「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 電子レンジで猫をチン!-06

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
【電磁人の韻律詩~6号~ 東風】

恋路が倒れてから数日後
明日家のリビングにて
電子レンジの前に明日真は正座していた。
「と言うわけでだ。今日から君に特訓を施すことにした。
 私も元人間とか言っているけどこの都市伝説の使い方とかぐらいしか覚えていないしね。
 死ぬギリギリの時の今年か覚えていないんだ。」
「なんですと……、ゴホゴホッ!
 病人にそんな無茶を……。」
明日真は風邪を引いていた。
それもこれも今彼の目の前に居る少女、というか電子レンジのせいである。
彼女が能力を酷使しすぎたのを看病していたからこそ彼も寝不足で弱ったところで風邪をひいてしまったのだ。
「そういえば最近気づいたけれども人間状態だと昔のことを思い出しそうになる。」
「それは良かったな、、それで特訓の内容は?」
「まずは電子レンジで猫をチン!の能力の特性から理解して貰おう。
 この都市伝説は電子レンジのように対象に向けてマイクロ波を流し込んで熱する能力だ。
 マイクロ波の波長や振動数は熱する対象によって少しずつ変えることが可能だ。
 ただし厨二病との契約でもしない限りは低周波に変えて肉体強化とかは無理だ。
 この都市伝説を使って戦う時にはマイクロ波が拡散しない中距離からの一撃が重要なんだ。
 肉弾戦の能力が上昇する訳じゃないから近距離で戦うのはできるだけ避けた方が良い。
 勿論近づければ直接相手にマイクロ波を流し込めるから強力なんだけどね。
 ここまで理解した?」
「えっと……、近距離も強いけれども能力の特性を生かせるのは中距離での戦いってこと?」
「そう!その通りさ。」
明日の目の前に居る電子レンジは話を続ける。
明日は正直あと一息で眠りそうになっている。
「しかし、今日は基礎である近距離の戦闘から始めたい。」
「えー?」
「だってこの能力って離れすぎるとそもそも戦えないんだもん。
 それに近距離での能力の使い方を基本にして中距離で戦うんだよ。
 まぁ、見ていてくれよ……。」
恋路は人間の姿に戻ってどこから持ってきたのか革の手袋をはめる。
そしてその状態で庭先に置いてあった小石を持ってくる。
手袋を嵌めた手で小石を握りしめると恋路は小さく呟いた。
「――――――1000W、集中!」

バキン!

手袋の中で石の砕ける音が聞こえる。
「なんだこれ……、肉体強化はできなかったんじゃないのか?」
「これは肉体強化なんかじゃないよ。小石の内側の水分を蒸発させて内側から石を破壊したの。
 ゆっくりやっていると石が熱くなるだけだからこの練習のポイントは如何に素早くやるかだね。」
「え、俺もやるの?」
「当たり前じゃないか、なんの為の修行なのさ。
 できるだけ使う電力の量も減らすんだよ、バカスカ電力をあげていると身体が保たないんだから。」
「わ、わかった……。」
明日は庭から適当に小石を拾ってきて手で握る。
「あ、手袋しないと危ないよ。破片が刺さるから。」
明日も革の手袋を嵌める。

「――――――1000W、集中!」

ジュワ……、シュウウ!

「あっちぃ!熱い熱い熱い!!」
明日は思わず手から小石を落としてしまう。
小石はゆっくり蒸発した水で徒に熱くなっていた。
「むぅ……、すぐには上手く行かないか。もっとすばやく能力を発動させないと。」
「そんな簡単にできるかよ……!」
「じゃあちょっぴりヒント。」
明日は立ち上がって庭に出ると置いてあった大きな岩に指を三本だけ当てる。
「爆砕!マクロフィンガアアアアアアアア!!!」

ドカァン!

庭に置いてあった岩の一部が簡単に崩れてしまった。
結構高い物だと聞いていたのだが本当に簡単に破壊してくれた物だ。
「……触れる面積が小さいほど、照射する場所も絞り込みやすい?」
「その通り!口が狭いホース程水を良く遠くまで飛ばすだろう?」
「成る程なあ……。」
明日は小石を手に取る。
バキ!
今度は明日も小石を上手に砕くことが出来た。

「グッド、それだよそれ。」
満足そうな顔の恋路。
能力の新しい使い方を理解した明日だったがちょっと複雑そうな顔をしている。
「しかし今時、ジャンプ漫画でも主人公の修行シーンなんてやらないぜ?」
どうやら修行が面倒臭いようだ。
ため息をつきながらも仕方がないので恋路は話題を変えることにした。
「確かにねえ……、じゃあ今日の修行はこんなものにしておくか。
 ところで私あれからまた記憶を取り戻したんだよ。」
「え、人間の頃の記憶?どんなのさ?」
「説明するより実演した方が速いかな、ちょっと私を押し倒してみてくれない?」
「え、正義の味方がそういうことをするのは絵面的にどうかと……。」
「まあまあ、やってみてってば首を絞める感じで。」
「じゃ、じゃあ……。」

明日は恋路の上にのりかかって首を軽く絞めてみる。
「そうじゃなくって、もうちょい強くだよ!」
「え、ああ……。」
「よしよし、そんな感じだ。」
正直恥ずかしい姿勢である。
明日がついつい『あ、肌スベスベだなあ』とか思っていた次の瞬間だった。
恋路の左腕が彼女の首を絞めていた明日の腕を掴む。
グイ、と明日の身体を横に引きつけると空いた明日の脇腹に掌底が突き刺さる。
「ウガッ!」
思わずのけぞる明日。
のけぞった身体の隙間に恋路の左足が入り込む。
その左足を使って恋路は明日を簡単に蹴り上げた。

「とまあこんな感じの格闘技なんだけど名前を忘れちゃっていてね……。」
「……………。」
蹴り飛ばされた明日は返事をしない。
というか息もしていない。
「――――――あれ?
 仕方ないよね、どんまい、ワタシ。」
コツンと頭に拳を当てて舌を出す。
「じゃない!やばいやばいやばい!!!
 やりすぎた!生き返ってくれえ!」

その夜、今度は寝込んでしまった明日を看病する為に恋路が一晩中つきっきりになるのであった。

【電磁人の韻律詩~6号~ 東風 fin】



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー