「ダイスケは何処にいるんだ?ジャリューキ??」
そう言ったのは、茶色で短毛。
父・ベン王似の“ケン・グレーデン”である。
父・ベン王似の“ケン・グレーデン”である。
「兄上。記憶が混濁(こんだく)しているのか?」
「俺達はハイエナの手引きにより、冷凍睡眠をしていたんだよ。」
そう答えたのは、ケンの弟。
白い毛並みで、長く垂れ下った両耳を持つ、
母・クロス似の“ジョージ・グレーデン”だ。
白い毛並みで、長く垂れ下った両耳を持つ、
母・クロス似の“ジョージ・グレーデン”だ。
ケンは落胆する。
「そうか…。何年経ったかは解らないが、もうダイスケは生きてはいまい…。」
ジョージも落胆をする。
「そうだね。兄上。俺達の寿命と比べ、人の寿命は短い…。」
その様子を見た身の丈(たけ)30mの巨大生物。
ジャリューキは問う。
ジャリューキは問う。
「王子、ダイスケとは一体?」
ケンが答える。
「人間。アムステラの人間だった男。俺とジョージの友だ。」
その言葉に。
「ワァ~オ。」
大柄な淑女(しゅくじょ)。
QueenX(クイーンエックス)は驚いた。
QueenX(クイーンエックス)は驚いた。
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○クロガネの賛歌 第7章 “死闘!惑星オオウ”
第 1 1 話 「 願 わ く ば “ 再 興 ” 」
それは。約200年も昔のお話。
惑星オオウとアムステラ神聖帝国が戦争していた頃のお話。
惑星オオウとアムステラ神聖帝国が戦争していた頃のお話。
ケンとジョージは、哨戒(しょうかい=偵察)を行っていた。
場所は山中。時は深夜である。この時間は攻めてこないモノと思われるが、
警戒は必要だ。何せ戦争中なのだから。
場所は山中。時は深夜である。この時間は攻めてこないモノと思われるが、
警戒は必要だ。何せ戦争中なのだから。
そこで…。
「う…。」
一人の人間が倒れているの確認した。
男である。年は25前後と言ったトコロであるか。
銃ではなく弓矢を携(たずさ)えている。
男である。年は25前後と言ったトコロであるか。
銃ではなく弓矢を携(たずさ)えている。
そんな男が、うめき声を挙げて倒れていたのだ。
ケンはこう言う。
「人間か。恐らくはアムステラの兵。」
「捕えなければならぬトコロだが…。」
ジョージ。
「兄上も感じるか?
何か、この人の危害を加えるのは嫌な気分になる。」
ケン。
「実に不思議だ。俺もそう思う。」
ジョージ。
「山中の洞穴で介抱しよう。」
ケン。
「そうだな。それが良いのだろう。」
そうして、兄弟は、人間を洞窟で介抱した。
それから三日が過ぎた。
男は目を覚まし礼を言う。
「君達の星を攻めている言うのに、
手厚い介抱…。感謝としか言いようがない。」
ケンは答える。
「気まぐれと言うヤツだ。」
「どうにもお前をほおっておくのは、嫌な気がしたのでな。」
ジョージ。
「良くなったら、此処から出て行ってくれ。」
「俺達は敵同士。この関係は好ましくない。」
「お前達の基地に戻るがいい。」
男は口ごもりながら、こう言う。
「そうしたいのは山々なのだが…。」
「実は俺…。軍を抜け出したんだ…。」
ケンは驚く。
「抜け出した?」
男は続ける。
「何故か、ここの星の人達を攻撃するのは、凄く嫌な気分になったんだ…。」
「かと言って一兵士がそんな事言っても仕方がない。だから俺は軍を抜け出したんだ。」
ジョージ。
「ではお前、敵対するつもりはないのか。」
男。
「お前達がどう見るかは分からないが、俺はそう言うつもりだ。」
ケン。
「ともかく…。」
「良くなるまでゆっくりしていくと良い。」
「アンタ。名は?」
男は答える。
「ダイスケだ。すまない。恩に着る。」
兄弟はダイスケをかくまう事にした。
戦争は激化する。
そんな中、憩(いこ)いの場所は、
ダイスケが居る洞穴であった。
そんな中、憩(いこ)いの場所は、
ダイスケが居る洞穴であった。
王子である兄弟は、対等の関係と言うモノに飢えていた。
身分の差故の孤独感を味わっていたのだ。
身分の差故の孤独感を味わっていたのだ。
そんな孤独をダイスケは癒してくれたのだ。
特にダイスケとの会話で印象に残ったのはこれである。
ダイスケは語る。
「俺の星はもうないんだ。」
「だから、今あるこの星が侵略のは嫌な気分になる。」
「不思議だよな。アムステラの兵として、
何度か侵略戦争してきたのにな。」
「何故か、この『オオウ』がそうなるのは嫌な気分になるんだ。」
ダイスケは続ける。
「そう言えば、俺がかつて住んでいた星で、住んでいた地域も『オオウ』と言ったな。」
「犬の楽園だったと聞く。その中で俺達人間と共存してきたんだとさ。」
「でも、星の寿命が尽きる時、人間達の宇宙船と、犬達の宇宙船とで、
別々に新天地を目指して逃げ出したんだ。」
「俺達は惑星ビルーモに辿り着き、先住民の奴隷のような暮らしをしてきた。」
「せめて、犬達は楽園のような暮らしをして欲しい。」
ケン。
「案外、ダイスケと俺達は同じ星出身なのかもな。」
「俺達もかつて、星から移住してきたんだ。」
「そして、その星で住んでいた場所を『オオウ』と言った。」
ジョージ。
「先祖の血が俺達を戦わせないのかもな。」
「事実は解らぬが、そう考えるのも面白い。」
ダイスケ。
「お前達兄弟に会えて良かった。」
ケン。
「俺もそう思うぜ。」
ジョージ。
「ああ、俺もな。」
ダイスケ。
「オオウ、どうなっちまうんだろーな?」
ケン。
「このままじゃ負けるだろうな…。」
ジョージ。
「倒しても倒してもキリがない。」
ダイスケ。
「お前達兄弟に会えて嬉しいが…。」
「この状況は責任を感じる。」
ケン。
「ダイスケのせいじゃないさ。」
ジョージ。
「悪いのはアムステラだ。」
ダイスケ。
「だが、惑星ビルーモもアムステラの属惑星。」
「その星出身の俺に罪が無いとは言い切れない。」
ケン。
「そんなに自分を責めるな、ダイスケ。」
ジョージ。
「アムステラの民であろうと、ダイスケはダイスケだ。」
「大切な友人のダイスケだ。気にするな。」
ダイスケ。
「すまない…。ありがとう。」
そして、戦争は終局を迎える。
光、瞬(またた)く、アムステラの兵器群。
そんな中、ケンとジョージは、ダイスケにお別れを言いに来た。
ケンはこう言う。
「ダイスケ。お前と会うのも、これが最後だろう。」
「お前と出会えて良かった。そう思う。」
ジョージもこう言う。
「お前との時間、楽しかったぜ、ダイスケ。」
「運が良ければ、また会おうぜ。」
「桜咲く、フタゴマウンテンの木々の中でな。」
ダイスケは流れる涙をぬぐいもせずにこう言う。
「ケン…。ジョージ…。最早言葉も無ぇ。」
「生きろよ。生き抜くんだぞ…!!」
そうして、兄弟はダイスケと別れた。
戦地へ向かう途中。
兄弟が出会ったのが『ハイエナ』であった。
ハイエナは来るべく、オオウの再興の為、
兄弟に冷凍睡眠を勧めた。
兄弟は反対した。
最後まで戦い続けたいと。
しかしハイエナは言った。
「ダイスケと同じ人々を助けたくはないか?」と。
ハイエナは兄弟とダイスケ達の関係を知っていたのだ。
そして、オオウがアムステラ属惑星として発言権を持てば、
惑星ビルーモのダイスケと同じ種族達を救う事が出来ると言った。
故に…。
兄弟は冷凍睡眠をする事にした。
まだ見ぬ、ダイスケと同じ種族の者達を救う為。
そして時は現代。2人の王子は目を覚ました。
まずジャリューキは2人の父であるベン王が、
戦死した事を伝える。
まずジャリューキは2人の父であるベン王が、
戦死した事を伝える。
ケンはその事実に涙する。
「そうか…。父上は死したか…。」
ジョージもまた涙する。
「誇りに思う。偉大な父だ…。」
ジャリューキは問う。
「では仇討ちと行きますかな?王子??」
ケンは答える。
「もちろん、その気持ちはある。」
「だが、今はオオウを再興すべきだと思うのだ。」
ジョージは続ける。
「レアメタルも発掘しつくされ困窮(こんきゅう)しているのだろう?」
「まず戦える状態に持って行かなければ話にならない。」
「また、今はどうなっているか解らないが、ダイスケと同じ種族の人々を救いたく思う。」
ケンはこう言う。
「まずは星を豊かにしたい。」
「オオウの祭壇でそれは可能であろうか?ジャリューキ??」
ジャリューキは答える。
「残念ながら、ケン王子…。
オオウの祭壇の科学力を持ってしても、
この状況は改善できませぬ。」
「1億と1万4千年は優れた科学でしたが、
今は全てが全てに優れる万能な科学と言う訳ではないのです。」
「肉体に変化をもたらす科学と、新たな生命体を作り出す科学は、
今を持って尚、優れていると思われますが…。」
ここでQueenが口を挟む。
「肉体に変化をもたらす科学…!」
「新たな生命体を作り出す科学…!!」
「正規のルートでは忌み嫌われる科学ではありますが、
国の暗部ともなれば、喉から手が出る程に欲しい科学でしょう!!」
そしてQueenはこう言う!!
「ケン王子に、ジョージ王子!」
「そしてミスター・ジャリューキ!!」
「ここはこの私に任せては貰えませぬか?」
「オオウの再興!必ずや成し遂げてみせましょう!!」
ケンは答える。
「ハイエナ…。否(いいや。)」
「今はドクトル・ベイベーと名乗っているのであったな。」
「Queenよ。ベイベーの指令の元、このオオウの祭壇の解放に来たと聞く。」
ジョージがこう問う。
「Queenよ。お前はこの惑星オオウを救えると言うのか?」
Queen!!
「 “ は い ” で し ょ う ! ! 」
ケン。
「良いだろう。Queenよ。この件はお前に任せるとする。」
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それから3ヶ月が経った。そして惑星オオウは…?
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