○月×日 20:40 二年生教室
「………っ」
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
その鼠を前に、「爆発する携帯電話」の契約者は、ジャッカロープを抱きしめたまま、怯えていた
ジャッカロープは「爆発する携帯電話」を護ろうとしているのか、しゃっしゃっ、と前脚を威嚇パンチでもするかのように動かしている
その鼠を前に、「爆発する携帯電話」の契約者は、ジャッカロープを抱きしめたまま、怯えていた
ジャッカロープは「爆発する携帯電話」を護ろうとしているのか、しゃっしゃっ、と前脚を威嚇パンチでもするかのように動かしている
「爆発する携帯電話」の契約者は、基本的に動物が好きだ
その対象には、鼠も入る
しかし……この鼠たちは、異常だ
群れで動いている
しかも…確実な、悪意を持って
その悪意は、自分には向けられていない
だが、いつ向けられるかわからない
その対象には、鼠も入る
しかし……この鼠たちは、異常だ
群れで動いている
しかも…確実な、悪意を持って
その悪意は、自分には向けられていない
だが、いつ向けられるかわからない
悪意に囲まれ、思い出す
自分を殺そうとしていた連中の事を
悪意と殺意に囲まれ、いつ、殺されるかわからなかった状態
その恐怖が……蘇る
自分を殺そうとしていた連中の事を
悪意と殺意に囲まれ、いつ、殺されるかわからなかった状態
その恐怖が……蘇る
「------っ、ぁ」
体中を、締め付けられるような
心臓を、鷲掴みにされた様な、錯覚
強い精神的圧迫が…マッドガッサー達と行動するようになってから遠ざかっていた発作を、引き起こす
その場に座り込む「爆発する携帯電話」の契約者
ひゅうひゅうと、呼吸が安定しない
死に繋がる発作ではない
ただ、死んだ方がましだ、というレベルの苦しさを味わうだけだ
ぺちぺちぺち!
心配したジャッカロープがぺちぺちと叩いてくるが、それを感じ取る事すら出来ない
心臓を、鷲掴みにされた様な、錯覚
強い精神的圧迫が…マッドガッサー達と行動するようになってから遠ざかっていた発作を、引き起こす
その場に座り込む「爆発する携帯電話」の契約者
ひゅうひゅうと、呼吸が安定しない
死に繋がる発作ではない
ただ、死んだ方がましだ、というレベルの苦しさを味わうだけだ
ぺちぺちぺち!
心配したジャッカロープがぺちぺちと叩いてくるが、それを感じ取る事すら出来ない
怖い
恐ろしい
悪意と殺意に囲まれたこの状態が、恐ろしくて、恐ろしくて
-----悲しくて……
恐ろしい
悪意と殺意に囲まれたこの状態が、恐ろしくて、恐ろしくて
-----悲しくて……
「爆やん!!」
「-----あ」
「-----あ」
かけられた声に、顔をあげる
見ると、教室の扉を開け放ち…似非関西弁の女性が、「爆発する携帯電話」に手を差し伸べてきていた
見ると、教室の扉を開け放ち…似非関西弁の女性が、「爆発する携帯電話」に手を差し伸べてきていた
「こっちや!早ぅ!」
「………」
「………」
発作が、収まった
ジャッカロープを抱きなおし、似非関西弁の女性に向かって走る
共に教室を脱出し、すぐ傍の階段に向かって走った
ジャッカロープを抱きなおし、似非関西弁の女性に向かって走る
共に教室を脱出し、すぐ傍の階段に向かって走った
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
鼠は、二人を追いかけてくる
鼠は、二人を追いかけてくる
「こっちだ!!」
「13階段」が、三階への階段の踊り場に立ち、叫ぶ
二人は急いで会談を駆け上がった
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
鼠たちも、その後を追いかけてくる
「13階段」は、その鼠たちを鋭く睨みつけた
二人は急いで会談を駆け上がった
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう
鼠たちも、その後を追いかけてくる
「13階段」は、その鼠たちを鋭く睨みつけた
「---引きずり込め!13階段!!」
手が
無数の、血塗れた手が、13段目から現れる
それは、階段を上る鼠たちを次々と鷲掴みにして、階段の中に引きずり込んでいく
ちゅううううううっ!?
混乱した鼠たちの絶叫が、響き渡り
無数の、血塗れた手が、13段目から現れる
それは、階段を上る鼠たちを次々と鷲掴みにして、階段の中に引きずり込んでいく
ちゅううううううっ!?
混乱した鼠たちの絶叫が、響き渡り
…全ての鼠を飲み込み終え、静寂が訪れる
「助かったぁ…」
「くけ…」
「大丈夫かっ!?」
「くけけっ?」
「くけ…」
「大丈夫かっ!?」
「くけけっ?」
ぎゅう!と
「13階段」は「爆発する携帯電話」を抱きしめた
じたばたじたばた!!
間に挟まれて苦しいのか、ジャッカロープが暴れだし
…ごすっ!!
「13階段」は「爆発する携帯電話」を抱きしめた
じたばたじたばた!!
間に挟まれて苦しいのか、ジャッカロープが暴れだし
…ごすっ!!
「あだっ!?」
角が、「13階段」の顎に直撃した
何とか気絶は免れたが、ふらふらしている
何とか気絶は免れたが、ふらふらしている
「もう、何やっとるん」
「…くけけ??」
「…くけけ??」
そんな様子に、似非関西弁の女性は、やや呆れた声を出し
「爆発する携帯電話」は、不思議そうに首をかしげたのだった
「爆発する携帯電話」は、不思議そうに首をかしげたのだった
「---マスター!映像が!」
「…うん?」
「…うん?」
---ざ
ざざざざざざ………
ざざざざざざ………
上田とメルが見ていた映像に、砂嵐が混じりだす
そして
そして
『オイオイオイオイオイ?オレノはにーヲコワガラセテンジャネェヨ、はーめるんノフエフキ!!』
画面に現れたのは、ポリゴンで作られた滑らかな、ゲームの登場人物のような男性の顔
じろり、上田とメルを睨みつけてくる
じろり、上田とメルを睨みつけてくる
「ハニー?誰の事だ?」
『トボケテンジャネェ!トリアエズ、こんぴゅーたカンレンハオレサマノてりとりーダ!カッテナコトハサセナイゼ!!』
『トボケテンジャネェ!トリアエズ、こんぴゅーたカンレンハオレサマノてりとりーダ!カッテナコトハサセナイゼ!!』
勝手に一方的に話し切って、それは画面から消えた
映像は復活………しない
映像は復活………しない
「マスター、今のは…?」
「…パソコン関連…ハッキング……スーパーハカー、ってとこか?」
「…それって、都市伝説ですか?」
「びみょー」
「…パソコン関連…ハッキング……スーパーハカー、ってとこか?」
「…それって、都市伝説ですか?」
「びみょー」
…さて、どうするか?
突然の乱入社からの通告に、上田は今後の作戦の見直しを開始するのだった
突然の乱入社からの通告に、上田は今後の作戦の見直しを開始するのだった
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