オーデッド隊、西へ! その7
~ フランス軍基地・乱戦の末・・・ ~
「残念ながら、基地を占拠されました。戦力を保持しつつ撤退行動に移って下さい」
「基地内からも人員が離脱中です。彼らの護衛もお願いします」
「基地内からも人員が離脱中です。彼らの護衛もお願いします」
ローランは事務的な口調で、乱戦中の防衛部隊に呼びかける。
「何を馬鹿な! 我輩が取って返し、基地の面々と協力して撃退してくれるわっ!」
「そちらも未だに足止めされてるし、もう遅すぎますね。我々に出来るのは被害の軽減だけです」
「そちらも未だに足止めされてるし、もう遅すぎますね。我々に出来るのは被害の軽減だけです」
ローランは淡々とサンジェルマンに反駁する。
「それよりもですね。この場は蒼雷騎士団やゲバール君に任せて、貴方にはもう一働きして貰いましょうか」
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~ コッペリオンvs妖爪鬼 ~
純白のコッペリオンは軽やかに舞い、妖爪鬼の奇怪な攻撃を躱し続ける。
既に右腕の『溜め撃ち』チャージは充填完了。後は構えて撃つだけ。
既に右腕の『溜め撃ち』チャージは充填完了。後は構えて撃つだけ。
「では、撃つのを阻止させて貰おうか」そう言うなり、鋭い踏み込みからの連続攻撃を繰り出す妖爪鬼。
だが、その異様な軌跡を描く脛薙ぎ、腹抉り、逆袈裟斬り、斬首薙ぎの連続技をコッペリオンは躱す。
次いで胴体目掛けて繰り出された高速双蛇突きをも、高く跳躍して華麗に回避する。
次いで胴体目掛けて繰り出された高速双蛇突きをも、高く跳躍して華麗に回避する。
「そのダンスは覚えたと言った筈です! もう攻撃は当たりませんよ♪」
「いや? 誰が『当てて止める』と言った? 『虚・焼沼(うろ・やけぬま)』」
「・・・えっ? ええっ??」 ズ ボ ッ !! ズブブブブ・・・
「いや? 誰が『当てて止める』と言った? 『虚・焼沼(うろ・やけぬま)』」
「・・・えっ? ええっ??」 ズ ボ ッ !! ズブブブブ・・・
コッペリオンの着地点が深紅に光り、足が地に着いた瞬間、まるで底無し沼にでも嵌ったかの様に両足が沈む。
軟化した大地に、瞬く間に太腿まで埋まるコッペリオン。だが、辛うじて『溜め撃ち』を暴発させずに済んだ。
軟化した大地に、瞬く間に太腿まで埋まるコッペリオン。だが、辛うじて『溜め撃ち』を暴発させずに済んだ。
「これならば楽に攻撃が当たるな」と、影狼隊隊長はリリィに鷹揚な態度で語り掛ける。
「何、命まで奪う気は無い。ま、土産にその機体の腕一本でも持ち帰らせて貰う程度だ」
「そうそう、ついでだ。君はサンジェルマン氏を知っているのだろう? 後で彼に謝っておいて貰おうかな」
「何、命まで奪う気は無い。ま、土産にその機体の腕一本でも持ち帰らせて貰う程度だ」
「そうそう、ついでだ。君はサンジェルマン氏を知っているのだろう? 後で彼に謝っておいて貰おうかな」
「 な ら ば 今 ! 直 接 、 我 輩 に 詫 び る が 良 い っ !! 」
突如、横合いから響いた大音声。
声の方へ振り向いた妖爪鬼の視線の先に居たのは、デュランダールであった。
声の方へ振り向いた妖爪鬼の視線の先に居たのは、デュランダールであった。
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~ フランス軍基地近くの上空・ステルス管制仕様の空戦羅甲、全裸待機(ステルス)中 ~
「グレモリーさん。オーデッド様達が敵基地の制圧に成功したそうです」
「基地に居た人員を外へ追い出してるそうなので、そちらも適当に切り上げて基地占領にご協力下さーい」
「基地に居た人員を外へ追い出してるそうなので、そちらも適当に切り上げて基地占領にご協力下さーい」
上空で密かに戦況情報を収集していたデサンドールが、暫定指揮官のグレモリーに告げる。
「まずはお疲れはん。でも戦闘終了まで、もうちょい気張ってや」
「ゾラ君、ステイシー君、聞いての通りや。君らには敵さんを追い立てる牧羊犬の役を任せるわ」
「ダードル君・・・え? 弾丸切れ? そやったら、迂回して基地の方へ向かいや」
「ジモンド君・・・なんやて? 黒いのが、しぶとい? あぁ。大勢は決したから、適当なトコでほかしてえぇよ」
「それとデサンドール君、バケツ頭は今、何処に? ・・・なるほど。それなら良かね」
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~ デュランダール乱入 ~
突然現れたデュランダールに驚いたリリィだが、妖爪鬼の身体がそちらの方へと向いたのを見逃さなかった。
(「今なら、チャージ砲が当たる!」)コッペリオンは『溜め撃ち』状態の右腕を構える。
「んっ? いや、私が謝るのでは無くてだな」そう言いつつ、妖爪鬼は小首を傾げてデュランダールを見る。
「彼女の、誤射の件だ」「? ・・・えっ!!」「何だとっ??」
チャージ砲を放つ直前にコッペリオンの右腕が痙攣し、砲口がデュランダールの方を向く!
いつの間にか右腕に刺さっていた電磁針・蛇牙からの信号で、誤作動を起こしたのだ。
いつの間にか右腕に刺さっていた電磁針・蛇牙からの信号で、誤作動を起こしたのだ。
ガ ァ オ ォ ォ ン !! …… バ キ ィ ィ ン ッ !!
予想外の砲撃を胴体に受けたデュランダールが尻餅を突く。
それと同時に妖爪鬼の腕が伸び、コッペリオンの右肩に貫手を繰り出して、その右腕を根元から断ち切る。
それと同時に妖爪鬼の腕が伸び、コッペリオンの右肩に貫手を繰り出して、その右腕を根元から断ち切る。
「大体の目的は果たしたから、もうお暇(いとま)するとしよう」
断ち切ったコッペリオンの右腕を担いだ妖爪鬼の周りに、黒い霧が立ち込める。
暫くしてその霧が晴れた後には、もう何も残って居なかった。
暫くしてその霧が晴れた後には、もう何も残って居なかった。
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~ 元・フランス軍基地 ~
「この度は、皆の力でこの基地を制圧する事が出来た。ご苦労だった」
「今回の作戦に協力してくれたトワイス特任大佐、影狼隊、それと助っ人のライゴウ君にも感謝しよう」
「今回の作戦に協力してくれたトワイス特任大佐、影狼隊、それと助っ人のライゴウ君にも感謝しよう」
作戦後のミーティングで、オーデッドが皆に謝意を述べる。これにて軍務は終了。後は自由時間である。
「カエデ様、体調は大丈夫ですか?」「おぉ済まんの、でっさん。丁度、お腹が空いてたとこじゃ」
デサンドールから甘味レーションとジュースを受け取ったカエデが軽く笑みを浮かべる。
早速モグモグとレーションを頬張りながら、カエデは皆を見渡す。
早速モグモグとレーションを頬張りながら、カエデは皆を見渡す。
「今回の作戦は成功だったとはいえ、資材の消耗も激しかったのぉ」
「まぁ弾薬などの類は当然として。特殊な兵装、例えば斬空系のパーツは相当補充せねばならんじゃろ」
「まぁ弾薬などの類は当然として。特殊な兵装、例えば斬空系のパーツは相当補充せねばならんじゃろ」
「カエデ様。あの恐沙は急拵えだから、色々と調整が要りますぜ」
「拙者の荒光も今の機体はもう、使い物にならんそうでござるよ・・・」
「拙者の荒光も今の機体はもう、使い物にならんそうでござるよ・・・」
と、ザイードとライゴウも口々に同意する。
「ふむ。そうなると又、『店長』に発注せねばならんのぉ」「・・・『店長』?」
「あぁ。地上に派遣される部隊への兵站部門を取り仕切っている部門長の事でございますよ」
「あぁ。地上に派遣される部隊への兵站部門を取り仕切っている部門長の事でございますよ」
カエデの科白に疑問を抱いたライゴウに、ゾラが説明する。
「その件は後日、仕入れるリストが揃ってから訪問すれば良かろ。数日はこの基地防衛の件で忙しかろうし」
「何にせよ。新たに荒光が来るまで、拙者は待機でござるなぁ・・・」
「ならば、その待機中に君の『虚空格闘術』を伝授して欲しいのだが。良いかな?」
「ならば、その待機中に君の『虚空格闘術』を伝授して欲しいのだが。良いかな?」
機体を失って意気消沈しているライゴウに、彼が編み出した武術を教えて欲しいと持ち掛けるトワイス。
それを聞いて、ライゴウは途端に元気を取り戻す。
それを聞いて、ライゴウは途端に元気を取り戻す。
「おぉ、おぉ! 快王に教えを請われるとは! 勿論、拙者に異存はござらん! 知る限りの技を伝授するでござる!」
「そう言えば、そこのゾラ殿も『豹牙風風拳』の使い手でござるよ!」
「折角だからここは一つ、拙者にもお二方の武術を伝授願いたいものよ!」
「そう言えば、そこのゾラ殿も『豹牙風風拳』の使い手でござるよ!」
「折角だからここは一つ、拙者にもお二方の武術を伝授願いたいものよ!」
「・・・あ、あぁ。それは構わない。『豹牙風風拳』の方も私達にお願い出来るかな? ゾラ君」
「あ、はい・・・私めで宜しければ、協力しますよ」
「あ、はい・・・私めで宜しければ、協力しますよ」
トワイスの発言に対し、思いっ切り食い付いて来たライゴウ。
眼をキラキラさせながら詰め寄るライゴウに対し、トワイスとゾラは戸惑い気味に了承したのであった。
眼をキラキラさせながら詰め寄るライゴウに対し、トワイスとゾラは戸惑い気味に了承したのであった。
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~ フランス・技術開発教導団所属の旗艦 ~
「残念ながら基地を奪われたけど、再起は可能な損害だったのは救いですね」
「そうだぞ、ローラン! とっとと機体を直すのがお前の仕事だ! 戦うのは我輩達がやる!」
「そうだぞ、ローラン! とっとと機体を直すのがお前の仕事だ! 戦うのは我輩達がやる!」
猪武者丸出しなサンジェルマンの科白で、額に青筋を浮かべたものの、辛うじてローランは堪えた。
「ですが今回はかなり対応策を練られていた感じがします。その割には個人の行動はちぐはぐでしたが」
ベロニカの助け舟発言に、ローランは頷いて話を続ける。
「実際の話、あの『悪魔(黒竜角)』を始め『YOUは何しに地球へ?』という感じの行動を取る敵が多いですね」
「彼らが本気を出せば殲滅すらありうる局面でも、割とあっさり引き上げてる事例も多々見受けられますし」
「そうそう。ベロニカ君が戦った双剣使いはバチカンで目撃された騎士型でしたね(SS作品『南極女子高生』参照)」
「彼らが本気を出せば殲滅すらありうる局面でも、割とあっさり引き上げてる事例も多々見受けられますし」
「そうそう。ベロニカ君が戦った双剣使いはバチカンで目撃された騎士型でしたね(SS作品『南極女子高生』参照)」
「あいつも強かった・・・あのまま戦っても勝てる気がしない位にな」ベロニカは唇を噛んで、悔しさを押し殺す。
「それを言ったら、私も『ヘルハウンド(妖爪鬼)』に負けちゃいましたぁ~」リリィもベロニカに同調して悔しがる。
「でも、何でかなぁ? あの奇妙なダンスは、ちゃんと見えていたのに・・・」
その時、サンジェルマンが口を挟んだ。
「リリィ君、それなのだがな。我輩には、その原因が何となく解ったぞ」
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