○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『VIPルーム』
「オゥーウケケメケ!コイツはやってらんねぇでゲスよォ!!」
そう言って、VIPルームに入って来たのは、
“毎度ぉ!敏腕スカウトでゲスよ!!”
『ダンチョ・タンチョ』である。
『ダンチョ・タンチョ』である。
男性。白髪デカ鼻片メガネの国籍不明の52歳。
表社会から裏社会まで通じており、
ORGOGLIOのスカウト陣の屋台骨である。
ORGOGLIOのスカウト陣の屋台骨である。
一発ドカンとデカイ当たりの選手を発掘する事があり、
その功績を見れば、優秀と言えるタニヤマ氏であるが、
低調な時は残念な選手を連発すると言う欠点がある為、
打率高く良い選手を発掘する、この『ダンチョ・タンチョ』が、
大きな力になっていると言う訳だ。
その功績を見れば、優秀と言えるタニヤマ氏であるが、
低調な時は残念な選手を連発すると言う欠点がある為、
打率高く良い選手を発掘する、この『ダンチョ・タンチョ』が、
大きな力になっていると言う訳だ。
そのダンチョ。
彼がスカウトした“暴れ大関”『鷹泰山(たかたいざん)』が、
一撃で持って敗れた事に、怒り心頭の面持ちで、VIPルームに、
入って来たのが今と言う訳である。
彼がスカウトした“暴れ大関”『鷹泰山(たかたいざん)』が、
一撃で持って敗れた事に、怒り心頭の面持ちで、VIPルームに、
入って来たのが今と言う訳である。
「ゲピィー!ミスター・タニヤマ!!」
「(ダン・ブライ)社長推薦の選手が3人もトーナメントに
出場しているなんて、聞いてないないないこちゃーんでゲスよ!!」
「鷹泰山はもっとビッグになれる選手でゲス!!」
「あんな一撃で終わって良い選手じゃあ、
ないんでゲスよぉぉぁぁおおおおおおおお!!!」
タニヤマはダンチョを宥(なだ)める。
「まぁまぁ、ダンチョ氏。」
「ここは一つ、森永ココアでも飲んで、落ち着きなさい。」
「好きでしょう?森永ココア??」
ダンチョは喜ぶ。
「ウケック!そうそう、ワシ、森永ココアが大好きなんでゲスよ。」
「そもそも好きになったキッカケは、漫画キン肉マンでキン肉マンが森永ココアを…。」
「って、飲んどる場合かァアアアアアアアアアアアアアーーーーーッッ!!!」
タニヤマは困る。
「君、ちょっと情緒不安定じゃあないかい?」
「一心不乱に森永ココアとキン肉マンについて
語り始めたかと思えば、急にその行動を否定しながら雄叫ぶとは…。」
部下の空石もこう言う。
「ダンチョさん。そんなに興奮しないで下さい。」
「いくら個室のVIPルームとは言え、マナーってモンがありますよ。」
ダンチョは止まらない。
「キィキィーン!ワシはだね!!」
「ワシが精魂込めて連れて来た選手が、噛ませ犬になっているのが我慢ならない、
堪忍袋の緒が切れるってぇ言ってるんでゲスよぉぉおおおおおおおおおおおお!!!」
「ちょっと一覧で語るでゲスよ!!」
〇これがワシが見つけて来た選手でゲスよぉぉおおおおおおおお!!
- 第二試合
『カロ籐 清登(かろとう きよと)(大蛇(おろち)流空手)』
曰く“大蛇流のデンジャラスライオン”。
実は暗黒街時代の頃から注目してたでゲス!コイツは逸材だと!!
今回のトーナメント、大蛇流に出場打診をし、誰が出るかと思ったら、
何と何とカロ籐が出ると返事!ワシは心血注いでサポートをしてきたモンでゲスよ!!
実は暗黒街時代の頃から注目してたでゲス!コイツは逸材だと!!
今回のトーナメント、大蛇流に出場打診をし、誰が出るかと思ったら、
何と何とカロ籐が出ると返事!ワシは心血注いでサポートをしてきたモンでゲスよ!!
でも社長推薦のプロレスラー、
『ユージン・ロジャース』に敗れる。
『ユージン・ロジャース』に敗れる。
ユージン強過ぎ!?ワシ悲しいぃぃいいいいい!!?
- 第三試合
『チャートチャーイ・マウラー(ボクシング)』
曰く“牙を剥いた噛ませ犬”。
噛ませ犬時代から、コイツには光るモノがあると、
思ってたゲス!才能に溢れたボクサーだとゲス!!
タニヤマ氏がスカウトしたルチャドール
『マスカラ・ティグレ』相手にKO勝ち!
噛ませ犬時代から、コイツには光るモノがあると、
思ってたゲス!才能に溢れたボクサーだとゲス!!
タニヤマ氏がスカウトしたルチャドール
『マスカラ・ティグレ』相手にKO勝ち!
流石、ワシが目を付けた選手!強い!!
- 第五試合
『ワックス・ワイズ(ニンジャレスリング)』
曰く“オレンジ色したマスク・ド・ニンジャ”。
無効試合目的だったので、極秘だが裏社会との関りがあるとされる、
この男をスカウト。そう言う試合が出来る選手と知っての事でゲス。
だがタニヤマ氏がスカウトした『犬鳴 了(いぬなき りょう)』に、
事実上のボロ負け…!!
無効試合目的だったので、極秘だが裏社会との関りがあるとされる、
この男をスカウト。そう言う試合が出来る選手と知っての事でゲス。
だがタニヤマ氏がスカウトした『犬鳴 了(いぬなき りょう)』に、
事実上のボロ負け…!!
ワシ、悔しい!ビェエエーン!!
- 第六試合
『石風 刀剣(いしかぜ そーど)(総合格闘技)』
曰く“猪突猛進の突撃隊長”。
まだまだ荒削りだが、爆発力のある選手。
必勝を期待したゲスが、タニヤマ氏お気に入りの
『ジェーン☆乙姫(おつひめ)』に2撃で沈んだでゲス…!!
まだまだ荒削りだが、爆発力のある選手。
必勝を期待したゲスが、タニヤマ氏お気に入りの
『ジェーン☆乙姫(おつひめ)』に2撃で沈んだでゲス…!!
ワシ、口あんぐり!?ウワァァアアアーーーーン!!?
- 第七試合
『鷹泰山(たかたいざん)(相撲)』
曰く“暴れ大関”。
差別を超越した実力を持つガチ大関!!
ORGOGLIO参戦以降、これまでの試合で、
無敗を誇る強者(つわもの)でゲス!!
でも社長推薦の選手『孫 秀炎(スン シウヤン)』に
ワンパンKO!ウソォー!!?
差別を超越した実力を持つガチ大関!!
ORGOGLIO参戦以降、これまでの試合で、
無敗を誇る強者(つわもの)でゲス!!
でも社長推薦の選手『孫 秀炎(スン シウヤン)』に
ワンパンKO!ウソォー!!?
ワシ、涙ちょちょ切れ!?ヒミャァァアアアーーーン!!?
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ダンチョは息を荒げる。
「ハァ…ハァハァ…。」
「ワシの選手1勝4敗でゲスよぉぉおおおおおお!!」
タニヤマ。
「私が見つけた選手だって、
マーク・クーイン、マスカラ・ティグレ、
珍騨群 孤闘(ちんだぐん ことう)と、
敗れてますよ。ダンチョ氏だけの事じゃあありません。」
ダンチョ!
「でも『犬鳴 了』『ジェーン☆乙姫』と勝ってるじゃあないでゲスかァー!!」
タニヤマ。
「いや、犬鳴くんは無効試合d…。」
ダンチョ!
「でも勝ちみたいなモンでゲしょう!!?」
タニヤマ。
「まぁ、過去の事は忘れましょうよ。」
「そう言えば、次の試合の選手。」
「“ノホホ極道一直線”『北海 右権(ほっかい うごん)』くん。」
「強いらしいですねぇ~。」
ダンチョは薄ら笑みを浮かべながら。
「ゲヘ…♪ゲヘゲヘ♪♪
コイツァゲスねぇ、ミスター・タニヤマ…。」
「“強い”でゲスよぉぉおおおおおおおお!!」
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○クロガネの賛歌 亜種 『黒の伝説re:write』
第 9 話 「 南 辰 館 の 猛 者 」
原案・手拭
筆者・REO=カジワラ
筆者・REO=カジワラ
ノホホ!オヨは『北海 右権(ほっかい うごん)』なのよねぇー!!
『南辰館空手(なんしんかん からて)』をやっていたけど、
諸々の理由で、流派は『素手喧嘩(ステゴロ)』となってるのねぇー!!
『南辰館空手(なんしんかん からて)』をやっていたけど、
諸々の理由で、流派は『素手喧嘩(ステゴロ)』となってるのねぇー!!
ノホ?諸々って何かってニヒル??
良いのよねぇ!1から話すのよねぇー!!
オヨは捨て子だったのよね。
25年前、北海道は網走(あばしり)の
寂しい場所に、ポツンと捨てられた赤ん坊。
25年前、北海道は網走(あばしり)の
寂しい場所に、ポツンと捨てられた赤ん坊。
それがオヨだったのね。
そんな寂しいオヨを拾ってくれたのが、
パパンの『北海 権左(ほっかい ごんざ)』。
ヤクザやってて『隻腕(せきわん)の大任侠』
と呼ばれる、網走にこの人在りと言われる、
すんごい任侠なのよねぇぇえええーーっ。
パパンの『北海 権左(ほっかい ごんざ)』。
ヤクザやってて『隻腕(せきわん)の大任侠』
と呼ばれる、網走にこの人在りと言われる、
すんごい任侠なのよねぇぇえええーーっ。
そんなパパンを背中を見て育ったオヨは、
将来、義理と人情に溢(あふ)れた大任侠なる事を、
夢見たのよ、ニヒル♪
将来、義理と人情に溢(あふ)れた大任侠なる事を、
夢見たのよ、ニヒル♪
でも、パパンはこう言ったのよねぇ。
「ヘイ!右権!!」
「パパンにはな、ドリームがあったのねん!!」
「それは『南辰館空手』の『王者(チャンプ)』になる事ね。
でも事故で片腕を失い、その夢を叶えられなかったのねん。」
「だから、右権!YOUには!!
『南辰館空手』の『王者(チャンプ)』になって欲しいのねん!!」
オヨはパパンの夢に対し、全身で持って受け止め!
そして、こう言ったのよねぇ!!
「解ったのよねぇ、パパン!!」
「オヨ、空手チャンプになるのねぇ!!」
そうして、オヨは、南辰館空手を始めたのよねぇ。
ヤクザの息子と知られたら、入門出来ないと思ったパパンは、
関東の知り合いにオヨを預け、その土地の道場に入門させたのよニヒル。
大好きなパパンと離れるのは辛かったけど、これもパパンの為…!!
勇気一杯夢一杯!これぞ男の生きる道!!
オヨは稽古に稽古を重ねて、18の時!!
遂に空手チャンプになったのよねぇー!!
南辰館全日本選手権重量級の王者。それがオヨなのよね。
南辰館館長の『松 泰達(まつ やすたつ)』館長がこう言ったのねぇ。
「強いねぇ~、チミィ。」
「だが南辰館は、日本よりもむしろ海外に主眼を置き、
アメリカ各地やヨーロッパに支部が多く点在する。」
「真の猛者が集う世界大会に向け鍛錬を重ねなさい。」
「期待しているよぉ~。」
オヨは力強く答える。
「押ッ忍(オッス)!!なのよねぇーっ!!!」
諸々の事を終え、
オヨは長年連絡を断っていた、
パパンに連絡をしたのよねぇ。
でも…。そこに出たのは…。
「ヒポポポポポポヒッポヒッポ!!」
「オメェ、息子の右権だなあ?」
オヨは問う!
「だ・誰なのね!!」
その男が答える!!
「俺は火津歩利斗(ヒッポリト)組の火津歩(ヒッポ)組長だァ!!」
「たった今、北海権左を殺して、俺が網走のNo.1になったってぇ訳よ!!」
「ヒポポポポポポ!!権左の奴、最後にオメェの名前を呼んでたぜぇ!!」
「泣けるねぇ!親子愛だねぇ!!ヒポポポポポポヒッポヒッポ!!!」
オヨは脳ミソを煮え滾(たぎ)らせながら、こう言い放った!!
「 パ パ ン の 仇 な の よ ね ぇ ー ! ! 」
「 網 走 の 土 に し て や る の ニ ヒ ル ! ! 」
オヨは網走に帰り、
火津歩利斗(ヒッポリト)組を
壊滅させたのココロ。
こうしたトコロで、パパンは帰って来ない。
でも、オヨはパパンを殺されて、
それを見てみぬフリをして生きるなんて、
まっぴらだったし、そうする事によって、
パパンへのせめてモノ“はなむけ”になるニヒル。
だから、オヨは火津歩利斗(ヒッポリト)組を壊滅させた。
火津歩(ヒッポ)組長の顔を、人かどうかすら、
判別出来ない位ボコボコにして殺したのココロよ。
そうしてオヨは、少年院に入れられた。
犯罪者のオヨは、もう南辰館空手を続けられない。
それでも空手だけは続けた。
それがパパンとの絆だと信じて。
そんなこんなで、25の時。
オヨはORGOGLIO(オルゴーリョ)のスカウト、
ダンチョ・タンチョに出会ったのニヒル。
ダンチョはオヨを、
高級レストランに招待したのねぇ。
そして、こう言ったのね。
「ミスター・右権。」
「君の体つきを見れば解るでゲスよ。」
「2mを超えるその体に蓄えられた脂肪は、
あらゆる打撃を吸収し、ノーネックと思わしき首は、
顎への一撃を防ぐだろうでゲスねぇ。」
「空手を…。自己流で研鑽(けんさん)し続けたんでゲスね。」
オヨ。
「オヨには空手しかないのよね。」
「そして空手はパパンとの絆…。」
「これだけは辞められないのよねぇ。」
ダンチョ。
「ミスター・右権!」
「ORGOGLIOトーナメントに、
出場してみる気は無いでゲスか??」
オヨ。
「オヨ、修斗持ってないのよね。」
ダンチョ。
「問題無いでゲス!ORGOGLIOが用意するでゲス!!」
オヨ。
「でも、オヨ、前科持ちでニヒル。
南辰館の看板に泥を塗ったようなモンでココロ。」
ダンチョ。
「無論、南辰館空手の通り名は使えないでゲスが…。
そこはほら。『ノホホ極道一直線』『流派・素手喧嘩(ステゴロ)』とでもするでゲス。」
「ワシはそう言う、
スレスレなトコをスカウトする性質(たち)でゲしてね。
大きな問題は起こらないでゲスよ♪」
オヨ。
「そ…そこまでしてくれるのココロか…?」
ダンチョ。
「モチのロンでゲスよ♪」
「ワシはミスター・右権。」
「君に惚れんでいるのでゲス♪♪」
オヨは…。
湧き上がる歓喜を押さえられなかったのよね…!!
少年院出。厳しい世間の目。
稽古相手すらままならない独錬の日々。
それでも捨てられない空手。
パパンへの…『愛』ッ!!
その全てが、このトーナメントに出れば叶う!!
オヨはッ!!
トーナメントで王者(チャンプ)になるッ!!
「ダンチョさん!オヨ、出るのよね!!」
「ORGOGLIOトーナメントに、出るのよね!!」
そうして、オヨはトーナメントに出る事になった!!
途絶えた夢の続きを見る為に…ッ!!
○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『VIPルーム』
空石は驚く。
「ひゃあ~!ヤクザの組を壊滅ッスかぁ~!!」
「半端ねぇ…あ、いや、半端無いですね、
『北海 右権(ほっかい うごん)』…ッ!」
ダンチョ。
「ゲスよゲスよ♪右権は強いんでゲスよ♪♪」
「まあもっとも、
ミスター『三筒 平城(みつつ へいじょう)』も、
かなりのモンでゲスがね。」
「そうでゲしょう?ミスター・タニヤマ??」
タニヤマ。
「『南辰館空手』の黒帯を持っていて、伝手がある私にと言えど、
『松 泰達(まつ やすたつ)』館長、直々に、
『三筒くん』の出場を要請してくるとは思いませんでした。」
「南辰館全日本選手権無差別級、上位常連。
“花巻運輸にリフトはいらねぇ”『三筒 平城』。」
「鮫のような目をした、167cm78kgと言う小柄な男。」
「上位常連と言えど、一度も決勝進出した事が無い戦歴。」
と
は
言
え
「三筒を知る者は、皆、口をそろえて三筒の実力を認めます。」
「モチロン、私もその一人です。」
「三筒 平城…。一言で語れる漢(おとこ)じゃあありません。」
ダンチョ。
「ウッキョッキョッキョ!
ワシも前々から三筒は良いなと思ってたんでゲスよ!!」
そして二人は、三筒の事を語り始めた。
○一ヶ月前 日本 “岩手”『花巻運輸』
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
花巻運輸の社員が二人がかりで運ぶ袋。
一袋70kgである。
それを…。
ド
ズ
ン
!
三筒の背中に乗せる。
これで8個目だ。
総重量『560kg』。
半トンを超える。
そんな超重量を…。
「………ッ。」
苦もせず。
ト…。
歩む。
無論、袋を落とさずに。
その豪力もさる事ながら…。
何と言う体幹の強さ。
この漢。
バランスも良い。
そして…。
トラックまで移動。
「運べ。」
社員達が、袋を下ろし運び出す。
その間も…。
「………ッ。」
微動だにしない。
筋持久力も半端無し。
そして。
最後の一個。
「うし!終わりッス、三筒さん!!」
三筒。
「そうか。」
袋を運び終えた。
社員の一人が自慢げにこう言う。
「花巻運輸に(フォーク)リフトはいらねぇな。」
「三筒さんが居るからなあ。マジ、スッゲェ!!」
そう言われる三筒は。
「フゥ…。」
武骨に腕で額の汗を拭っていた。
三筒 平城(みつつ へいじょう)。
彼はかつてこう言った事がある。
「闘いは理由があって、初めて“リアル”になる。」
「リアルじゃない闘いは…。闘いとは言えない。」
また、こうとも言った。
「試合において、
闘っている者が考える事は
“勝つ事”ではないと考えている。」
ー 一番効果的な技を。
ー 一番効果的な距離で。
ー 一番効果的なタイミングにて…。
一番速いスピードで刺す!!
無
論
!
ー 一瞬一瞬を…。
全 力 で ! ! !
そ
の
中
で
は
!
ー 勝とうとする意欲すらが…ッ!!
ッ
ッ
『 邪 念 ッッッ !!!! 』
ストイックな…。
それで居てリアルな。
その思考。
さながら“求道者”。
求道。
それが三筒 平城が、
求めるモノなのか?
恐らくは…否(ちがう)。
三筒だから。
三筒 平城だから。
そ
う
だ
三筒 平城だから…。
そうなのである。
その三筒が。
ORGOGLIO(オルゴーリョ)トーナメントに出る。
要請をしたのは、かの、
南辰館館長の『松 泰達(まつ やすたつ)』
であった。
松 泰達は、こう言う。
「チミを呼んだのは他でも無い。」
「ORGOGLIOトーナメントに出て欲しい。」
「このトーナメントに、かつて、
南辰館全日本選手権重量級の王者となった、
『北海 右権(ほっかい うごん)』が出る事になってね。」
「経歴は隠すようだが、王者となった男が、
他の有象無象に負けるのは困るからねぇ。」
「そこでチミだよ、三筒くん。」
松は太くもこう言った。
「チミが右権に勝てばなんら問題が無い。」
「南辰館強しと言う事だよ。」
「そしてチミが負けたとしても、
あくまで上位の常連。
王者じゃないからね。」
「南辰館の名に傷はつかない。」
「もっとも。チミが負けるとは思えんがね。」
「どうかね、三筒くん?出るかね…??」
三筒は…。
ただ一言こう返した。
「 押 忍 ッ ! ! ! 」
こうして、三筒 平城の、
トーナメント出場が決まった!!
○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『VIPルーム』
空石は感嘆した。
「あの『松 泰達館長』、直々の刺客とは…!」
「それに、半トンを運ぶ筋力。闘いに対する姿勢。」
「どれも、ハンパ無(ね)。いや、凄いモノがありますね。」
ダンチョは興奮しながらこう言う。
「そうでゲしょう♪そうでゲしょう♪♪」
「スカウトしたミスター・右権を応援するのが筋でゲスし、
最終的に勝って欲しいのはミスター・右権なんでゲスが…。」
「こ・これは1格闘ファンとして、純粋に見守りたいのゲスよ、くぅ~!!」
タニヤマも息を荒げる。
「解ります。ええ、解りますよ、ダンチョ氏。」
「私も…。興奮してきました。ハァ…ハァ…ハァハァ!!」
そして空石が気付く。
「あ!入場して来ましたよ!!」
3人は闘技場に注目した。
○日本 人工島 “ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『闘技場』
「「オォ…オオオ オ オ オ オ ! ! 」 」
互いと互いが…!
相対する方向より…!!
2機の修斗が入場する!!
その様に観客達は歓声を挙げるゥッ!!
1機の修斗は『キラー・ザ・ビッグ』!!
『北海 右権』が搭乗する機体!!
大型のパワータイプの修斗であるッ!!
『北海 右権』が搭乗する機体!!
大型のパワータイプの修斗であるッ!!
もう1機は『花巻修斗(はなまきしゅうと)』。
『三筒 平城』が搭乗する修斗。勤め先のPRも兼ねた名称。
小型のスピードタイプの修斗だッ!!
『三筒 平城』が搭乗する修斗。勤め先のPRも兼ねた名称。
小型のスピードタイプの修斗だッ!!
ト…。
ト…。
ト…。
両機接近し…。
右権が話しかける。
「ノホホ!オヨ、知ってるのよね!!」
「三筒 平城!とってもてもても強いって事をね!!」
「全身全霊を持って倒すのココロッ!!」
三筒が返答する。
「こちらも…。そのつもりです。」
程
な
く
!
ドォォオ オ オ オ オ オ ン ! !
闘いの銅鑼(どら)が鳴り響いた!!
ーーーーーー