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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-25

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匿名ユーザー

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黒服Hと呪われた歌の契約者 25


 雪が降る中、月を見上げる
 雪が降ろうが振るまいが、いつもと変わらぬ月の光

 はらはら、はらはら
 静かに、静かに、雪は降り続けている
 明日になれば、積っているのだろうか?
 雪が積もれば、世界は白く染め上げられる
 まるで、浄化でもされたように

「……柄でもないな」

 何を考えているのやら
 その黒服は、頭を掻いた
 …まったく、ここ数年、そんな事は考えないようにしていたのだが

「…か~~~~っらからからからからからからからからからから!!!黄昏ているであるなぁ?友よ」
「ゲデか」

 何時の間にか、黒服の背後に出現していたヤクザ紳士…ゲデ
 黒服の様子を見て、からからと笑う

「何を考えていたであるか?」
「別に。ただ、マッドガッサーの力でもっと綺麗なねーちゃんが増えないかな、と」

 マッドガッサー、もっとやれ
 心から、そう思う
 それもまた、本音だ

「からからから!!なんとも友らしい考えであるよ!因みに、我輩ついさっき、そのマッドガッサーと遭遇してきたである」
「へぇ?それで、どうだったんだ?」
「「薔薇十字団」に誘ったら、さらっと断られたであるよ」
「………だろうな」

 向こうにはマリ・ヴェリテのベートがいるのだ
 フランスで長きに渡って暴れたあいつのことだ、「薔薇十字団」に討伐された事も一度や二度じゃないだろう
 そんな奴が、「薔薇十字団」を信用するとは思えない

「話に聞いたとおり、なんとも仲間思いであるようだよ、連中は」
「信じあえる仲間同士で集まって、ってか。おめでたくて羨ましい限りだ」

 マッドガッサーもマリ・ヴェリテも、かつては人を殺していた存在
 …いや、マリ・ヴェリテは、今だって人を殺していることだろう
 ……そんな奴らが、信じあえる仲間を手に入れた、だ?
 なんともおめでたくて……羨ましいではないか

「いっそ、あいつらの思うような世界にでも変わっちまえば、おめでたくて平和なのかもなぁ」
「マッドガッサーのハーレム世界、であるか?そのおこぼれがもらえるなら我輩もちょっと興味津々であるなぁ」
「ちょっとじゃねぇだろ?かなり、だろ?」

 そんな事を言い合い、笑い合う
 互いに、これも本音なのだ
 嘘偽りの考えを口にしている訳ではない
 …ただ、口にしない事が在るだけだ

「…………友よ」
「うん?」

 …不意に
 ゲデが、黒服に、こんな言葉を投げかける

「友は、まだ世界が憎いであるか?都市伝説という存在を生み出す、この世界が」
「……お前にゃあ、どう見える?」

 そう言って、笑ってやる

 ゲデは、しばし黒服を見つめ……笑った

「わからないであるなぁ?友は、隠し事がベリィ上手いであるよ」
「わからないなら、わからないままでいてくれや」

 俺だって、わかりゃしない
 いや、わかろうとしていないのだから


 かつて、世界を憎んだ
 都市伝説という存在を生み出す、世界そのものを
 都市伝説さえなければ、自分はこうならなかったのだから
 自らも、都市伝説と成り果てて

 …結局、自分はあんな事をしでかした

 世界を憎んだところで、どうにもならないとわかっている、わかりきっている
 しかし、憎しみはどうにもならず
 しかし、憎んでもどうしようもなく
 だから、それについて考える事はやめた


 ……やめたはず、だったのだ

 だが、雪が降って、白く染まっていく街を見て、勘が得てしまう


 いっそ、世界が全て壊れて、まっさらで、真っ白な状態に戻るなら
 その時は…もう、都市伝説なんて存在が生まれなければいい
 その世界に、もう一度生まれる事が出来るなら……俺は、今度こそ……


(……いや)

 そんな事、考えても意味がない
 無駄な考えだ
 それでも、考えてしまうと言う事はやはり…自分は、どこかおかしいままなのだ

「ゲデ。俺が馬鹿な事やらかそうとした時は、頼んだぞ?」
「……っからからから、了解しているであるよ、それは、友との約束である…友の担当契約者の事も、全て任せたであるよ!」
「後半却下。あの二人だけはてめぇにゃ任せねぇ」
「からからからからからからから!!ちょっぴり酷いであるよっ!?」

 雪振る中、二人で笑う
 肩に積もった雪を払いもせずに


 …いっそ、まっさらに浄化されるべきは俺なのだと
 思考の奥深く、自分でも気づかず、そう考えた



fin



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