準々決勝4試合の内、3試合が終了した。
〇準々決勝・第一試合
『ブラック少林(しょうりん)』
少林寺拳法
乗機『双円(そうえん)』
VS
『ユージン・ロジャース』
プロレス
乗機『TYPE-C(タイプ シー)』
勝者:『ブラック少林(しょうりん)』
決まり手:『真・オリーブガイナ脚(きゃく)』
〇準々決勝・第二試合
『チャートチャーイ・マウラー』
ボクシング
乗機『ワイクルー』
VS
『ブラド・バラハ』
コマンド・ボクシング
乗機『80-O(エイティオ)』
勝者:『ブラド・バラハ』
決まり手:『グランド殺虫パンチ』
〇準々決勝・第三試合
『ジェーン☆乙姫(おつひめ)』
日本拳法
乗機『変幻衣装士(コスプレイヤー)』
VS
『大蛇(おろち) 勝美』
大蛇流空手
乗機『F-44リベンジャー』
勝者:『大蛇 勝美』
決まり手:『とある最終兵器の閃光大蛇(シャイニング・オロチ)』
・
・
・
・
・
そして…。
第四試合。
準々決勝最終戦は…。
片や。
『孫 秀炎(スン シウヤン)』
元白華鳳凰拳
乗機『千功者(せんこうしゃ)』
ッ
片や。
『三筒 平城(みつつ へいじょう)』
南辰館空手
乗機『花巻修斗(はなまきしゅうと)』
ッ
ッ
- 孫 秀炎(スン シウヤン)。
元々は幻の中国拳法・白華鳳凰拳を学ぶ
一人の拳士であったが、後から入門してきた
『李 白鳳(リー パイフォン)』の才能に
驚愕(きょうがく)を覚える。
一人の拳士であったが、後から入門してきた
『李 白鳳(リー パイフォン)』の才能に
驚愕(きょうがく)を覚える。
そうして、こう感じる。
ッ
この『漢(おとこ)』と同じ事をしていてはッ!
この“漢”には勝てない…ッ!!
ッ
故に李に勝つ為に、空手で言うトコロの正拳突き。
『崩拳(ほうけん)』の修練のみを行うようになった。
し
か
し
師より「それは白華鳳凰拳でない」と言われる。
そ
れ
で
も
それでも孫は李に勝ちたかった。
故
に
孫は破門を申し込み、
それが受理された。
ッ
ッ
それから、孫はバイトと修練。
そして野試合しながら“崩拳”の練度高めていく。
月日が流れ。孫は崩拳のみの想いだけの漢となり。
孫は顔から『表情』を失った。
そして野試合しながら“崩拳”の練度高めていく。
月日が流れ。孫は崩拳のみの想いだけの漢となり。
孫は顔から『表情』を失った。
それから孫は“鉄面皮(てつめんぴ)”
と呼ばれるようになった。
と呼ばれるようになった。
ッ
ッ
そこまで自分を追い詰めた今なら…!
李と立ち合える…ッ!!
ッ
機は熟したと思う孫であったが、
『白華鳳凰拳』、ひいては『中国武術省』から、
離れた身の為である、孫は鼻つまみ者扱いされ、
大会は出禁。拳法道場に入る事も許されなかった。
『白華鳳凰拳』、ひいては『中国武術省』から、
離れた身の為である、孫は鼻つまみ者扱いされ、
大会は出禁。拳法道場に入る事も許されなかった。
そ
ん
な
あ
る
日
の
事
ORGOGLIO(オルゴーリョ)の試合で
解説者をしていた白華鳳凰拳の先輩の、
張 英傑(チャン インチェ)を見かけ、
彼を頼ったトコロ、中国武術省から
解説者をしていた白華鳳凰拳の先輩の、
張 英傑(チャン インチェ)を見かけ、
彼を頼ったトコロ、中国武術省から
「ORGOGLIO最大トーナメントで
優勝したのなら、
李白鳳との立ち合いを考えよう。」
との言葉を頂く。
「我、機を得たり!!」
孫の道は拓(ひら)けたのである!!
・
・
・
・
・
1回戦を必殺の“崩拳”でもって、
1撃で勝ち上がった『孫 秀炎(スン シウヤン)』。
2回戦たる準々決勝は如何に…ッ!?
対
し
!
- 三筒 平城(みつつ へいじょう)
実戦派空手の中では、大蛇流に続いて位置する巨大勢力である
“南辰館”の全日本選手権無差別級、上位常連。
ッ
半t(トン)を超える積み上げられた袋を、バランスを崩さずに
運べる事から“花巻運輸にリフトはいらねぇ”と言わしめる。
ッ
トーナメントに出場したのは、
南辰館館長・松 泰達(まつ やすたつ)の要望からだ。
経緯は下記の通りである。
南辰館館長・松 泰達(まつ やすたつ)の要望からだ。
経緯は下記の通りである。
「このトーナメントに、かつて、
南辰館全日本選手権重量級の王者となった、
『北海 右権(ほっかい うごん)』が出る事になってね。」
南辰館全日本選手権重量級の王者となった、
『北海 右権(ほっかい うごん)』が出る事になってね。」
「経歴は隠すようだが、王者となった男が、
他の有象無象に負けるのは困るからねぇ。」
他の有象無象に負けるのは困るからねぇ。」
「そこでチミだよ、三筒くん。」
「チミが右権に勝てばなんら問題が無い。」
「南辰館強しと言う事だよ。」
「南辰館強しと言う事だよ。」
「そしてチミが負けたとしても、
あくまで上位の常連。
王者じゃないからね。」
あくまで上位の常連。
王者じゃないからね。」
「南辰館の名に傷はつかない。」
「もっとも。チミが負けるとは思えんがね。」
「どうかね、三筒くん?出るかね…??」
「どうかね、三筒くん?出るかね…??」
三筒は、ただ一言こう返した。
「 押 忍 ッ ! ! ! 」
と。
そして、三筒は激戦の末、
北海 右権を破り、
2回戦たる準々決勝に進出する。
・
・
・
・
・
そんな三筒 平城…。
彼はかつてこう言った事がある。
「闘いは理由があって、初めて“リアル”になる。」
「リアルじゃない闘いは…。闘いとは言えない。」
また、こうとも言った。
「試合において、
闘っている者が考える事は
“勝つ事”ではないと考えている。」
ー 一番効果的な技を。
ー 一番効果的な距離で。
ー 一番効果的なタイミングにて…。
一番速いスピードで刺す!!
無
論
!
ー 一瞬一瞬を…。
全 力 で ! ! !
そ
の
中
で
は
!
ー 勝とうとする意欲すらが…ッ!!
ッ
ッ
『 邪 念 ッッッ !!!! 』
ストイックな…。
それで居てリアルな。
その思考。
さながら“求道者”。
求道。
それが三筒 平城が、
求めるモノなのか?
恐らくは…否(ちがう)。
三筒だから。
三筒 平城だから。
そ
う
だ
三筒 平城だから…。
そうなのである…ッ。
ッ
ッ
ッ
さて、この試合。
武人。漢。雄。
と言った言葉よりも…ッ。
『 狂 気 ( く る い ぎ )』
とでも言う言葉が似合う
この2人…ッ。
この試合…。
一体…。
どうなるものか…?
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
○クロガネの賛歌 亜種 『黒の伝説re:write』
第 2 1 話 「 狂 気( く る い ぎ ) 」
原案・手拭
筆者・REO=カジワラ
筆者・REO=カジワラ
○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『観客席』
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
ザワザワ ザワザワ ザワザワ
ざわめく観客達…ッ!
今か今かと、第四試合を待つ観客…ッ!!
その観客席の最後方…。
壁に寄りかかり…。
闘技場を見据える…。
一人の男が居た…ッ。
その男は一見すると、
モデルのような男であった。
178cmの身長。
髪をポニーテールのように束ね、
前髪はややボサっとしているが、
その様が、野性味を醸(かも)し出している。
サングラスをかけている。
右頬(ほお)に斜めに入った切り傷がある。
黒のタートルネックに、
水色のジーンズ。
そして紅(あか)いコートを
身にまとっている。
そんな美しい男に…。
声をかける巨人が一人。
「失礼(エクスキュゼ ムワ)。」
「もしや貴殿…。」
「“拳王”李 白鳳(リー パイフォン)氏では?」
そう問いかけた208cmの巨人は…。
とても…。とても『青い男』であった。
とても…。とても『青い男』であった。
先が鋭く。下に曲がった鼻を持ち。
青い外套(がいとう)を身に纏(まと)い。
青い外套(がいとう)を身に纏(まと)い。
静謐(せいひつ)を覚える、顔立ちをし。
年月(としつき)を感じる、皺(しわ)が刻み込まれ。
年月(としつき)を感じる、皺(しわ)が刻み込まれ。
整った頭髪と。整った顎髭(あごひげ)と。
髪が青くて。顎髭(あごひげ)も青くて。
眉も青い。
その男が名を名乗る…。
「私は『鷲鼻のバトゥロ(わしばな の ばとぅろ)』と言う者…。」
「『バトゥロ・オーギュスタン』。と言えば、お見知り置きかな?」
美しき、その男…。
李 白鳳(リー パイフォン)は答える。
「私が知る『バトゥロ・オーギュスタン』とは、
随分違う風貌(ふうぼう)をしているアルが…。」
「あなたのその、強者と思わしき佇(たたず)まい。」
「微(かす)かながらも、耳に聞こえる機械音。」
「並々ならぬ理由(わけ)がある事が察せられるアル。」
そしてこう言う。
「そう。私は『李 白鳳(リー パイフォン)』アル。」
「世界ボクシング団体。通称『WBG』の伝説的な無敗のチャンプと出会えて、光栄アル…ッ。」
バトゥロ。
「身を隠しての『観戦中』スマンね。」
「だが、前々からその噂を聞いていた『操機武術大会』無敵のチャンプ。」
「声をかけずにはいられなかったよ。」
バトゥロは問う。
「この大会を観戦に来たのは、
やはり『孫 秀炎(スン シウヤン)』の試合を観にかね?」
李 白鳳。
「選手紹介のアナウンスにあった通りアル。」
「私を超える為に、
孫先輩は『白華鳳凰拳』からの破門を良しとしたアル。」
「孫先輩の『崩拳(ほうけん)』には、
何人(なんびと)たりとも寄せ付けない、
『狂気(くるいぎ)』のようなモノがあったアル。」
続ける。
「出来れば、今、すぐにでも、闘いたいアルが…。」
「世話になっている『中国武術省』の約束事を、
反故(ほご)する訳にもいかないアルからな。」
そして、こう言う。
「優勝を見届ける。それが今、私に出来る事アル。」
バトゥロは…。
「…ッ。」
静かにうなずく。
李 白鳳。
「チャンプ・バトゥロ殿も、やはり…?」
バトゥロ。
「ブラド・バラハのアナウンスにあった通りだよ。」
「たまたま見ていた、TVのCMに、
ブラド・バラハの姿を見つけてね。」
「もしやと思い、来てみれば案の定だ。」
「彼の想いを受ける為にも、闘わねばならぬだろう。」
李 白鳳もまた。
「…ッ。」
静かにうなずく。
バトゥロ。
「して、拳王。」
「この試合…。」
「どう見るかね?」
李 白鳳。
「空手家・三筒のダメージは甚大アルな。」
「比べて、孫先輩は無傷。」
「単純に考えるなら、孫先輩の有利が動かないアルが…。」
「三筒氏には、何か図り知れないモノを感じるアル。」
バトゥロ。
「そう見るか。実はね、拳王。私も同じなのだよ。」
「ムッシュ・三筒は、何か『狂気(くるいぎ)』染みたモノを感じるのだよ。」
「ムッシュ・孫とはまた別種のね。」
「その『狂気(くるいぎ)』が何かを起こす。そう思えてならぬのだよ。」
李 白鳳。
「チャンプ・バトゥロ殿も、そうアルか…。」
バトゥロ。
「然れば、この試合。」
李 白鳳。
「見届けるまでアルな。」
ドドドドドドドドワァァァァア ア ア ア ア ア ア ア ! ! ! !
機体が入場する!
観客達の大歓声が響いた!!
○“ORGOGLIO(オルゴーリョ)ドーム”『闘技場』
2機の修斗が入場する。
『孫 秀炎(スン シウヤン)』の
搭乗機はカスタム修斗『千功者(せんこうしゃ)』。
搭乗機はカスタム修斗『千功者(せんこうしゃ)』。
のっぺらぼうみたいな顔に『光る丸目』。
付き過ぎてない筋肉を形取ったボディは、
なめらかでいて、無機質でもある。
付き過ぎてない筋肉を形取ったボディは、
なめらかでいて、無機質でもある。
そして“巨体”。崩拳の威力を重視したパワー重視の機体…!
『三筒 平城(みつつ へいじょう)』の
搭乗機は『花巻修斗(はなまきしゅうと)』。
勤め先のPRも兼ねた名称。小型のスピードタイプの修斗だ。
搭乗機は『花巻修斗(はなまきしゅうと)』。
勤め先のPRも兼ねた名称。小型のスピードタイプの修斗だ。
1回戦の激戦故の機体の亀裂が凄まじい…ッ!
……ッ!!
互いに睨(にら)み合う…ッ!!
…ジッ!!
互いに熱を帯びる…ッ!!
ゴゥ…!!
体の芯から熱くなる…ッ!!
…ツゥ!!
互いに汗を掻く…ッ!!
そ
し
て
!
~~~……ッッ!!!
互いに認め合う…ッ!!
ッ
コイツはッ!
ッ
とんでもなく強ぇッ!!とッ!!
ッ
後は!ブツかり合うまでッ!!
ッ
それはッ!!
今
ッ
!
ドォォオ オ オ オ オ オ ン ! !
闘いの銅鑼(どら)が鳴り響いた!!
ドン!
千功者(せんこうしゃ)は構えるッ!!
拳を突き出す事を前提とした崩拳(ほうけん)の型!!
ズァ!
花巻修斗(はなまきしゅうと)は構えるッ!!
両拳で顔面を守る、顔面有りの空手の型ッ!!
…!!
……!!
………!!
両者動かない…ッ。
互いが互いに敬意を表し…ッ。
お互いの一撃を警戒をしているからだ…ッ。
ズ…ッ!
千功者は前進する…ッ。
ス…ッ!
花巻修斗は後退する…ッ。
ズゥ…ッ!
千功者はまた前進する…ッ。
スゥ…ッ!
花巻修斗はまた後退する…ッ。
ズゥ…ッ!
スゥ…ッ!
ズゥ…ッ!!
スゥ…ッ!!
ズゥ…ッ!!!
スゥ…ッ!!!
千功者の前進と…ッ。
花巻修斗の後退…ッ。
ッ
繰り返す…ッ!
繰り返す…ッ!!
繰り返す…ッ!!!
ッ
孫 秀炎(スン シウヤン)は思考する…ッ。
(どう言う気か…?)
(もっと直情に攻める漢思うたが…ッ。)
(何故下がるか、三筒平城…??)
ッ
(ワタシの崩拳に打つ手無しか?)
(いや…。この漢。そう言う漢じゃあないよ。)
(あれ程の“熱密度”を生み出したあの試合…ッ。)
(アレを出来る“漢”が手が無い訳無いよ。)
ッ
(では、何思うか、三筒平城…??)
(ワタシ、どうすれば良いか???)
ッ
ッ
(愚問だたよ…ッ!!)
(全身全霊、全てをかけたこの『崩拳』に…ッ!!)
ッ
ッ
ッ
( 任 せ る だ け よ ッッッ !!!! )
ッ
ッ
ッ
千功者は前進する…ッ!
千功者は前進する…ッ!!
千功者は前進する…ッ!!!
ッ
ッ
花巻修斗は後退する…ッ!
花巻修斗は後退する…ッ!!
花巻修斗は後退する…ッ!!!
ッ
ッ
次第に…ッ!
壁へと追い詰められる、花巻修斗…ッ!!
ッ
ッ
孫ッ。
(もう少しよ…ッ!)
(もう少しで…ッ!!)
ッ
(“崩拳”の間合いッ!!)
ッ
ッ
“ 今 ”ッ ! !
ダ
ン
ッ
!
先に動いたのはッ!!
ッ
『花巻修斗』であったッ!!
ッ
ッ
“壁”であるッ!
“壁”に向かって跳躍(と)んだッ!!
ッ
ダン(壁の2/3くらいの部分へと向かい跳びッ!!)
ッ
ッ
ダン(その箇所から蹴り跳び、更なる高さに達するッ!!)
ッ
三筒ッ!!
(一番効果的な技をッ!)
(一番効果的な距離でッ!!)
(一番効果的なタイミングにてッ!!!)
(一番速いスピードで刺すッッ!!!!)
そ
れ
が
!
(この宙空からの攻撃ッ!!)
(行くぞ…ッ!孫 秀炎(スン シウヤン)ッ!!)
ッ
それは…ッ!!
言うなれば…ッ!!
三筒 平城であったッ!!
ッ
根っこから、てっぺんまで…ッ!!
ッ
ッ
三 筒 平 城 で あ っ た ッッ ! ! !
ッ
ッ
ッ
ズダダダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ! ! ! ! !
ッ
ッ
ッ
三筒 平城の攻撃が始まったッ!!
ーーーーーー