○現在 レゼルヴェ国 ルイヌーヴォー自室
吾輩(わがはい)は『ルイ=ポナパルト=ヌーヴォー1世』。
年齢59歳。174cm102kg。太った体型をしている。
通称・ルイヌーヴォー。『新興軍事国家レゼルヴェ国大統領』だ。
真の支配者こそ『耐撃の百文字(オサ)』であるものも…。
実務的に吾輩が『最高権力者の代理』に当たる訳だな。
そんな、吾輩ではあるが…。
人には言えぬ。『趣味』がある。
それは…!
女 性 モ ノ 下 着 を 着 用 す る 事 。
いわゆる一つの『変態』なのだ。
それには深い訳がある。
幼き日に母を亡くし、厳格な父に育てられた私は…っ。
亡き母の下着を着用する事でしか 自己を慰める術(すべ)を知らなかった。
そうする事で『母上(メーフ)の温もり』が感じられ。
私が私として『生きていて良い様に、思えてくるから』だ。
誰にも話せない。
誰にも知られたくない。
『 趣 味 』。
だが、こんな吾輩でも。
少しは成長したのだ。
今までは風呂に入る以外…。
四六時中、女性モノの下着を着用してなきゃ駄目だったが…。
今は『寝る時のみ着用』するだけで済んでいる。
吾輩も…。百文字(オサ)に従う事で…。
心が強くなったと言う事であるかな?
さ、そろそろ寝るとしよう。
今日はピンクの下着を着用するとするかな。
吾輩はタンスを開ける。
ム…!
ムム!!
ムムム…!!
こ・これは!!
吾輩の下着が無いぃぃぃいいいいーーーーっっ!!
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○超鋼戦機カラクリオー外伝
クロガネの賛歌 第8.5章 ー ショートストーリー ー
第 6 話 「 ル イ ヌ ー ヴ ォ ー 」
落ち着け!落ち着くのだ吾輩!!
吾輩の辞書には『不可能』と言う文字は無く!!
吾輩の辞書に、『敗北』と言う文字は在ってはあってはならない!!
何故無いのか?
このタンスの管理は吾輩のみが行っている!!
誰かが触れたとか触ったとか無いハズだ!!
となると…!!
下着泥棒か?
吾輩は胸と股間を隠しながら、
身をくねらせたポーズをとる!!
「イヤーン!まいっちんぐ!!」
「って、やってる場合かぁーっ!?」
どうする!どうする、吾輩!?
あ・あれが世間の目に公表されたらァーッ!?
「と、取り敢えず、もう一度タンスをよく探すか。」
ガサゴソ
「ム!これは!!」
手紙が入っていた。
まさかラブレターではあるまい。
「とにかく読むとするか。」
手紙にはこう書いていた。
ー いやしい、いやしい、汚豚(おぶた)ちゃん…。
ー 君って、男なのに、女モノの下着を穿(は)く、変態さんなんだぁ。
ー 趣味は自由って言うけどさぁ。
ー これはちょっと…。
ー 人には話せないよ…ねぇ?
ー バラされたくないよねぇ??
ー『バラされたくなかったら、レゼルヴェ国を裏切ってよ。』
ー 君のスゥイートな返事を待っているよ♪
ー 明日の夜。工業地区15番の廃倉庫で待ってるよ。
ー 一人で来るんだよ?誰にも相談しちゃ…駄目(はぁと)
ー 君と二人で夜通し話がしたいんだ。
ー 楽しみに待っているよ♪
ー ブラッククロスのムマッチョラより。
吾輩は戦慄(せんりつ)を覚えた…!
こ…これは!吾輩は『脅迫(きょうはく)』をされている…っ!!
どうする!?レゼルヴェ国を裏切る事など出来ん!!
だがこの趣味をバラされたら!!?
吾輩の…!吾輩の信用度はガタ落ち!!
そして吾輩自身、耐え難い『恥辱』を受ける事になる…!?
吾輩は悩んだ…!
バラされたくない!
バラされたくない!バラされたくない!
バラされたくない!バラされたくない!バラされたくない!
バレたら…。皆きっと…。
汚物でも眺(なが)めるような目で、
吾輩をさげすむに決まっている!こんな姿!!
醜(みにく)い以外、何者でもない…っ!!
だから吾輩は追い込まれるようにそう判断をした。
「行くしかあるまい…!」
「こんな趣味…!バラされる訳にはいかん!!」
次の日の夜。
吾輩は廃倉庫へと向かった。
○次の日の夜 レゼルヴェ国 工業地区15番の廃倉庫
静かな場所であった。
シィンと…。シィンとしていた。
まるで吾輩以外、誰も居ないような…。
その時であった…!
暗闇から声が響く。
「ルゥイ・ヌゥボォちゃぁ~ん♪」
「一人で来たんだ。偉いねぇ~♪」
「褒めてあげるよん。」
「この私…。」
「ブラッククロスのムマッチョラがね♪」
吾輩!
「き・君がムマッチョラ君かね!?」
「話は簡単だ!吾輩の下着の事だが!!」
暗闇から…!
「トランキーロ。あっせんな…YO!」
と声がし…!
そして…!
ウサ耳に、レオタード。
網タイツを穿いた…。
ムキムキのマッチョマンが現れる…ッ!!
吾輩は思わず、こう言う!?
「き・君は変態かね!?」
ムマッチョラ。
「ヤだなぁ。私。君には言われたくないよぉう?」
「私は筋肉美と言う不変の美しさに加えて…。」
「煽情的(せんじょうてき)なバニーガール姿を併せ持つ…。」
「言わば…!」
「 美 の 化 身 ! ! 」
「君の様に醜く肥え太った『汚豚』なんかにさぁ~。」
「そう言われる筋合いはないよ、お爺ちゃん♪」
吾輩。
「言葉の意味を理解し難いが、とにかく凄い自信だ。8!」
ムマッチョラ。
「レスラー♪怪獣~♪」
「おおっと…。歌ってる場合じゃあないね。」
「君から『スゥイートな返事』を貰いたくて来たんだ。」
吾輩。
「ムム…!」
ムマッチョラ。
「裏切っておくれよ…。」
「ブラッククロスの為に…。」
「レゼルヴェ国を…。」
「じゃなきゃあ…。」
「君の最ッ低ェーな趣味がね…。」
「世間の皆にバレちゃう…。」
「それは…。」
「嫌だろう…?」
「ねぇ…??」
吾輩。
「ムムム…!」
ムマッチョラ。
「さぁ!」
「答えておくれよ!!」
「汚豚ちゃぁぁ~~~~ん!!!」
吾輩は…。
「答えは…。」
力強く答える。
「ノン(いいえ)だよ、ムマッチョラ君。」
ムマッチョラ。
「はぃいい~~?」
「おお~マジ~れぇすかぁ??」
「レレレのレェ~???」
吾輩。
「吾輩は…!」
「百文字(オサ)に付き従い…!」
「この地球の為に戦うと決めたのだ。」
「その為には…!」
「地球を裏切り、アムステラと呼応する!」
「ブラッククロスなどに加担(かたん)する訳にはいかーん!!」
吾輩は言い放つ!!
「 好きするが良い、ムマッチョラ君! 」
「 吾輩の政治生命は断たれるかも知れんがそうなろうと!! 」
「 吾輩は…!吾輩のやりかたでアムステラと戦っていく!! 」
「 その為には…!! 」
「 下着ぐらい晒(さら)して生きようではないか!! 」
「 そ の 先 に あ る 『 大 儀 』 の 為 に ! ! 」
「 この『ルイ=ポナパルト=ヌーヴォー1世』ッッ!! 」
「 恥を晒してでも!生き抜いて見せるッ!! 」
ムマッチョラは…!
「ふ~~~~ん…。」
「そ…。そっかぁ~。」
「そ~なんでちゅかあ~。」
「ん~~~~~~~。」
「………………。」
下品な笑顔でこう言い放つ!!
「イヒ。」
「イヒヒ…!」
「イヒヒヒヒヒヒ!」
「い~けないんだ♪」
「いけないんだ♪♪」
「い~けない子を『発見伝』♪」
「へっへっへ…♪」
「それじゃあ…。」
「見せたがりの汚豚ちゃんの…♪」
「恥ずかしい姿を『全世界に発信』しちゃおうかなぁ~~~~♪♪」
吾輩!
「スマホを取り出し、何をするつもりだ!!」
ムマッチョラ!
「じっつはねぇ~!」
「汚豚ちゃんの部屋を盗撮してたんだよねぇ~~!!」
「もう、汚豚ちゃんのきったない『下着姿』を完全網羅!!」
「そいつを今、インターネットを通じて、世界に発信しちゃうのさぁ~~~~!!!」
「イッヒィ~ン♪」
「あ、それ♪あ、それ♪」
「それそれそれそれ♪♪」
「汚豚ちゃんの♪」
「恥っずかしいすっがたが全世界にぃ~♪」
「発信しちゃって、ほれ、御開帳(ごかいちょお~)♪」
そして、それは…!
「ポチっとな♪」
その時であった!!
「アレ?アレレ?」
「どうして??出来たと思ったら??」
「右腕の自由が効かないよ??」
それは…!
「レスラーへの賛歌 その19…。」
「脳天唐竹割り…。」
「相手の脳天に垂直にチョップを振り下ろす。
特徴としては手刀の指の部分ではなく、手の付け根の骨で叩く。が…。」
「 こ の 度 は 特 別 だ 。 」
ッ
ッ
「 貴 様 の そ の 薄 汚 い 右 腕 を 、
切 断 さ せ て も ら っ た ぞ … … ッ ! ! 」
ッ
ッ
吾輩は叫ぶ!!
「耐撃の百文字(オサァァァァァァァァァ!!!)」
ムマッチョラが絶叫する!
「みぎゃぁぁぁああああああああああああああああ!!!」
百文字(オサ)!
「烈海王の苦無を喰らったドイルか貴様は?」
百文字(オサ)は続ける!
「かつてはQX団が存在してたが故…。」
「アフリカ南部に置いて、その勢力が大した事が無かったブラッククロスであるが…。」
「アムステラの侵略の呼応し…。ウジ虫の如くアフリカ南部にも手を出して来たようだな。」
百文字(オサ)は言い放つ!
「貴様等の行動はレディ(・ミィラ)の調べにより筒抜けである!」
「この度、ルイヌーヴォーを囮(おとり)としたが、まんまと罠に嵌(ハマ)ったようだな!!」
ムマッチョラは…!
「に・逃げ…!!」
逃走を試みるが…!!
ガシィ!!
百文字(オサ)に捕まる!!
「レスラーへの賛歌 その7ッ!」
「“鉄人”ルー・テーズへと捧ぐる、岩石落としッ!!」
ッ
ッ
「背後からヘソを中心に組みて締めッ!
真後ろへとブリッジを組むかの如くッ!!
反りて返る事により『 バ ッ ク ド ロ ッ プ 』と相成るッ!!」
ッ
ッ
ゴッッッ ッ ッ ! !
ギィヤァァァァアアアアア ア ア ア ア ア ン ! ! !
・
・
・
「ヒフン…ッ。」
「ヒ・ヒフン…ッ。」
ムマッチョラはピクピクと痙攣(けいれん)し。
「ヒ…フゥ~…ン…。」
気絶する。
百文字(オサ)。
「貴様はこのアフリカ南部のブラッククロスについて、洗いざらい話してもらう。」
「『自白剤・ジャスティスC』を使えば、何もかも話すであろう。」
吾輩は…。
「百文字(オサ)…!」
「あぁぁぁぁぁりがとうございますぅぅぅぅうううう!!」
絶叫するように礼を言う。
百文字(オサ)。
「ルイヌーヴォーよ。貴様をダシにしてスマヌな。」
「貴様はその趣味により、ブラッククロスの囮として恰好だったのでな。」
吾輩が。
「ハハハ…。」
「吾輩の趣味が役に立つとは…。」
そう自嘲(じちょう)すると。
百文字(オサ)はこう言った。
「ルイヌーヴォーよ。確かに貴様の趣味は普通ではないかも知れぬ。」
「しかしワシを着け狙う『サンキスト一族』は『オレンジの形の覆面』を被り生活を送っていると言う。」
「それは異常かも知れぬが、彼等は彼等の誇りで、それを良しとしている。」
「ルイヌーヴォーよ。貴様も様々な事柄が重なり、その趣味があるのだ。」
「貴様は貴様らしく生きよ、ルイヌーヴォー。」
吾輩は力強く答える!
「ウイィィィィイイイイイイイ(はいぃぃぃいいいいいい!!!!)」
吾輩はルイヌーヴォー。
吾輩は吾輩の趣味を後ろめたいモノだと思っていた。
異常じゃないか。男が女の下着を付ける等…。
だが、今回の事件を契機(けいき)に…。
自分らしい事柄の一つなのだなと思うようになった。
「今日はパープルの下着をつけ寝るとしよう。」
そうして吾輩は床(とこ)に就(つ)いた。
ーーーーーー
第6話「ルイヌーヴォー」