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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 首塚-53h

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だれでも歓迎! 編集
「はい、これで大丈夫よぉ。一応、換えの分もいくつか渡しておくけどぉ、後は自分で買うのよぅ?」
「えぇ、ありがとう」

 …「首塚」本部
 そこにて、はないちもんめの少女は、二次成長を迎えたその対処法に関して、キャリアウーマン風のスーツを着た女性に、色々と教わっていた
 ……黒服と「日焼けマシン」の契約者も、基礎的な知識はあるとは言え、具体的な対処法を知っている訳でもない
 そこで、彼女に任せる事になったのだ
 …パワーストーン契約者に任せるという案もあったかもしれないが、黒服が彼女にその事を相談する決心が付かなかった為、「日焼けマシン」の契約者がこちらに連絡してくれたのだ
 くすり、キャリアウーマンは笑う

「学校でこう言う事を習うのは、もうちょっと後だったかしらねぇ」
「…多分。まだ、習ってない」

 …そろそろ、そう言う事を習い始める時期ではあるのだが
 まだ、その授業は始まっていないようだった
 早い子供なら、もう始まっているのだが…まぁ、そればっかりは、仕方ない
 普通ならば、母親から教わる所だが……この少女には、教わるべき相手がいないのだから、仕方ない

「個人差があるけど、おなかがかなり痛くなる場合もあるから、気をつけてねぇ?」
「……努力するわ」

 小さくため息をつく、はないちもんめの少女
 …大人になった証拠だと、そう言われた
 体が、子供を生める準備ができた合図、だと
 正直、複雑な気分であるのだろう
 大人になったという事は、少し、黒服につりあえるよう、近づけた証拠
 ……そして、子供は好きだけれども、子供が欲しいか、となるとそれはまた別問題
 故に、少女は複雑なのだ
「…そんな顔、しちゃ駄目よぅ?」

 くすくす、キャリアウーマンは笑い、複雑な表情を浮かべる少女の頭を撫でる
 酷く優しい、母親のような手つきで、優しく撫でる

「はじめはびっくりするかもしれないけど、その内慣れるわぁ。それに……大人になるって、そんなに悪い事ばかりでもないわよぅ?」
「…どう、なのかしらね?」

 大人が嫌いな少女
 大人を信用できない少女

 そんな少女が大人になったならば
 それは、どんな大人になる

「…ふふっ、あなたって、あの子に似てるわぁ」
「……あの子、って」
「「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者のあの子……あの子も、大人嫌いだったみたいなのよねぇ。20を超えて大人になった今でも、どこか子供っぽくて大人になりきれてなくて。多分、あの子も今でも、大人嫌いなんでしょうねぇ?」

 …あれと似ている、と言われても嬉しくないと、少女は考えて
 ……そして、ふと、気づく
 そう言えば、気にした事もなかったけれど…「日焼けマシン」の契約者に、両親はいるのだろうか?
 今の家に住むまで、あちこち転々とする生活を送っていたようだったし
 …もし、親がいるのなら、そんな事をする必要はないようにも思えたが
 親が、いないのだろうか
 自分のように?
 それとも、何か別の理由で?
 ………まぁ、いくらなんでも同じ理由ではないだろう、と思う
 あそこまで下衆な親がそんなにたくさんいても困る
 そうだったら、流石にこの国の将来が危うい

「…とりあえず、ありがとう」

 何となく、この話題を打ち切りたくなって、少女は立ち上がった
 黒服と「日焼けマシン」の契約者を待たせているのだ
 早く、帰ろう
 そう考えて、部屋を出る
 二人がいる、将門の部屋まで来て…

 …その、空気の重さに、思わず少女は立ち止まった



 時は、ほんの少し遡る

「…道真公に、釘を刺されましたか」
「あぁ」

 ちゃぷり
 杯を傾けつつ、将門は黒服の言葉に頷いた

 祟り神に分類される都市伝説である「首塚」平将門
 その力は、強大である
 故に、ひとたび力を振るえば、その影響は計り知れない
 …時として、祟り神の起こした行為が新たな都市伝説を生む事もある
 それも、また、事実

 故に、先日「首塚」を尋ねてきた道真に、将門は釘を刺されたのだ
 しばらく、表立った行動は避けるように、と
 黒服としても、それは同感である
 将門の力と影響力は強すぎる
 「夢の国」の騒動の時のような事件ならばともかく…そう度々、力を振るって欲しいものではない

「しばらく、大人しくするように言われた……まぁ、同士を探すのをやめるつもりはないが」
「…一応、「組織」としましても、あなたを積極的に「組織」に勧誘するのは控えるはずですので、大人しくなさっていてください。お願いですから」

 小さく、黒服はため息をつく
 本当に、力を振るうのは控えて欲しいものだ
 今、学校町が抱えている問題も、将門が本気で力を振るえば解決するかもしれないが…同時に、学校町も壊れかねない故、却下である
 力というものは、強ければいいと言うものでもない 
 その点で考えると、将門の力はあまりにも強すぎるのだ

「まっどがっさぁの件に関しては、我等同士の中にも被害が出ている故に、見逃せぬのだがな」
「今現在、「組織」としましてはマッドガッサー一味の隠れ家の特定及び正式なメンバーの特定を急いでいます。フリーの契約者達の中にも被害にあった者が多いですし…個人的に、彼らを追っている者も多いでしょう」

 …そろそろ、一般人にも被害が出始めている
 ……いや
 本当は、以前から被害が出ていたのかもしれない
 しかし、それらが表沙汰になっていなかったのだ
 …それが、表沙汰になってくるほどに、増えてきている、それだけなのかもしれない
 いい加減に、彼らの行いを止めなければ

「…まぁ、あれが女の姿になったのは、可愛らしいと思うがな。元に戻らんようだったら、嫁にしてやって良い」
「………将門公?」


 …この、祟り神は
 まだ、そんな事を口にすると言うのか
 少し睨むように将門を見るが、将門は気にした様子もない

 …と、そこに

「黒服、こっちの用は終わったぞ」

 ひょこり
 「日焼けマシン」の契約者が、部屋に戻ってきた
 …そして、二人の様子に首をかしげる

「黒服?…将門様、どうしたんすか?」
「いや、何も?」

 くっく、と将門は笑って、「日焼けマシン」の契約者を手招きする
 「日焼けマシン」の契約者は首をかしげながらも、将門に駆け寄ろうとして

 その手を、黒服が掴んで止めた

「黒服?」
「…それでは、こちらの話は終わりましたので」

 すくり、黒服は立ち上がる
 …今の、女性の体になっている「日焼けマシン」の契約者を、将門に近づけさせるべきではない
 それは、以前、充分に実感させてもらった
 近づけさせては、いけない
 たとえ、自分がいる前でも


「もっとゆっくりしていけばよかろう?あの少女の用件は、まだ終わっていないようだしなぁ?」

 くっく、と将門は黒服のそんな様子に笑う
 …ようは、黒服の反応を見て、また楽しんでいるのだ、この祟り神は
 全く持って、たちが悪い

「いえ、そちらの用件も、もうそろそろ終わるはずですから」
「………?」

 二人の様子がわからずに、「日焼けマシン」の契約者は首をかしげている
 よもや、自分が原因で今の事態に陥っているなどと、わかるはずもない
 ただ、ほんの少し、黒服が怒っているようなそんな気配は感じられているのだが…


 …この、どこか重い空気を前に
 少女は、どう声をかけたらいいものか、わからず
 ……とりあえず、「日焼けマシン」の契約者がおかれている状況になぜか羨ましさを感じるので、あとで軽く虐めておこうか、と
 こっそりと、そう考えたのだった



終わる


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