「…ん?どうしたんだい?」
取引先に向かう途中、急にロロト君が僕の横に姿を現した。
彼の視線の先……
彼の視線の先……
「あぁ、なるほど…」
視線の先に、ロリな少女がいた。
しかし、小さな体に不釣り合いな、胸。…何もつけていないのだろうか。動くたび揺れている。
しかも男物と思わしきYシャツから谷間が見えている。すごくイイ。
しかし、小さな体に不釣り合いな、胸。…何もつけていないのだろうか。動くたび揺れている。
しかも男物と思わしきYシャツから谷間が見えている。すごくイイ。
これで下が裸なら…男の浪漫「裸Yシャツ」の完成…か…
そんなことを考えていると、僕の目線に気づいたのだろうか、少女がこちらへと寄ってくる。
…たまには、罵られるのも悪くはないかな。そんなことを考えていたが、少女から出た言葉は、意外なものだった。
「わー!ト○ロだー!」「!?」
いきなりロロト君に抱きつく少女。そのいきなりの行為にロロト君は大きく眼を見開く。
…この状態のロロト君が…見えるのか…?この子も都市伝説の関係者…?
「わー、すっごいモフモフ~!」モフモフ
ロロト君に抱きついてモフモフする少女。最初は驚いていたロロト君だったが、次第にご満悦といった表情を浮かべる。
モフモフしながら、揺れる胸の谷間がすごく…イイ。
ロロト君に抱きついてモフモフする少女。最初は驚いていたロロト君だったが、次第にご満悦といった表情を浮かべる。
モフモフしながら、揺れる胸の谷間がすごく…イイ。
トト○とそれに抱きつく巨乳ロリ少女。そしてそれを見る四十代後半のおじさん。
傍から見ると若干危険な香りがする…
傍から見ると若干危険な香りがする…
「おやおや、お楽しみ中でしたかぇ?」
声のする方向を見ると、取引相手のロン毛の婆さんがいた。
「あなたはいつも取引の場所に時間通りに来ないから…そろそろ捕まるぞ?」
「いや、いつも見てるのはロロト君のほうだし、今回は少女のほうから…」「ん~、スリスリ」
おたがいに楽しんでいる二人(一人と一匹?)を指さしながら言う。
その少女を見たとたん、婆さんは表情を一変させた。
「あなたはいつも取引の場所に時間通りに来ないから…そろそろ捕まるぞ?」
「いや、いつも見てるのはロロト君のほうだし、今回は少女のほうから…」「ん~、スリスリ」
おたがいに楽しんでいる二人(一人と一匹?)を指さしながら言う。
その少女を見たとたん、婆さんは表情を一変させた。
「おやおやまあまあ!こんな夜にそんなはしたなくて寒そうな格好!ちょっと待ってなさいな!」
…婆さんのスイッチが入ったようだ。
どうも婆さんは家族の面影のある人物には赤の他人だろうとやさしくしてしまう癖がある。
おそらく今回も「孫に似てる」とか言う理由だろうねぇ…
どうも婆さんは家族の面影のある人物には赤の他人だろうとやさしくしてしまう癖がある。
おそらく今回も「孫に似てる」とか言う理由だろうねぇ…
しばらくビニル袋をあさって、取り出されたものは薄手の上着。
「ほらほらこれをあげるから着なさいな!この服は「火鼠の皮衣」でできていてね、あったかいよ~?」
そう言って婆さんは少女に半ば無理やり服を着せる……少し残念だ。
「ほらほらこれをあげるから着なさいな!この服は「火鼠の皮衣」でできていてね、あったかいよ~?」
そう言って婆さんは少女に半ば無理やり服を着せる……少し残念だ。
「ありがとう、お婆さん!」「いいんだよ。そんな恰好してるとそこのおじさんみたいな人にさらわれちゃうよ?」
「…一応僕は紳士でいるつもりだけどね。それにさらうのはロロト君のほうだよ」
「…一応僕は紳士でいるつもりだけどね。それにさらうのはロロト君のほうだよ」
…過去に一度だけ、ロロト君が少女を連れ帰ってきたことがある。
あの時は引き離すのが大変だったかな。少女も暴力受けてるみたいだったし…
あの時は引き離すのが大変だったかな。少女も暴力受けてるみたいだったし…
あの時の親は…確か死期が近いから放っておいたかな…少女はロロト君がお婆さんの所に送って行ってあげたかな。
「ほら嬢ちゃん、あんまり夜遅く出歩くもんじゃないよ?」「バイバイ、○トロ~!」
遠ざかっていく少女に満面の笑みで返すロロト君。少し名残惜しさが出ているが。
遠ざかっていく少女に満面の笑みで返すロロト君。少し名残惜しさが出ているが。
「…さて、依頼の品じゃが」「あぁ。持ってきてるよ。これが”閻婆の嘴”だ」
あぁとうなずき僕の手から地獄の鳥の嘴を受け取る。
「たしかに珍しい代物だけどさ、何に使うんだい?」「なぁに、どんなものでも需要はあるもんじゃよ」
ひっひとあくどい笑いを浮かべる婆さん。…おおかたどこかの馬鹿な富豪にでも売りつけるんだろうけど…
あぁとうなずき僕の手から地獄の鳥の嘴を受け取る。
「たしかに珍しい代物だけどさ、何に使うんだい?」「なぁに、どんなものでも需要はあるもんじゃよ」
ひっひとあくどい笑いを浮かべる婆さん。…おおかたどこかの馬鹿な富豪にでも売りつけるんだろうけど…
「…で、対価は?」「あぁ、忘れるところじゃったな、ホレ」
そう言って出される二枚のチケット。内容は…こんなところで大声で読み上げられません!!!
「いつもすまないねぇ」「いやいや、お礼を言うのはこっちのほうじゃよ…そうじゃ、ついでにこれを」
そう言って婆さんは緑色の液体入りの瓶を僕に手渡す。
「最近何やらマッドなんたらとか言う者が男を女に変えとるらしゅうてのぅ。わしが特別に調合した解毒剤じゃ…まだ聞くかは試しとらんがの」
そう言って婆さんは緑色の液体入りの瓶を僕に手渡す。
「最近何やらマッドなんたらとか言う者が男を女に変えとるらしゅうてのぅ。わしが特別に調合した解毒剤じゃ…まだ聞くかは試しとらんがの」
「…ありがたく、受け取っておくよ」そう言って僕はその瓶をポケットの中に入れた。
「男を女に…ねぇ」いつものビデオ屋に行く途中で、呟く。
「どうせ性格は男のまま、とかなんだろう?だったらあまり意味はないような気がするけどねぇ」
「どうせ性格は男のまま、とかなんだろう?だったらあまり意味はないような気がするけどねぇ」
女になった男をヤっても…ねぇ。僕は身も心も女、というほうが好きだし…
「ま、見つけたらひとまず捕食、かな?マサムネ?」
僕に返事するかのように、みゃあ、となく肩の上のマサムネ。
僕に返事するかのように、みゃあ、となく肩の上のマサムネ。
「さ、今日は『火○るの墓』があればいいねぇ…」
「…あっれぇ~?」
…まさか今日も『○垂るの墓』が借りられているとは…まさか延滞?
「やれやれ、仕方が無いねぇ」
この前と同じように、口ぶりとかみ合わないくらいの笑顔を浮かべながら、店の奥のピンク色の暖簾をくぐっていった…
…まさか今日も『○垂るの墓』が借りられているとは…まさか延滞?
「やれやれ、仕方が無いねぇ」
この前と同じように、口ぶりとかみ合わないくらいの笑顔を浮かべながら、店の奥のピンク色の暖簾をくぐっていった…