D 母子保健
小項目
- 母子保健法,母体保護法,児童虐待の防止等に関する法律
101H3
10歳の女児。階段から転落したことを主訴に祖母と来院した。転落時の状況を本人に問うと,「よく分かりません。自分で落ちたと思います」と小声で返答する。祖母に問うと「最近,母親に反抗しているようです。母親はしつけに苦労してイライラしているようです」と不安そうに述べた。女児は母子家庭で育った。女児は非常に小柄で痩せており,表情に乏しい。右半身に打撲,頭部に血腫が認められる。他にも全身に古い打撲痕がいくつか認められる。
医師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
a 祖母を児童相談所に相談に行かせる。
b 親に反抗しないように指導する。
c 母親から女児の現病歴を聞く。
d 祖母の話を信じて治療する。
e 児童相談所に通告する。
× a
× b
○ c
× d
○ e
正解 ce
100G7
虐待が疑われる子供を診察した医師の対応として適切なのはどれか。
a 外来で治療する。
b 警察へ通報する。
c 児童相談所へ通告する。
d 虐待の事実を立証する。
e 親との関わりは避ける。
× a
× b
○ c
× d
× e 禁忌
正解 c
99D14
誤っているのはどれか。
a 地域保健法は市町村保健センターについて定めている。
b 母子保健法は就学時の健康診断について定めている。
c 健康増進法は受動喫煙の防止について定めている。
d 老人保健法は老人の医療に関する拠出金について定めている。
e 学校保健法は学校内の環境衛生の管理について定めている。
○ a
× b
○ c
○ d
○ e
正解 b
99D15
母体保護法に基づく人工妊娠中絶で正しいのはどれか。
a 妊娠24週未満に適用される。
b 20歳未満の実施はまれである。
c 産婦人科の専門医が行うことができる。
d 胎児に致死的な変化が認められる時に適用される。
e 実施時期は妊娠12週までに行われる頻度が90%を超える。
× a
× b
× c
× d
○ e
正解 e
99D16
低出生体重児の届出について規定しているのはどれか。
a 医療法
b 健康保険法
c 児童福祉法
d 地域保健法
e 母子保健法
× a
× b
× c
× d
○ e
正解 e
99D17
母子保健について正しいのはどれか。
a 妊娠の届出には医師の証明が必要である。
b 出生の届出は出生後1週以内に行わなければならない。
c 我が国の乳児死亡率は約3(出生千対)である。
d 育成医療は未熟児に対して行われる事業である。
e 3歳児の健康診査は保健所で行われる。
× a
× b
○ c
× d
× e
正解 c
99F4
9か月の乳児。意識障害を主訴に母親に抱かれて救急外来を受診した。在胎 34週,出生体重 1550g,経腟分娩で出生した。生後2か月にNICUから退院し,母親が育てていた。1時間前にベッドから転落して意識がなくなったという。母親に取り乱した様子はみられない。身長 66cm,体重 6500g。瞳孔不同と下顎呼吸とがみられる。左下腿と右肩とに5cm大の出血斑があり,四肢に小さな古い傷痕を数個認める。頭部単純CTで硬膜下血腫を認める。救急処置を行い入院させた。
次に行う対応として適切なのはどれか。
a 医師会に連絡する。
b 児童相談所に通報する。
c 乳児院に入所手続きをとる。
d 知り合いの弁護士に連絡する。
e 古い傷痕について詳しく間く。
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
診断 児童虐待のおそれがある硬膜下血腫による意識障害