時は近未来…!
とある年の瀬、大晦日!!
とある年の瀬、大晦日!!
ある格闘トーナメントが開催された!
そ
の
名
も
!
『 O R G O G L I O 最 大 ト ー ナ メ ン ト ! ! 』
ッ
ッ
- ORGOGLIO(オルゴーリョ)
この近未来!
いわゆる『巨大ロボット』に搭乗し、しのぎを削るこの世界…!
いわゆる『巨大ロボット』に搭乗し、しのぎを削るこの世界…!
コクピット内のパイロットの動きをトレースして戦うロボット!!
闘技エンターテイメント用スポーツマシン『修斗(シュート)』に乗り込み、
バーリトゥードルールにより試合をさせると言う!
闘技エンターテイメント用スポーツマシン『修斗(シュート)』に乗り込み、
バーリトゥードルールにより試合をさせると言う!
『 興 行 格 闘 技 団 体 』なので、あぁぁぁあああるゥーッ!!
世界チャンピオンクラスともなると、その戦闘力は、
『一国のエースパイロットに匹敵』すると言われている!!
『一国のエースパイロットに匹敵』すると言われている!!
またORGOGLIO(オルゴーリョ)には様々な傘下団体が存在し、
徒手空拳の立ち技のみで戦う『STRIKER(ストライカー)』、
剣術のみで戦う『GLADIATOR(グラジエーター)』等が存在する!!
徒手空拳の立ち技のみで戦う『STRIKER(ストライカー)』、
剣術のみで戦う『GLADIATOR(グラジエーター)』等が存在する!!
近年は話題作りの為、芸能人や色物選手をリングに上げたりするなど、
エンターテイメント色が強くなり、一部専門家から批判されている側面も持っている!!
エンターテイメント色が強くなり、一部専門家から批判されている側面も持っている!!
・
・
・
・
・
・
・
そんなORGOGLIOが…!
大晦日に開いた…ッ!!
『ORGOGLIO最大トーナメント』ッ!!
ORGOGLIOのトップ選手はもちろん、広く外部にも門戸を開き…!!
「ORGOGLIOだけはガチ!
いかなる挑戦も受け付ける!
世界最強の漢(おとこ)でてこいやっ!」
の!
スローガンで世界中から修斗ファイターを募集した!!
そ
う
!
そ
れ
故
!
!
計 1 6 名 の 強 者 達 が 激 突 を す る ! !
『 夢 の ワ ン デ イ ト ー ナ メ ン ト マ ッ チ ! ! 』と な っ た で あ る ッ ! !
そして…。
この物語の…。
主 人 公 。
3本角の黒地の覆面姿。
全身をタイツのような物で覆い、
更には紫の道着を着込んだ男…ッ!!
全身をタイツのような物で覆い、
更には紫の道着を着込んだ男…ッ!!
その名も…。
『 ブ ラ ッ ク 少 林 』ッ ! !
年齢27歳!ORGOGLIOには、謎の覆面選手として3年前にデビュー!
少林拳の使い手として活躍し、そのミステリアスな雰囲気で人気を博していた!!
少林拳の使い手として活躍し、そのミステリアスな雰囲気で人気を博していた!!
しかし…!
興行上の“とある事件”により、マスコミが騒ぎ…!
興行上の“とある事件”により、マスコミが騒ぎ…!
世間に本名である『角中翼(かくなか つばさ)』共に、
その正体がバレてしまい、他流試合を認めていない、
その正体がバレてしまい、他流試合を認めていない、
『 少 林 寺 本 部 か ら 破 門 』されてしまう!!
ッ
ッ
角中翼は…否(いいや)!
ブラック少林はこう述懐(じゅっかい)する…!!
「“とある事件”の敗戦はショックでした。」
「数多の空手家、キックボクサー、ムエカッチュアーを
倒して来た“必殺技”を…。
『 ス ロ ー 過 ぎ て あ く び が 出 る 蹴 り 』
と、
評されてしまいましたからね。」
少林は続ける。
「『踊りじゃないぞッ!』『親の仇と思えッッ!!』」
「そう『思い』『叫び』『猛り』そうして『少林拳を学び』…。」
「『修行の成果を知る為』。と。
ORGOGLIOの試合に出場を続け。
『世界でも指折りの拳法家』と言う自負も出来た…。」
「 そ ん な 中 の “ 敗 戦 ”で し た か ら ね 。 」
さらに続ける。
「その後…。
少林寺を破門され。
格下相手にも敗戦を続け。」
「足掻(あが)いて。
藻掻(もが)いて。
手足をバタつかせ…。」
「そうして声を掛けられた『ORGOGLIO最大トーナメント』…ッ!!」
「だからこそ…!だからこそなのでしょう…!!」
そして少林はこう言い放つ!!
「 漢 に は … 負 け ら れ な い 闘 い が あ る の で す ッ 。 」
ッ
ッ
「 そ れ が 本 日 こ の 場 … ! 」
ッ
ッ
「 O R G O G L I O 最 大 ト ー ナ メ ン トで あ る の で す ッ ! 」
ッ
ッ
「 お 見 せ し ま し ょ う ! 」
「“少 林 寺 拳 法” の 真 髄 ! ! 」
そ
う
ゥ
!
「“ 真 の 護 身 ” を 知 ら し め た い ッ ッ ッ ! ! ! 」
ッ
ッ
ブラック少林は!
専用修斗『双円(そうえん)』に乗り込む!!
そ
う
だ
!
双 円 だ ! !
すなわちは巨大ロボット…!!
黒いロボット…!!
ライダースーツをロボットにしたかのような造形…!!
ロボットの上には黒い道着を着せている…!!
そ
れ
は
!
ブラック少林の持ち味である!
速度!即ちは速力(スピード)を活かす為!!
通常の装甲を取り払い軽量化に務め!!
道着のように見えるは!
超弾性金属を幾重にも編みこんだメッシュアーマー!!
そうする事により大幅に機体重量を軽量化しながらも!!
防御力を維持することに成功している!!
そ
し
て
!
機体の背中には、先に少林が言い放った言葉!!
『 真 の 護 身 を 知 ら し め た い 』
と い う 一 文 が 書 か れ て い る ゥ ー ッ ! !
ッ
ッ
時 は 来 た !
こ の 大 晦 日 ! !
好 漢 ・ ブ ラ ッ ク 少 林 は ! !
愛 機 ・ 双 円 と 共 に 再 び ィ ー ッ ! !
“ 漢 ” で あ る 事 を 、
知 ら し め る 為 に 、
闘 技 場 ( と う ぎ ば ) に 立 つ の で 、
あ る あ る あ る あ る あ る ゥ ゥ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ! ! !
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○クロガネの賛歌 亜種 『黒の伝説re:write』
プロローグ前編 「 そ れ が 少 林 寺 拳 法 と い う も の で す 。 」
原案・手拭
筆者・REO=カジワラ
筆者・REO=カジワラ
○日本 人工島 “ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『闘技場』
八角形。
八角形の闘技場であった。
八角形の闘技場であった。
床は砂地である。観客席は超満員。
今か今かと試合が始まるのを待ち望み…!
今か今かと試合が始まるのを待ち望み…!
「「ワァ…アアア ア ア ア ア ! ! 」 」
互いが相対する方向より…!!
2機の修斗が入場する様に歓声を挙げたッ!!
1機の修斗は『双円』。
『ブラック少林』が搭乗する機体である!!
『ブラック少林』が搭乗する機体である!!
もう1機は『キックボクシング修斗・渦炎(かえん)』。
キックボクシングジム『ファイヤー・バベル』所属のキックボクサー…!
キックボクシングジム『ファイヤー・バベル』所属のキックボクサー…!
『マーク・クーイン』が搭乗している!!
マーク・クーイン。
そのキャッチコピー『キックボクシング界の超新星(スーパーノヴァ)』。
極度の目立ちたがり屋で自身自機共に、
アメリカンプロレスさながらの『カブいた風貌』が特徴的。
キックボクシング界では『次期チャンピオン』『才能ナンバー1』の呼び声も。
両機近接し…。
マークがこう言う。
「最近調子が悪いようだな、少林さんよぉ!」
「『キックボクシング界の超新星(スーパーノヴァ)!』
この俺様『マーク・クーイン』が、アンタを“踏み台”にしてやるぜ!!」
少林が答える。
「マークくん。」
「君は呼び声高いが、
その反面、努力や泥臭い戦い方を嫌い、
生まれ持った才能に頼りきっている…。」
「キックボクサーとしてはそれなりに優秀だが、格闘家としてはツメが甘い。」
「真の護身が何たるかを…。」
「この1戦でお見せ致しましょう…ッ。」
マーク!
「HA!下り坂のアンタは俺様の才能に敗北するんだ…YO!」
少林!
「磨かれぬ才能は、路傍(ろぼう)の石と変わりはありません…。」
「君に『修行の成果』と言うモノを、味わって頂きましょう…ッ。」
程なく…!
ドォォオ オ オ オ オ オ ン ! !
闘いの銅鑼(どら)が鳴り響いた!!
バッ!!
先に動いたのは、
マーク駆る『渦炎』であった!
目立ちたがり屋の『彼の性格』が、
『先手必勝』を導き出したのである!!
「スーパー・ノヴァ・ファイヤー・バベル・レフト・ハイ・キックゥー!!」
猛烈な左ハイキックが!
少林駆る『双円』を襲うゥー!!
ガシッ!!
双円は!
左前腕部にて、渦炎の左ハイを防いだ!!
次
の
瞬
間
!
ザ ク ゥ ! !
マーク!
「~~~~~ッ!?」
双円の左足刀が!
鉈(ナタ)のように、
渦炎の首に突き刺さった!!
少林!
「拳禅一如ッ!」
マーク!
「な・何言ってるか、わかんねぇーぞ、オラァ!!」
渦炎は回転をし、
攻撃に転ずる!!
こ
れ
ぞ
!
「スーパー・ノヴァ・ファイヤー・バベル・レフト・バッグ・ブロゥーッ!!」
いわゆる一つの左裏拳だァー!!
リュッ!!
再び双円に
襲い掛かるは、渦炎!!
し
か
し
!
シュッ!!
双円はしゃがむ事で、
攻撃を回避!!
次
の
瞬
間
!
少林!
「力愛不二ッ!」
シャッ!
双円は立ち上げると同時に!
右手の甲を渦炎の両眼に叩きつける!!
ピシャ!!
渦炎は被弾する!!
マーク!
「~~~~~ッ!?」
渦炎は目を抑えながら、動きを止める!!
双
円
は
動
き
を
止
め
な
い
!
ガシィ!
双円は渦炎の右手を掴み!!
メリリ…!!
手首の関節を極めながら!!
ダンッ!!
関節を捻る事により!
渦炎に膝を突かせる!!
マーク!
「ウォオオオ オ オ オ オ オ オ ! ! ? 」
マークは叫び声を挙げながら、
少林の強さにうろたえる!!
観客もまた!
「「強ぇえええ!!」」「「今日の少林は一味違うぞ!?」」
「「スランプ脱出?」」「「これでこそ、少林だよな!!」」
少林の強さに感服をする!!
最
中
!
双円は動きを止めず!
渦炎を立ち上がらせ!!
背中と背中を合わせ!!!
肘関節を極めながら!!!!
渦炎を背負い投げる!!!!!
リュ!(渦炎は投げに逆らえない!!)
ゴォオオオ!!(投げられる!!)
ミシ!!(肘を痛めながら!!)
ッ
ッ
ドォオオオ!!(砂地に叩きつけられる!!)
ッ
ッ
マーク!
「……………ッッッッ!!?」
最早何をされてるかすら、
感知出来ないマークは…!
ガシィ!!
渦炎の右腕を
双円に座ったまま
挟 み 込 ま れ ! !
グ
イ
!
肩 へ の 接 合 部 を 、
捻 り 込 ま れ た ! !
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ッッッ!!!
マークはただただこう叫び声を挙げる!!
「ギバ~~~~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ッ ! ! 」
「ギバーップ!!」「ギバァァアアアーーーーッ プ ! ! ! ! 」
その叫び声に応じ、
審判が!!
「 勝 負 あ り ! ! 」
と!
告げる!!
パシィ!!
双円は渦炎にかけていた、関節技を解く。
タッタッタッタ
救護修斗が2機駆け寄る。
「担架だ!早く!!」
うずくまる渦炎を救護しようとするが…。
「その必要はありません。」
少林がそう伝える。
ッ?
双円へと振り向く救護修斗。
少林は続ける。
「私にも恐怖心があったので、
多少強く技をかけましたが…。」
「骨折もさせてないし、
柔法(関節技、投げ技、固め技等)も、
関節が外れるギリギリのトコロまでしか、
しめていません。」
「5分もすれば元通り、元気になるでしょう。」
そして少林は、踵(きびす)を返しながら、こう言い放つ。
「 そ れ が 。 」
「 少 林 寺 拳 法 と い う も の で す 。 」
闘技場を後にする、
ブラック少林。
程なく。
パチパチパチパチ パ チ パ チ パ チ パ チ ! !
拍手が巻き起こり…。
万雷の拍手にて、少林を見送った。
・
・
・
・
・
・
・
ORGOGLIO最大トーナメント 第一試合
『ブラック少林』
少林寺拳法
乗機『双円』
VS
『マーク・クーイン』
キックボクシング
乗機『渦炎』
勝者:『ブラック少林』
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