○月×日 21:22 校舎裏
「----Tさん!」
「!黒服さんか!」
「!黒服さんか!」
はないちもんめの少女が感じ取った「日焼けマシン」の契約者の行き先に向かう途中、Tさんとその契約者、そしてリカちゃんと合流した
…見ると、階段の踊り場辺りと思われる箇所の壁が、見事に大破していた
どうやら、そこから飛び降りてきたらしかった
…見ると、階段の踊り場辺りと思われる箇所の壁が、見事に大破していた
どうやら、そこから飛び降りてきたらしかった
「黒服さん!チャラい兄ちゃんが…!」
「把握、しています…何があったのか、ご存知なのでしたら、教えていただければ幸いです」
「………」
「把握、しています…何があったのか、ご存知なのでしたら、教えていただければ幸いです」
「………」
Tさんの契約者の表情が、沈む
…何が、あったのか?
Tさんに視線をやると
…何が、あったのか?
Tさんに視線をやると
「…「日焼けマシンで人間ステーキ」の契約者の青年は…その友人に気絶させられ、連れ去れた」
「………え」
「………え」
…あの、青年が
何故、ここに来ていたのか?
いや、それよりも
何故、ここに来ていたのか?
いや、それよりも
「お待ちください。何故、彼が…」
「…彼は、「魔女の一撃」の契約者…マッドガッサーの、仲間だった」
「------っ!」
「…彼は、「魔女の一撃」の契約者…マッドガッサーの、仲間だった」
「------っ!」
あの、青年が?
にわかには信じがたい
しかし、Tさんが、偽りの情報を渡してくる理由など、存在しない
つまりは…それは、真実であり、事実
にわかには信じがたい
しかし、Tさんが、偽りの情報を渡してくる理由など、存在しない
つまりは…それは、真実であり、事実
「とにかく、あの青年を追わねばならん。リカちゃんの能力で居場所を特定しようと思ったんだが…」
「おでんわにでてくれないの」
「おでんわにでてくれないの」
Tさんの契約者の頭に乗っていたリカちゃんが、困ったような声をあげた
なるほど、リカちゃんの能力を使えば、居場所を特定できるだろう
…ただし、電話に出てくれれば、だが
なるほど、リカちゃんの能力を使えば、居場所を特定できるだろう
…ただし、電話に出てくれれば、だが
「居場所はこっちで特定できるわ。急ぎましょう」
ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう!!
いまだ、鎖で絡めとられたままの鼠が、はないちもんめの少女にぶんぶん振り回され、悲鳴を上げ続けている
そうだ、居場所は、はないちもんめの少女の能力で、わかる
…急がなければ
いまだ、鎖で絡めとられたままの鼠が、はないちもんめの少女にぶんぶん振り回され、悲鳴を上げ続けている
そうだ、居場所は、はないちもんめの少女の能力で、わかる
…急がなければ
「行き先は、どちらなんですか?」
「……あそこよ」
「……あそこよ」
尋ねられ、はないちもんめの少女はす…と、そこを指差した
その先には……大きな、大きな
文科系・体育系問わず、全ての部活の部室が集まったクラブハウスが立っていた
その先には……大きな、大きな
文科系・体育系問わず、全ての部活の部室が集まったクラブハウスが立っていた
「急ごう。道中、あの青年に付いて話してくれるだろうか?黒服さん」
「……はい」
「……はい」
駆け出しながらも、黒服はTさんの言葉に、やや沈痛な面持ちで、頷いた
…恵まれた家庭で、彼は生まれた
父親は弁護士、母親は探偵と言う家柄で、両親から「困っている人には手を差し伸べて助けてあげなさい」と言われて育ってきたらしい
彼が、最初にあの子に声をかけたのも、周囲の子供達の話題に入っていけず、孤独を感じていたあの子に手を差し伸べてくれたからだった
以来、あの子は彼を親友として認識していたし、彼もあの子を親友として認識していた
それは真実であり、偽りではないはずだ
父親は弁護士、母親は探偵と言う家柄で、両親から「困っている人には手を差し伸べて助けてあげなさい」と言われて育ってきたらしい
彼が、最初にあの子に声をかけたのも、周囲の子供達の話題に入っていけず、孤独を感じていたあの子に手を差し伸べてくれたからだった
以来、あの子は彼を親友として認識していたし、彼もあの子を親友として認識していた
それは真実であり、偽りではないはずだ
小学校から高校まで、二人はずっと一緒だった
彼は、もっとランクの高い高校を目指す事もできたはずだったし、推薦入学の誘いも来ていたらしいが、あの子と同じ高校に通う為に、この高校を選んだらしかった
…それほどまでに、仲が良かったのだ
彼は、もっとランクの高い高校を目指す事もできたはずだったし、推薦入学の誘いも来ていたらしいが、あの子と同じ高校に通う為に、この高校を選んだらしかった
…それほどまでに、仲が良かったのだ
何度か、都市伝説絡みの事件に巻き込まれかけた事もある
しかし、その全てを、あの子は彼に気付かれぬままに何とかしてきた
あの子にとって、彼は「日常」の象徴であったから、何が何でも、都市伝説と関わらせたくなかったのだろう
ただ一度、小学生の時…彼を事件に巻き込んでしまった時
あの子は、彼からその事件の記憶を消すよう、必死に頼んできた
しかし、その全てを、あの子は彼に気付かれぬままに何とかしてきた
あの子にとって、彼は「日常」の象徴であったから、何が何でも、都市伝説と関わらせたくなかったのだろう
ただ一度、小学生の時…彼を事件に巻き込んでしまった時
あの子は、彼からその事件の記憶を消すよう、必死に頼んできた
覚えていて欲しくない
非日常の恐怖を、彼に覚えていて欲しくないのだ、とそう言って
あの子の願いを聞いて、私は彼からその事件の記憶を消した
私が与える事の出来ない「日常」を、彼はあの子に与える事が出来る存在だから
彼までをも、非日常の世界の住人にしたくないと言うのは、私にとっても本音だった
非日常の恐怖を、彼に覚えていて欲しくないのだ、とそう言って
あの子の願いを聞いて、私は彼からその事件の記憶を消した
私が与える事の出来ない「日常」を、彼はあの子に与える事が出来る存在だから
彼までをも、非日常の世界の住人にしたくないと言うのは、私にとっても本音だった
高校生になってからは、度々喧嘩をしていたらしかった
しかし、その都度きちんと元の鞘に収まって、仲良くやっていたようだった
少なくとも、私にはそう見えたし、あの子もそう感じていたようだし…彼とて、そう口にしていた
一番の、唯一の、大切な親友であるのだと
互いに、二人は認め合い、慕いあっていたのだ
しかし、その都度きちんと元の鞘に収まって、仲良くやっていたようだった
少なくとも、私にはそう見えたし、あの子もそう感じていたようだし…彼とて、そう口にしていた
一番の、唯一の、大切な親友であるのだと
互いに、二人は認め合い、慕いあっていたのだ
…あの時
あの子達の、大学受験の時
私が、あの子を事件に巻き込みさえ、しなければ
あの子達は、同じ大学に通えていただろうに
私のせいで、二人を引き離してしまった
あの子達の、大学受験の時
私が、あの子を事件に巻き込みさえ、しなければ
あの子達は、同じ大学に通えていただろうに
私のせいで、二人を引き離してしまった
……彼は
それを、どう考えていただろうか?
共に同じ道に進むはずだったのに、目の前であの子は別の道を選んでしまった
それを…彼は、一体どう感じたのだろうか?
もしかしたら、それを裏切りととってしまったのだろうか?
それを、どう考えていただろうか?
共に同じ道に進むはずだったのに、目の前であの子は別の道を選んでしまった
それを…彼は、一体どう感じたのだろうか?
もしかしたら、それを裏切りととってしまったのだろうか?
わからない
何故、彼がマッドガッサー達の仲間になったのか
何故、あの子を連れ去ったのか
その理由は、私にはわからない
何故、彼がマッドガッサー達の仲間になったのか
何故、あの子を連れ去ったのか
その理由は、私にはわからない
ただ、私が、彼の抱えていた心の闇に気づく事ができなかった
その事実だけが、この結果を生み出してしまったのだろうか?
その事実だけが、この結果を生み出してしまったのだろうか?
to be … ?