跡を使い、発達した科学力は平和をもたらしたのだ。
『ヂリ星人』は平和な種族であった為、兵器はさほど発達してなかったが、
戦闘形態として、犬としての姿を取る、オオウ星人にとって、兵器はさほど重要ではなかった。
また、いざという時は『ヂリ星人』の残した『科学』…。
『 巨 大 化 』及び『 宇 宙 空 間 内 で の 行 動 を 可 能 』とする技術により、
大抵の事はどうにか出来た。どちらも一時的な肉体変化をもたらす科学であったが、
その効果は絶大であり、極めて優秀な軍事力と言っても過言ではない代物であった。
そして、私の分身とも言える生命体を、オオウ星人と同じ姿を取らせ作成し、オオウ星人の仲間とした。
私の永遠とも言える寿命では、彼等と真の意味で心が通じ合う事は出来ぬだろうと思ったのだ。
頭脳に優れ、敬意を表して止まない『ベン王』に忠実な配下…。
私は分身の名を『 ハ イ エ ナ 』とし、
代々、『 ベ ン 王 』の配下として仕えるようにした。
Queenは驚く。
「何ですと…!では、ドクトル・ベイベーは…!!」
ジャリューキは答える。
「そう…。私の分身の遠い末裔(まつえい)だ。」
「話は、この後、ドラゴンアントの襲来、天狼星八犬士の伝説等、
話す事に尽きぬが、アムステラとの戦争の話をするとしよう。」
約200年前。惑星オオウは、アムステラ神聖帝国敗れた。
それはお前達も知るトコロであり…。忘れられぬ傷跡と言ったトコロだ。
あの時程、私は自分の無力を感じた時は無かったよ。
星の力が違っていた。倒しても倒しても現れるアムステラの兵器。
ヂリ星人の遺産…。
『 巨大化 』及び『 宇宙空間内での行動を可能 』とする技術を、
その時代のベン王や八犬士達に使い応戦をしたが、次第に数に押されるようになった。
そして、最終決戦。ベン王は一人で戦った。
敗戦は濃厚であった。皆、ベン王と共に戦い死ぬ事を願った。
しかし、ベン王は、それを頑(かたく)なに拒んだ。
ベン王はいつの日かオオウが再興される事を望んだからだ。
その時、国を支える者が居なくなってはならぬと言ってな。
また、ヂリの祭壇。否(いいや)、今は『 オオウの祭壇 』か。
ベン王はオオウの祭壇のその存在も隠蔽(いんぺい)するように命令した。
いつの日かオオウの民の再興する際に、必ず必要になるだろうと踏んだからだ。
元々、王族及び、八犬士等の重要な役割に居る者以外は知らぬ場所だ。
また意識がある状態で入る事が出来るのは、
王族と私の分身の血を引く歴代のハイエナ達だけであった。
隠蔽する事はさして難しい事ではなかった。
そして、それは『ドクトル・ベイベー』にとっても都合の良い事であった。
『ドクトル・ベイベー』。否(いいや)、あの時の名は『 ハイエナ 』か。
ハイエナは、戦死したと報じられた、ベン王の息子…。
“ケン・グレーデン”と“ジョージ・グレーデン”を、
“オオウの祭壇”に『冷凍睡眠』させていたからだ。
Queenは語り掛ける。
「ミスター・ジャリューキ。」
「ドクトル・ベイベーは私にこう言いました…!」
ッ
ッ
「 惑星オオウに蔓延(はびこ)る『 “宇宙・人喰い熊”レッドヘルム 』を討ちて倒し!
ちょちて、フタゴマウンテンに封印されし『 オオウの祭壇 』を解き放ちゅ事ッ!!
その事柄、我等QX団が“アムステラ神聖帝国”に更なるご発展を『 お約束するモノ 』にて、 ご ざ い ま ち ゅ ぅ ー ! ! 」
「“オオウの祭壇”が持つその力、恐ろしきに比類なきに持て、この僕自らの手で解き放つ事を望むが故に・・ッ!!
僕はクラケット家に『 重力下での対宇宙怪獣戦闘 』を目的に設計された、巨大操兵『 暴顛贅(アバレテンゼイ) 』を創らせまちたッッ!!! 」
「 目的はもちろん、レッドヘルムを討ちて倒ちゅ事っ!!
Queen総統…!ボクは“アムステラの牢獄”に向かわねばなりまちぇん。
故に“Queen”。
貴方が惑星オオウに滞在する『オオウ星人』と共に、
『暴顛贅』で『赤カブト(レッドヘルム)』を倒ちてくだちゃい!!
そして『 オオウの祭壇 』を解き放ちゅのですよ、バ ァ ~ ブ バ ブ バ ブ ハ ァ ~~ ~ ~ イ ! ! 」
ッ
ッ
そして、Queenこう言い放つ!!
「ミスター・ジャリューキ!!」
「是非とも“オオウの祭壇”を解放して頂きたい!!」
アカメもこう言い放つ!!
「ジャリューキ殿。アムステラへの恨みは変わりませぬ。」
「しかし、ベン王の息子が其処に居るのなら、
お守りするするのが八犬士の役目だと思うのです!!」
ベニザクラもまたこう言い放つ!!
「老い先短いこの身なれど残ったこの命を、
ケン王子とジョージ王子の為に使いたい!!」
再びQueenである!!
「ミスター・ジャリューキ!!」
「是非とも解放を!!」
ジャリューキは答える。
「良いだろう。」
「お前達は決死の思いで、番人として巨大化させておいたレッドヘルムを討ちて倒した。」
「その対価が無いと言うのはあまりにもな話だからな。」
Queenは歓喜を覚える!!
「Excellent(エクセレント)!良き返事です!!」
ジャリューキはこう続ける。
「それにな。私は思うのだ。」
「そろそろ『オオウを取り戻す時』だとな。」
「幸か不幸か、今のオオウはやせ衰えていて、決して重要な星で無く、
アムステラ側の兵も大して残っていない事もある。
今こそ、アムステラに弓引く時であると確信をする…ッ!!」
Queenは一言申す。
「Uu~m(ウゥ~ム)。アムステラと敵対するのは早計ではありませんか?」
「私の使命とは別に、彼等は外銀河全域を支配する超巨大宗教国家です。」
「一つの惑星がどうにか出来るモノではありません。」
ジャリューキは答える。
「では、あの屈辱を忘れろと言うのか?」
「国が敗れた者の苦しみは、敗れた者にしか解らぬよ。」
Queenはこう言う。
「オオウを取り戻すのは賛成です。元々貴方達の星(もの)なのですから。」
「しかし、アムステラに反旗を翻(ひるがえ)すのは、真のオオウの再興ではないと思うのです。」
ジャリューキは……。
「………………………………。」
答える事が出来ない。
Queenはこう言い放つ。
「ミスター・ジャリューキ。」
「貴方の星を想う気持ちは解ります。」
「私の故郷『地球』もまた、今、アムステラの攻撃に遭っています。」
「しかし、私は早くにアムステラの主(ぬし)の存在を知る事が出来ました。」
「 その名は 『 ユ リ ウ ス = ア ム ス テ ラ 』 。 」
「貴方の分身の末裔『 ドクトル・ベイベー 』が『 心 酔 す る 傑 物 』です。」
「貴方が初代ベン王と出会った時の様に、ベイベーはユリウス=アムステラに惹かれ、
彼の為に生きると決めたのです。そう、貴方の分身たる存在がです。」
「それは…。『信じる』に値する事ではないでしょうか?」
ジャリューキはアカメとベニザクラに問う。
「アカメ。ベニザクラ。お前達はどう思う?」
アカメは答える。
「ケン王子とジョージ王子次第ですな。」
「アムステラに敵わぬ事は理解しましたが、彼等にとってアムステラは父の仇。」
「彼等が恨みを晴らしたいと望むのなら、それを叶えたいと思うのです。」
ベニザクラもまた答える。
「アカメに同じくです。王子の思いを無碍(むげ)にはしたくない。」
ジャリューキは……。
「フゥ~~~~………………。」
深くため息をつき。
そして、こう言う。
「そのロボットから降りてくるが良い。」
「そして、オオウの祭壇に足を踏み入れるのだ。」
「特例だ。王族や私の分身の末裔以外でも踏み入れても良い。」
「このジャリューキ、1億と1万4千年生きて来たが、これ程悩んだ事は無い。」
・
・
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・
・
Queen達は暴顛贅から降り、オオウの祭壇へと足を踏み入れた。
そこで目にしたのは、ジャリューキの姿。
身の丈(たけ)30mの巨大生物。
大蛇のような体をもち、竜のような頭を五つもつ。
脚は前脚しかないが十脚ある。
正に化け物と言うに相応しい姿であった。
しかし、Queen達は驚きはしなかった。
ジャリューキも含む、Queen達には、
これから王子に会うと言うその事柄で、頭が一杯であったからだ。
レアメタル・スターシルバーで建造される廊下を通り…。
王子達が冷凍睡眠している、その部屋と向かい…。
そして到着した。
ジャリューキは装置を起動させる。
「今、眠りから目を覚まさす。」
プシュゥーーーーーーーー。
王子が入ったカプセルは冷気を吐き出しながら開かれた。
王子達は起き上がる。
そして、Queen達を見、こう言い放った。
「ダイスケは何処にいるんだ?ジャリューキ??」
ーーーーーー