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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-28

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「あ、話し終わったか?」
「終わりましたけど……あなたも、ちゃんと自分で報告してくださいよ」
「綺麗なねーちゃんと向かい合って話すならまだしも、マッスル禿と向き合って話しても面白くないじゃねぇか」

 駄目だこいつ、早くなんとかしないと
 黒服Hの言葉に、かごめかごめは軽い眩暈すら覚えた
 そんなかごめかごめの様子に、黒服Hはくっく、とどこかからかうように笑った

「まー、冗談はさておき、だ。こっちに来る前にぱぱっと調べてきた「爆発する携帯電話」が潜んでいたアパートも、特に収穫なし。エロ本の類は一冊もなかったしな」
「問題はそこじゃない。問題はそこじゃないです!!」

 無駄だと思いつつ、つい突っ込んでしまうかごめかごめ
 やはり、その突っ込みにあまり意味はなかったようで、黒服Hはそのまま続けてくる

「…ただ、動物の毛が少し落ちてたな。かなり掃除したのかもしれんが、まだ残ってた」
「動物の毛?マリ・ヴェリテのベートのものではないのですか?」

 ハクの疑問の言葉に、黒服Hはさぁな?と肩をすくめた
 確かに、マリ・ヴェリテのベートのものであれば、話はそこで終わってくれるのだが…

「一応、「組織」の方に鑑定依頼したがな。何の毛かわかるのは時間かかると思うぜ?それが万が一都市伝説のものであればなおさらだ」
「…マリ・ヴェリテのベート以外にも、動物系の都市伝説が関わっている可能性もあると?」
「かもな」

 未だ、正確な戦力がはっきりしないマッドガッサー一味
 …そもそも、禿が接近戦を得意とする人間の特徴を、筋肉以外で正確に伝えてくれればちょっとはマシだったかもしれないのだが
 まぁ、そこは禿だから仕方ない
 「組織」全体がそんな感じで諦めているのだから、最早仕方ないのである

「巨大飛行型都市伝説に関しても、鳥っぽいって事以外はさっぱりわからんからなぁ。熱は感じなかったから、フェニックスとか火の鳥じゃあないと思うんだがな」

 その辺りを除いたとしても、鳥型で、巨大な都市伝説など世界中にあり揺れている
 ロック鳥にジズ、サンダーバードなどなど、あまりに種類が多すぎて絞り込めないのだ
 ヘタをしたら、「恐竜の生き残りがいる」と言う都市伝説絡みで翼竜とか、ナスカの地上絵の鳥のやつとかそんな可能性も捨てきれない
 やはり、情報が少ないと言うのは致命的なのだ

「……で?とりあえず、お前さんは「13階段」契約者の討伐、降りないんだって?」
「はい」

 こくり、頷いたかごめかごめ
 そうかい、と黒服Hは苦笑した

「…悪いが、俺はあいつの討伐は手伝えないぜ?流石に、少しの間面倒見てた奴を殺すのは忍びねぇからな」
「少しの間、ですか」

 「13階段」の口からも、この黒服らしき存在が語られたし
 禿黒服が来るまでの黒服Hの発言からして、そうなのだろうとは思っていたが…
 やはり、この黒服は、「組織」にいた頃の「13階段」に、関わっていたのだ

「…「13階段」は、「組織」にいた頃、どんな扱いを受けていたんです?」
「ん?……知って、どうするんだ?」

 …知って、どうすると言うのか
 知ったところで、何か事態が変わるとも思えなかったのだが

 ただ、「13階段」が見せた「組織」への憎悪、断片的に語られた言葉
 あれを見るに、えげつない事をさせられたり、ロクでもない扱いを受けていた事は間違いない

「…名前もつけられず、消耗品のような扱い。簡単に言えばそんな所かね?っつか、俺が知ってるのはそれくらいだ」

 簡潔にそう言って来た黒服H
 …これ以上は知らないのだと、そう言ってくる

「所詮、俺は下っ端だ。上の連中が常日頃企んでる計画とかそんなもんの詳しい部分がわかる訳ないだろ?」
「…まぁ、そうですけど」

 …そう、なのだが
 気のせいだろうか?
 この黒服は、もっと、深い部分も知っているように思えるのは

「あー、そうそう、過労死候補のあいつに、その事聞いてやるなよ?あいつはその辺の事はまったく聞かされてないからな。知ったらあいつ、また思い悩むぞ」
「かも、しれませんね。彼は「組織」の非情な面を嫌っていますし…当時の自分が何もできなかった、とまた悩むでしょう」

 禿黒服も、黒服Hの言葉に同調してきた
 …はっきりと、その様子が思い浮ぶから困る
 黒服Dは、色々と心労を背負いすぎだ
 ……その癖に、何故「組織」内でホモだのロリコンだのと噂が立っている事実に気づいていないのか
 ついでに言うと、黒服Hのど変態な面にも何故気づいていないのか
 世の中、不思議なものである

「んじゃ、俺はこれで。他にも調べることあるから」

 すくり、立ち上がり、黒服Hはかごめかごめたちの前を後にする
 …だいたい、自分が伝えるべき事は伝えた
 マッドガッサーたちの件については、自分はこれ以上積極的に関わるつもりはない
 後は、他の連中に任せるとしよう

「……あいつが受けていた扱い、か」

 ぼそり、かごめかごめたちから大分距離をとったところで、呟く
 同じ年頃の子供たちが、大分集められていた
 皆、名前などつけられていなかった
 皆、強制的に都市伝説と契約させられて
 一人、また一人、数が減っていき…あの「13階段」は、数少ない生き残り
 いや、数少ないどころの話ではない
 「夢の国」の討伐戦の失敗で、生き残りは最早あの「13階段」だけだ
 つまり、「13階段」は「組織」にとって、なかった事にしたい忌まわしい計画の生き証人なのだ
 恐らく、「組織」の後ろめたい事を抱えている連中は、何が何でも、「13階段」の口を塞ぎたいところだろう
 あの計画は…その計画の首謀者だった「組織」上層部の誰かさんが不審な死を遂げて、頓挫したのだから

 ………まぁ
 そいつを殺したのは、俺なんだがな


 口には出さず、そう呟いて
 黒服Hは、夜の闇の中に姿を消していったのだった



to be … ?






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