パァンと文字通りの音がしてリングがライトアップされる。
アァンアァンアァンと木霊する音もおれの耳朶を打つ。
だが俺はそんなことよりまず第一に突っ込みたいのは
どう考えてもこんなごく一般的なサイズのリングがあの大仏ビスカルチェに
入りきるわけねーだろっていう点それ一つだった。
いやいややいや無理だってこれどんなに収納上手のオバタリアンでもこれは無理。
物理的にありえないんだがよく考えたら物理的にありえない肉体を持っているうえに
精神的にもこれはあり得ないというしかないマチョズム神父がいることを思い出し落ち着く。
なんだつまりこれは夢で実は俺はまだホテルでぐう好か寝ているんだな。
ははは、こまっちゃうなぁははは。
悪夢なら早く冷めろよおい!
「兄弟よ、こちらの準備は完了したよ」
<分かった、では弟よ、行ってくる>
<兄さん、解説は任せたからね>
会場のスピーカーから音声が届くがもちろんそれは他のビスカルチェ。
きっと他のビスカルチェ像にも同じようにリング会場があって
そのリング会場同士を電波かなんかで中継しているんだろう。
うん、プロレスにはよくある話。これって現実的よね?
とかなんとかくだらないことを考えていたら俺の真上から突然
巨大なモニターがズギャアとものすごい勢いで落下してくる。
「うああ!?」
あぶねえ、危うく足踏まれかけたぞおい!
「おや、申し訳ありません。お怪我は?」
「やってからお怪我はとかいうなまずやる前にちゃんと
今から降ろしますけどよろしいでしょうかかしこと言ってからやれ!」
「これは失礼しました」
べ、別にこれは夢なんだからもう好き放題言ってやりたい放題突っ込みいれてもいいんだよね!
俺の暴走は止まらない。
「で、これなによ?」
「見ての通りモニターですよ。
兄弟の活躍を中継できるように手配しておきました。
では映像のほうをどうぞ。楽しいスパーの始まりです」
「は?すぱぁ?」
後ろにいるビスカルチェへ向けていた首を前にぐいっと戻せば、
まさかなんとものすごい勢いでがしこんがしこんがしこんがしこんがしこんと走る
二体の巨大ビスカルチェ、というか例の十倍ビスカルチェ像だ。
う、動く、動くのかこいつゥなんて昔見たアニメのセリフを言いそうになったが
オタクであることはおれの社会的立場を吟味して発言しないようにしておく。
インドア趣味がマッスル編集長にばれたらどうなるか知れたもんじゃないしな。
「実は今貴方が乗り込んでいるこれは、私たちの身体を忠実に再現したトレーニング・マシンです」
「おい今なにさらっととんでもないこと言いやがったおい!」
「いえ、ですからご説明をと思いましてね。
遠い宇宙の果てで出会った我らが師父よりいただいた、
それはそれは霊験あらかたなスーパー・マッスル・マシンなのです。
出力・持久力・瞬発力・そして被弾損耗を忠実に再現し、
十倍の大きさにって発生する空気抵抗すらも身体に対する負荷として完璧に実現した
まさしく新世代の究極思考型マッスル・トレーニングといえます。
ま、かみ砕いて言えばモーション・トレース・システムの亜流ってことろですか」
「亜流すぎるだろ!!」
さすが悪夢だ、ぶっ飛んでいる。
ここにマッスル編集長がいたら絶賛して
「ぜひ私に乗せてくれ!」
とか言い出すだろうが生憎と俺は常識人を気取っているのでいわないが
しかし何ともこれはひどいとしか言いようのない設定だ。
つーか空気抵抗を与えることで筋肉に負荷がって部分はまあ許してやるとしても
ダメージが返ってくるのは問題がありすぎるんじゃあありませんか?
もし東部に弾丸くらったら頭が吹っ飛ぶの?
首がはねられたってメッセージが出るの?
ばかなの?
死ぬの?
ていうか腕とか普通に折れたらアウトだろとしか言いようがない!
俺は、俺のファミリー・ネームを決めた七代前の金曜日さんをぶんなぐりに行きたい。
あんたがへんな名前にしたせいで金曜出版のプロレス誌に就職したんだ、
お前のせいでこんな目に合ってるんだ、責任とれご先祖!
・・・・あ、いやよく考えたらこれ夢なんだっけ悪夢なんだから別にいいかははは。
現実逃避と空元気が寒いぜ、俺。
「で、どこに向かってんのよ」
気を取り直して俺は質問する。うん、ポジティヴ・シンキンッ!
「どうやら海岸の方へ向かっているようですね。
海側からアムステラ軍が進撃したようです。
米軍の機音は・・・・しませんね、どうやらステルス船か何かできたようです。
兄弟、どうやらあなた方二人のショー・タイムのようですよ」
<招致、あと十二秒で現地に到着する!>
<コールを頼むよ、兄さん>
コール?コールとは何ぞや。
残り十秒ほどしかない時間では俺の現実逃避した脳では想像する行為すら始まらず
したがって隣にいるビスカルチェの第一声をもって疑問は答えへと到達した。
アァンアァンアァンと木霊する音もおれの耳朶を打つ。
だが俺はそんなことよりまず第一に突っ込みたいのは
どう考えてもこんなごく一般的なサイズのリングがあの大仏ビスカルチェに
入りきるわけねーだろっていう点それ一つだった。
いやいややいや無理だってこれどんなに収納上手のオバタリアンでもこれは無理。
物理的にありえないんだがよく考えたら物理的にありえない肉体を持っているうえに
精神的にもこれはあり得ないというしかないマチョズム神父がいることを思い出し落ち着く。
なんだつまりこれは夢で実は俺はまだホテルでぐう好か寝ているんだな。
ははは、こまっちゃうなぁははは。
悪夢なら早く冷めろよおい!
「兄弟よ、こちらの準備は完了したよ」
<分かった、では弟よ、行ってくる>
<兄さん、解説は任せたからね>
会場のスピーカーから音声が届くがもちろんそれは他のビスカルチェ。
きっと他のビスカルチェ像にも同じようにリング会場があって
そのリング会場同士を電波かなんかで中継しているんだろう。
うん、プロレスにはよくある話。これって現実的よね?
とかなんとかくだらないことを考えていたら俺の真上から突然
巨大なモニターがズギャアとものすごい勢いで落下してくる。
「うああ!?」
あぶねえ、危うく足踏まれかけたぞおい!
「おや、申し訳ありません。お怪我は?」
「やってからお怪我はとかいうなまずやる前にちゃんと
今から降ろしますけどよろしいでしょうかかしこと言ってからやれ!」
「これは失礼しました」
べ、別にこれは夢なんだからもう好き放題言ってやりたい放題突っ込みいれてもいいんだよね!
俺の暴走は止まらない。
「で、これなによ?」
「見ての通りモニターですよ。
兄弟の活躍を中継できるように手配しておきました。
では映像のほうをどうぞ。楽しいスパーの始まりです」
「は?すぱぁ?」
後ろにいるビスカルチェへ向けていた首を前にぐいっと戻せば、
まさかなんとものすごい勢いでがしこんがしこんがしこんがしこんがしこんと走る
二体の巨大ビスカルチェ、というか例の十倍ビスカルチェ像だ。
う、動く、動くのかこいつゥなんて昔見たアニメのセリフを言いそうになったが
オタクであることはおれの社会的立場を吟味して発言しないようにしておく。
インドア趣味がマッスル編集長にばれたらどうなるか知れたもんじゃないしな。
「実は今貴方が乗り込んでいるこれは、私たちの身体を忠実に再現したトレーニング・マシンです」
「おい今なにさらっととんでもないこと言いやがったおい!」
「いえ、ですからご説明をと思いましてね。
遠い宇宙の果てで出会った我らが師父よりいただいた、
それはそれは霊験あらかたなスーパー・マッスル・マシンなのです。
出力・持久力・瞬発力・そして被弾損耗を忠実に再現し、
十倍の大きさにって発生する空気抵抗すらも身体に対する負荷として完璧に実現した
まさしく新世代の究極思考型マッスル・トレーニングといえます。
ま、かみ砕いて言えばモーション・トレース・システムの亜流ってことろですか」
「亜流すぎるだろ!!」
さすが悪夢だ、ぶっ飛んでいる。
ここにマッスル編集長がいたら絶賛して
「ぜひ私に乗せてくれ!」
とか言い出すだろうが生憎と俺は常識人を気取っているのでいわないが
しかし何ともこれはひどいとしか言いようのない設定だ。
つーか空気抵抗を与えることで筋肉に負荷がって部分はまあ許してやるとしても
ダメージが返ってくるのは問題がありすぎるんじゃあありませんか?
もし東部に弾丸くらったら頭が吹っ飛ぶの?
首がはねられたってメッセージが出るの?
ばかなの?
死ぬの?
ていうか腕とか普通に折れたらアウトだろとしか言いようがない!
俺は、俺のファミリー・ネームを決めた七代前の金曜日さんをぶんなぐりに行きたい。
あんたがへんな名前にしたせいで金曜出版のプロレス誌に就職したんだ、
お前のせいでこんな目に合ってるんだ、責任とれご先祖!
・・・・あ、いやよく考えたらこれ夢なんだっけ悪夢なんだから別にいいかははは。
現実逃避と空元気が寒いぜ、俺。
「で、どこに向かってんのよ」
気を取り直して俺は質問する。うん、ポジティヴ・シンキンッ!
「どうやら海岸の方へ向かっているようですね。
海側からアムステラ軍が進撃したようです。
米軍の機音は・・・・しませんね、どうやらステルス船か何かできたようです。
兄弟、どうやらあなた方二人のショー・タイムのようですよ」
<招致、あと十二秒で現地に到着する!>
<コールを頼むよ、兄さん>
コール?コールとは何ぞや。
残り十秒ほどしかない時間では俺の現実逃避した脳では想像する行為すら始まらず
したがって隣にいるビスカルチェの第一声をもって疑問は答えへと到達した。
「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな・・・・
皆々様ご唱和を!歓声を割ってご登場ッ!!
コズミック・ヒーロー・・・・ブラザーッ!!」
<タァァァーッグ・Bイィィスカルチェッ!
ショォォタァァァーイムッ!!>
<タァァァァッグ・Bイィィスカルチェッ!
アアアァァーックションッッッ!!>
皆々様ご唱和を!歓声を割ってご登場ッ!!
コズミック・ヒーロー・・・・ブラザーッ!!」
<タァァァーッグ・Bイィィスカルチェッ!
ショォォタァァァーイムッ!!>
<タァァァァッグ・Bイィィスカルチェッ!
アアアァァーックションッッッ!!>
異星人アムステラを前に、二体の巨大プロレスラーが立ち上がった瞬間だった。
そう、まさしく・・・・ウルトラ・マン・グレート。
『クソッたれなほど過剰ではた迷惑な男』たちのショータイムだ。
そう、まさしく・・・・ウルトラ・マン・グレート。
『クソッたれなほど過剰ではた迷惑な男』たちのショータイムだ。