「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 人肉料理店とその契約者-06

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人肉料理店とその契約者 06


――北区の山――
「へ~。あのにーちゃん、契約者だったのかー」
「直ぐに行ってしまわれたので、何の都市伝説と契約していたかは解りませんが」

 昨日の事を話しながら歩く二人。

「それにしても、ホントにこんなトコに居んのか?都市伝説」
「えぇ、気配は確かにこちらからしています」
「まぁ、オーナーがそう言うなら…って、なんだありゃあ!?」
「ふむ、あの方々、都市伝説ですよ?」
「マジでっ!?」

 二重に驚く少年。その間にも彼等は近付いてきて……

?「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
?「「「「「「待てぇ~!!!」」」」」」

「はっや!?」
「先頭の方は人間のようですが、かなりの速度ですね」

 あっという間に視界から消えていった。

「…なんでだろ?スゲー必死で逃げてんのはわかんだけど、助けちゃダメな気がする」
「あちらの三人も都市伝説のようですよ?聞いてみましょうか」

 オーナーが示す方向を見ると、少し離れた位置に人影が見える

「おぉ?都市伝説のバーゲンセールだな。んじゃ早速…」
「大丈夫だとは思いますが、一応警戒は怠らないで下さいね?」
「りょーかいっ!すいませ~んっ!」

 言うが早いか三人組に声をかける。

?「はい?」
少年「えーっと、都市伝説の方ですか?」
?「……なんだ?お前等?」
オーナー「これは失礼、私は都市伝説【人肉料理店】、こちらは少年、契約者です」
少年「あ、人肉料理店っつっても人襲ったりはしないっすよ?」

 慌てて自己紹介して、敵意が無い事を表わす。わざわざ怒らせる趣味はない。

ハク「あ、これはどうもご丁寧に。私、ハクと申します」
コン「コンだ!」
禿「禿と申します」
少年「ども、少年です。んでちょっと聞きたいんスけど、向こうで走り回ってる人達知ってます?」
ハク「ああ、先頭で走っているのが」コン「私達の契約者だ!」
禿「追っているのは私の契約している都市伝説達ですね。ちなみに私は彼が所属している組織の担当者です」
少年「組織?」

 聞き慣れない名前に首を傾げる。傍らのオーナーに尋ねてみると、

オーナー「聞いた事がある、程度の事しか知りませんね」
禿「あなた方は最近学校町に?」
オーナー「ええ、つい先日越して来たばかりです」

少年「なーなー禿さん、組織ってナニ?」
禿「ついでに、ここ最近に起きた事件も話しておきましょうか。組織とは―――


~~~~説明中~~~~


少年「はへ~。組織に首塚、そんで夢の国、か~。もうちょい早くきてりゃーオレらも戦えたのになー」
オーナー「一足遅かったみたいですね」

 自分達の知らぬ間に始まり、終わっていた出来事。驚愕と、少しの悔しさを滲ませる少年。

ハク「いやいや、戦わないに越した事はないですよ。それに女の子なんでs」
少年「 オ レ は 男 だ っ !!」

 思わず叫ぶ。しかしここは確実に否定しておかなければならない。少年にも男としてのプライドがある。

ハク「ご、ごめんなさ「まあ見た目は殆ど変わってませんが」
少年「ごふぁっ」

 にこやかに致命傷を与えるオーナー。少年の男のプライド、ズタズタ。軽く涙目。

禿「男?もしやマッドガッサーの攻撃ですか?」
オーナー「おや、知っていましたか」
禿「はい、先程連絡が受けまして。夢の国の一件でしばらく学校町を離れていた筈なんですが、最近になって仲間を連れて戻って来た、と」
オーナー「ふむ、治療法はご存知で?」
禿「ユニコーンの角を使えば治療は可能ですが、今組織には在庫が無いそうです」

 未だにオーナーの一言から立ち直れない少年。

少年「…オレは男だ……女の子じゃないんだ…………男なんだよ………」

コン「女体化する前と見た目たいして変わってないって事は、元々女の子っぽかったんじゃなのいか?」
少年「」

 追い討ち掛けられた上に図星をさされる。御臨終です。

禿「初対面の人間をあまりいじめてはいけませんよ?」
コン「いやいじめてないって」

 流石に見兼ねたのか止めに入る禿さん。

禿「そんなに気にしないで下さい。彼女達は少々悪戯好きですが、悪気は無いんですよ」
少年「……禿さん」
禿「それに男らしさというものは、外見のみで決められるものではありません。内側から滲み出るものも重要なんですよ?」
少年「禿、さん…!ありがとうございますっ……!」ハク・コン「「……なにあれ」」

 少年の中の禿さん株、うなぎ登りです。

オーナー「所で先程から気になっていたんですが……あなた『エベレストの全裸筋肉男』に似ていますね?」
少年「それはオレも最初に会った時思ったけど、体格全然違うぜ?」
禿「いえ、それは私ですよ?」
少年「…え?でも……」
禿「証拠を見せましょうか?噴ッッ!!」

 掛け声と共にピンク色のオーラ吹き出しながら膨れ上がる肉体。2㍍を超えた辺りで膨脹は停まるが、その威圧感は尋常ではない。
禿「これが!私の!!鍛え上げられた鋼鉄の肉体ですっ!!!」
オーナー「なんと…」
コン「…やっちゃったよ」
ハク「ドン引きですね」

 そんな中、一人無言の少年。

少年「………!」フルフル
オーナー「どうしました、少年?」

少年「スゲェェェェエェェェェェェェッ!!!!!」

ハクコンオーナー「「「」」」

 なぜかいきなりテンションMAX。その勢いのまま禿さんの身体をぺたぺたと触り始める。

少年「スゲーや禿さんっ!!つーかどうなってんのコレ!?なんかでてるし!!!」
禿「これは兄気!厳しい修業の果てに得た、男の中の男の証っ!!」
少年「おぉぉおおぉぉぉっ!!!」
ハクコンオーナー「「「……え~」」」

 話に着いていけず、取り残される都市伝説達。
 しかし事態はそんな三人を置いて進んでいく。

少年「禿さん!オレを………………オレをっ、弟子にして下さいっっっ!!!!!!」

ハクコンオーナー「「「イヤチョットマテ」」」

 少年の凄まじい提案に、思わず突っ込む。そのお陰で我に返ったのか口々に説得を始める。

コン「君、少し落ち着け!?」
ハク「そうですよ!考え直して下さい?まだ間に合いますから!」
オーナー「しょ、少年。初対面の人間相手にそれはちょっと……」

 そんな三人の声が聞こえていないのか、禿さんだけを見つめる少年。
 だが……

禿「…残念だが少年、それはできない」
少年「なんでですか!?オレがこんな姿だからですかっ!?」
禿「少年、外見は問題ではないのだよ。これは私の問題なのだ。私は未だ修業中の身。弟子を取る事は……出来ない」
少年「………そ、そんな………」
禿「だが少年よっ!同じ高みを目指す者同士、共に高め合うことに何の問題は無いっ!!」
少年「………っ!禿さんっ…………ありがとうございます!!」

ハクコンオーナー「「「」」」

 がっしりと抱き合う二人。再び置いてけぼりの三人。
そして完全に忘れられているかごめかごめの契約者と兄貴達。

青年「まだかぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁっ!!???」
兄貴「「「「「「やらないか?」」」」」」




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