○月×日 23:10 視聴覚室横階段前
「…やっぱり、この町は退屈しないねぇ」
三階へと登って行く面々を見ながら、死神は呟く。
ロロト君でさえ、死期を予知できないほどに死と隣り合わせの人たちがいっぱい。
それに…死んだとしても「こっち」に来なさそうな人たちが多い。
戦っておきながら、悪に染まらない。なかなかに面白いじゃないか。
それとロロト君曰く、この中に同族の匂いがするとのことだ。
つまり、ロリコンがいる。そういうこと。
子供さらいの系統の都市伝説は多いから妥当、なのだろうか…
そう考えると、ロロト君も子供の魂を持っていくとか何とかが元だったからそうなったのかな。
…まぁ、今はただこの状況を楽しむとするかな。
そう考えて、階段を上って行く。
そして、「13階段」とすれ違った時。僕は彼に一つ、忠告をした。
「あんまり生きた人を「こっち」に送り込まないほうがいいよ?僕の上がまた怒っちゃうから」
たしか彼は死者を異空間内で操る能力だった。つまりその能力を使うために幾多の人の命を奪っていることになる。
「…どういう意味だ?」13階段が死神のほうへとふり返って問う。
「そのままの意味だよ」立ち位置と身長の関係上見下すような状況の中死神は言う。
「死後の世界ってのは分かるよね?僕は「死神」って名乗るくらいだからここの世界でいう、地獄の管理組織の中の一人なんだ。
本当は案内だけの暇な仕事だったんだけど…それが最近不運な事故で「こっち」に来る人が増えてるんだよ」
死神は威圧感を大きく出しながら言葉を続ける。
本当は案内だけの暇な仕事だったんだけど…それが最近不運な事故で「こっち」に来る人が増えてるんだよ」
死神は威圧感を大きく出しながら言葉を続ける。
「あんまり「こっち」に人が増えすぎるといわゆる幽霊が多くなっちゃうからね。今よりもさらに怪奇な事件が多くなるはずだ。
そういう意味合いも含めて、むやみやたらに人の命を奪わないように、忠告はしておいたよ」
そういう意味合いも含めて、むやみやたらに人の命を奪わないように、忠告はしておいたよ」
ここまで話したところで、三階にすでに上がっていたロロト君が僕を呼びに降りてきた。
…今の状況がつかめず少しおろおろとしているようだ。
「…あんまり「こっち」に送られ続けたら…君の死後の保証はできないからね…?」
眼鏡をギラリと光らせた、死神の目は、今までにないほどに、冷たかった。
「さて、三階へといこう。個人行動は調和を乱してしまう」