都市伝説との戦いは、体が資本である
体を這って、時には命をかけて戦わなければならない
体を這って、時には命をかけて戦わなければならない
…だから
今の俺の状態は、多分、その勲章と言うやつなんである
多分
今の俺の状態は、多分、その勲章と言うやつなんである
多分
「…38度3分…」
「風邪ね、完璧に」
「風邪ね、完璧に」
うるせぇ
言い返そうとして、だが、代わりに咳きが出てきた
あぁ、畜生
かんっぺきに、風邪である
原因は、わかりきっている
昨日、土砂降りの雨の中、傘をさしていなかったせいだ
言い返そうとして、だが、代わりに咳きが出てきた
あぁ、畜生
かんっぺきに、風邪である
原因は、わかりきっている
昨日、土砂降りの雨の中、傘をさしていなかったせいだ
「無理するからよ」
「うっせ…だからって、放置しておくわけにもいかないだろうが」
「うっせ…だからって、放置しておくわけにもいかないだろうが」
黄色い雨ガッパとの、戦い
土砂降りの雨の日にしか現れない、黄色い雨ガッパ
チャンスだったのだ
だから、傘がないからと言って、黙っている訳にはいかなかったのだ
土砂降りの雨の日にしか現れない、黄色い雨ガッパ
チャンスだったのだ
だから、傘がないからと言って、黙っている訳にはいかなかったのだ
「兄貴ん学校に、もう一人、都市伝説と契約してる人いるんでしょ?先生だったっけ。その人に任せる訳にはいかなかったの?」
「…あの先生が契約してるのは、人体模型と白骨標本だぞ。んなもん連れて、学校の外に出れると思うか?」
「…あの先生が契約してるのは、人体模型と白骨標本だぞ。んなもん連れて、学校の外に出れると思うか?」
俺の言葉に、妹は黙り込む
はっきり言って、無理だろう
あんな不気味なもん(特に、人体模型の方)を連れて外に出るとか、まず無理だ
ある程度は服で誤魔化せるかもしれないが、それでもきつい
だから、花子さんを連れた俺がやるしかなかったのだ
なんとか、委員長を助けられたのだし…まぁ、いいとしよう
はっきり言って、無理だろう
あんな不気味なもん(特に、人体模型の方)を連れて外に出るとか、まず無理だ
ある程度は服で誤魔化せるかもしれないが、それでもきつい
だから、花子さんを連れた俺がやるしかなかったのだ
なんとか、委員長を助けられたのだし…まぁ、いいとしよう
「一日二日、食って寝てれば治るだろうし、問題ねぇよ」
「そう?…でも、父さんと母さん、仕事でしばらく家にいないんだよ?」
「全く動けない訳じゃないし、昼飯くらい作れる」
「そう?…でも、父さんと母さん、仕事でしばらく家にいないんだよ?」
「全く動けない訳じゃないし、昼飯くらい作れる」
いいから、お前は早く学校行け
昼飯は、仕方ないから学食で済ませておけ
うー、と妹はぐずっていたが、手鏡から声をかけてきた鏡婆にも説得され、学校に向かって行った
うん、それでいい
俺は風邪を気合で治すから、お前は看病なんてしなくていい
けほ、と小さく咳をしつつ、ぼんやりと天井を見上げる
昼飯は、仕方ないから学食で済ませておけ
うー、と妹はぐずっていたが、手鏡から声をかけてきた鏡婆にも説得され、学校に向かって行った
うん、それでいい
俺は風邪を気合で治すから、お前は看病なんてしなくていい
けほ、と小さく咳をしつつ、ぼんやりと天井を見上げる
「…けーやくしゃー?」
ひょこり
部屋の中に、花子さんが顔を出してきた
てちてち、近づいてくる
部屋の中に、花子さんが顔を出してきた
てちてち、近づいてくる
「…花子さん。悪ぃ、今日は俺、学校休むな」
「風邪ひーちゃったの?大丈夫?」
「風邪ひーちゃったの?大丈夫?」
ぺとし
額に、花子さんの小さな手が触れてくる
ひやり、冷たくて心地いい
額に、花子さんの小さな手が触れてくる
ひやり、冷たくて心地いい
「凄く熱いよ?目玉焼きやけそう」
「あー…うん、まぁ、熱あるからなぁ。移るとまずいから、離れた方がいいぞ」
「へーきだよ。都市伝説だから、風邪なんて引かないもん」
「あー…うん、まぁ、熱あるからなぁ。移るとまずいから、離れた方がいいぞ」
「へーきだよ。都市伝説だから、風邪なんて引かないもん」
それは、そうか
花子さんは、じーっと、こちらを心配そうに見つめてきている
…まいった
花子さんを、心配させたくはないのだが
が、だからといって、元気な姿を見せる余裕がある訳でもない
正直、疲労も結構溜まっていたのだろう
都市伝説との戦いは、人間にとってハードワークすぎる
花子さんは、じーっと、こちらを心配そうに見つめてきている
…まいった
花子さんを、心配させたくはないのだが
が、だからといって、元気な姿を見せる余裕がある訳でもない
正直、疲労も結構溜まっていたのだろう
都市伝説との戦いは、人間にとってハードワークすぎる
「…悪い、花子さん。俺、ちょっと寝てるな」
「うん、わかった。ゆっくり休んでね」
「うん、わかった。ゆっくり休んでね」
にぱ、と笑ってくる花子さん
そんな花子さんに、俺はなんとか笑い返し
っふ、と…意識を、深い闇へと沈めるのだった
そんな花子さんに、俺はなんとか笑い返し
っふ、と…意識を、深い闇へと沈めるのだった
「………」
じーっと、己の契約者を見つめていた花子さん
う~ん、となにやら考え込み
…ピコーン!と
頭上に、電球が浮かび上がる
いい事思いついた、と言うことだ
てちてちてち、花子さんは、契約者を起こしてしまわないように
そ~っと、部屋を出て行ったのだった
う~ん、となにやら考え込み
…ピコーン!と
頭上に、電球が浮かび上がる
いい事思いついた、と言うことだ
てちてちてち、花子さんは、契約者を起こしてしまわないように
そ~っと、部屋を出て行ったのだった
…どれくらい、眠っていたのだろうか?
ぼんやりと、意識が覚醒してくる
ぼんやりと、意識が覚醒してくる
「…花子さん?」
返事は無い
学校に帰ったのだろうか
とりあえず、かすかに空腹感を覚える
食事を作らないと…と、思ったのだが
体が、動かない
どうやら、思った以上に重症だったらしい
さて、どうしようかと悩んでいると
…がちゃり
部屋の扉が、開いた
学校に帰ったのだろうか
とりあえず、かすかに空腹感を覚える
食事を作らないと…と、思ったのだが
体が、動かない
どうやら、思った以上に重症だったらしい
さて、どうしようかと悩んでいると
…がちゃり
部屋の扉が、開いた
「あ、けーやくしゃ。起きた?」
「…花子さん?」
「…花子さん?」
学校に帰ったのでは、なかったのか?
てちてちてち
花子さんが、何やら運んでくる
もぞ、と何とか、上半身だけ起こして確認すると、それは
てちてちてち
花子さんが、何やら運んでくる
もぞ、と何とか、上半身だけ起こして確認すると、それは
「…粥?」
「うん!私が作ったんだよ!」
「うん!私が作ったんだよ!」
ぴ!と胸をはる花子さん
それは、どう見ても粥だ
それも、レトルトで作ったものではない
きちんと、作ってくれた物だろう
そう言えば、花子さんは、あの不良教師が契約している白骨標本から料理を習って、少し料理ができるようになった
なぜ、白骨標本が料理できるんだと言う点はとりあえず突っ込まないでおいていたが
それは、どう見ても粥だ
それも、レトルトで作ったものではない
きちんと、作ってくれた物だろう
そう言えば、花子さんは、あの不良教師が契約している白骨標本から料理を習って、少し料理ができるようになった
なぜ、白骨標本が料理できるんだと言う点はとりあえず突っ込まないでおいていたが
「けーやくしゃ、早く元気になってね!」
にぱ~
まるで、天使のような笑顔
俺は、思わずそれに笑い返す
まるで、天使のような笑顔
俺は、思わずそれに笑い返す
「ありがとうな、花子さん」
ぽふ、と
その頭を撫でてやると
花子さんは、ますます嬉しそうに笑って
その頭を撫でてやると
花子さんは、ますます嬉しそうに笑って
都市伝説との戦い
体を這った、時には命すらかけた、戦い
こうやって、体を壊してしまう事も少なくは無いが
体を這った、時には命すらかけた、戦い
こうやって、体を壊してしまう事も少なくは無いが
…たまには、こう言うのもいいか、と
そう、考えてしまうのだった
そう、考えてしまうのだった
fin