“ゴリ顔のシブテクパイロット”ゴリオネットは感激していた。
やっと。やっとズレアバたんに会えた。ここまで長った。
だが、会えたと言う現実が全てを帳消しにしてくれる。
そして、ゴリオネットはこう言う。
「ズレアバたん。顔見せてはくれませんか?」
「モニター越しではありますが、ズレアバたんの顔を見たい。」
“闘売女(バトルビッチ)”ズレアバーシャは応える。
「ああ、いいさ。アタシも久し振りにゴリオネットの顔見たいしね。」
Vim…。
2人はモニター越しで互いの姿を見る。
ゴリオネット。
「(ああ…。ズレアバたんだ。ズレアバたん、良いよハァハァ…!)」
「(あれ?何だ、ズレアバたんの顔…。何か嫌なモンでも見ているような顔をしている。)」
ズレアバーシャはこう言う。
「うわぁ…。ゴリオネット。お前も『ヌード・ソルジャー』ってヤツなのかい?」
「アタシの知るゴリオネットは、そう言うヤツじゃなかったんだけどなぁ…。」
「あれから、大分経つしね…。変わったんだね、ゴリオネット…。」
ゴリオネット。
「(え、ヌード・ソルジャー?何を言っているんだ、ズレアバたんは??)」
「 あ ! ! 」
ゴリオネットは“ハッ”とする。
俺はボギヂオ大佐から、ズレアバたんが出撃している事を聞いてここまで来た。
そう。着の身着のままでだ。それまで俺は何をしていた…?
ズレアバたんの事を考えながら『Hな一人行為』をしていたじゃあないか!
つ ま り 俺 の 格 好 は ッ ! !
ッ
ッ
タ ン ク ト ッ プ 一 丁 の 、
フ ル チ ン ス タ イ ル じ ゃ あ な い か ! !
バ
ッ
!
ゴリオネットは両手で股間を隠す!!
そして、こう言う!!
「シークレットペニスでございまちゅうぅぅぅぅぅぅ!!?」
ズレアバーシャは呆れた顔でこう言う。
「もう、見ちまったつーの。変な物見せるなよなぁ、ゴリオネット。」
ゴリオネットは必死に。
「違うんだ、ズレアバたん!これには深い訳が!?」
ズレアバーシャは続ける。
「すぐ調子に乗るけれど、案外、臆病(おくびょう)で、それ以上に純情だった、ゴリオネットがな…。」
「まさか、局部を露出しながら、顔を見たいって言ってくるなんて…。正直見損なったよ。」
ゴリオネットは涙目だ。
「本当に違うんだ、ズレアバたん!!」
ズレアバーシャは突っ込む。
「違うっつったって、どう間違えれば“チンコ露出”しながら、顔を見たいって言うんだよぉ!!」
ゴリオネットは弁解する。
「この際だから、ぶっちゃけるよ、ウッホッホ!!」
「Hな一人行為してたんだ!そこにボギヂオ大佐がやって来て、ズレアバたんが出撃してるって聞いたんだ!!」
「そしたら、もう、居ても立っても居られなくてさぁ!そして、そのまま出撃してきたんだ、解ったかいズレアバたんーっ!!」
ズレアバーシャ。
「はぁ…。ホントにアンタは…。」
ゴリオネット。
「スマナイ。変な物見せちゃって。」
ズレアバーシャ。
「まぁ、助けてくれてありがとな。ゴリオネット。」
ゴリオネット。
「あ。あぁ。」
ズレアバーシャ。
「ほら、しゃんとして!」
ゴリオネット。
「あ。あぁ、スマナイ。」
ズレアバーシャ。
「空飛ぶ機体には、マシンガンが効かない。」
「でもライフル銃でピンポイントに弱い部分を攻撃すれば、何とか勝負にはなる。」
「ゴリオネット。アンタの機体はライフル銃は持ってるかい?」
ゴリオネット。
「いいや、銃器はマシンガンだけだ、ズレアバたん。」
ズレアバーシャ。
「じゃあライフル銃を持つ、私がやるしかない相手だ。」
「ゴリオネット。アンタは鉄球の機体を頼むよ!」
ゴリオネット。
「任されたぜ、ウッホウッホ!俺のシブテクでどうにかして見せるさぁ!!」
ズレアバーシャ。
「よし!散開!!頼りにしてるよ、ゴリオネット!!!」
ゴリオネット。
「期待にゃあ応えるぜ、ズレアバたんよぉ~う!!」
片
や
!
“闘売女(バトルビッチ)”ズレアバーシャが駆る!
全長・体重、共に標準サイズの!!『改造型狙撃用羅甲』ッ!!
“ゴリ顔のシブテクパイロット”ゴリオネットが駆る!
全長25m!体重230tの!!『羅呉利(らごり)』ッ!!
対
し
!
“私は空飛ぶ王子様”ワテラティ王子が駆る!
全長25m!体重220tの!!『ドラミリー』ッ!!
“闇パティシエ”アンティエ=アマドが駆る!
全長20m!体重80tの!!『ブラッドスコーピオン』ッ!!
1機と1機がぶつかり合った!!
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
○クロガネの賛歌 第8章 “激戦!クロガネの咆哮”
第 7 話 「 1 v s 1 、 1 v s 1 」
羅呉利(らごり)。強力な握力を武器とする近接系の機体。
マシンガンを携(たずさ)えているが、あくまで補助。
マシンガンを携(たずさ)えているが、あくまで補助。
得意な間合いは近接である。
ブラッドスコーピオン。
機体の手の平大の2つの鉄球を武器とする中距離主体の機体。
転がる鉄球の上を乗り高速移動を可能としている。
機体の手の平大の2つの鉄球を武器とする中距離主体の機体。
転がる鉄球の上を乗り高速移動を可能としている。
羅呉利がブラッドスコーピオンを、捉(とら)えるのは容易ではない。
アンティエ!!
「その立派な前腕。おまいさんの機体は近接系である事が解る。」
「けど、おまいさんの機体がブラッドスコーピオンを捉えるのはほぼ不可能!!」
ッ
ッ
「 ウ ハ w w w テ ラ ウ ケ ル w w w w 」
ッ
ッ
ギュルルルルルル ル ル ル ル ル ル ! ! ! !
ッ
ッ
ブラッドスコーピオンは乗っている鉄球の動きに身を任し、羅呉利の回りを円を描く様に動く!!
ッ
ッ
アンティエ!
「“鉄蹴撃破の流儀(モード)”レッキングボール!!」
ガショォ!! (右の鉄球を蹴り上げて・・・!!)
シュゴァー!!(羅呉利目掛けて、蹴り飛ばす!!)
対
し
!
羅呉利!!
その太い前腕で、レッキング・ボールを防ぐ!!
メ コ ウ ! !
先に受けた場所とは別の前腕部位が凹む!
ダメージを受ける!!
ゴリオネット!!
「ウホゥ…!あまり何発も受けらんないな。」
「何とかして接近せねば…!!」
アンティエの駆るブラッドスコーピオンは!
ギャルルルルルルルルルルルルルルルルル!!
回転しながら、Uターンする鉄球を!
バ シ ィ ! !
キャッチしながらこう言う!!
「も一発ぁぁぁぁぁぁぁぁぁつ!!!」
ッ
ッ
ギャルルルルルルルルルルルル ル ル ル ル ル
ウ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ ! ! !
ゴリオネットは舌を巻く!
「ウォホォーウ!?」
そ
し
て
!
メ コ ウ ! !
先に受けた場所とは別の前腕部位が凹む!
ダメージを受ける!!
ゴリオネットは思考する!
「(ウッホゥ!このままじゃあ一方的にやられちまうぜ!!)」
「(こんな時に出来るシブテクって何だ…?)」
ッ
ッ
「(そうだ!)」
ッ
ッ
ギャルルルルルルルルルルルル ル ル ル ル ル
ウ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ ! ! !
ブラッドスコーピオンが蹴り飛ばした“鉄球”が羅呉利に迫り!!
ッ
ッ
ガ ッ シ ュ コ ォ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ン ! !
羅呉利の左肘(ひじ)にHITし!!
シ ョ ゴ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ ! !
羅呉利の左前腕部はもげ落ちた!!
アンティエ!!
「防御半減wwwこれアドバンテージ大きいっしょwwww」
そ
の
時
で
あ
っ
た
!
PiPi!
アンティエに通信が入る。
アンティエは確認する。
「オホwww敵からじゃんwwww」
Pi
アンティエは通信出る。
「命乞いしよってなら、聞かんでもないっしょwww」
ゴリオネットはこう言う。
「貴女(あなた)の持つ戦力。貴女の持つ速度。貴女の持つ鉄球。」
「どれも俺を上回ると確信し、左腕が落ちた今。敗北を確信しました。」
「出来る事なら、その素晴らしい腕を持つ、貴女の顔を一目見たい。」
アンティエは上機嫌に。
「ウハwwwべた褒めwwww」
「顔ぐらい見せてやんよwwww」
と言い。
アンティエはモニターをつける。
Vim…!
そこで目にしたモノとは!!
ゴリオネット!!
「見たな。マジマジと。これが俺の“男根”ってヤツだ!!」
アンティエ!!
「ちょwwwチンコ丸出しwwww」
そう!チンコだ!!
ゴリオネットはブラッククロスから得た情報から、
鉄球の機体のパイロットが女性である事を知り得ていた!!
そして女性にチンコを見せると言う事が、数年来の関係をも、
ぶち壊す程の破壊力を秘めている事を、先の丸出しで身を持って知った!!
現実として、アンティエはペースを乱された!!
そしてゴリオネットは、その隙を見逃さなかった!!
ダ
ッ
!
羅呉利を走らせる!!
アンティエ!!
「待てコラwwwこんなんで間合いに入られたら洒落になんないでしょwwww」
ブラッドスコーピオンが上に乗る鉄球を動かし逃げようとするが…!!
ガ
シ
!
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ゴリオネット!!
「本来なら問題の無い距離だった。アンタにとってな。」
「だが、羅呉利の左前腕がもげ落ちた事により、羅呉利は軽量化された。」
「それにより、速度が増し。アンタの機体を右脚を掴めた。」
「全く持って、シブテクってヤツだぜ!!」
そして、ゴリオネットが叫び声を挙げる!!
「 羅 呉 利 の こ の 手 が 掴 ん で 離 さ ぬ ! !
握 っ て 潰 せ と 、 そ の 声 響 く ! !
見 ろ よ ! シ ィ ィ ィ ブ テ ク ゥ ー ! !
ぶ っ 潰 せ ! !
ゴ リ オ ネ ッ ト ・ フ ィ ン ガ ー ッッッ ! ! ! 」
ッ
ッ
グ ゥ ッ シ ャ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ! ! !
羅呉利はブラッドスコーピオンの右脚を“握り潰した”!!
アンティエは悔しげに…!
「チンコにやられるたぁ、思っても見なかったわwww」
「チンコも武器にする姿勢。やるじゃん、おまいwwww」
「おまいさん、名は!!」
ゴリオネットは声高らかにこう言い放つ!!
「ボギヂオ四天王最強の男!ゴリオネットだ、ウッホォー!!」
アンティエは、ブラッドスコーピオンの左足で二個の鉄球に乗り、こう言う。
「覚えたよ、ゴリオネット!次は負けねぇwwww」
シュゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
アンティエは鉄球の回転により高速移動をしながら撤退をした。
・
・
・
・
・
・
・
ー “闇パティシエ”アンティエ=アマド 女 年齢 28
乗機 ブラッドスコーピオン
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 撤 退 ッ ッ ! ! ! ! 』
ゴリオネットは安堵(あんど)する。
「厳しい戦いだったが、何とかなったか。」
「ズレアバたんはどうだろうか?」
ゴリオネットはズレアバーシャの方を見る。
「な・何ぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
ゴリオネットは驚愕(きょうがく)した!!
全く、なんてぇ敵なんだい、この空飛ぶ機体は!?
アタシこと、ズレアバーシャは苦虫を噛み潰したような顔をした…!!
何から話せば良い?まぁ順序良く話すけどさ。
そう、あの空飛ぶ機体。ドラミリーと1対1になった。
狙いはさっき潰したメインカメラのもう一対(いっつい)!
右のメインカメラを狙おうと羅甲のライフル銃を構えて居たらさ!!
厄介な事この上無いよ!ドラミリーは両腕でメインカメラを防御したんだ!!
相手からもこっちが見えなくなるけれど、
大まかな位置はレーダーを見れば解るからね!!
こっちは攻撃の手段を失われてどうしたモンか参っちまったんだ!!
そして、接近するはドラミリー!
体当たりを仕掛ける気か?
しかし、特別速いって訳じゃあないし、
避ける事は不可能じゃあないと判断した…!!
そうして接近するドラミリー!
来る…!
来る……!
来る……ッ!
ドラミリーは両腕を庇(かば)っていたメインカメラから離す…!!
銃の射線上、メインカメラが狙える位置じゃない…!もう少し動かせ!!
そんな事を一瞬考えていたトコロだった…!!
ガ
シ
!
私の改造型狙撃用羅甲は、ドラミリーに両腕を掴まれた!!
そして、ドラミリーのパイロット…!!
ワテラティがこう言う!!
「空の旅へご招待するよ。」
「付き合ってくれ。」
ゴゥン! ゴゥン! ゴゥン! ゴゥン!
私の羅甲は、空へ空へと持ち上げられていった…!!
この俺、ゴリオネットはその現実に驚愕(きょうがく)した!!
何てぇパイロット!何てぇ機体だってな、ウッホウッホ!!
高度1000mって言ったトコロだろうか?
そこまでズレアバたんが乗る改造型狙撃用羅甲は持ち上げられた!!
両腕を掴まれているズレアバたんの羅甲は反撃は出来ない…!!
またドラミリーが両腕を離したら、それだけで必殺の落下となるだろう…!!
こんな時に出来るシブテクって何だ?
俺は思考を巡らす。
「 無 い ! ! 」
あれは詰みだ!!
「と・とにかく、近づくんだウッホー!!」
俺は羅呉利を走らせた!!
ドラミリーのパイロット!
“私は空飛ぶ王子様”ワテラティ王子は羅甲に通信を入れる!!
PiPi!
ズレアバーシャは通信に出る。
「何だい?勝ち誇ろうとするって感じィー??」
ワテラティは感嘆の声を挙げる。
「ほぉーぅ。まさか女性とはねぇ。」
ズレアバーシャは悪態をつく。
「何だい何だい。女がパイロットやっちゃあ、いけないって言うのかい?」
ワテラティ。
「いいや、むしろ逆さ。」
ズレアバーシャ。
「と言うと何さぁ?」
ワテラティ。
「私はねぇ、レディ。敬意を表したいんだ。君にね。」
ズレアバーシャ。
「口説き文句としちゃあカッコ良いんじゃない?」
ワテラティ。
「私は本気だよ、レディ。」
ワテラティは続ける。
「先のドラミリーの左メインカメラを撃ち抜く腕前…。」
「実に見事だった。惚れ惚れする程にねぇ。」
「その機体。羅甲と言うのだろう?何度も蹂躙(じゅうりん)してきた。」
「そんな機体で私に一矢(いっし)報いる。それは良い腕を持っているから出来る事だ。」
だからワテラティはこう言い放つ。
「そんな君に最期に『強い敵だった』『じゃあな』って言いたくてねぇ。」
「だから、こうして挨拶させて貰った。君。名前を教えてはくれないか?」
ズレアバーシャは答える。
「“闘売女(バトルビッチ)”ズレアバーシャ。」
ワテラティ。
「『ズレアバーシャ』。か。忘れないよ。君の名は。」
ズレアバーシャ。
「これで最期みたいに言うねぇ?ここから落としたトコロで羅甲の中。」
「衝撃はあるだろうけど、死ぬ程ではないかもよ??」
ワテラティ。
「ズレアバーシャ。その後君を、機体ごと連れ帰らせて貰う。」
「捕虜と言う辱(はずかし)めを受けてもらうのは申し訳ないがね。」
「しかし、これは“戦争”だ。解ってもらおう。」
ズレアバーシャ。
「なるほど。アタシは“絶体絶命”ってヤツらしいね。」
ワテラティ。
「そう言う事になる。」
ズレアバーシャ。
「じゃあ、さっさと落としておくれよ。」
「こうして『焦らしプレイ』されるのも辛いんでね。」
ワテラティ。
「そうだな。悪い事をした。」
「それじゃあ、一先ずの別れだ、ズレアバーシャ…!!」
ドラミリーはズレアバーシャの駆る改造型狙撃用羅甲を手を離す。
そ
れ
が
隙
と
な
っ
た
!
ダダダダダダダダダダダキュゥウウウウウウウウウウウウウン!!!
銃声が鳴り響く!!
ズレアバーシャ!
「『スゴク速駆手候(ハヤ ク テ ソウロウ)』だよ、色男さん…!!」
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
〇速駆手候(ハヤ ク テ ソウロウ)
惑星ブルーツポンチに在住中だったドクトル・ベイベーが
『楕円の狩人』『魔弾の射手』『6の槍』等々、様々なトコの異名にあやかり作り上げた、
恐ろしい程引き金が軽い、貧民星ご用達の改造拳銃。
『楕円の狩人』『魔弾の射手』『6の槍』等々、様々なトコの異名にあやかり作り上げた、
恐ろしい程引き金が軽い、貧民星ご用達の改造拳銃。
10歳のロリッ娘が、ならず者渦巻く貧民星で生き抜ける性能の高さ故に
『大の大人に、女子供が勝ち得る“銃”』とも言われている。
(ただし彼女はベイベーに仕立てられたイメージガールであり、銃も身体も強化改造されている)
『大の大人に、女子供が勝ち得る“銃”』とも言われている。
(ただし彼女はベイベーに仕立てられたイメージガールであり、銃も身体も強化改造されている)
熟練者ならば『シックス・オン・ワン』(間髪入れずに全段射撃)も可能と言われているが、
靭帯への負担から、実質それを行えるのはサイボーグのように身体強化を施した者くらいであろう。
靭帯への負担から、実質それを行えるのはサイボーグのように身体強化を施した者くらいであろう。
・
・
・
・
・
・
・
ズレアバーシャ!!
「アタシが駆る改造型狙撃用羅甲は、ライフル銃と共にこの銃も携帯していた。操兵用のをね。」
「それが『スゴク速駆手候』。ライフル銃のような射程も、一撃一撃もライフル銃と比べたら劣るけど…。」
「『シックス・オン・ワン』さえすれば、むしろその破壊力は上だって話しって事さ。」
「狙いは右のメインカメラ。これでカメラが“全壊”ってカンジだろーね。」
つ
ま
り
「一矢じゃあない。二矢報いたってカンジじゃん?」
事
実
!
ドラミリーはメインカメラが完全破損させられた!!
ワテラティ…!
「やはり君は敬意に値する相手。だが、このまま落ちれば動けないのは同じ事だ。」
「君が捕虜となる事には変わらない。結果は同じと言う事。」
ズレアバーシャ!
「それも考えている。」
ダッダッダッダッダッダッダッダ!!
機体が走り向かう!
ゴリオネットが駆る羅呉利だ!!
「ズレアバたん!!今行くからァアアー!!」
ワテラティは負けを悟る。
「あの機体。アンティエ嬢から勝ち得たのか…?これじゃあどうしようもない。」
そしてこう言う。
「そうだな。そう言えば、まだ私の名を名乗ってなかったな。今名乗ろう。」
「私の名は『ワテラティ』。スワジランド王国の王子さ。」
ズレアバーシャ。
「覚えとくよ王子様♪」
ワテラティ。
「君とは別の会い方をしたかったねぇ…。」
ズレアバーシャ。
「ああ…。アタシもさ…!!」
ワテラティ。
「メインカメラがこれじゃあ戦えない。」
「レーダーを頼りに操縦し、撤退するとしよう。」
そう言い残し、撤退をする。ワテラティ。
そうこうしている内に…。
ズレアバーシャの駆る改造型狙撃用羅甲は、地へと落下していった。
・
・
・
・
・
・
・
ー “私は空飛ぶ王子様”ワテラティ 男 年齢 28
乗機 ドラミリー
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 撤 退 ッ ッ ! ! ! ! 』
「ズレアバたん!ズレアバたん!!」
ズレアバーシャの耳に声が届く…!!
そして、その声と共に…!!
「い…痛ぅ…!!」
全身を走る激痛に目を覚ます。
ゴリオネットが心配そうに。
「大丈夫かい!?ズレアバたん!!?」
ズレアバーシャ。
「全身が痛いよ…。参ったなぁ。シエンヌを助けたいんだけど…。」
ゴリオネット。
「無理だよズレアバたん!?俺の羅呉利で機体を担(かつ)ぐ!撤退しよう、ズレアバたん!!」
ズレアバーシャ。
「ゴリオネット…。アンタには言ってなかったけどさぁ…。」
「シエンヌはアタシの『命の恩人』なんだ…。今、1対3だろう…?」
「何とかして救援したいんだよ…ッ!!」
ゴリオネット。
「…………………。」
ガ
シ
!
羅呉利は無言で、羅甲を担ぐ。
ズレアバーシャ!
「ちょ!?ゴリオネット!!アタシはシエンヌをねぇ!!」
ゴリオネット。
「ああ、そうさ。ズレアバたんは救援をしたい。」
「でもそれを邪魔をしたのは『悪い俺』だ。」
「ズレアバたんはなぁ~んも悪くない!!」
「恨んでくれよぉぉぉぉ!!俺を恨んでくれよ、ズレアバたんんんんんん!!」
ゴリオネットはそう叫びながら羅呉利を走らせた。
ズレアバーシャはボソリとこう言う。
「…不器用。」
そう。ズレアバーシャは理解をしていた。
ゴリオネットは、こうする事で、
自分が『あの時、何故助けに行けなかったか?』と
苦しまないようにしているのだ。
それは…。ゴリオネットが無理矢理連れ帰ると言う、
『悪役になる事』によって。
どこまでも馬鹿で…。
どこまでも純朴なヤツだ。
「サンキュ…。」
ズレアバーシャはそうつぶやき。
「………………。」
ズレアバーシャは気絶した。
・
・
・
・
・
・
・
ー “闘売女(バトルビッチ)”ズレアバーシャ 女 年齢 20代前半
乗機 改造型狙撃用羅甲
ー “ゴリ顔のシブテクパイロット”ゴリオネット 男 年齢 42
乗機 羅呉利
・・・ ・ ・ ・ ・ 『 撤 退 ッ ッ ! ! ! ! 』
ーーーーーー