○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『機体格納庫・通路』
ト…。ト…。
ト…。ト…。
通路を歩む、ブラック少林。
ト…。
歩みながら…。
ト…。
少林は思考する。
(次の試合…。)
(一つ…。)
(弱気になったとすれば…。)
(ユージンに敗れたカロ籐の…。)
(見舞いに行った事でしょうね…。)
そう。少林はカロ籐を見舞った。
ユージンの戦力を知り。
自分がユージンと試合った時。
五体満足でいられるとは限らない。
そう思い、少林はカロ籐を見舞ったのだ。
『出る前に負けること考えるバカいるかよ!!』
カロ籐の言葉である。
もっともと思った。
だから、少林はこう答えた。
「全身全霊を傾けて闘い…ッ。」
「そして勝つッ。」
「それだけです…ッ!!」
と。
弱気になった事は認める。
だ
が
心の隙は既に埋めた。
あとはぶつかるのみである。
『ユージン』。
『壊撃(かいげき)のユージン』。
彼は強い。
彼の持つ耐久力は、
ORGOGLIO向きと言えた。
ORGOGLIOの試合は、
機体のダメージが搭乗者に反映される。
し
か
し
ダメージが軽減された状態でである。
それにより、ユージンの耐久力は、
想像を絶するモノがあるだろう。
と
は
言
え
少林にはいわゆる“必殺の技”があった。
そ
の
名
も
!
『 オ リ ー ブ ガ イ ナ 脚 ( き ゃ く ) ! ! 』
ッ
ッ
〇オリーブガイナ脚
ブラック少林必殺の上段振り下ろし蹴りである!!
その威力は『オリーブの木』を『へし折る威力』があるのだ!!
その威力は『オリーブの木』を『へし折る威力』があるのだ!!
この必殺技でブラック少林は、
数多の空手家、キックボクサー、ムエカッチュアーを
倒して来たッ!!
数多の空手家、キックボクサー、ムエカッチュアーを
倒して来たッ!!
の
だ
が
!
ブラック少林は『この必殺技』を『本当の意味で』放てなくなっていた…!!
“とある事件”の敗戦…!!このオリーブガイナ脚を、
『 ス ロ ー 過 ぎ て あ く び が 出 る 蹴 り 』と評された…!!
そ
う
!
その“とある事件”で敗北をしてしまった、
“その漢(おとこ)”は…!!
ッ
ッ
桁 外 れ の 強 さ を持っていた!!
以
降
!
思うような成績をあげれず、
古今東西の様々な武術、
格闘技を学んで自己研鑽に努めた。
そ
れ
は
!
本来の威力でオリーブガイナ脚を、
放てなくなった事に起因する…!!
今
こ
の
時
!
そんな中、声を掛けられた、
『ORGOGLIO最大トーナメント』に対し!!
ッ
ッ
漢として負けられない戦いであると認識をし!!
ッ
ッ
少林は初戦を突破した!!
不調時には出来なかった動きが出来た!!
だ
が
!
準々決勝を、戦い抜くと言う事はッ!!
本
当
の
意
味
で
の
!
『オリーブガイナ脚』が必要となろうッ!!
自
分
を
超
え
ら
れ
る
か
?
少 林 ッ ッ ッ ! ! ! !
ト…。ト…。
ト…。ト…。
少林は、通路を歩む…!!
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
○クロガネの賛歌 亜種 『黒の伝説re:write』
第 1 4 話 「 “ 壊 撃 ”と 言 う 名 の 巨 人 ! ! 」
原案・手拭
筆者・REO=カジワラ
筆者・REO=カジワラ
○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『機体格納庫』
『TYPE-C(タイプ・シー)』。
『ユージン・ロジャース』が搭乗する修斗であり、
ブラック少林の『双円(そうえん)』と比べ、二回りはデカイ機体。
ブラック少林の『双円(そうえん)』と比べ、二回りはデカイ機体。
その中でユージンは…!!
「クックックック。」
嗤(わら)いをこらえきれなかった。
カロ籐は強かった。
想像以上だった。
そんなカロ籐を過去破った漢。
その漢の名は『ブラック少林』…!!
強い。少林は強い。
そう言う漢と闘える。
そ
し
て
!
“壊しちゃっても良いって事”…ッ!!
そう想うと、嗤いが止まらなくて止まらなくて仕方がない。
勝ち上がって決勝に行けば“空手を終わらせた女”とも闘えよう。
耐えて耐えて耐え抜いて…。
その先には『壊撃』と言う名の“ご褒美”が待っているのだ。
だから、プロレスは辞められない。
だから、俺は“プロレスラー”なのだ。
ああ…。入場だ。
既に、少林が駆る双円は入場を終えている…!
行くよぅ。
今、行くよぅ。
あんたを壊しにさあ…!!
ユージンは歩み始める。
それに応じて、動きをトレースする、
TYPE-Cも歩み始める。
そうして…!
互いが『闘技場』で向き合った…ッ!!
○日本 人工島 “ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『闘技場』
八角形の闘技場。
床は砂地。観客席は超満員。
床は砂地。観客席は超満員。
向き合う『双円』と『TYPE-C』に、
観客達のテンションはディ・モールトMAXだ!!
観客達のテンションはディ・モールトMAXだ!!
ユージン。
「約束通り上がってきた…ぜ?」
少林。
「カロ籐に対し“あんたの『次の相手』だよ”。と言い。」
「その後、私に指を指し…。」
「“『あんたの相手』でもある”。そう言った。」
「そう。『あなたの言葉』でしたね。」
ユージンは己の胸をドンと叩きながこう言う。
「そうさ!上がってきたのさ!!」
「 あ ん た を 壊 す 為 に … な ♪ 」
少林。
「壊す気で来る者は…。」
「当然…。」
ッ
ッ
「“壊される覚悟”があっての事…。
そうとらえて構いませんね…ッ?」
ッ
ッ
ユージンにニヤニヤしながら。
「壊せるモンなら、壊してみるといいや。」
俺
ァ
!
「『象が踏んでも壊れない』けど…なァ!」
ッ
ッ
少林。
「良いでしょう…ッ。」
「あなたの覚悟を受け止めます。」
ユージン。
「愉(たの)しくやろう…ぜ♪」
そ
う
言
う
と
!
ドォォオ オ オ オ オ オ ン ! !
闘いの銅鑼(どら)が鳴り響いた!!
グゥ…ン!!
TYPE-Cは、
中腰になりながら、
両腕を広げる。
そしてこう言う。
「打って来な?」
「受け止めてやる…ぜ??」
少林。
「『守主攻従』。」
「攻撃する時は自分から手を出してはいけない。防御から反撃へ。」
「それが少林寺拳法の教えですが…。」
キ
ッ
「あなたは『サ・ジェノサイド』。」
「荒れ狂う豪力を前には、先手も必用…ッ!!」
ダ
ッ
双円は間合いを詰めるッ!!
ッ
ッ
「イエアアアァァァ―――ッッッ!!!」
ッ
ッ
ドガガガガガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ ガ ッッッッ !! ! ! !
〇飛燕(ひえん)の十二連攻
1秒間に12連攻と言われるッ!!
正統少林寺の飛燕の連撃であるッ!!
正統少林寺の飛燕の連撃であるッ!!
ッ
ッ
打つ!打つ!打つ!!
滅多打ちと言うヤツだ!!
全身全霊を込めた乱れ連撃ッ!!
少林は、ただただ、
一撃一撃に全力を込める!!
だ
が
!
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴゴゴゴ ゴゴゴ ゴゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ド
ズ
ン ド
!
ズ
ン
ド !
ン ド
!
ズ
ン
ド !
ズ
ン ド
!
ン ド
!
ズ
ン
!
ン
!
TYPE-Cは打たれながら前進するッ!!
少林!
(予想を全くしなかった訳ではありませんが…ッ。)
(効いていないとでも言うのですか…?)
(この…ッ!“壊撃の巨人”は…ッ!!)
な
ら
ば
!
双円は開いた左手の親指でッ!!
“ヅ”
“ボ”
“!”
TYPE-Cの首!
喉辺りを突き刺す!!
ッ
ッ
〇秘伝仏骨(ぶつこつ)
日本少林寺拳法の秘伝であるッ!!
鍛えようのないノド仏のくぼみに、
『親指』を『突き刺す』ッッ!!!
鍛えようのないノド仏のくぼみに、
『親指』を『突き刺す』ッッ!!!
ッ
ッ
(これならば…ッ!!)
(……………ッ!!?)
ッ
ッ
ド ド ド ド ド ドドドド ドドド ドド ド ド ド ド ド ド ド ド
ユージン!
「これで終わり…かい?」
「完成度の高い技術体系ではある…ね。」
で
も
!
「遊戯の域は出てない…なッ♪」
ゾ
ク
!
少林は悪寒が走る!!
「ク…ッ!!」
と
っ
さ
に
!
「ハィーッ!!」
ッ
ッ
「 く ら え ! 」
「 必 殺 ッ !
オ リ ー ブ ガ イ ナ 脚 ! ! 」
ッ
ッ
ブ ラ ッ ク 少 林 !
必 殺 の 上 段 振 り 下 ろ し 蹴 り ! !
ッ
ッ
ドッッ ッ ッ !
シィァァァアアア ア ア ア ア ア ア ア ! !
( 双円のオリーブガイナ脚が、TYPE-Cの頭部にHITするッ!! )
だ
が
・
・
・
ッ
クックックックックックックック…!!
ユージンが嗤う…!!
「これが噂の『オリーブガイナ脚』なのかい…?」
「しなるような見栄えのする良い蹴りとは思ったけど。」
ッ
ッ
「 全 然 大 し た 事 無 い … ね ッ ♪ 」
そ
れ
じ
ゃ
あ
!
「始めようか…!!」
「楽しい愉しい…!!」
ッ
ッ
「 『 プ ロ レ ス の 時 間 を … さ ァ ッ ! ! 』 」
ツ
ゥ
・
・
少林は冷や汗が流れる感覚を覚えた…ッ!!
恐怖(おそ)れているのかッ!私はッ!!
“あの事件”の時ッ!
控室に乱入をし、3分で5人の格闘士を瞬殺した、
白髭で筋肉質の老齢の漢が放った“寸止めの拳”に私は心が折れたッ。
し
か
し
!
1回戦を勝ち得た時、そのショックは払しょくしたと思ったッ。
だ
が
!
今の今!自分は“壊撃のユージン”に恐れおののいているのではないか?
否
ッ
!
例え迷おうとッ!例え見誤ろうとッ!!
今現在、両の足で立ちッ!戦いの意思を失わない限りッ!!
ッ
ッ
私 は 敗 北( ま )け て い な い ッ ! !
ッ
ッ
!
相 手 に も ! 自 分 に も !
私 は 負 け て い な い ッ ! !
ッ
ッ
『 ゆ く ぞ 壊 撃 ! 』
“ ザ ・ ジ ェ ノ サ イ ド ” 、
『 ユ ー ジ ン ・ ロ ジ ャ ー ス 』ッ ! !
ッ
ッ
少 林 寺 拳 法 の 脚 技 を 受 け よ ! !
タ
ッ
!
「 “ 4 段 蹴 り ” ィ ー ッ ッ ! ! ! 」
ドッ ババ バ バ バ ッッ ッ ! ! ! !
脛(すね)ッ!
太ももッ!
みぞおちッ!
首ッ!!
4部位を蹴り抜くッッ!!
ッ
ッ
ガ シ ィ ! !
ッ
ッ
「 な ………… ッ ! ! 」( 蹴 り 脚 を 捕 ま れ た ッ ! ! )
そして私は耳にしたッ。
ッ
ッ
「『 プゥ ロ ォ ぉレ ス 最 ぃ ぃ強 おお おお オ雄(オ) ーーーー ー ー ー ッ ッ ッ ! ! ! 』 」
ッ
ッ
ド ッッッ ズゥゥ ゥ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ン ッ ッ ! ! ! !
私は背中から、床の砂地に叩きつけられた。
だが…!
受け身は取った!!
取って!
立ち上がる!
しかしィ…!!
グ
ゥ
ニ
ィ
ィ
イ
イ
!
視界が…!
視界が歪む…ッ!!
ッ
ッ
それから、私は、また耳にした!!
ッ
ッ
「 『 ネ メ ア フ ァ ン グ ッッッ ! ! ! ! 』 」
ドッッッ ッ ッ
ゴォォオオオオ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ! ! !
ッ
ッ
私 の 首 に 激 痛 が 走 っ た !
ネ メ ア フ ァ ン グ !
極 太 の 腕 部 を 首 に 叩 き つ け る 、 ラ リ ア ッ ト で あ っ た ! !
ーーーーーー