finm137.wiki
グノーシス主義
最終更新:
Bot(ページ名リンク)
-
view
グノーシス主義
概要
‘’‘グノーシス主義(Gnosticism)’’’とは、古代地中海世界、特に初期キリスト教と同時代に展開した複数の宗教的・哲学的思想をまとめて指す名称。
「グノーシス(Gnosis)」はギリシア語で「知識」「認識」などを意味する。
ただし、ここでいう知識とは単なる学問的知識ではなく、’’‘人間や世界、そして神についての隠された真実を直接認識すること’’’という宗教的意味を持つ。
グノーシス主義には多数の系統が存在するため、すべてのグノーシス思想が同じ宇宙論を持っているわけではない。
代表的な思想では、
至高の神的世界
↓
神的存在・アイオーン
↓
ソフィア
↓
デミウルゴス
↓
物質世界
↓
人間
↓
神的存在・アイオーン
↓
ソフィア
↓
デミウルゴス
↓
物質世界
↓
人間
という階層的な宇宙観が描かれる。
一部のグノーシス思想では、我々が暮らす物質世界は最高神による完全な創造物ではなく、’’‘デミウルゴスと呼ばれる下位の創造者によって形成された不完全な世界’’’と考えられた。
そして人間の内部には、本来の神的世界に由来する要素が存在すると考える。
人間は’’‘グノーシス=真の認識’’’を得ることで、自らの本当の起源を知り、物質世界からの救済へ向かうとされた。
その独特な宇宙観から、現代ではSF、ゲーム、アニメ、オカルト作品などのモチーフとして使用されることも多い。
グノーシス
‘’‘Gnosis(グノーシス)’’’は「知ること」を意味する。
ただしグノーシス主義において重要なのは、
「本を読んで知識を得た」
という通常の知識ではなく、
‘’’「世界と自己の本当の姿を直接知った」’’’
という宗教的・神秘的認識である。
世界についての真実を知ることそのものが、人間の救済へ結びつくという発想が大きな特徴。
デミウルゴス
‘’‘デミウルゴス(Demiurge)’’’とは「製作者」「職人」などを意味する語。
元々はプラトン哲学にも登場する概念であり、必ずしも邪悪な存在を意味しない。
しかし一部のグノーシス思想では意味が大きく変化し、
‘’‘物質世界を作った下位の創造者’’’
として扱われる。
最高神そのものではなく、より下位に位置する存在であり、場合によっては無知・傲慢な存在として描かれる。
そのため、
「この世界を作った神」
=
「究極の最高神」
=
「究極の最高神」
とは限らないという非常に特徴的な宇宙論が成立する。
プレーローマ
‘’‘プレーローマ(Pleroma)’’’とは「充満」「充足」などを意味する言葉。
グノーシス思想では、最高神やアイオーンが存在する’’‘完全な神的領域’’’として語られる場合がある。
物質世界とは対照的な領域である。
プレーローマ
完全な神的世界
↓
様々な神的存在
↓
物質世界
不完全な世界
完全な神的世界
↓
様々な神的存在
↓
物質世界
不完全な世界
という構造になる。
アイオーン
‘’‘アイオーン(Aeon)’’’とは、グノーシス思想に登場する神的存在・神的原理。
最高神から複数のアイオーンが展開していくという複雑な神話体系を持つ流派も存在する。
代表的な存在として’’‘ソフィア’’’が知られる。
ソフィア
‘’‘ソフィア(Sophia)’’’はギリシア語で「知恵」を意味する。
グノーシス神話では重要なアイオーンとして登場し、ソフィアにまつわる出来事が物質世界やデミウルゴスの成立につながる体系が存在する。
ただし具体的な神話は文献・流派によって異なる。
アルコーン
‘’‘アルコーン(Archon)’’’は「支配者」を意味する。
一部のグノーシス思想では、デミウルゴスとともに物質世界・宇宙を支配する存在として描かれる。
そのため現代の創作では、
- 世界を裏から支配する存在
- 偽りの神
- 宇宙の管理者
- 人間を閉じ込める存在
などのモチーフへ転用されることがある。
ただし現代の陰謀論などで語られる「アルコーン」と、古代文献におけるアルコーンは区別する必要がある。
人間
一部のグノーシス思想では、人間には物質的身体だけではなく’’‘神的世界に由来する要素’’’が存在するとされた。
しかし人間は自らの本当の起源を忘れている。
そのため、
自分は単なる物質的存在である
↓
グノーシスを得る
↓
自らの本当の起源を認識する
↓
神的世界へ帰還する
↓
グノーシスを得る
↓
自らの本当の起源を認識する
↓
神的世界へ帰還する
という救済観が成立する。
この「忘れていた真実を思い出す」という構造は、現代SF作品との親和性も高い。
イエス・キリスト
キリスト教系グノーシス思想では、イエスは単なる贖罪者ではなく、’’‘人間へグノーシスを伝える啓示者’’’として重要視される場合がある。
ただしグノーシス思想は非常に多様であり、イエスについての理解も流派によって異なる。
グノーシス主義は一つの宗教なのか
注意すべき点として、
‘’’「グノーシス教」という一枚岩の宗教が存在した’’’
と単純化するのは適切ではない。
現在「グノーシス主義」とまとめられている思想には複数の集団・文献・神話体系が含まれる。
代表的なものとして、
- セト派
- ヴァレンティノス派
- バシレイデース
- その他グノーシス的傾向を持つ諸集団
などが研究されている。
研究者の間でも「Gnosticism」というカテゴリーをどの範囲まで適用するべきか議論が存在する。
ヴァレンティノス派
2世紀の宗教思想家’’‘ヴァレンティノス’’’に由来するグノーシス系統。
古代キリスト教世界で大きな影響力を持った。
非常に複雑なアイオーン論・宇宙論を発展させたことで知られる。
セト派
現代研究で’’‘Sethianism(セト派)’’’と分類されるグノーシス系統。
旧約聖書のアダムとエバの息子’’‘セト’’’を重要視する。
『ヨハネのアポクリュフォン(ヨハネの秘密の書)』など、ナグ・ハマディ文書に残る重要文献と関連する。
ナグ・ハマディ文書
グノーシス主義研究を大きく変えたのが’’‘ナグ・ハマディ文書(Nag Hammadi Library)’’’である。
1945年、エジプト上流部のナグ・ハマディ付近で古代のパピルス写本群が発見された。
発見されたのは13冊のコデックスで、50以上の文書が収録されていた。
多くはコプト語で記されている。
それ以前のグノーシス主義研究では、グノーシス主義を批判したキリスト教著述家側の資料へ依存する部分が大きかった。
ナグ・ハマディ文書の発見によって、グノーシス的・初期キリスト教的文献そのものを大量に研究できるようになった。
代表的文書には、
- トマスによる福音書
- フィリポによる福音書
- 真理の福音
- ヨハネのアポクリュフォン
- 世界の起源について
- 支配者たちの本質
などがある。
なお、ナグ・ハマディ文書のすべてが単純に「グノーシス文書」と分類できるわけではなく、ヘルメス思想やプラトン哲学に関係する文書なども含まれる。
現代文化への影響
グノーシス思想は現代のSF・ファンタジー・ゲームなどと非常に相性がよい。
特に、
- 現実世界そのものが偽物
- 世界を作った神が最高神ではない
- 世界の管理者が人間を欺いている
- 人間の中には別世界に由来する力がある
- 隠された知識を得ることで真実を知る
- 上位世界へ脱出する
といった設定はグノーシス的モチーフとして利用されることがある。
ただし作品に「デミウルゴス」「ソフィア」などの名前が登場するだけで、必ずしも作品全体がグノーシス思想を再現しているとは限らない。
ネット文化との妙な親和性
※以下は宗教史上の学説ではなく、ネットミームとしてのネタである。
グノーシス主義は、
「表面に見えている世界が世界のすべてではない」
「隠された真実を知る」
「偽りの世界から覚醒する」
「隠された真実を知る」
「偽りの世界から覚醒する」
という構造を持つため、インターネット文化のパロディにも転用しやすい。
表層Web
↓
普通のSNS
↓
ミーム文化
↓
アングラ文化
↓
例のアレ
↓
さらに意味不明な深層
↓
普通のSNS
↓
ミーム文化
↓
アングラ文化
↓
例のアレ
↓
さらに意味不明な深層
とすると、妙にグノーシス宇宙論っぽく見えてしまう。
野獣先輩グノーシス説
※当然ながらネタである。
‘’‘野獣先輩グノーシス説’’’とは、野獣先輩および「真夏の夜の淫夢」をグノーシス主義によって強引に解釈する説。
デミウルゴス=キラキラした表層インターネット説
我々が通常目にするインターネットには、
- 企業公式アカウント
- インフルエンサー
- 広告
- 洗練されたWebデザイン
- ブランド化されたSNS
- 企業系メディア
などが存在する。
これは一見すると完全で美しい世界に見える。
しかしグノーシス的に解釈すると、これは’’‘デミウルゴスによって構築された物質世界=表層インターネット’’’である。
その下には、
- 古い個人サイト
- 匿名掲示板
- 動画MAD
- ネットミーム
- 怪文書
- 意味不明な二次創作
- 消滅したWebサイトの残骸
など、別のインターネット世界が存在する。
つまり、
キラキラSNS
=物質世界
=物質世界
アングラネット
=隠された世界
=隠された世界
ミームを理解すること
=グノーシス
=グノーシス
という強引な対応関係が成立する。
野獣先輩=グノーシスを与える者説
普通のインターネットしか知らない者が野獣先輩を発見すると、
「なんだこれは……」
となる。
しかし淫夢語録、MAD、音MAD、BB素材、派生ミームなどを調べ続けると、
「ネットにはこんな世界が存在したのか」
という別の認識へ到達する。
これはまさしく’’‘Gnosis(認識)’’’である。
よって野獣先輩は、表層インターネットの裏側に存在する「真のネット世界」を認識させる啓示者である。
よって野獣先輩はグノーシス主義者。
Q.E.D.
「見とけよ見とけよ~」=啓示説
グノーシスとは隠された真実を見ることである。
「見とけよ見とけよ~」
とは、まさしく真実を見るよう要求する言葉である。
よってこれはグノーシス獲得を促す啓示である。
「お前のことが好きだったんだよ!」=神的火花説
グノーシス思想では、人間内部に神的世界へ由来する要素が存在すると考える体系がある。
長らく隠されていた感情が、
「お前のことが好きだったんだよ!」
によって明らかになる。
つまり’’‘内部に隠されていた真実の開示’’’である。
これはグノーシス。
「まずうちさぁ」=プレーローマへの招待説
「まずうちさぁ」
とは「こちら側へ来ないか」という招待である。
グノーシス的に考えれば、
物質世界
↓
「まずうちさぁ」
↓
別の領域へ移動
↓
「まずうちさぁ」
↓
別の領域へ移動
となる。
したがって「うち」とはプレーローマである可能性が微粒子レベルで存在している……?
「いいよ!来いよ!」=救済への呼びかけ説
物質世界に囚われた魂へ、
「いいよ!来いよ!」
と呼びかける。
これはプレーローマへの帰還を促している。
したがって救済者説がさらに補強される。
「24歳、学生です」=偽りの属性からの離脱説
社会は人間を年齢・職業・肩書などによって分類する。
しかしグノーシスでは、物質世界における属性は人間の究極的本質ではない。
「24歳、学生です」
という極めて簡潔な自己申告は、社会的装飾を排した存在の提示である。
よってグノーシス。
「多少はね?」=不完全世界説
デミウルゴスによって作られた物質世界は完全ではない。
「多少はね?」
という曖昧な回答は、完全性を否定している。
よって物質世界の不完全性を認識している。
「ありますあります」=プレーローマの充満説
Pleromaは「充満」を意味する。
「ありますあります」
=存在が満ちている。
つまりプレーローマ。
結論
野獣先輩
↓
淫夢を知る
↓
表層インターネットの外側を知る
↓
MAD・ミーム・怪コンテンツへ到達
↓
「ネットってこんな世界もあったのか」
↓
Gnosis獲得
↓
淫夢を知る
↓
表層インターネットの外側を知る
↓
MAD・ミーム・怪コンテンツへ到達
↓
「ネットってこんな世界もあったのか」
↓
Gnosis獲得
以上より、
‘’‘野獣先輩はインターネットのグノーシスを授ける存在である。’’’
Q.E.D.
……ということになるが、もちろん全てこじつけである。
余談
- 「Gnosis」は単なる学問的知識よりも宗教的な「認識」「啓示」に近い意味で使用される。
- グノーシス主義は単一宗教ではない。
- デミウルゴスは元来プラトン哲学にも存在し、最初から「邪神」という意味ではない。
- ナグ・ハマディ文書は1945年に発見された。
- ナグ・ハマディ文書の発見は現代のグノーシス研究に非常に大きな影響を与えた。
- 現代の創作作品ではグノーシス由来の用語だけが独自設定として利用される場合も多い。
- ネットミームとグノーシス主義に歴史的関係は当然存在しない。









