「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-67

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 とある仙人によって、物の見事に女体化させられた黒服D
 胸の重さに辟易しつつも、諸事情により自動に解毒されるのを待つしかない為、結局、その姿のままである
 …何だか、随分と翼に見つめられ続けているような気がするが、気のせいだろう
 家に帰るまでも、随分と視線を感じたが……そちらの方は、警戒する必要があるかもしれない

 ……悪魔の囁き
 それに取り憑かれた存在に、翼が少なくとも二度襲われている
 偶然とは、思えず…翼が、何者かに狙われているのではないか、と黒服は心配しているのだ
 都市伝説契約者として戦い続けている以上、誰かしらから恨みを抱かれる可能性は否定できないのだ
 翼は「首塚」に所属しているから、そちら絡みの可能性もある
 もっとも、後者の可能性は低い、と黒服は考えていた
 「首塚」が誰かから恨みを抱かれ、狙われるとしたら…戦闘力のある翼よりも、戦闘力のないメンバーの方が先に狙われるだろう
 そのような話は、今のところ聞かない
 やはり、翼個人が狙われた可能性が高いのだ

「………」

 ちらり、夕食の後片付けをしている翼に視線をやった
 翼も、たまたまこちらを見ていたのだろうか
 一瞬、視線があって…翼が、頬を赤らめて慌てて視線をそらした
 翼のその様子に、黒服は小さく首をかしげる

 …とにかく
 翼の身辺に、気を配っておかなければ
 黒服が、そんな事を考えていると

 ………ちゅう

 ちょこん、と、何時の間にか、黒服の膝の上に、ノロイが乗ってきていた
 黒服を見あげ、首を傾げてくる

「どうしましたか?ノロイ」

 …ちゅう?
 話し掛けられ、ますます首をかしげるノロイ
 どうやら、黒服が女体化したことで、誰なのだろう?…と、少々混乱中のようである
 そんなノロイの様子に気付いたのか、風呂に入る準備をしていた望が、ノロイを軽く撫でて伝える

「ノロイ、黒服よ。ちょっと姿は変わってるけど」
「ちょっとどころじゃないけどね」

 詩織の冷やかしに、煩い、と睨んでいる望
 その二人を、黒服が諌めようとした所で…ちゅう!と、どうやらノロイは理解したようで
 ちゅっちゅ、と人懐っこく、黒服の体を登ってきた
 ちょこん、と胸の上に乗って来る
 恐らく、ノロイはそのまま、黒服の肩まで登ろうとしたのだろう
 …が

 ちゅ!?と
 ノロイは、途中で足を滑らせた
 ……そして
 女体化したことにより、Eカップになっている黒服
 いつものスーツでは、胸元が非常に、非常にきつい為…黒服にしては珍しく、家の中で、胸元を緩めていたのだ
 それが、不味かっただろうか
 足を滑らせたノロイは、そのまま、すぽっ、と

「「「「あ」」」」

 ……黒服の旨の谷間に、落下した
 その瞬間を、四人全員が、物の見事に目撃して

「っちょ、ノロイ!?」

 慌てて、翼がキッチンから出てくる
 ノロイはノロイで、胸元に挟まって苦しいのだろうか 
 ちゅちゅちゅちゅ!?と悲鳴をあげてじたばたしていて
 にょろんっ
 胸元から、長い尻尾だけがはみ出してちょろちょろと動く

「……っ、ノロイ、くすぐったいですよ」

 黒服は小さく苦笑して、胸元からノロイを救い上げた
 ちゅう、とほっとした声をあげるノロイ
 が、そっと、肩に下ろされたノロイは……何を思ったのか
 ちょろちょろと、黒服の胸元に、戻って

 ぴょこんっ
 黒服の胸元に挟まって、顔だけだして、ちゅう、と声をあげる

「…ノロイ?」
「……何だか、気に入っちゃったみたいね」

 ちゅちゅちゅぅ
 黒服の胸元で、満足そうな声をあげるノロイ
 満足そうな様子に、摘み上げるのも可哀想で、黒服はそのままにしてしまい
 …翼は、ノロイに羨望の眼差しをむけ
 望が、そんな翼に突っ込みの準備を術く、構えている、そんな一連の様子を
 詩織は楽しい物でも見るように、観察しているのだった





終われ



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