~~六の巻 「デュエル・オブ・フルーティ」~~
白昼の市街地を駆け抜ける二つの影! 一人は苦無を投じ、今一人はそれを弾き飛ばす!
常人の目ではけして捉えられない高速で馳せながら戦う彼らは忍者であった。
その形勢は苦無を投じる黒装束の男が守、それを追うオーレンジマスクの男が攻と言えるが、黒装束の男はただ逃げまわるだけではない。
その証拠に、素早さで優る黒の男は必要以上に敵との距離を開けない。
オーレンジマスクの男――マスク・ド・サンキスト・BO(ブラッド・オレンジ)を誘うように駆け抜けていた。
常人の目ではけして捉えられない高速で馳せながら戦う彼らは忍者であった。
その形勢は苦無を投じる黒装束の男が守、それを追うオーレンジマスクの男が攻と言えるが、黒装束の男はただ逃げまわるだけではない。
その証拠に、素早さで優る黒の男は必要以上に敵との距離を開けない。
オーレンジマスクの男――マスク・ド・サンキスト・BO(ブラッド・オレンジ)を誘うように駆け抜けていた。
サンキスト・BOの改造された肉体は、あらゆる打撃に耐える特殊なものである。
黒装束の男は強いて言えば打撃や投げを得意とする忍であるため相性は悪い。
今は逃げるべし! まず周囲に被害の及ばない場所へ誘い込み、そこで勝機を見出すのだ。
黒装束の男は強いて言えば打撃や投げを得意とする忍であるため相性は悪い。
今は逃げるべし! まず周囲に被害の及ばない場所へ誘い込み、そこで勝機を見出すのだ。
◆◆◆◆◆
ここで読者の方々に、サンキスト・BOについて説明を挟まねばなるまい。
彼は『マスク・ド・サンキストの一族』と呼ばれる、ある戦闘集団の一員である。
『マスク・ド・サンキストの一族』は裏社会に根を張るカポエイリスタの集団だ。その全員が『オーレンジな覆面』を被り、サンキストの名を冠するという統一感の高さが際立つ。
彼は『マスク・ド・サンキストの一族』と呼ばれる、ある戦闘集団の一員である。
『マスク・ド・サンキストの一族』は裏社会に根を張るカポエイリスタの集団だ。その全員が『オーレンジな覆面』を被り、サンキストの名を冠するという統一感の高さが際立つ。
そんな彼らには、数十年来の宿敵がいた。
初代マスク・ド・サンキスト……彼はブラッククロスの支配する非合法地下プロレスで、とある男に殺害された。
“ジ・ハンドレッド”と名乗るその男は、以後サンキストの一族から次々と命を狙われることになるのだが、それはまた別のお話。
この辺りの事情を詳しく知りたい方は、カラクリオーの公式ページから「カラクリオーWiki」の該当する項目を探すか、「クロガネの讃歌」シリーズを読んでいただきたい。
初代マスク・ド・サンキスト……彼はブラッククロスの支配する非合法地下プロレスで、とある男に殺害された。
“ジ・ハンドレッド”と名乗るその男は、以後サンキストの一族から次々と命を狙われることになるのだが、それはまた別のお話。
この辺りの事情を詳しく知りたい方は、カラクリオーの公式ページから「カラクリオーWiki」の該当する項目を探すか、「クロガネの讃歌」シリーズを読んでいただきたい。
ともかくも、一族の絆は強かった。そして、ジ・ハンドレッドも遥かに強かった。
彼を倒すために一族はブラッククロスやアムステラとまで手を結び、今なお怨敵に戦いを挑み続けている。
彼を倒すために一族はブラッククロスやアムステラとまで手を結び、今なお怨敵に戦いを挑み続けている。
サンキスト・BOも、ブラッククロスを経由して化学ニンジャ隊に加わった、闇の格闘士の一人である。
◆◆◆◆◆
場面は切り替わる。
ようやく人気のない場所に来ると、黒装束の男は一転して攻勢に出た。
腰に差した忍者刀を抜きサンキスト・BOに一閃! だがしかし、刃が通らない!
見ればサンキスト・BOの皮膚には何らかの果実的(フルーティ)な分泌液が出ており、刃を鈍らせていた。
これでは殴打と変りなく、そしてそれはクッションマテリアルで出来ている彼の肉体を傷つけられないのだ。
ようやく人気のない場所に来ると、黒装束の男は一転して攻勢に出た。
腰に差した忍者刀を抜きサンキスト・BOに一閃! だがしかし、刃が通らない!
見ればサンキスト・BOの皮膚には何らかの果実的(フルーティ)な分泌液が出ており、刃を鈍らせていた。
これでは殴打と変りなく、そしてそれはクッションマテリアルで出来ている彼の肉体を傷つけられないのだ。
ならばと関節技で仕留めにかかるが、これも失敗であった。
掴んだ腕が、これまた分泌液でぬるりと滑り、捕らえがたい。
掴んだ腕が、これまた分泌液でぬるりと滑り、捕らえがたい。
「キスキスキス! 打撃以外の対策をしてないと思ったのかいぃぃぃ?」
サンキスト・BOからは余裕の笑い声。そして反撃のカポエラキックが男の顔面を捉える!
「ぐうっ!」
男は苦悶の声を上げたが、すぐに体勢を立て直す。
そこに再び、カポエラキック!
追撃の、カポエラキック!
横薙ぎの、カポエラキック!
垂直の、カポエラキック!
黒装束の男は連続で蹴撃を喰らう!
そこに再び、カポエラキック!
追撃の、カポエラキック!
横薙ぎの、カポエラキック!
垂直の、カポエラキック!
黒装束の男は連続で蹴撃を喰らう!
……そして、サンキスト・BOの体が頭部を軸にコマのように回転!
これは『メイア・ルーア・ジ・コンパッソ(コンパス蹴り)』と言われるカポエラの技を、サンキストの一族が改良した奥義である。
これは『メイア・ルーア・ジ・コンパッソ(コンパス蹴り)』と言われるカポエラの技を、サンキストの一族が改良した奥義である。
「メイア・ルーア・ジ・サンキスト・オーレンジ!!!!!」
高速コマ回転しながらの連続蹴撃!!!!
男は思い切り弾き飛ばされる! なおもサンキスト・BOは追跡し、追撃の蹴撃!
障害物を弾き飛ばすコマの如く縦横無尽に暴れるサンキスト・BOは、やがて男を壁際に追い込み、回転ノコギリのように相手を切り刻みに行った!
男は思い切り弾き飛ばされる! なおもサンキスト・BOは追跡し、追撃の蹴撃!
障害物を弾き飛ばすコマの如く縦横無尽に暴れるサンキスト・BOは、やがて男を壁際に追い込み、回転ノコギリのように相手を切り刻みに行った!
黒装束の男は――これをガードを固めて堪える。だが防御する腕が徐々に削られていくではないか!
「きぃぃみぃぃをぉぉおぉぉぉ!!! ブラッドオ~~~~レンジにぃぃぃしてあげるよぉぉぉぉぉ!!!!!」
血飛沫を上げながら絶叫するサンキスト・BO。その姿はまさにブラッドオレンジ製造機!
あるいはブラッドオレンジ皮むき器か!?
あるいはブラッドオレンジ皮むき器か!?
壁を背にして猛攻を受ける黒装束の男は……一瞬身をかがめてキックを回避!
空を切ったキックは後ろの壁を抉り、わずかに失速。
その隙を突いて――黒の男の水面蹴りだ!
地面スレスレに体を沈めての回し蹴りによって、回転の軸となっているサンキスト・BOの頭部を攻撃。
やはり衝撃を吸収されダメージは無いが、バランスを崩したサンキスト・BOは派手に横転した。
空を切ったキックは後ろの壁を抉り、わずかに失速。
その隙を突いて――黒の男の水面蹴りだ!
地面スレスレに体を沈めての回し蹴りによって、回転の軸となっているサンキスト・BOの頭部を攻撃。
やはり衝撃を吸収されダメージは無いが、バランスを崩したサンキスト・BOは派手に横転した。
黒装束の男の反撃! いくら特殊素材に包まれた体でも例外がある。
それは……まず手先、足先。攻撃するための部位が衝撃を吸収するとあっては役に立たない。
よってサンキスト・BOの手と足は、人工筋肉と丈夫な人工皮膚を重ねた作りになっていた。
そこへ、斧のような足刀を打ち下ろす!
それは……まず手先、足先。攻撃するための部位が衝撃を吸収するとあっては役に立たない。
よってサンキスト・BOの手と足は、人工筋肉と丈夫な人工皮膚を重ねた作りになっていた。
そこへ、斧のような足刀を打ち下ろす!
メコォッ!!
地面が陥没するほどの踏み下ろし! カポエイラにとって重要な手を破壊した!
「GIYAAAAAAAAAAAAA!!!!!!」
この日サンキスト・BOにとって初めての悲鳴。
更に男の作戦……近くにあった灯油のタンクを蹴り上げると、これを空中で粉砕! 辺りに灯油が飛散した。
この上でメイア・ルーア・ジ・サンキスト・オーレンジを使おうとしても、バランスを保つことは至難。更なるサンキスト封じである。
更に男の作戦……近くにあった灯油のタンクを蹴り上げると、これを空中で粉砕! 辺りに灯油が飛散した。
この上でメイア・ルーア・ジ・サンキスト・オーレンジを使おうとしても、バランスを保つことは至難。更なるサンキスト封じである。
「……キスキスキス……私の技への対処はまずます。だけどこの無敵の体をどう攻略しますか? キッキッキッキッキィィィス……」
サンキスト・BOの戦意は未だ衰えず。それもそのはず、技を封じられても、ここまで負ったダメージは彼のほうが軽いのだ。
「キィィィィス!!!!!」
襲い来るサンキスト・BO。手を破壊されても自慢の蹴り技で果敢に仕掛ける。
ローキック! だが黒装束の男はカウンターで膝を打つ! 逆に足を傷めたサンキスト・BO!
ローキック! だが黒装束の男はカウンターで膝を打つ! 逆に足を傷めたサンキスト・BO!
「キィィィィィィィス!!!!!!!!!」
胴回し回転蹴り! これを黒装束の男は身を翻して回避!
その状態からバック転し、オーバーヘッド気味の延髄斬りを放つ!
その状態からバック転し、オーバーヘッド気味の延髄斬りを放つ!
大日本帝國忍術・百の技の一つ……輪廻!!!
強烈な延髄斬りが! これもダメージは拡散したがサンキスト・BOの姿勢が前屈みになる。
そこを狙って黒装束の男は掴みかかった!
覆いかぶさるようにして腰に両腕を回し、がっちりとホールド。分泌液で多少滑ってもこれならば問題無い!
ジャンプしながら頭上まで持ち上げると、相手の体を背中から落とすパワーボムじみた投技!
そこを狙って黒装束の男は掴みかかった!
覆いかぶさるようにして腰に両腕を回し、がっちりとホールド。分泌液で多少滑ってもこれならば問題無い!
ジャンプしながら頭上まで持ち上げると、相手の体を背中から落とすパワーボムじみた投技!
大日本帝國忍術・百の技の一つ……剛力弾!!!
グシャァァァァァーーーッ!!!!
地面にクレーターができるほどの衝撃が走る!
だが、あなや! なんたることか、サンキスト・BOの体が高速の微振動。これは受けた衝撃が体中に伝播し発散しようとする兆候だ!
だが、あなや! なんたることか、サンキスト・BOの体が高速の微振動。これは受けた衝撃が体中に伝播し発散しようとする兆候だ!
ビィィィン……ビィィィン……バシィッ!!!!
だが剛力弾の衝撃はあまりに強く、地面に発散しても収まりきらない。
結果、サンキスト・BOの体を中心に衝撃波の爆発が生じ、黒装束の男も弾き飛ばされた!
結果、サンキスト・BOの体を中心に衝撃波の爆発が生じ、黒装束の男も弾き飛ばされた!
「ガハッ!」と苦悶の声を上げた黒装束の男。大きく弾かれて壁に激突し、ダメージは浅くない様子。
対するサンキスト・BOも衝撃こそ和らげたが、まだ立ち上がることが出来ない。彼も少なからぬダメージを受けている。
対するサンキスト・BOも衝撃こそ和らげたが、まだ立ち上がることが出来ない。彼も少なからぬダメージを受けている。
「キス……キス……改造した肉体で……こんな奴に手こずるなんて……。こんなことじゃあ、一族の悲願なんか……初代サンキストに笑われるよ……」
よたよたと立ち上がったサンキスト・BOは、彼ら一族の偉大なる祖、初代マスク・ド・サンキストに思いを馳せる。
地下プロレスで「カポエイラ+反則攻撃」をする、覆面の残虐ファイターというサンキストスタイルは、初代サンキストによって確立された。
だが、そのサンキストは、伝説のチャンプ・ジ・ハンドレッドによって、リング上で秒殺された。
地下プロレスで「カポエイラ+反則攻撃」をする、覆面の残虐ファイターというサンキストスタイルは、初代サンキストによって確立された。
だが、そのサンキストは、伝説のチャンプ・ジ・ハンドレッドによって、リング上で秒殺された。
恨めしい! 初代サンキストの足跡を思えば、ジ・ハンドレッドが恨めしい!
サンキスト・BOが当初ブラッククロスに入団し、次いで化学ニンジャ隊に移籍したのは、そのサイボーグ化技術により新たな力を得るためだった。
その結晶たるこの肉体が、どこの馬の骨とも知れぬ男に勝てぬなど……。
サンキスト・BOが当初ブラッククロスに入団し、次いで化学ニンジャ隊に移籍したのは、そのサイボーグ化技術により新たな力を得るためだった。
その結晶たるこの肉体が、どこの馬の骨とも知れぬ男に勝てぬなど……。
勝ちたい。
不意に、サンキスト・BOは初代サンキストが見守る視線を感じた。
「……勝ちたい……勝てる。そうだ、私にはまだ出来るはずだ。
必殺の……メイア・ルーア・ジ・サンキスト・オーレンジ!!!!!」
必殺の……メイア・ルーア・ジ・サンキスト・オーレンジ!!!!!」
回転! サンキスト・BOは再び頭頂部を地面に付け高速回転、メイア・ルーア・ジ・サンキスト・オーレンジで黒装束の男に突撃する!
蹴撃! 蹴撃!!
黒装束の男はアクロバティックな動きでこれを躱すが、追尾ミサイルじみて追いかけるサンキスト・BO。地面に撒かれた油などなんのその。
斧のようなキックが男を掠める。一発、二発、三発!
蹴撃! 蹴撃!!
黒装束の男はアクロバティックな動きでこれを躱すが、追尾ミサイルじみて追いかけるサンキスト・BO。地面に撒かれた油などなんのその。
斧のようなキックが男を掠める。一発、二発、三発!
だがしかし……! 路面状況は戦いのダメージで悪化しているのだ。石につまづきサンキスト・BOがふらつき減速。
見て取った黒装束の男も覚悟を決め、飛び込む!
ガチィッ! ――と、再度男はサンキスト・BOの体をホールド。先刻の剛力弾と同じ姿勢に持ち込んだ。
だが今回の技は、先ほどと若干異なる。同じ技を同じように決めても、このサンキスト・BOは倒せない。
ではどうするか?
見て取った黒装束の男も覚悟を決め、飛び込む!
ガチィッ! ――と、再度男はサンキスト・BOの体をホールド。先刻の剛力弾と同じ姿勢に持ち込んだ。
だが今回の技は、先ほどと若干異なる。同じ技を同じように決めても、このサンキスト・BOは倒せない。
ではどうするか?
黒装束の男の腕は、サンキスト・BOを捕らえてはいたが、完璧にロックしてはいない。
その両手は、まるで神仏に祈るように合掌している!
そして一言――
その両手は、まるで神仏に祈るように合掌している!
そして一言――
「南無阿弥陀仏……」
それは祈りだった。仏に勝利を祈願したのか。それともこれから仕掛ける敵への哀れみかは分からない。だが男は念仏を唱えた。
サンキスト・BOの身体はもう鳥肌など立たぬ身体となっているが、彼は寒気を感じていた。
この技は危険だ――と。
この技は危険だ――と。
手をがっちり組むと黒装束の男がジャンプ! 先程の二倍のジャンプだ!
そして力いっぱい叩きつける! 覚悟の力で先程の二倍の力で叩きつける!
その速度も先程の二倍! ならばこの一撃は先程の技の8倍の威力となるはずだ!
古人曰く「押して駄目ならもっと押せ」!
そして力いっぱい叩きつける! 覚悟の力で先程の二倍の力で叩きつける!
その速度も先程の二倍! ならばこの一撃は先程の技の8倍の威力となるはずだ!
古人曰く「押して駄目ならもっと押せ」!
大日本帝國忍術・百の技の一つ…… 念 仏 ・ 剛 力 弾 !!!
結論から言うとこの技は成功しなかった。
それは互いの鬩ぎ合いの結果ではなく……突然の乱入者による結果である。
それは互いの鬩ぎ合いの結果ではなく……突然の乱入者による結果である。
化学ニンジャ隊のシルバー四天王デッド・イーグルは、指令によりサンキスト・BOの援護に現れた。
その名の通り自慢の翼をはためかせ、現場近くに到着。味方を見つけるために改造された目をしかめ始めると、爆発のような轟音が轟いたではないか。
その名の通り自慢の翼をはためかせ、現場近くに到着。味方を見つけるために改造された目をしかめ始めると、爆発のような轟音が轟いたではないか。
それは黒装束の男が放った剛力弾の衝突音だった。
聞いた途端、デッド・イーグルは不安に駆られる。サンキスト・BOの戦闘スタイルから考えて、あのような音が鳴ることはない。
では敵手の技によるものか?
彼は音のした方へ旋回していった。
聞いた途端、デッド・イーグルは不安に駆られる。サンキスト・BOの戦闘スタイルから考えて、あのような音が鳴ることはない。
では敵手の技によるものか?
彼は音のした方へ旋回していった。
すると、それは視界に突如現れた。建物の間を黒装束の男が、サンキスト・BOを抱えて飛び上がってきたのだ。
「負けている!?」
サンキスト・BOは、仕事ぶりや性格に非常に難があるが、実力は四天王級と言われる忍である。それを追い込む敵の存在に、驚きを禁じ得なかった。
(あのまま落下すればサンキスト・BOは死ぬかもしれん)
デッド・イーグルは咄嗟の判断でガトリングガンを掃射! サンキスト・BOごと敵を蜂の巣にしようとした。
サンキスト・BOの特殊なボディはこの弾丸の雨に耐えたが、黒装束の男はその身に数発被弾。だが、彼は手を離さなかった。
サンキスト・BOの特殊なボディはこの弾丸の雨に耐えたが、黒装束の男はその身に数発被弾。だが、彼は手を離さなかった。
(耐えてるだと!?)
再びデッド・イーグルは驚愕。
その間に空を舞うデッド・イーグルは二人を通過してしまい、射角が取れなくなると、背後で先刻聞いた以上の轟音が轟いた……。
その間に空を舞うデッド・イーグルは二人を通過してしまい、射角が取れなくなると、背後で先刻聞いた以上の轟音が轟いた……。
旋回して現場に舞い戻ったデッド・イーグルは、羽ばたきながら地上の光景に息を呑んだ。
地面に叩きつけられたサンキスト・BOは、潰れた果実のように血を撒き散らして倒れている。
地面に叩きつけられたサンキスト・BOは、潰れた果実のように血を撒き散らして倒れている。
男の念仏・剛力弾は、成功はしなかったが失敗もしなかった。その威力は、サンキスト・BOの戦闘力を失わせるに十分だったのだ。
クッションマテリアルはダメージを殺しきれず破裂しているのが見て取れる。まだ息はあるだろうか? デッド・イーグルは現場を観察しながら息を呑んだ。
彼の目がもう一人の男に向けられる。
黒装束の男はデッド・イーグルを睨み据えていた。
己とサンキスト・BOの血で装束を黒光りさせながら、なおも戦意に満ちた目でこちらを……。
クッションマテリアルはダメージを殺しきれず破裂しているのが見て取れる。まだ息はあるだろうか? デッド・イーグルは現場を観察しながら息を呑んだ。
彼の目がもう一人の男に向けられる。
黒装束の男はデッド・イーグルを睨み据えていた。
己とサンキスト・BOの血で装束を黒光りさせながら、なおも戦意に満ちた目でこちらを……。
デッド・イーグルの目に内蔵されたカメラは動画で、静止画で、つぶさに敵の記録を撮る。
そんな作業を終えると、彼の目は、表情は猛禽のそれに変化した。
再び、ガトリングガンの掃射!
飛びのいて躱す黒い男、反撃に苦無を空中へ投擲!
だがデッド・イーグルは容易に回避し、それに数百倍する弾丸を降らす!
そんな作業を終えると、彼の目は、表情は猛禽のそれに変化した。
再び、ガトリングガンの掃射!
飛びのいて躱す黒い男、反撃に苦無を空中へ投擲!
だがデッド・イーグルは容易に回避し、それに数百倍する弾丸を降らす!
建物の影に隠れつつ逃れる黒装束の男。だがデッド・イーグルは、敵がサンキスト・BOから離れたのを確認すると、今度はミニミサイルによる攻撃!
閑静な街の一画に本物の爆発が響き渡った!
閑静な街の一画に本物の爆発が響き渡った!
デッド・イーグルは旋回しつつ敵の姿を確認しようとする。手負いの内に殺して置かなければ厄介となるだろう、と。
だがその時、彼の更に上空を巨大な影が過る。
だがその時、彼の更に上空を巨大な影が過る。
(ロボだと!?)
それは黒装束の男が所持する黒塗りのロボットだった。
ロボットは煙に包まれる一画に着地すると、黒装束の男をコックピットに乗せ、再び飛翔。
デッド・イーグルは持てる限りの火器で攻撃したが、人と十数mのロボでは格が違う。
追撃は断念せざるを得なかった。
ロボットは煙に包まれる一画に着地すると、黒装束の男をコックピットに乗せ、再び飛翔。
デッド・イーグルは持てる限りの火器で攻撃したが、人と十数mのロボでは格が違う。
追撃は断念せざるを得なかった。
◆◆◆◆◆
デッド・イーグルの報告を受けた機械将軍は、不快であった。それでもデッド・イーグルを叱責するに止め下がらせる。
手元のディスプレイには彼の送信した画像が映されている。全身黒ずくめの忍者。化学ニンジャに対抗する者。
手元のディスプレイには彼の送信した画像が映されている。全身黒ずくめの忍者。化学ニンジャに対抗する者。
「……」
気にはなったが、所詮はネズミだ。サンキスト・BOの損失は小さくないが、差し当たって今後の作戦行動に変更は無い。
そう、今のところは……。
そう、今のところは……。