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連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち・決戦編-15b

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○月×日 22:34 「13階段」内血の池地獄


『H-360めぇええええ!!こいつにナニをオシえた!?H-96にナニをしたぁああ!!??』
『ヨケイなコトを……っやめろ「13カイダン」!!そいつのイうコトをキくのをやめろぉおお!!!』

 怨念の声が響く
 死の間際の声が響く
 生温い血の海が、声に反応して揺れ揺れる

「…常人ならば、気が狂うかもしれんな」

 亡者達を見回し、ドクターはそう呟いた
 ゆっくり、ゆっくりと、ドクターに近づく亡者達
 はじめ、ほんの一瞬は止まったものの…しかし、やはり亡者達は、本来の目的を
 ドクターを血の池の中に引きずり込むと言う作業に、戻ってしまったようだ
 ちゃぷり、ちゃぷり
 血の池が揺れて、亡者が近づき…

 がしり

 とうとう、一体の亡者の手が、ドクターを掴んだ
 完全に、白骨化した手
 血に濡れた白骨の手が、ドクターをしっかり掴んで…髑髏が、ドクターを見詰めてくる

『やめて…シにたくない……ッタスけて……』

 漏れ出す、死の間際の言葉
 ずるずると、ドクターを血の海に引きずり込もうとする、その手を
 そっと、ドクターは逆に掴んだ

「……享年、20歳といった所か……これから、人生を楽しむ所だったろうに」
『-----っ!?』

 手を捕まれ、亡者が動揺した
 血の海の中、ドクターはその白骨化した亡者の腰に手を添える

「人生の楽しみを奪われ、辛かったろうに……」
『!?っ、!!???』

 混乱している亡者
 他の亡者達がざわめきだす
 ドクターの行動が、「13階段」の能力で操られた亡者達に、ありえない反応を返させる
 うろたえる白骨女亡者を前に……ドクターは、その形のいい唇を釣り上げ、笑った


○月×日 22:36 階段踊り場

「----自重しろよおいぃいっ!?」
「「「!!??」」」

 突然叫んだ「13階段」
 警戒して一同が彼を見上げると……何か、悪寒でも感じたように嫌そうな表情を浮かべている

「何かあったのかしら?」
「ただの予感なんだが…異空間内で何かあったのかもしれないな」
『ドクターが何かしたと?』

 多分、と黒服Hは頷いた
 そうとしか、考えられない

「…なぁ、何か集中乱れてるみたいだし、この隙に「13階段」の能力が解除されるって事は」
「ない。一旦発動したら、解除まで集中いらないからな」

 駄目か、と残念そうに呟くTさんの契約者
 周囲に受け答えをしつつも……黒服Hは己の背後の窓の向こう側から
 はるか遠くから向けられる……その、殺意を相手に
 警戒を解く事は、なかったのだった




to be … ?



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