しんどそうにしていた≪厨二病≫の兄ちゃんとチャラい兄ちゃんの介護に忙しい黒服さんたちを置いて、俺とリカちゃんとTさん、格闘姉ちゃんに結界嬢ちゃんの五人は校舎へと向かっていた。
「Tさん、また一階から上がるのか?」
ついさっき、校舎に侵入するときに通った昇降口があった方を見ながらTさんに訊く。グラウンドがいい感じに壊れている。……直すの大変そうだなおい。
「いや、真正面からわざわざ行くこともないだろう」
Tさんはそう答えて校舎二階を指さす。そこには≪魔女の一撃≫の契約者の兄ちゃんが壊した壁があり、
「あそこから飛び込む」
待て待て。
「や、俺たちは大丈夫だろうけどこっちの嬢ちゃんたちは……」
振り向き、二人を窺うと、
「あ、問題ありません」
「二階ね。まぁあれくらいなら」
何も問題無いかのように二人とも答えた。
……常識ってやつぁー、いつの間に変わっちまったんだろうな……。
「乗りこんだらその後どうするんですか?」
結界嬢ちゃんの問いにTさんは数瞬考え、
「こそこそやってもおそらく乗っ取られている監視カメラにすぐ補足されるだろうな……一気に三階・屋上へと走り抜けるのが得策かもしれん」
そう言って俺をひょいと抱え上げた。
……顔が近い。
なんとなく目を逸らしていると、リカちゃんが頭の上で呟いた。
「むしがこないのー」
「あ、そういやそうだ」
さっきクラブハウスに行くまであれだけうるさかった≪スパニッシュフライ≫がどこからも湧いてこない。
「戦況が動いているのだろう。おそらく、こちらの有利な方へ」
Tさんはそう言うと地面を強く蹴った。
浮遊感。
校舎は無理やり開けられた新たな入口を開いて、俺たちを再びその中へと招き入れた。
「Tさん、また一階から上がるのか?」
ついさっき、校舎に侵入するときに通った昇降口があった方を見ながらTさんに訊く。グラウンドがいい感じに壊れている。……直すの大変そうだなおい。
「いや、真正面からわざわざ行くこともないだろう」
Tさんはそう答えて校舎二階を指さす。そこには≪魔女の一撃≫の契約者の兄ちゃんが壊した壁があり、
「あそこから飛び込む」
待て待て。
「や、俺たちは大丈夫だろうけどこっちの嬢ちゃんたちは……」
振り向き、二人を窺うと、
「あ、問題ありません」
「二階ね。まぁあれくらいなら」
何も問題無いかのように二人とも答えた。
……常識ってやつぁー、いつの間に変わっちまったんだろうな……。
「乗りこんだらその後どうするんですか?」
結界嬢ちゃんの問いにTさんは数瞬考え、
「こそこそやってもおそらく乗っ取られている監視カメラにすぐ補足されるだろうな……一気に三階・屋上へと走り抜けるのが得策かもしれん」
そう言って俺をひょいと抱え上げた。
……顔が近い。
なんとなく目を逸らしていると、リカちゃんが頭の上で呟いた。
「むしがこないのー」
「あ、そういやそうだ」
さっきクラブハウスに行くまであれだけうるさかった≪スパニッシュフライ≫がどこからも湧いてこない。
「戦況が動いているのだろう。おそらく、こちらの有利な方へ」
Tさんはそう言うと地面を強く蹴った。
浮遊感。
校舎は無理やり開けられた新たな入口を開いて、俺たちを再びその中へと招き入れた。