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連載 - トイレの花子様-25

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トイレの花子様 25 花子様の秋祭り三日目





秋祭り3日目

カランコロンカランコロン
縁日の中、下駄を鳴らし悠々と歩く花子様。と付き従う俺。
夏祭りとは別の浴衣、それも浴衣としてはいささか邪道感があるものでの参加だが

男「これはこれでアリだな…」

ゴスロリ混じりで黒いミニスカ浴衣。
普通の浴衣より薄く柔らかく艶っぽい生地。
襟元や袖口、リボンのように結ばれた帯やスカート部の裾に黒いフリルが入っている。
フトモモにちょびっと食い込む黒ニーソに黒ガーター。
履き物も下駄と言っても少し踵が高いハイヒール調なもの。
ほんの少しタイトなのか、普通の浴衣とくらべ若干ボディラインが強調される。イイッ!!!


男「歌唄ちゃんのキャラなりっぽくて、エロ素敵ですよ。」

花「ワタシの心、アンロック!なんてね。」

花「まあ、浴衣としては邪道っぽいのが気がかりだけど…」

男「若干変身ヒロイン的ですけど大丈夫ですよ。仮装大会もあるし…って痛い!!でもキモチイィ!」

こめかみにグリグリを喰らう。嗚呼…幸せ♪

花「仮装扱いするんじゃないわよ!本当は夏祭りに着た浴衣を着ようと思ってたのに…」

男「親父ときたら祭りの日にクリーニングにだすなんてな…」

今朝出かける際に母ちゃんから言われた。
母『ごめんね花ちゃん。バカ親父があの浴衣をクリーニングに出して失踪したのよ~。
  代わりにコレを置いて。ああ、糞親父は見つけたら始末するから許してね?』
と。
そして親父が置いてったというのが今着てるモノだ。
やれやれ、花子様に着せたいだけだったんだな…ちょっとGJ。

花「そもそも日本の浴衣というのはもっと慎ましく…」

浴衣のこだわりを語りながら歩く花子様。
その足取りは軽く、文句を言いながらもこの浴衣もまんざらでは無いらしかった。
そんな花子様の後をついて俺は祭りを回る。




花子様はまず金魚すくいに向かった。しかし、店のおっちゃんに断られる。
そう、夏祭りにも店を出して金魚を全て花子様に取られたおっちゃんだった。

お「おネェちゃんに全部すくわれたら商売あがったりなんだよ~。」

花「最後にちゃんと返したじゃない!…仕方ないわね。」

花「私が使うポイは一つだけ。これで全部すくえなかったら、私の胸を生で好きなだけ揉んで良いわ。
  たとえ全部すくっても一番大きい一匹しか持ち帰らない。これでどう?」

お「じゃあその条件でクリアされたら俺はどうしたら良いんだい?」

花「どうもしないわ。」

明らかにこちらにメリットが少ない条件。
だいたい全部すくっても一匹しか持ち帰らないなんて…
この条件におっちゃんは思わず花子様の胸を見、決心する。

お「よし乗った!」
お「でもなぁ、全部すくっても一匹しか持ち帰らないんじゃ気の毒だからなぁ…」

なにやらバケツを取り出し、金魚達のいるプール(?)にぶちまけた。

プールに入ったのは全長40センチほどの錦鯉だった。

お「こんだけデカけりゃ、一匹でも満足感あんだろ?」

してやったりとニヤつき、もう胸はもらったと言わんばかりに鼻の下を伸ばして花子様の胸元を見るおっちゃん。
せ、セコい…!

男「ひ、卑怯だz」
すっと手を伸ばし俺の抗議お声を征する花子様。

花「フン、良い度胸じゃない。やってやるわよ…」






『乱獲』。この言葉を体現するすくいっぷり。漁業だったら何かしらの法に引っかかりそうな勢いだった。
とんでもない速さで動く花子様の手。しかしその速さに反して一切の水飛沫が上がらない。
そしてすくわれた金魚達は、自身がすくわれた事にまったく気づいていなかった。
あっというまに普通の金魚達はすくい尽くされてしまう。
いつの間にかできた人だかりは騒ぎ、どよめく。おっちゃんも少し驚いたが想定の範囲内といった感じだ。
そう、ここまでどんな神業を披露しても、最後の一匹、40センチの錦鯉をすくえなければ、花子様の負け。
あの素晴らしいおっぱいが、おっちゃんの手に落ちるのだ。
はなから鯉は無理だと分かってるおっちゃんは、勝ち誇り、鼻の下を伸ばしている。

花「良い鯉ね。鱗も整ってるし、黒い色もなかなかの発色だし。フフフ…
  おじさん、こんな良い鯉を金魚すくい一回分のお金でくれるなんて優しいのね…。」

花子様がポイをかまえる。空気が張り詰めていく。




すっと水に入ったポイに鯉が突っ込んでくる。いや、突っ込むように仕向ける。
ポイの紙の面の中心に鯉の頭が突き刺さる。当然、紙は破れてしまう。
急な出来事にバシャバシャと暴れ出す錦鯉。

男「ああ!!やっぱりだめだ!!!」

お「よっしゃあああ!!!!おっぱいは貰ったあああああああああああああああ!!!!!!」

花「まだよ!!」

花子様がくいくいっと手首を動かすと、破れたポイの紙が鯉の目を隠すようにくっつく。
視界を奪われた鯉は、だいぶ大人しくなる。

男「多くの動物は視界を奪われると大人しくなるという…。」

花「釣りキチ三平で読んだのよ。そして更に…。」

頭の突っ込まれたポイを少し持ち上げ、鯉の口を水面から出して少し待つ。

花「取り込みの際に空気を吸わせれば、えら呼吸ができなくて一時的に弱らせられるわ。」



あとは簡単だった。鯉に負担をかけないように、ポイの縁を上手にエラ周りに引っ掛けて水揚げする。
無事バケツに移され、ポイから開放された鯉は、すぐに元気に泳ぎだす。

お「そ、そんな…馬鹿な…。」

花「どう?恐れ入ったかしら?最初から普通にすくわせてくれれば良かったのに。
  おチビさん達は返すわね。」


花子様は「(楽しませてくれて)ありがとう」と金魚達に礼を言いながら、プールに返した。
まだ祭を楽しむには、鯉入りのバケツは邪魔なので、帰る時までおっちゃんに預かって貰うことにした。
勿論、俺達が遊んでる間に店を閉めて鯉を持ち帰らないように釘を刺して。
そうして、別の楽しみに向けて歩き出す。

花「次はお化け屋敷にいくわよ。ああ、駄犬の頼りない姿が目に浮かぶわぁ♪」

男「まじっすか…」

怪談でもある花子様がお化け屋敷に客で行くとはいかがなモノかと思いつつ、お化け屋敷に向かった。


つづく?


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