…ぱちん
ぱちんっ
静寂に包まれた空間に、静かに音が響き渡る
ぱちんっ
静寂に包まれた空間に、静かに音が響き渡る
「……む」
相手の一手に、さて、次はどうしようか…将門は、静かに考え込む
今日こそは、勝利をもぎ取りたいものだったが…やはり、相手は甘くはないようだ
今日こそは、勝利をもぎ取りたいものだったが…やはり、相手は甘くはないようだ
ぱちんっ
一手を放つ
しかし、相手はそれすらも読んでいたようだった
即座に、次の一手を放たれ
一手を放つ
しかし、相手はそれすらも読んでいたようだった
即座に、次の一手を放たれ
「……むむ」
「さて、どうする?将門」
「さて、どうする?将門」
相手の、どこか楽しげな声が響く
……まだ、自分では駄目か
……まだ、自分では駄目か
「…参った。貴公には、まだ敵わぬようだ」
「私としても、立場上そう簡単に負けるわけにはいかんからな」
「私としても、立場上そう簡単に負けるわけにはいかんからな」
…さて、これで連敗記録はいくらに伸びたやら
面倒で、もう数えてすらいない
……そもそも、自分たちはそんなに頻繁に顔を合わせているわけでもないから、思ったよりは伸びていないのかもしれないが
面倒で、もう数えてすらいない
……そもそも、自分たちはそんなに頻繁に顔を合わせているわけでもないから、思ったよりは伸びていないのかもしれないが
「…それにしても、珍しいな」
「む?」
「随分と、可愛らしい茶菓子ではないか」
「む?」
「随分と、可愛らしい茶菓子ではないか」
…皿に載せられているのは、随分と色鮮やかな菓子
幸運系の都市伝説と契約している少年が、置いていった物だ
幸運系の都市伝説と契約している少年が、置いていった物だ
「確か…はろうぃん、とか言う西洋の祭の菓子だったはずだ」
「ハロウィンだ。お前は、相変わらず横文字に弱いな」
「ハロウィンだ。お前は、相変わらず横文字に弱いな」
少し呆れたように、その人物は言ってくる
未だ西洋文化やら近代文化に馴染みが薄い将門と違い、彼は西洋文化も近代文化も積極的に学んでいる
それらのいくつかを、既に身につけている事だろう
…彼の元に助力を願いに来る者には、それらの知識を必要とする者たちとて、いるのだから
その色鮮やかな飴を、彼は一つ手に取った
ころり、指先で弄ぶ
未だ西洋文化やら近代文化に馴染みが薄い将門と違い、彼は西洋文化も近代文化も積極的に学んでいる
それらのいくつかを、既に身につけている事だろう
…彼の元に助力を願いに来る者には、それらの知識を必要とする者たちとて、いるのだから
その色鮮やかな飴を、彼は一つ手に取った
ころり、指先で弄ぶ
「…それにしても、最近のお前楽しそうだな」
「……くくっ、そう見えるか?」
「あぁ、それはもう。こんなにも楽しそうなお前を見るのは数百年ぶりだ」
「……くくっ、そう見えるか?」
「あぁ、それはもう。こんなにも楽しそうなお前を見るのは数百年ぶりだ」
…彼の言う通りなのだろう
このところ、将門は楽しくてたまらない
それこそ、数百年ぶりに、人間の面白さを再確認しているところだ
己の下に集まった部下たち、それらと共に過ごす時間もまた、楽しい
このところ、将門は楽しくてたまらない
それこそ、数百年ぶりに、人間の面白さを再確認しているところだ
己の下に集まった部下たち、それらと共に過ごす時間もまた、楽しい
「…だが、忘れるなよ?人間と私達とでは、生きる時間が違いすぎるのだからな?」
「……くっく、わかっているとも」
「……くっく、わかっているとも」
あぁ、わかっている
これは、自分たちの長い長い時間の中の、ほんの一瞬
刹那の瞬きにも満たぬかもしれない、短い短い時間
…だが、それでも
これは、自分たちの長い長い時間の中の、ほんの一瞬
刹那の瞬きにも満たぬかもしれない、短い短い時間
…だが、それでも
「たとえその短い瞬間であったとしても…我は、その時を楽しむまでよ」
「………お前らしい」
「………お前らしい」
ぽん、と、彼はその飴を口に含んだ
ころり、その甘さを楽しんでいる
ころり、その甘さを楽しんでいる
「…さて、将門よ。もう一局、打つか?」
「貴公さえ良ければ、相手をさせてもらおう……なぁ、道真公?」
「貴公さえ良ければ、相手をさせてもらおう……なぁ、道真公?」
…今なお、祟りをもたらす祟り神と
今は既に祟り神の座を退き、人々に知恵授ける存在となった神
その二人は、学校町の騒ぎとはどこか隔離されたその場所にて、静かに互いの時を楽しんでいるのだった
今は既に祟り神の座を退き、人々に知恵授ける存在となった神
その二人は、学校町の騒ぎとはどこか隔離されたその場所にて、静かに互いの時を楽しんでいるのだった
終