「質問あるんだけど、今出てる兄弟って一体何色パンツはいてるわけ?」
「・・・・?赤黒が長兄で青が弟ですが、それが何か?」
いちいち赤色パンツの巨大ビスカルチェ像がどうとか言ってらんないから
とりあえずこれからは生まれ順にそって赤色一号青色四号と数えよう。
もちろん三男は知らん。
もし出会うことがあったらバンドメン三号って呼ぶかな。
それはともかく海岸線向こうからわざわざお越しくださったアムステラ軍のみなさんだが
どうにも度肝を抜かれている模様。
ま、だれだってそうだろうし俺だってそうだ。
いったいどこの世界に二十メートル以上の人間そっくり巨大像があると想像できる?
ほんと精巧すぎて巨大人間ガリバー君にしか見えないやつらがいたんだから
あいつらもすんげえ困っているというか唖然茫然なあにこれって感じで見てる。
そんなアムステラを余所に二人のビスカルチェはムキンムキンとこれ見よがしなポージングだ!
両腕を肩より上に持ち上げフロントダブルバイセップス、
流れるようにサイドチェスト、そして上半身の身をひねりバックダブルバイセップスへ。
つーかこのマチョズム神父どもに見慣れてきた俺だからそれなりに冷静に解説できるわけだが
果たして今目撃したばかりのしかも巨大ビスカルチェ像を目撃した敵はきっとなんというかご愁傷様。
わざわざ上陸して攻めてきたのに最初に迎撃しに来たのがこいつらだったらなあ、
もうなんていうか見なかったことにして帰りたくなるだろう。
だけど相手もお仕事だ、流石にマシンガンを構え迎撃態勢に移る。
というかこのマチョズムどもは正直戦場舐めすぎじゃねと。
敵軍前でポージングとか挑発以上に自殺行為じゃねーか。
「さて、先制はお相手から。ヒーローの鉄則です」
お前らのどこら辺が一体全体どこをとってヒーローなのかは得てして知れないが
ともかく敵は一斉に銃器を向けて射撃を開始。
これが文字通り生身の人間だったらハチの巣にされてあっという間に天国地獄だが
相手は腐ってもロボ・・・・というかロボなんだよなロボなんだろ違うっていうなよ!?
「ってちょっと待て!?」
赤色一号、まさかの直撃。
吸い込まれるように敵弾は連続して胸板に突き刺さり、
しかしながらこれを微動だにせずに受け止め続ける。
<魂も込められないぬるい攻撃など効かぬわ!>
「大胸筋バリアー。胸板で敵の攻撃を受け止め弾き返す兄さんの必殺技です」
いやそれ必殺技ちゃうやろただの筋肉やん。
というか銃弾を弾き返す胸板のイメージはちょっと怖い。
アムステラも相手が無傷と知って驚きを隠せないようだが、
突然屈んだ赤色一号の背を蹴り飛び込んできた青色四号が最前列の敵に向け
強烈な飛び顔面蹴りをお見舞いしそのまま流れるように頭部を踏み砕いた。
どうみても悪役レスラーです最高にヒールな技ですこれは。
そんな正義ヅラした悪役っぽいレスラーは一人突出した形、
仲間の敵いやどちらかというと得体のしれないクリーチャーを殺そうと、
周りの奴らは今度は青色四号を四方からマシンガンを打ち込み、
「おや、出ますか霰返し」
打ち込んだ弾丸を、すべて『投げ返した』。
「お前ら銃弾掴めるのかよ!?」
「驚くほどではありませんよ。あのサイズだと弾丸は速度よりも質量を優先しますからね。
人間でいえば時速三、四百キロ程度で飛んでくる石や雪玉のようなものです。
人型の機械は予備動作も大きいですしレーダーもありますから
決して掴めれないわけではありませんよ。過半数をつかんで返すだけでも有効な手です」
どうやらマチョズムは人間の常識を超えたようだ。
ごく普通の人間には、そんなもの絶対無理だって言える言い張れる。
そうかぁ、鍛えるとそんなことできるのか。
・・・・今後マッスル編集長には絶対逆らわないでおこう。
ま、俺の茫然とした感想はともかくアムステラ軍の健気な抵抗は続く。
というかそもそもこれは戦争なのだろうか。
銃弾を胸で、あるいは腕で弾き返す化け物軍団赤色一号青色四号相手に、
アムステラは可哀想なくらい翻弄され続けている。
マシンガン程度では相手の防御力を打ち破れず、取り出したるは虎の子のミサイルグレネード。
だがそれも大胸筋バリアーを打ち破るには火力不足というか大した効果もあげれず、
まるで貧弱な一般市民がレスラー・キングにパンチを打ち込んでみた程度の威力しかない。
もたもたしていれば米軍が合流しにくる。
その焦りもあるのか、あるいは射撃武器ではらちが明かないと理解したのか、
アムステラの男たちは最後の矜持を見せようとその手にナイフや斧を握った。
巨大ロボの格闘戦だ。
ただしちょっと規格外だけど。
「長兄は我々兄弟の中でも一番の筋力を誇ります。
筋力はそのまま破壊力と耐久力に直結し、
大胸筋バリヤーを使わずとも敵の攻撃に耐えれるだけの防御力と、
敵の攻撃を意ともせずに繰り出す強烈な打撃攻撃を得意としています」
解説通り、駆け込んだ相手が振り下ろす斧に向けて、
同じく駆け出した赤色一号はランニングエルボーを決めて相手の右腕を粉々に砕く。
ぶっ倒れた相手には追撃を加えず、巨体に似合わぬ錐もみバク宙を決めて、
今度は別の相手をつかみ、そのままアイアンクロースラム!
ロボ相手に東部攻撃が意味あるのかは正直知らないが効果は抜群のようだ。
すさまじい地響きと土煙をあげて粉々に砕け散った相手を見ればそれがわかる。
中のパイロットはたぶん生きてたとしても脳震盪は確実だろう。
次なる相手に背面ハイキックをたたき込む赤色一号を見ながら俺はそんな感想を浮かべる。
「末の弟は直接的破壊力を好む長兄に対し、切断技を好む傾向がありますね。
一対多よりもタイマンも好きですし、どちらかといえばサムラーイといった感でしょうか」
お前らのようなサムラーイは絶対ジャパンにいないと思うが、
とりあえず俺は弟・・・・青色四号の行動に注目する。
言われてみれば確かに細かいステップを繰り返し、
囲まれるよりも単一相手になるように調整しているように見て取れる。
だが時折相手に飛び込んでは、チョップ一閃相手を唐竹割りだ。
「・・・・あれで兄より弱いの?」
「機械で計測しましたから、確実です」
いくらロボに乗ってるからといって、
相手を頭から真っ二つにする奴のほうがすごいと思うんだが
どうやらマチョズムというのは奥が深い様で粉々パンチのほうが格が上らしい。
いかん、俺も毒されてきたかな。
というか全方位から飛んでくる銃弾を指で掴んで投げ返す奴が
単体相手を好むっていうのも不自然じゃねえのかって思うんだが、どうだろう。
なんというかこういうくだらない事を思い浮かべてしまうあたり、
消化試合というか見どころのない試合というか、
どうせ勝つんだろってイメージがあるっていうかぶっちゃけ飽きた。
多分、あともう一分か二分したら敵も全滅だろう。
まあせめてマッチョとはいえ神父に見送られるんだからせいぜい安らかに眠ってくれれば幸いだ。
俺と同じマチョズムの被害者として、ご冥福をお祈りするわほんと。
「・・・・?赤黒が長兄で青が弟ですが、それが何か?」
いちいち赤色パンツの巨大ビスカルチェ像がどうとか言ってらんないから
とりあえずこれからは生まれ順にそって赤色一号青色四号と数えよう。
もちろん三男は知らん。
もし出会うことがあったらバンドメン三号って呼ぶかな。
それはともかく海岸線向こうからわざわざお越しくださったアムステラ軍のみなさんだが
どうにも度肝を抜かれている模様。
ま、だれだってそうだろうし俺だってそうだ。
いったいどこの世界に二十メートル以上の人間そっくり巨大像があると想像できる?
ほんと精巧すぎて巨大人間ガリバー君にしか見えないやつらがいたんだから
あいつらもすんげえ困っているというか唖然茫然なあにこれって感じで見てる。
そんなアムステラを余所に二人のビスカルチェはムキンムキンとこれ見よがしなポージングだ!
両腕を肩より上に持ち上げフロントダブルバイセップス、
流れるようにサイドチェスト、そして上半身の身をひねりバックダブルバイセップスへ。
つーかこのマチョズム神父どもに見慣れてきた俺だからそれなりに冷静に解説できるわけだが
果たして今目撃したばかりのしかも巨大ビスカルチェ像を目撃した敵はきっとなんというかご愁傷様。
わざわざ上陸して攻めてきたのに最初に迎撃しに来たのがこいつらだったらなあ、
もうなんていうか見なかったことにして帰りたくなるだろう。
だけど相手もお仕事だ、流石にマシンガンを構え迎撃態勢に移る。
というかこのマチョズムどもは正直戦場舐めすぎじゃねと。
敵軍前でポージングとか挑発以上に自殺行為じゃねーか。
「さて、先制はお相手から。ヒーローの鉄則です」
お前らのどこら辺が一体全体どこをとってヒーローなのかは得てして知れないが
ともかく敵は一斉に銃器を向けて射撃を開始。
これが文字通り生身の人間だったらハチの巣にされてあっという間に天国地獄だが
相手は腐ってもロボ・・・・というかロボなんだよなロボなんだろ違うっていうなよ!?
「ってちょっと待て!?」
赤色一号、まさかの直撃。
吸い込まれるように敵弾は連続して胸板に突き刺さり、
しかしながらこれを微動だにせずに受け止め続ける。
<魂も込められないぬるい攻撃など効かぬわ!>
「大胸筋バリアー。胸板で敵の攻撃を受け止め弾き返す兄さんの必殺技です」
いやそれ必殺技ちゃうやろただの筋肉やん。
というか銃弾を弾き返す胸板のイメージはちょっと怖い。
アムステラも相手が無傷と知って驚きを隠せないようだが、
突然屈んだ赤色一号の背を蹴り飛び込んできた青色四号が最前列の敵に向け
強烈な飛び顔面蹴りをお見舞いしそのまま流れるように頭部を踏み砕いた。
どうみても悪役レスラーです最高にヒールな技ですこれは。
そんな正義ヅラした悪役っぽいレスラーは一人突出した形、
仲間の敵いやどちらかというと得体のしれないクリーチャーを殺そうと、
周りの奴らは今度は青色四号を四方からマシンガンを打ち込み、
「おや、出ますか霰返し」
打ち込んだ弾丸を、すべて『投げ返した』。
「お前ら銃弾掴めるのかよ!?」
「驚くほどではありませんよ。あのサイズだと弾丸は速度よりも質量を優先しますからね。
人間でいえば時速三、四百キロ程度で飛んでくる石や雪玉のようなものです。
人型の機械は予備動作も大きいですしレーダーもありますから
決して掴めれないわけではありませんよ。過半数をつかんで返すだけでも有効な手です」
どうやらマチョズムは人間の常識を超えたようだ。
ごく普通の人間には、そんなもの絶対無理だって言える言い張れる。
そうかぁ、鍛えるとそんなことできるのか。
・・・・今後マッスル編集長には絶対逆らわないでおこう。
ま、俺の茫然とした感想はともかくアムステラ軍の健気な抵抗は続く。
というかそもそもこれは戦争なのだろうか。
銃弾を胸で、あるいは腕で弾き返す化け物軍団赤色一号青色四号相手に、
アムステラは可哀想なくらい翻弄され続けている。
マシンガン程度では相手の防御力を打ち破れず、取り出したるは虎の子のミサイルグレネード。
だがそれも大胸筋バリアーを打ち破るには火力不足というか大した効果もあげれず、
まるで貧弱な一般市民がレスラー・キングにパンチを打ち込んでみた程度の威力しかない。
もたもたしていれば米軍が合流しにくる。
その焦りもあるのか、あるいは射撃武器ではらちが明かないと理解したのか、
アムステラの男たちは最後の矜持を見せようとその手にナイフや斧を握った。
巨大ロボの格闘戦だ。
ただしちょっと規格外だけど。
「長兄は我々兄弟の中でも一番の筋力を誇ります。
筋力はそのまま破壊力と耐久力に直結し、
大胸筋バリヤーを使わずとも敵の攻撃に耐えれるだけの防御力と、
敵の攻撃を意ともせずに繰り出す強烈な打撃攻撃を得意としています」
解説通り、駆け込んだ相手が振り下ろす斧に向けて、
同じく駆け出した赤色一号はランニングエルボーを決めて相手の右腕を粉々に砕く。
ぶっ倒れた相手には追撃を加えず、巨体に似合わぬ錐もみバク宙を決めて、
今度は別の相手をつかみ、そのままアイアンクロースラム!
ロボ相手に東部攻撃が意味あるのかは正直知らないが効果は抜群のようだ。
すさまじい地響きと土煙をあげて粉々に砕け散った相手を見ればそれがわかる。
中のパイロットはたぶん生きてたとしても脳震盪は確実だろう。
次なる相手に背面ハイキックをたたき込む赤色一号を見ながら俺はそんな感想を浮かべる。
「末の弟は直接的破壊力を好む長兄に対し、切断技を好む傾向がありますね。
一対多よりもタイマンも好きですし、どちらかといえばサムラーイといった感でしょうか」
お前らのようなサムラーイは絶対ジャパンにいないと思うが、
とりあえず俺は弟・・・・青色四号の行動に注目する。
言われてみれば確かに細かいステップを繰り返し、
囲まれるよりも単一相手になるように調整しているように見て取れる。
だが時折相手に飛び込んでは、チョップ一閃相手を唐竹割りだ。
「・・・・あれで兄より弱いの?」
「機械で計測しましたから、確実です」
いくらロボに乗ってるからといって、
相手を頭から真っ二つにする奴のほうがすごいと思うんだが
どうやらマチョズムというのは奥が深い様で粉々パンチのほうが格が上らしい。
いかん、俺も毒されてきたかな。
というか全方位から飛んでくる銃弾を指で掴んで投げ返す奴が
単体相手を好むっていうのも不自然じゃねえのかって思うんだが、どうだろう。
なんというかこういうくだらない事を思い浮かべてしまうあたり、
消化試合というか見どころのない試合というか、
どうせ勝つんだろってイメージがあるっていうかぶっちゃけ飽きた。
多分、あともう一分か二分したら敵も全滅だろう。
まあせめてマッチョとはいえ神父に見送られるんだからせいぜい安らかに眠ってくれれば幸いだ。
俺と同じマチョズムの被害者として、ご冥福をお祈りするわほんと。
そして数分後、虐殺を終えたマチョズム一号四号は夕日を背にポージングしている。
駆け付けた米軍も唖然としている中、俺はふと思いついた疑問を口にしてみる。
「・・・・そういやあんたは何が得意なんだ?
長男が力技、四男が切断技・・・・だろ?」
「フフフ、それは秘密です。またの機会にお教えいたしますよ実戦形式でね」
殴りたい、この笑顔。
実にスマイルな表情を浮かべるビスカルチェを前に
そういえばここに来た理由ってこいつらの取材だったんだから
この件も記事にしなきゃいけないのかと気づいちゃいけないことに気づいて、
俺は深く深くため息をつくのであった。
駆け付けた米軍も唖然としている中、俺はふと思いついた疑問を口にしてみる。
「・・・・そういやあんたは何が得意なんだ?
長男が力技、四男が切断技・・・・だろ?」
「フフフ、それは秘密です。またの機会にお教えいたしますよ実戦形式でね」
殴りたい、この笑顔。
実にスマイルな表情を浮かべるビスカルチェを前に
そういえばここに来た理由ってこいつらの取材だったんだから
この件も記事にしなきゃいけないのかと気づいちゃいけないことに気づいて、
俺は深く深くため息をつくのであった。