C 院内感染対策
小項目
- 院内感染微生物,標準予防策,院内感染サーベイランス,針刺し事故(刺切創),消毒法,無菌・滅菌法,感染性廃棄物
102B24
院内肺炎で正しいのはどれか。
a 誤嚥は院内肺炎の原因になる。
b 高齢者は若年者よりも予後がよい。
c 院内感染症の中で最も頻度が高い。
d 最も多い起炎菌は肺炎球菌である。
e 喀痰検査で起因菌は容易に同定できる。
○ a
× b
× c
× d
× e
正解 a
102B46
ある病院において院内感染対策を強化することとした。院内感染症対策委員会〈ICC〉の下に感染制御チーム〈ICT〉を立ち上げた。ICTは病院職員の手洗いを標準予防策に則ったものとする教育をまず行うこととした。手洗いの手順を別に示す。

手洗いの手順で最後に行うのはどれか。
a ①
b ②
c ③
d ④
e ⑤
○ a
× b
× c
× d
× e
正解 a
101H9
75歳の男性。肺炎のために7日前に入院し,抗菌薬で治療,軽快してきていたが,昨夜から下痢が始まった。排便回数 5行/夜。便は淡黄色,水様性である。血液の混入はない。意識は清明。身長 168cm,体重 65kg。脈拍 96/分,整。血圧 112/80mmHg。皮膚はやや乾燥している。腹部は平坦で,圧痛,反跳痛および筋性防御は認めない。血液所見:赤血球 414万,Hb 14.5g/dl,Ht 45%,白血球 10600。血清生化学所見:総蛋白 6.5g/dl,アルブミン 3.4g/dl,尿素窒素 16mg/dl,クレアチ二ン 1.1mg/dl。CRP 3.0mg/dl。早朝の水様便の鏡検で,グラム陽性球菌が多数認められる。病室の状況を別に示す。

院内感染対策上,消毒の観点から注目すべき場所はどれか。2つ選べ。
a ①
b ②
c ③
d ④
e ⑤
× a
× b
○ c
○ d
× e
正解 cd
診断 肺炎の抗菌薬治療中に生じたMRSA腸炎
100G18
院内感染症で正しいのはどれか。
a 保健所に発症24時間以内に届け出る。
b 院内肺炎は肺炎球菌によるものが多い。
c 使用済み注射針はキャップをしてから廃棄する。
d 接触予防策〈contact precaution〉は結核患者に実施する。
e 標準予防策〈standard precaution〉は患者全員に実施する。
× a
× b
× c
× d
○ e
正解 e
100H4
24歳の研修医。採血中に患者に使用した注射針を誤って指に刺した。患者と研修医との検査結果を表に示す。
患者: HBs抗原(+),HBs抗体(-)
HBe抗原(-),HBe抗体(+)
HBc抗体(+),HCV抗体(-)
研修医:HBs抗原(-),HBs抗体(-)
対応として適切なのはどれか。
a 経過観察
b HBワクチンの投与
c 抗HBs人免疫グロブリンの投与
d 抗HBs人免疫グロブリンとHBワクチンの投与
e インターフェロンの投与
× a
× b
× c
○ d
× e
正解 d
診断 HB非感染者へのHBV針刺し事故
99F6
57歳の男性。近医で胸部異常陰影を指摘され,下記の紹介状を持って来院した。「3年前から糖尿病の治療中ですが,10日前から咳と痰,37℃前後の微熱および倦怠感が出現して持続するため,1週前に当院を受診しました。細菌性気管支炎と診断して経口抗菌薬を5日間投与しましたが改善せず,痰の絡まる咳が増強するため胸部エックス線撮影と胸部CTとを施行したところ,左上肺野に異常陰影を認めましたので精査をお願い申し上げます。昨日の検査成績は以下のとおりです。尿所見:蛋白(±),糖 2+。血液所見:赤沈 73mm/1時間,赤血球 423万,Hb 12.3g/dl,白血球 5800,血小板 16万。血清生化学所見:血糖 183mg/dl,HbA1c 7.3%(基準 4.3~5.8),総蛋白 6.6g/dl,アルブミン 3.2g/dl,尿素窒素 18mg/dl,クレアチニン 1.0mg/dl,CRP 8.6mg/dl。喀痰のGram染色標本では有意の細菌を認めませんでした。胸部単純CTを添付しました。」

この患者の外来診察において適切なのはどれか。
(1) 無菌室で診察する。
(2) 独立した診察室で診察する。
(3) 患者にマスクを着用させる。
(4) 医師と看護師とがガウンを着用する。
(5) 使用後の診察室を消毒薬で清拭する。
a (1),(2) b (1),(5) c (2),(3) d (3),(4) e (4),(5)
× (1) 禁忌
○ (2)
○ (3)
× (4)
× (5)
正解 c
診断 肺結核