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VRChatワールド
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VRChatワールド
概要
VRChatワールド(VRChat World)とは、ソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」上でユーザーが制作・公開できる3D空間である。
VRChat公式では、UnityとVRChat SDKを使用して独自のワールドを制作できる。一般的な3Dモデル、マテリアル、ライティングなどをUnity上へ配置し、UdonやUdonSharpを利用することで、ボタン、ゲーム、ギミック、ネットワーク同期などのインタラクティブな機能を追加できる。
ワールドは単なる交流場所だけではなく、ゲーム、展示会、博物館、ショップ、ライブ会場、学校、研究施設、作品展示、ポートフォリオなど、多様な用途に利用されている。
特にクリエイターにとっては、Webサイトのように作品や活動内容を紹介しながら、訪問者自身が3D空間を歩いて作品を体験できることから、「歩けるホームページ」「体験型ポートフォリオ」として利用することも可能である。
VRChatワールドとは
VRChatではユーザーが独自の3D空間を制作できる。
公式ドキュメントでは、VRChatワールドはUnityによって制作されるカスタムワールドとして説明されている。
ワールドには以下のようなものを配置できる。
- 3Dモデル
- 建築物
- 家具
- 画像
- 動画
- 音楽
- 鏡
- 椅子
- アバターペデスタル
- ゲーム
- インタラクティブギミック
さらにVRChat独自のスクリプティングシステム「Udon」や、C#に近い記述が可能な「UdonSharp」を利用することで高度な機能を実装できる。
歩けるホームページとしてのVRChatワールド
VRChatワールドの特徴の一つが、通常のWebサイトとは異なり「訪問者が空間そのものへ入れる」ことである。
例えば通常のホームページにある、
- About
- Profile
- Works
- Gallery
- Products
- Contact
- News
といったページを、VRChatでは実際の部屋として表現できる。
例:
入口
↓
プロフィール・活動紹介
↓
プロフィール・活動紹介
展示室
↓
制作した3Dモデル
↓
制作した3Dモデル
研究室
↓
技術・研究内容
↓
技術・研究内容
ギャラリー
↓
画像・映像作品
↓
画像・映像作品
ショールーム
↓
販売しているアバターや3Dモデル
↓
販売しているアバターや3Dモデル
案内所
↓
BOOTH、SNS、Webサイトなどへの導線
↓
BOOTH、SNS、Webサイトなどへの導線
このためVRChatワールドは、「3Dホームページ」「歩けるポートフォリオ」「バーチャルショールーム」として利用することができる。
特に3DCG制作者の場合、Webページにレンダリング画像を掲載するだけではなく、訪問者に実物大の3Dモデルを直接見てもらうことができる。
ワールド自体もUnity、3DCG、ライティング、シェーダー、Udonなどの制作技術を示す作品になるため、ワールドそのものをポートフォリオとして扱うことも可能である。
VRSNSならではの特徴
VRChatは単なる3Dビューアではなく、他のユーザーが同じワールドへ入り、アバターを使って交流できるソーシャルプラットフォームである。
そのため、
Webサイト
+
3D空間
+
SNS
+
オンラインイベント
+
ポートフォリオ
+
3D空間
+
SNS
+
オンラインイベント
+
ポートフォリオ
を一つのワールドへ統合できる。
通常のホームページでは作品を見ることが中心になるが、VRChatでは作品の中を歩いたり、他の訪問者と会話したり、その場でイベントを開催したりできる。
この点はVRSNSならではの特徴といえる。
VRChatワールドと検索エンジン
VRChatワールドには固有のWorld IDが割り当てられる。
World IDは、
wrld_xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx
のような形式になっている。
また、VRChatではワールドへアクセスするためのWeb上のURLを利用できる。
例として「JPTutorialWorld」には以下のようなWorld IDを指定したURLが存在する。
https://vrchat.com/home/launch?worldId=wrld_bf51e60f-f372-48b1-a757-88ba8331d926
このようなVRChatのワールドURLは、通常のWebページやブログ、Wiki、SNSなどから共有することができる。
実際に企業・自治体等によるVRChatワールドでも、公式資料から「vrchat.com/home/launch?worldId=~」形式のURLを案内し、WebからVRChatワールドへユーザーを誘導する事例が存在する。
例えばJR西日本の「バーチャル広島駅 2.u」でも、公式資料にVRChatのlaunch URLが掲載され、そこからワールドへアクセスできるようになっている。
つまり、
Googleなどの検索
↓
Webサイト・Wiki・公式ページ
↓
VRChatワールドURL
↓
VRChat
↓
3D空間へ入場
↓
Webサイト・Wiki・公式ページ
↓
VRChatワールドURL
↓
VRChat
↓
3D空間へ入場
という導線を構築できる。
これは「検索結果から3D空間へ移動する」という、通常のWebサイトにはないVRSNSならではの特徴である。
ただし、Google等へのインデックスや検索順位は検索エンジン側の判断によるため、「ワールドを公開すれば必ずGoogle検索に掲載される」という意味ではない。
SEOとの組み合わせ
VRChatワールド単体だけにSEOを依存するよりも、通常のWebページと組み合わせる方法が有効である。
例えば、
「VRChat 昆虫博物館」
「VRChat AI研究所」
「VRChat 初心者ワールド」
「VRChat ケモノワールド」
「VRChat AI研究所」
「VRChat 初心者ワールド」
「VRChat ケモノワールド」
など、ワールド内容を説明する記事をWebサイトやWikiに作成する。
記事には、
- ワールド名
- 概要
- スクリーンショット
- 対応プラットフォーム
- 作者
- World ID
- VRChatワールドURL
- 利用方法
- 展示内容
などを掲載する。
検索エンジン
↓
解説記事
↓
VRChatワールド
↓
実際に体験
↓
解説記事
↓
VRChatワールド
↓
実際に体験
という構造にすることで、Web検索とVR空間を接続できる。
この場合、Webサイトが「検索される入口」、VRChatワールドが「体験するホームページ」として機能する。
なお、VRChat公式はワールド内の発見システムを不当に操作する「SEO-like techniques」を禁止している。
そのため、無関係なキーワードを大量にタグへ設定したり、実態と異なるカテゴリへ登録したりするのではなく、ワールド名・説明文・タグには実際の内容と関連する情報を設定する必要がある。
ワールド制作に必要なもの
基本的には以下を使用する。
- VRChatアカウント
- Windows PC
- VRChat Creator Companion(VCC)
- Unity
- VRChat SDK - Worlds
- 3Dモデルやテクスチャなどの素材
VRChat公式ではCreator Companionを利用したプロジェクト作成が推奨されている。
VCCを利用すると、VRChatが対応しているUnity環境とSDKを導入しやすい。
ワールドプロジェクトの作成
VRChat Creator Companionを起動する。
「Create New Project」を選択する。
プロジェクト種類から、
World
を選択する。
プロジェクト名と保存場所を設定して作成する。
作成後「Open Project」からUnityを起動する。
Unityでワールドを制作する
Unity上で通常の3Dシーンと同じようにワールドを制作する。
例えば、
床
壁
建物
家具
照明
3Dモデル
壁
建物
家具
照明
3Dモデル
などを配置する。
VRChatワールドにはVRC Scene Descriptorが必要になる。
Scene Descriptorでは、
- Spawn位置
- Respawn Height
- Reference Camera
などを設定できる。
Udon
VRChatワールドでは「Udon」を利用してインタラクティブ機能を制作できる。
例えば、
- ドアを開く
- 照明を切り替える
- ゲームを開始する
- プレイヤーをテレポートする
- オブジェクトを同期する
- ボタンを押す
- スコアを記録する
などの処理を実装できる。
Udon Graphによるビジュアルスクリプティングのほか、UdonSharpを利用してC#に近いコードを書く方法も存在する。
ワールドのテスト
Unity上部メニューから、
VRChat SDK ↓ Show Control Panel
を開く。
Build画面から、
Build & Test Your World
を利用すると、公開せずローカル環境でワールドをテストできる。
また、
Build & Reload Your World Test Your Last Build Reload Your Last Build
などのテスト方法も用意されている。
ネットワーク機能を確認するため、複数のVRChatクライアントを起動してテストする機能も存在する。
ワールドのアップロード条件
VRChat公式によれば、ワールドをアップロードするにはVRChat.comのアカウントが必要である。
また、アップロードにはTrust Rankが「New User」以上である必要がある。
SteamやMeta等のアカウントだけを利用している場合は、VRChatアカウントとの連携が必要になる場合がある。
条件を満たしていなくてもローカルでワールドをBuild & Testすることは可能である。
ワールドアップロード方法
Unityでワールドを完成させる。
次に、
VRChat SDK ↓ Show Control Panel
を開く。
VRChatアカウントへログインする。
Build画面でワールド情報を設定する。
主な項目は、
- Name
- Description
- Maximum Capacity
- Recommended Capacity
- Tags
- Thumbnail
など。
特にDescriptionはVRChat内だけでなくVRChatのWebサイトにあるWorld Detailsにも表示される。
設定が完了したら、
Build & Publish Your World Online
を選択する。
Unityがワールドをビルドし、VRChatへアップロードする。
アップロード完了後は、
VRChat SDK ↓ Show Control Panel ↓ Content Manager
からアップロードしたワールドを確認できる。
PC・Android・iOS対応
VRChat SDKではワールドを複数プラットフォーム向けにアップロードできる。
主な対象は、
- Windows
- Android
- iOS
である。
Android版にはMeta Quest、PICO、Vive XR Elite、Androidスマートフォン・タブレットなどが含まれる。
プラットフォームによって利用できるシェーダー、負荷、容量などが異なるため、クロスプラットフォーム対応ワールドでは最適化が重要になる。
Community Labs
制作したワールドを広く公開したい場合、Community Labsへ提出する方法がある。
VRChat公式によると、Community Labsへ提出されたワールドはLabsを有効にしているユーザーからアクセス可能になり、その後Public化される可能性がある。
Community Labsへの提出は、
VRChat.com ↓ Edit World Info ↓ Danger Zone ↓ World Visibility ↓ Publish
などから行える。
Community Labsへの新規ワールド提出には回数制限があり、公式ドキュメントでは1ユーザーにつき7日間に1ワールドとされている。
既存ワールドのアップデート自体は何度でも行える。
ワールドの最適化
VRChatワールドでは多人数が同時に参加する可能性があるため、最適化が重要である。
VRChat公式では、
- リアルタイムライトを使いすぎない
- ライトベイクを利用する
- 鏡を常時有効にしない
- VRでも動作確認する
- ワールドを実際にテストする
などを推奨している。
ワールドが重すぎる場合、訪問者が長時間滞在しにくくなる。
特に展示・ホームページ用途では、最初の部屋を軽量化し、訪問直後から内容を確認できるようにするとよい。
ポートフォリオとしての活用
VRChatワールドはクリエイターのポートフォリオとして利用できる。
例えば3Dモデラーなら、
- 制作したアバター
- 小物
- 家具
- 建築物
- シェーダー
- Unityギミック
などを実際の3D空間へ展示できる。
プログラマーならUdonを使ったゲームやインタラクションを展示できる。
研究・教育用途なら、博物館、研究所、資料館などの形式にすることもできる。
つまりワールド自体が、
「作品」
「展示会場」
「技術デモ」
「プロフィール」
「ホームページ」
「展示会場」
「技術デモ」
「プロフィール」
「ホームページ」
を兼ねることができる。
WebとVRChatの役割分担
検索性を考える場合は、通常のWebとVRChatを競合させるのではなく組み合わせる方法が考えられる。
Web・Wiki ↓ Google等から検索される入口 ↓ VRChatワールドURL ↓ VRChat ↓ 3D作品を実際に体験
という導線である。
Webは検索と情報整理に強く、VRChatは空間体験とコミュニケーションに強い。
この二つを組み合わせることで、「検索できるホームページ」と「歩けるホームページ」を同時に持つことができる。
関連項目
- VRChat
- VRChat Creator Companion
- Unity
- Udon
- UdonSharp
- VRChat SDK
- VRChatアバター
- ソーシャルVR
- VRSNS
- メタバース
- バーチャル展示会
- バーチャル博物館









