〇死合当日 ブラッククロス施設内
その広い1室。部屋の中央にはリングだ。
リングを囲うように強化ガラスが張られている。
そしてガラスの外に居る人々は…!
「モルモットは、地下プロレスのチャンプなんだってね。」
「更には強化改造されているらしいじゃないか。」
「一瞬にボンじゃあ性能が良く解らないからな。良い斡旋(あっせん)をしている。」
「流石はDr.劉。この改造人間を雛型(ひながた)に量産が行えれば…。」
「欲しい。我が国でも是非に。」
「ううむ、独占したい。」
「それはお互い様。」
「まあまあ、仲良くつるみましょうよ。」
「いえいえ、此方こそ。」
これは完全に、デビル・クラーケンのデモンストレーションでは無いか…ッ!!
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
○超鋼戦機カラクリオー外伝
クロガネの賛歌・番外 ー 地下プロレス最期の日 ー
第 4 話 「 戦 う お 前 は 贄( に え )な ん だ よ 」
強化ガラスに守られたリングの外。
顎(アゴ)の長い男と髪の毛を金髪に染めた長髪の男が会話をしている。
顎(アゴ)の長い男…。
アントン辰巳はこう言う。
「良い『仕掛け(アングル)』じゃねぇか。ヒコイチ。」
金髪に染めた長髪の男…。
九螺魔 彦一(クラマ ヒコイチ)は応える。
「勘弁して下さいよ。」
「ヒコイチって名前、嫌いだって言ったでしょうに。」
九螺魔は続ける。
「でも最ッッ高のデモンストレーションになりそうッスね。」
「流石は会長…。いや、もっとデッカイ椅子が用意されるんじゃねぇーッスかぁー?」
辰巳。
「日本地下プロレスの新会長…。まだ足りぬ。」
「全ては『画策』。」
ッ
ッ
「 『 仕 掛 け( ア ン グ ル ) 』 な ん だ よ 。 ハ ン ド レ ッ ド 。 」
それは、全て画策であった。
それは、更なる椅子。それは、更なる地位を手に入れる為の。
ハンドレッドはその『生贄(いけにえ)』。
例え…。この死合に勝とうとも。
張り巡らされたその策は、それを認めない。
描いた画は、異分子を『白くに修正をしてしまう』だろう…。
一方…。
強化ガラス内。
後頭部にバツの字の剃り込みを入れた男と…。
全身包帯の男。白のスーツと黒のマントの男。
計3人が其処に居た。
白のスーツの男。
Dr.劉はこう言う。
「これは良い見世物だ。」
「クッハッハ。如何にリアルファイトと謳(うた)い、実践しようとも、その本質は見世物、八百長…。」
「その最期の日…。こうして、見世物として朽ち果て、 死 す る 。 」
「相応しい最期ではないのかね?」
「ジ・ハンドレッド??」
後頭部にバツの字の剃り込みを入れた男。
ジ・ハンドレッドは応える。
「フッフフ…。」
「堅実堅固に、確実を期す者程…。」
「崩れ落ちる現実に、恐れ慄(おのの)き、ふためく愚者。」
「見るが良い…!」
「そして、目に物を見るのだ!!」
「 『 これから目にする 非 情 な 幻 想 ッ!
豪 壮 無 類 な プ ロ レ ス 殺 法 を ッ ッ ! ! 』 」
劉は嗤(わら)う。
「クッハッハッハッハ!!!」
「それでこそ『写し鏡』よ!!」
「故に、お前を『討ちて滅ぼす!!』」
「『行(ゆ)けぇーい! デビル・クラァァァアアアアーケェェエエエエエンン!!!!』」
「『 ジ・ハンドレッドに、最期の日を与え、 滅 ぼ す の だ ぁぁ あ あ あ ああ ああああああ あ あ あ ああ ! ! ! ! 』 」
劉がそう叫ぶと!
全身包帯の男の包帯が…!!
ぶちり…!
ぶちり…!!
と、千切れ、その姿をあらわにする!!
そ
の
姿
と
は
!
頭部がイカそのものであり、触手がさながら髭(ヒゲ)のようである…!
胸部から肩にかけてが逆三角形だ。その形状は強靭さよりも柔軟さを醸(かも)し出す…!!
両腕がイカの触手のソレだ。そして手には触手とは別に五指が存在し…!!
屈強な両脚で持ってリングに立つ!!
そ
れ
が
!
“改造人間”デビル・クラーケンの正体だァーッ!!
ッ
ッ
そして、デビル・クラーケンが奇声を発するッ!!
「 『 フ シ ャ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ウ ウ ウ ウ ウ ウ !!!! 』 」
猛(たけ)っている!
クラーケンが雄叫(おたけ)んでいる!!
程
な
く
!
カァァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア アア ア ア ン ン ン ンン ! ! !
ゴ ン グ が 鳴 り て 響 い た ! !
劉がリングを降りる。
そして強化ガラスで囲まれた空間から、
扉を開き、ガラス外に出る。
最中、劉は思考する。
「(レディ・ミィラが何故おらぬのか気にかかるが…。)」
「(この研究成果を目にする事が出来ると思えば、そんな事、些末(さまつ)な事よ。)」
「(さぁ、見せよ、デビル・クラーケンよ!お前の力をだ!!)」
リング上では、ハンドレッドとクラーケンが睨(にら)み合っている…!!
ミシ…!(リングが軋(きし)む。)
先に動くのは…!!
「フシャォウ!!」
クラーケンだ!!
ッ
ッ
ビシ ュ ン ッ ! !
ッ
ッ
触手である!
右腕の触手を、鞭(むち)の様にしならせて、
ハンドレッドを打ち据える!!
「グッ…!」
ハンドレッドが呻(うめ)く…!
ハンドレッドのサイズ!
公称・210cm145kg!
実際はサイボーグであり、
内部構造に金属を用いている箇所がある為、
体重は250kgを誇るッ!!
対
し
!
クラーケンのサイズ!
209cm175kg!
ッ
ッ
ほぼ同程度の体格であるものも、
筋肉と金属のコラボレーションを誇る、
ジ・ハンドレッドの耐久力は、
デビル・クラーケンのソレを超えよう!!
し
か
し
!
クラーケンの腕の触手は長い!
リーチの優位はクラーケンだ!!
ッ
ッ
打撃の優位はクラーケンにある!!
ッ
ッ
その優位な触手(鞭(むち))で持って!!
「フシャォウ!!」
「フシャォーウ!!」
ッ
ッ
「フシャォ ウ ! ! 」
ッ
ッ
ビシ ュ ン ッ ! !
ビシ ュ ン ッ ! !
ッ
ッ
ビシ ュ ン ッ ! !
ッ
ッ
打ち据える!打ち据える!!打ち据える!!
鞭(むち)だ!鞭の連打だ!!
有利な距離で有利に攻撃する!!
それ即ち、戦いの基本ッ!!
ッ
ッ
デビルクラーケンは基本に忠実に攻撃する!!
「ふむ…!」
ハンドレッドは…!
「成の程…!」
耐撃の中…!
「次の貴様の攻撃は…!」
攻撃の規則性を読む…!!
「 こ こ で あ る ッ ! 」
ガ
シ
ィ
!
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド
「レスラーへの賛歌 その12ッ!!」
「ワシは捧ぐるッ!
『マッスルボルケーノ』と呼ばれた、パワー・ウォリアーへと、
こ の 『 逆 一 本 背 負 い 』を ォ ー ッ ッ ! ! ! 」
- 『逆一本背負い(ぎゃく・いっぽんぜおい)』
通常の一本背負いが前回りさばきで踏み込み体を沈め、右(左)腕で、相手右肩を掴むか挟むことで固定し、
受けの体を背負い上げて、投げる技とするなら、逆一本背負いはその『逆の肩』掴み挟む事にて、ブン投げるッ!!
受けの体を背負い上げて、投げる技とするなら、逆一本背負いはその『逆の肩』掴み挟む事にて、ブン投げるッ!!
受身を取るのが難しく、ひとつ間違えば肩の脱臼や脳天からの落下を招く。
主な使い手である佐々木健介は新日時代にヘラクレス・ヘルナンデス(ジュラシック・パワーズにおけるスコット・ノートンのパートナー)を、
それまで劣勢だったにもかかわらず、この技一発によって劣勢を跳ね返し、ピンフォールを奪った事がある。故にこの技、恐るべし『必殺投技』と言えるだろうッ!!
主な使い手である佐々木健介は新日時代にヘラクレス・ヘルナンデス(ジュラシック・パワーズにおけるスコット・ノートンのパートナー)を、
それまで劣勢だったにもかかわらず、この技一発によって劣勢を跳ね返し、ピンフォールを奪った事がある。故にこの技、恐るべし『必殺投技』と言えるだろうッ!!
ッ
ッ
!
ハンドレッドはクラーケンの触手を掴み『逆一本背負い』の体勢に捕えたのであるッ!!
そ
し
て
!
「『 ヌゥ う ゥ ぉお お お ぉ ぉォ おお おお オ雄(オ) ーーーー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
ズッッツツツ ド オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オオンオンオンオンオ ンオ ン ン ン ン ォ オ オオ オ オ ! ! !
クラーケンの頭部をマットに叩き付けるッ!!
ッ
ッ
ダ ッッッッ オォォォオオ オ オ オ オ ン ン ! !
ッ
ッ
地下プロレスリング特有のバネの利いたマットがたゆむッ!!
ッ
ッ
そしてクラーケンの頭部もまた…ッ!!
ッ
ッ
グゥ ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ ン!!
ッ
ッ
ダメージを分散させる!!
ッ
ッ
ハンドレッド!
「(この打たれ強さ…!)」
「(流石は超弾力ボディと言ったトコロか!!)」
「ならば“骨”を攻める!!」
ガ
シ
ィ
!
ハンドレッドは腕でクラーケンの頭部を挟む!!
そしてこう言う!!
「レスラーへの賛歌 その13ッ!!」
「ワシは捧ぐるッ!
『ゾンビ』『方舟の盟主』と呼ばれた、三沢光晴へと、
こ の 『 F A C E L O C K 』を ー ッ ッ ! ! ! 」
- 『FACE LOCK(フェイス・ロック)』
自分の腕を相手の頭部に回し、腕で相手の顔面を締め付けることにより、圧迫によるダメージを与える技。
主に前腕部付近を頬骨あたりに押し当てて締め上げる場合が多い。一般的に締め技の部類に含むが、相手の顔面を締めるときに、
首も一緒に捻り上げることも多く、頸椎にもダメージがあるために首関節技としても扱われる。
主に前腕部付近を頬骨あたりに押し当てて締め上げる場合が多い。一般的に締め技の部類に含むが、相手の顔面を締めるときに、
首も一緒に捻り上げることも多く、頸椎にもダメージがあるために首関節技としても扱われる。
代表的な使い手である、三沢光晴は、タイガーマスクから素顔に戻った後、1991年から使い始めた。
しりもちをついた相手の背後に立ち、左足で相手の左腕をロック、両手で相手の鼻頭を締める。
しりもちをついた相手の背後に立ち、左足で相手の左腕をロック、両手で相手の鼻頭を締める。
そのロック!そして、その締めには!虎仮面を脱ぎ捨てた『新たな旅立ち』を思わせる『力強さ』が加味をされッ!
エルボーと共に『三沢と言えばこの技ッ!』と言うオールドファンも少なくは無いッ!!
エルボーと共に『三沢と言えばこの技ッ!』と言うオールドファンも少なくは無いッ!!
ッ
ッ
グ…ッ! (ハンドレッドが腕に力を込めるッ!)
ググ…! (その込める最中…!!)
ム…ッ! (ハンドレッドは気付く…ッ!!)
ッ
ッ
「(何だ、この骨は…!?)」
「(骨特有の硬質感もありながら、それで居て“軟質”…ッ!!)」
「(Dr.劉が造り上げし“改造人間”デビル・クラーケンッ!!)」
「( こ こ ま で の 者 か ッ ! ! )」
ズ
ル
リ
!
クラーケンは腕下に移動する事で、
FACE LOCKを外すッ!!
ッ
ッ
ハンドレッド!
「(ならば“サイボーグ”としての剛力を用いッ!!)」
ダ
ン
!
ー ハンドレッドが跳び上がるッ!!
ッ
ッ
ー グ ゥ … ン ッ !
空中で横転ッ! 加るるにッ!!
ー ズ バ ァ ァアアアーー ン ン ッ ッ ! !
捻り、それ即ち、『 踵 、 廻 脚 (えんきゃく) 』と化すッッッ!!!!!
「 『 レ ス ラ ー へ の 賛 歌 そ の 1 ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
「『 前田独特の軌道を描くッ! ニ ィ イイ ル ・ キ ッ ク ゥ ー ッ ! !
大 車 輪 キ ッ ク で あ る ッ ッ ッ ! ! ! ! 』 」
ゴ ッ ッ ッ バァ アアア アア ア ア ア ア(レスラーへの賛歌その1ッ! 必殺の『 大車輪キック 』をォーッッ!! )
ー「 当 た り 前 田 の ォ ー ッ ! ! 」
アアア ア ア ン ア ァ ァ ア ア ア ( 立ち上がろうとする『デビル・クラーケン』の頭頂部、目掛けてッ!! )
「 『 ク ラ ッ カ ァ アアア ア ア ア ア ア ア ア ア ー ー ーーー ッッ ッ ! ! ! 』
ア ア ン ア ァ ァ ア ア ン ッ ッ ッ ! ! !( 叩 き 落 と し た ァ ァ ア ア ーーー ! ! )
・
・
・
ゴ ッ ッ ッッッ ( 鈍くも。 )
・
・
ズッッ ォ オ オ オオ オオオ……… ッッッ!!! ( 重 音 鳴り響く 。 )
鈍器を。
頭の後部に、殴り打ち据えたかのような。
『 頭 蓋 骨 の 陥 没 。 』
す
る
ハ
ズ
だ
っ
た
!
ギ ュ ォ ン ! !
放たれた渾身の『大車輪キック』を持ってしても…!
「 フ シ ャ ォ ウ ! ! 」
ク ラ ー ケ ン に は 響 か な い ッ ! !
グ
ォ
ォ
ォ
!
ハンドレッドの『大車輪キック』で吹っ飛んだクラーケンは!!
グ
グ
グ
グ
!
ロープへと飛ばされ!!
ッ
ッ
クラーケン!
「フシャォーウ!!」
その反動を利用して!!
ッ
ッ
!
クラーケン!!
「フッシャァァァァアアアアアアア ア ア ア ア ア ! ! ! 」
“ フ ラ イ ン グ ・ ボ デ ィ ・ ア タ ッ ク ”を 敢 行 す る ! !
ビ
ュ
オ
ッ
!
ハンドレッドは!
大車輪キックで体勢を崩し!!
マトモに喰らうしかないッ!!
今
ッ
!
ビッッッッ タァァァァァァアアアア ア ア ア ア ア ア ア ン ン ! ! !
ー 強(したた)か打たれるは、ジ・ハンドレッド!!
ー 己(おのれ)が放った『大車輪キック』に…!
ロープでの反動を加え…!そして175kgを誇る肉弾を喰らったのだ…!!
そ
の
激
痛
!
決 し て 軽 く 無 し ! !
だ
が
!
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ハ ン ド レ ッ ド、倒 れ な い ッ ! !
そしてハンドレッドはこう言い放つ!!
「“改造人間”デビル・クラーケンよッ!」
「想像以上に強き者よ!貴様のその強さにッ!!」
ッ
ッ
「 尊 敬 の 念 を 持 っ て 、
討 ち 滅 ぼ し て く れ よ う ッ ! ! 」
ッ
ッ
これが!地下プロレスが“絶対王者”ッ!!
ジ ・ ハ ン ド レ ッ ド な の で あ る ッ ! !
それを見る者共は…!
「素晴らしい…!立て続けに攻撃を受け、こうも自由に動けるモノなのか!!」
「ううむ!欲しい!欲しいぞぉぉおおおおおお!!」
「いやはやしかし…。 (死合を眺め) これはこれで快感至極。」
「たまらぬな。必死に無謀を愚行する、とても強い熟練者を見る事は。」
「積み重ねたその肉体。そして磨き上げたその技術が、無為徒労に終わる様を『眺めて愛でる。』」
「成程…!プロレスって良いねぇぇええ~~~~!!!」
「『この世のドツボを、この場に具現! それは甘露よ、悪魔の美蜜ッッ!!』」
また蔵金芯太郎(くらがね しんたろう)も…!
「嗚呼…!この歓喜!!『赤胴鈴切仮面』以来ですかァ~?」
「ハンドレッドの攻撃、効いちゃあいないじゃあないですかぁぁぁぁぁぁ!!」
「ああ、お父様!長年を費やし!遂に!遂にお父様の無念を晴らせる時が来ましたよぉー!!」
「『ご覧下さいッ!これぞ幸福(こうふく)ッ!!素晴らしきかな“人生”ですッッ!!!』」
アントン辰巳達も。
「フム。オイシイ。」
九螺魔。
「ハンドレッド打つ手無しッスかね?」
辰巳。
「何にせよ、勝つのはデビル・クラーケンだ。」
「 ア ハ ♪ 」
そんな中、Dr.劉。
「足掻(あが)け苦しめ、ジ・ハンドレッド…!」
「見世物とはこの事だ。道化芝居とはこの事だ。」
「今こそお前に最期の日を与え。私は自分を!自分自身を超越するのだァーッッ!!」
「(だが油断をするなよ。デビル・クラーケン。)」
「(レスラーへの賛歌その28。 ハンドレッド・タイフーンこそ、恐るべしは必殺投技!!)」
「(如何に超軟体ボディを誇るお前と言えども、頑健無傷と言う訳には行くまい!)」
「(しかし…!)」
各人揚々(ようよう)…ッ!!
そんな中、死合は進むッ!!
クラーケンが腕の触手を叩き付けるッ!!
「 『 フ シ ャ ォ ォ ォ オ オ ウ ウ !!!! 』 」
その優位な触手(鞭(むち))で持って!!
「フシャォウ!!」
「フシャォーウ!!」
ッ
ッ
「フシャォ ウ ! ! 」
ッ
ッ
ビシ ュ ン ッ ! !
ビシ ュ ン ッ ! !
ッ
ッ
ビシ ュ ン ッ ! !
ッ
ッ
打ち据える!打ち据える!!打ち据える!!
鞭(むち)だ!鞭の連打だ!!
そ
ん
な
中
!
ハンドレッドは思考する…!
「(こうなれば…!)」
「(必殺無比の絶対投技…!!)」
「(レスラーへの賛歌その28…!)」
「(『ハンドレッド・タイフーン』を使うしかあるまい…!)」
「(その為には、クラケーンの攻撃の大きな隙を作り出さねばならぬ。)」
「(この間合いを守った『触手打撃』…!ダメージが大きく見せ…!)」
ガ
ク
!
ハンドレッドは膝を突く!!
ッ
ッ
死合を見る者共が!!
「うおおお!!!」
と、沸く!!
そ
し
て
!
クラーケンが大振りの触手打撃を!!
「 『 フッシャァァァァアアアアアアアア ア ア ア ア ! ! ! ! 』 」
放
っ
た
!
ハンドレッドは呟く!
「レスラーへの賛歌その28…!」
ー 相手の力を『7』とするのなら……。
ー その力を『8』、または『9』までに引き上げ。
ー そして、己の『10』の力で、捩(ね)じ伏せる『 風 車 の 理 論 』を根底とした、
『 ハ ン ド レ ッ ド 殺 法 ッ ッ ッ ! ! ! 』
ー そうッ!
耐撃にッ!
耐撃を重ねッ!!
地 獄 に 垂 れ 落 ち た 『 蜘 蛛 の 糸 』を、手 繰( た ぐ り )て 寄 せ る ッ ! !
敵者の速度と己の速度を利用し…ッ!
敵者のバランスを崩す……ッッ!!
その時、敵者の直進運動 は 、 急 激 な『 円 の 運 動 』へ と 変 わ る ッ ッ ! ! !
ー 円運動は『遠心力』を生みッ!!
ー 遠心力は、回転の中心からの距離の『 絶対値 』および『 回転運動の角、速度の二乗 』に比例して大きくなるッッッ!!
肥 大 化 し た エ ネ ル ギ ー は 、『 破 壊 力 』 と 化 し ッ ッ ッ ! ! ! !
そ し て ッ ッ ! !
そ の ま ま シ ン プ ル に 放 り 投 げ る 事 に よ り ッ ッ ! ! !
『 絶 対 無 比 の 必 殺 投 撃 と な る ッ ッ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! 』
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ム
ク
リ
!
ソイツはムクリと立ち上がるッ!!
迫り来る“触手打撃”をギロリと見つめる!!
ガシィ!! ( 狙いは“触手”ッ! )
グォ!!! ( 掴む事にてぇ!振り回す!! )
オ!!!! ( そして“引力”と“遠心力”が働いている“デビル・クラーケンの体躯”に!! )
!!!!! ( “円 運 動”を、乗算させるぅぅううううううううううッッ!!! )
ッ
ッ
『 レ ス ラ ー へ の 賛 歌 そ の 2 8 … … ッ ッ ッ ! ! ! 』
『 故 ・ 巴 二 十 八 直 伝 ッ ッ ッ ! ! ! 』
そ の 名 も ッ ッ ッ ! ! !
「 『 ハ ン ド レ ッ ド ・ タ イ フ ー ー ン ッ ツ ツ ッ ッ ! ! ! 』 」
グ ” ッ ” ッ ” オ ” ォ ” ォ ” ォ ”ォ ”
オ”オ” オ”オ” オ” オ” オ” ォ” ォ” ォ”
オ ” オ ” オ ” オ ” オ”ォ”ン”オ”ォ” ン ” オ ” ォ ” ン ” オ ”
ン ” ォ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ン ”ン ” ゥ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
ズ ” ッ ” ッ ” ォ ” オ ” オ” オ” オ”オ”オ”オ”オ” グ ” オ ” オ ” オ ” ~~~~ ~ ~ ~ ッッッ ! ! ! !
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
クラーケンが猛る!!
「『 フシャォォォオウウウウウ!!!!(遂に放たれたぞ、Dr.劉!!) 』 」
劉が吼える!
「今こそ見せよ!デビル・クラーケンよ!!」
「それこそが、貴様を改造人間とした!その意味だァーッ!!」
クラーケン!
「(ヤツのハンドレッドタイフーンとやらが!)」
「(巴 二十八!そして親父、車 慶兵衛(くるま けいべえ)が編み出した『地獄の大雪山』を改良したモノならば!!)
「(破り方もまた同じッ! 今こそ、お見せしよう!! 親父が改良を重ね完成させた『大渦潮打法(だい うずしお だほう)』!!)」
「(そして!先祖帰りとも言うべき、再改良ッ!! 大リーガーどもを戦慄(せんりつ)させた……必 殺 打 法 よ 今 此 処 に ! ) 」
「( 舞 い 戻 り し は、 魔 投 絶 技 ッ ! ! ) 」
「( 『 必 殺 投 撃 ・ 地 獄 の 大 雪 山 』……ッ! )
( 改 め ッ ッ ! ! ! )
( 名 付 け て ぇ ぇ ぇ ぇ え ええ え えええええ え え え え え ~~~~~ っっっ ! ! ! ! )
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
「 『 ( 大 渦 潮 ・ ハ リ ケ ー ン ッ ッ ッ ! ! ! ) 』 」
〇大渦潮打法(だい うずしお だほう)
デビル・クラーケンの父、車 慶兵衛(くるま けいべえ)が編み出した必殺打法。
円盤投げやハンマー投げの要領で打席内で回転をし、その遠心力で持ってボールをミートし、
遥(はる)か遠くまで打球を飛ばす。相手の投球が速ければ速い程に効力を発揮するッ!!
ー その必殺打法を…!!
再び投げ技をへと戻す…ッ!!
理屈は“回転”である。ハンドレッド・タイフーンが激しい“回転”により為される“必殺投技”なら…!!
こ ち ら も ま た “ 回 転 ”す れ ば 良 い ! !
ギ ” ュ ” ウ ” オ ” ォ ” オ ” オ ”オ ”
ギ”ュ” ル”ル” ル” ル” バ” ォ” ゥ” ゥ”
ウ ” ウ ” ウ ” ウ ” ゥ”オ”ォ”オ”ォ” ン ” オ ” ォ ” ン ” オ ”
ン ” ォ ” ォ ” ォ”オ”オ”ォ” ン ”ン ” ゥ ” ォ ” ォ ” ッ ッ ! ! !
ー デビル・クラーケンが回転する!
超軟体ボディは、その超軟体な吸収性により、
ハンドレッド・タイフーンの遠心力を吸収していた!
ー その吸収した力を発露する事により、
捕まれた状態であっても強力な回転が可能ッ!
そ
し
て
!
ー 相手の力を『7』とし!
ー その力を『8』、または『9』までに引き上げ!
ー 己の『10』の力で、捩(ね)じ伏せるのが『 ハンドレッド・タイフーン 』ならば!
こ
の
!
ー 超軟体ボディに吸収された力を発露する事により!
ー 『更に大きな力』で『 ハンドレッド・タイフーン 』を、
捩( ね ) じ 伏 せ る ッ ッ ! !
そ
れ
こ
そ
が
!
「 『 ビ シ ャ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ! ! !
大 渦 潮 ・ ハ リ ケ ー ン ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
ギィィ ィ ィ ヤ ァ ァ ル ゥ ルル ルルルゥ ッ ッ ォ ォ オ オ オ オオオオ オ オ オ オ ー ー ー ー ー ー ッッッッ ! ! ! !
ーーーー 激 し く 回 転 を す る “ 大 渦 潮 ・ ハ リ ケ ー ン ”は、 次 第 に 臨 界 点 を む か え … … …… ッッッ 。
グ ッ ッ ッ ン ン ウ オ オオ オ ォ ォ ォ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ー ー ー ー ー ッッ ッッッッ ! ! ! !
ーーーー デビル・クラーケンは、リングのコーナーポストに 狙 い を 定 め … … …… ッッッ 。
パ ァ ッ ッ ン ン ー ー ー ー ー ー ッ ッッ ッ ! ! ! !
ーーーー ジ ・ ハ ン ド レ ッ ド を、 解 き て 放 っ た … … …… ッッッ 。
~ ~ ~ ~ ~~ ~ ” ~ ” ~ ” ~ ” ー ” ー ” ー ” ー ” ー ” ー ” ッ ” ッ ” ッ ” ッ ” ! ! ! !
ッ
ッ
!
ゴッッ ッッ ッ
ド ド ド
ド”ッ”ッ”パ” ァ” ァ ” ァ ” ァ ” ァ ” ァ ” ァ”ア” ア”ア”ン” ン” ン ”ン ” ン ” ! ! ! !
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ハンドレッドは…。
叩きつけられたコーナポストで。
そのまま十数回回転を続けた。
止まりしその時。
バ
タ
リ
ジ・ハンドレッドは倒れて伏した。
ーーーーーー