占い師と少女 マッドガッサー決戦編 10
○月×日 21:41 二階廊下
倒れた黒服を、家庭課室へと運ぶ途中。
俺はふと、20分ほど前に遭遇した一味の青年の事を思い出した。
俺はふと、20分ほど前に遭遇した一味の青年の事を思い出した。
(……そういや、Tさんに言い忘れちまったな……)
あの「魔女の一撃」の契約者についた、魔女の一撃以外の都市伝説の影。
魔女の一撃の影が強く、ほとんど薄い影だったそれの存在を、Tさんに伝え忘れていた。
あの都市伝説の影は、確か――
魔女の一撃の影が強く、ほとんど薄い影だったそれの存在を、Tさんに伝え忘れていた。
あの都市伝説の影は、確か――
「……占い師さん、どうかしたんですか?」
――隣からかけられた言葉に、思考が中断される。
見ると、未来が心配そうに顔を覗き込んでいた。
見ると、未来が心配そうに顔を覗き込んでいた。
「もう皆さん、先に言っちゃいましたけど……」
「……ああ、悪いな。ちょっと考え事をしてただけだ」
「……ああ、悪いな。ちょっと考え事をしてただけだ」
ぽん、と未来の頭に手を置き、未来と歩幅を合せながら、先へ行った彼らの元を追う。
……Tさんは、もうあの青年に追いついただろうか。
……Tさんは、もうあの青年に追いついただろうか。